職場の仕事納めは明日だが、私自身は明日が通院日であるため、1日早く、今日で仕事納めとなった。
おかげさまで今年一年なんとか無事勤め続けることが出来た。一日も入院することなく、通院のみで乗り切れた。
来年も何とかそうありたい、と切に思う。
そんなことを思いつつ、朝日新聞のネット記事で嬉しいものを見つけたので、以下転載させて頂く。
※ ※ ※(転載開始)
がん対策、働き盛り世代にも重点 次期推進計画の骨子(朝日新聞 2011年12月27日5時32分)
お年寄りが中心だった国や都道府県のがん対策の重点が、比較的若い働き盛り世代にも広がることになった。治療後の生存率が高くなり、就労問題の解決などが求められているため。26日、厚生労働省のがん対策推進協議会で、来年度から5年間の対策の基本となる計画の骨子がまとまった。
20~64歳の働く世代でがんになる人は年に約7万人いるが、職場での差別などから仕事を続けられないことが少なくない。そこで「がんになっても安心して暮らせる社会の構築」を掲げる来年度からの第2期「がん対策推進基本計画」では、仕事の継続を支援する仕組みを検討し、事業者などへの対策を盛り込む。
また第2期計画では、喫煙率と受動喫煙について数値目標の設定を目指す。喫煙率の低下を狙い、職場の喫煙対策も強化する。喫煙と肺がん発生の因果関係は科学的に立証されているが、第1期の計画づくりでは政府内の調整がつかず、実現していなかった。
(転載終了)※ ※ ※
職場差別からやむなく退職・転職等に追い込まれる方たちのことを思うと、胸が潰れそうになる。そして、こうして働かせて頂いている私は、本当に恵まれているのだと思う。この歳で辞めたら、再就職など望むべくもない。新たに就職活動をして健康診断書を提出する時には、現在化学療法継続中等と書かないわけにいかないし、あえてそんな病弱者を採用してくれるほど、雇用主がボランティア精神に富んでいるとも思えない。だから今の職場にしがみつくしかないのだけれど。
もちろん、癌という病はやはりそんなに甘くはない。初発後に完治出来ればまだしも、一旦再発してしまえば、治療はエンドレスになる。カミングアウト出来ずに有給休暇だけでやりくりするには通院はあまりに頻繁になり、しかも長期にわたる。
何度も書いているけれど、別に自分は癌だ、と言いふらす必要はない。けれど、決して悪いことをしているわけではないのだ。働く意欲があるならば、きちんとカミングアウトして、その上で、今自分が出来ることを地道に続けること、その様子をもっと周囲の人たちに見てもらうことが必要ではないだろうか。癌に罹患しても、再発しても、治療が奏功すればごく普通に働くことが出来る、ということを、もっともっと社会に知ってもらう必要があるのではないか。
当然のことながら、どうしても言いたくないと言う人に無理強いするつもりはない。その気持ちも十分理解出来る。けれど、罹患しても、治療しながら仕事は出来るという姿を人に見せていかないと、周りは「癌罹患、再発は”死”に直結」と思ってしまうのではないか。口を閉ざしたまま職場を去り、若くして静かに治療専念生活に入る、というのでは淋しすぎる。治療が奏功しさえすれば十分労働力となれるのに。社会にとって大きな損失ではないか、と思う。
だから、もし再発して、仕事を辞めようか、と思っている方がおられるなら、ちょっと待って・・・と言いたい。辞めるのはいつでも辞められる。本当に医療は日進月歩。治療薬が奏功すればそんなに早く諦める必要はないのだ、と。
帰宅すると、お正月のお花が届いていた。黄色のスカシユリが2本、白と黄色の菊があわせて3本、千両が1本、松が2本。新年を迎える準備はいまだ何もしていないのに、お花だけはお正月がやって来てしまった。
松には”(1年を通じてずっと緑なので)幸せが不変でありますように”という願いを込めて、千両には新しい年の繁栄を祈って、投げ入れた。
おかげさまで今年一年なんとか無事勤め続けることが出来た。一日も入院することなく、通院のみで乗り切れた。
来年も何とかそうありたい、と切に思う。
そんなことを思いつつ、朝日新聞のネット記事で嬉しいものを見つけたので、以下転載させて頂く。
※ ※ ※(転載開始)
がん対策、働き盛り世代にも重点 次期推進計画の骨子(朝日新聞 2011年12月27日5時32分)
お年寄りが中心だった国や都道府県のがん対策の重点が、比較的若い働き盛り世代にも広がることになった。治療後の生存率が高くなり、就労問題の解決などが求められているため。26日、厚生労働省のがん対策推進協議会で、来年度から5年間の対策の基本となる計画の骨子がまとまった。
20~64歳の働く世代でがんになる人は年に約7万人いるが、職場での差別などから仕事を続けられないことが少なくない。そこで「がんになっても安心して暮らせる社会の構築」を掲げる来年度からの第2期「がん対策推進基本計画」では、仕事の継続を支援する仕組みを検討し、事業者などへの対策を盛り込む。
また第2期計画では、喫煙率と受動喫煙について数値目標の設定を目指す。喫煙率の低下を狙い、職場の喫煙対策も強化する。喫煙と肺がん発生の因果関係は科学的に立証されているが、第1期の計画づくりでは政府内の調整がつかず、実現していなかった。
(転載終了)※ ※ ※
職場差別からやむなく退職・転職等に追い込まれる方たちのことを思うと、胸が潰れそうになる。そして、こうして働かせて頂いている私は、本当に恵まれているのだと思う。この歳で辞めたら、再就職など望むべくもない。新たに就職活動をして健康診断書を提出する時には、現在化学療法継続中等と書かないわけにいかないし、あえてそんな病弱者を採用してくれるほど、雇用主がボランティア精神に富んでいるとも思えない。だから今の職場にしがみつくしかないのだけれど。
もちろん、癌という病はやはりそんなに甘くはない。初発後に完治出来ればまだしも、一旦再発してしまえば、治療はエンドレスになる。カミングアウト出来ずに有給休暇だけでやりくりするには通院はあまりに頻繁になり、しかも長期にわたる。
何度も書いているけれど、別に自分は癌だ、と言いふらす必要はない。けれど、決して悪いことをしているわけではないのだ。働く意欲があるならば、きちんとカミングアウトして、その上で、今自分が出来ることを地道に続けること、その様子をもっと周囲の人たちに見てもらうことが必要ではないだろうか。癌に罹患しても、再発しても、治療が奏功すればごく普通に働くことが出来る、ということを、もっともっと社会に知ってもらう必要があるのではないか。
当然のことながら、どうしても言いたくないと言う人に無理強いするつもりはない。その気持ちも十分理解出来る。けれど、罹患しても、治療しながら仕事は出来るという姿を人に見せていかないと、周りは「癌罹患、再発は”死”に直結」と思ってしまうのではないか。口を閉ざしたまま職場を去り、若くして静かに治療専念生活に入る、というのでは淋しすぎる。治療が奏功しさえすれば十分労働力となれるのに。社会にとって大きな損失ではないか、と思う。
だから、もし再発して、仕事を辞めようか、と思っている方がおられるなら、ちょっと待って・・・と言いたい。辞めるのはいつでも辞められる。本当に医療は日進月歩。治療薬が奏功すればそんなに早く諦める必要はないのだ、と。
帰宅すると、お正月のお花が届いていた。黄色のスカシユリが2本、白と黄色の菊があわせて3本、千両が1本、松が2本。新年を迎える準備はいまだ何もしていないのに、お花だけはお正月がやって来てしまった。
松には”(1年を通じてずっと緑なので)幸せが不変でありますように”という願いを込めて、千両には新しい年の繁栄を祈って、投げ入れた。
一年間、治療とお仕事本当にお疲れさまでした。
お仕事あっての、楽しみなお正月休みでしょうか。
本当に、がん患者こそ、生きる意味を再確認したがん患者こそ、積極的に雇用してほしいですよね。
ロッキングチェアさんの職場はとても理解がありそうで、またそれ以上に期待に応えているロッキングチェアさんが想像できます。
どうぞ、年末年始は、ゆっくり疲れを癒してくださいね。
ご主人と息子さんが男同士旅行の最中には、真にのんびりできるのでしょうか。
理由は、「健康でない者」であるから・・
親会社は、ピンクリボンを応援している大きな会社でした。
何とも納得出来ずに食い下がりましたが、上司は「契約だから」と、誰も味方してくれませんでした。
悔しくて、哀しくて数か月を過ごしました。
今は、主人に申し訳ないと思いながら、文字通り「治療に専念」させて貰っています。
契約は契約で仕方ないかもしれません。
でも、好きで病気になったわけではないのです。
せめて、理解して欲しかったと、今でも思います。
すみません。愚痴ですね。
暖かいお言葉、ありがとうございます。
おうちにいらっしゃると、家事はそれこそエンドレスですから、仕事をしているのとは別の大変さがあるかと推察します。
アッピアさんはタイルなど素敵な趣味もおありで、とても綺麗にされていますが、私など仕事をしているのを免罪符に家事は・・・(汗)。
おっしゃるとおり生きる意味を再確認して、やはり仕事をしたい、と思ったがん患者はきっといい仕事ができると思います。
職場での私の仕事への期待値はずいぶん下がっているのだと思います。まあ、自分が出来ることを細くでもやらせてもらえているので有難いのですが・・・。
2人の旅行中、寂しくないの?と聞かれるのですが、今から楽しみで、撮りだめたビデオを見たり、買い込んだ本を読んだり・・・と、取らぬ狸の皮算用をしています。マイペースでのんびり+欲張りに過ごしたいと思っています。
お心遣いどうもありがとうございます。
sakuraさん、
とてもお辛い経験をされたのですね。「健康でない者」・・・。誰も好き好んで病気になどなりませんよね。
ある日突然がん患者になって、手術、放射線、化学療法と目白押しで、常にたくさんの待ち時間を強いられて、その挙句、高額の治療費の請求書が来て・・・それでも前向きに治療をしながら働きたい、という願いさえ受け入れてもらえない。惨いです。
明日は我が身、だと思うのですが、健康な時には病気の人の気持ちはわからない、というのが真実ですね。でも、いざ自分が病気になってからだと遅いように思うのですが・・・。皆がこの病をもっと理解できる社会になってほしいです。
sakuraさんの会社親会社がピンクリボンを応援している会社ならなおのことです。
私ならあけぼの会の会長に現実を話してしまいそうです。
病気を抱えているからこそ頑張って働こうと思っているのに、あんまりですね。
病気になった我々が声を大にして訴えなければなりませんね。
本当ですね。ピンクリボンを応援しつつ、実際その患者の理解者がいないのでは、絵に描いた餅にほかなりません。
sakuraさんの会社も、ピンクリボンを応援するのは経済的メリットがあり、実際に乳がん患者を雇用するのはデメリット、ということなのでしょうか。でも、せめてそういう本音と建前の使い分けを後ろめたい、と感じていると思いたいです。
これからは2人に1人ががんになる時代、女性が乳がんになる確率も上がっているというのに、病人だから、と排除していたのでは、この国は今に立ち行かなくなるのではないかと思います。