お父さんのマリポタ日記。
マリノスのこと、ポタリングのこと。最近忘れっぽくなってきたので、書いておかないと・・・
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<お父さんの鎖骨骨折日記=事故後83日目(11週目)>
BD-1でチャリンコ通勤<6月6日=52>


横浜市青葉区にて。自転車はこういう天気に走るに限るね(^_^)

 沼津600の影響だろうか、右肩が少し重く、ズキズキする。違和感も大きくなってきたように感じる。途中リタイアなので300km程度しか走ってなくてこれだから、無理して600kmを走っていたら、と思うと、DNFして良かったのかもしれない。裏を返せば、骨も繋がっていないのに600kmに挑戦するなんて無茶だったのだろう。でも、走りたかったんだよな~。

 ブルベの後は幸いにして雨続きだったので、少し休養することができた。

 金曜は久々の青空。追い風にも乗って気持ちのいい自転車通勤でした。

 ◆サイコンによる記録
    距離   40.14km
    平均時速 21.9km/h
    走行時間 1時間49分59秒
    最高速度 46.0km/h

        ※08年の通算 4891.89km
              ロード 2257.59km
              BD-1  2468.62km
              MTB  0165.68km

 5月の月間走行距離は1453.16km。厳密に言うと、ブルベで6月1日の午前0時以降に少し走っている。完走していれば300km近い距離になるのだが、DNFのため2時間ぐらいしか走ってないので5月にいれても問題ないでしょう(^^:

 ちなみに月間新記録ッス(^^:

◆08年
    通算      月間
01月 01239.40   1239.40
02月 02450.75   1211.35
03月 03167.78    0717.03
04月 03416.59    0248.81
05月 04851.75   1435.16

 自転車通勤は持ち直してきましたが、梅雨入りしているので6月はたいして走れないでしょうね(T_T)

◆自転車通勤

 01月 15/21
 02月 14/21
 03月 07/21
 04月 02/21
 05月 13/22

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<その2>より続きます

 道の駅「天竜相津 花桃の里」を過ぎてポツポツと降り出した雨は、次第に強くなってきた。

 屋根のあるバス停があったのでストップして、レインキャップを再びかぶり、登坂に備えて脱いでいたモンベルの超軽量ウインドブレーカーを着る。まだカッパは着なくても大丈夫かなと判断したのだ。デジカメは再びジップロックの中へとしまい込んだ。

 気を取り直して走り出す。

 雨はやむ様子もなく降り続いている。やっぱりダメか。トンネルの入口付近でストップし、カッパを着ることにする。ズボンは捨てたので、ない(´△`) それでも何かないかとサドルバッグをごそごそしていたら、ヒザ上で切り取った100均のズボンが底から出てきた。良かった。とりあえずお尻が濡れるのは防ぐことができそうだ。

 雨のなかを黙々と漕ぎ続ける。周りはたぶん素晴らしい風景なのだろうが、雨に濡れたレインキャップのつば越しなので鮮明ではない。ときおり、つばを上げて緑を肉眼で見て楽しむ程度。せっかくここまで来たのになぁ・・・。

 秋葉ダムの先の右岸を走っているときに、ストップしているリュウさんを見かけた。たぶん、カッパを着ていたのだろう。だが、しばらくすると、力強いペダリングの音が後方から聞こえてきて、きっちり抜かれた。後ろ姿を見ていると、リュウさんは軽装だ。一体どこに着替えなんかを隠し持っているのだろう。

 雨は小降りになったり強くなったりを繰り返す。それと比例して、私の心は希望と絶望が行ったり来たりしている。でも、今は登坂だから多少の雨はいいが、下るまでには何としても止んで欲しい。このままだと、下る自信がない。

 佐久間のあたりで人家が見えるようになってきた。佐久間駅に寄って見ようと入ってみたら、「図書館」と看板がある。あれ? 駅のはずなのに。よくよく見ると、駅と図書館が合体しているような感じだった。

 道は緩やかに上っている。ふと左手を見ると、民家の窓越しにおばあちゃんがちょこんと座って、テレビを見ている姿があった。ねぇ、おばあちゃん、私と代わらない? 体中濡れて、もう気持ち悪くて堪らないんですけど・・・。暖かそうなそこに座りたいよ。

 なんて言っても仕方ない。前に進むしかないのだ。

 やがて見えてきたのが東栄温泉。ちょうどトイレがあったので吸い込まれていった。午後5時過ぎごろだった。少し前に抜いた女性ライダーも遅れて吸収されてきたが、私は少し休むことにしていたので先発して貰った。といっても温泉に入るわけにはいかないッスね。こんな登坂の途中で入ったら、ここで終わってしまう。とりあえず飲料が欲しいので、自販機を探したが見あたらない。ちょうど売店のおばさんが通りががったので聞くと、「温泉の中にはあるんだけど」ということ。

 困った顔をしていたら、閉店した店の電気を付けて「ここにあるので良かったら、どうぞ。ビールもありますよ」と言う。「いや、自転車ですからビールは・・・」と缶コーヒーを貰った。いくらッスか? え? 100円?? 思わず「安いッスね」と言っちゃったよ。

 「松本まで行くんですよ」と言うと、「車だって3時間かかるわよ」と目を丸くしていた。この反応を見るのも、ブルベの楽しみのひとつかな(^^:

 バックポケットに突っ込んでいたソーセージをパクつき、ひと休みして出発。戦橋を直進した後の中設楽から坂はきつくなる。雨はそれほど強い降りではないが、止むことはない。

 上っていると、坂の途中で二人のブルベライダーがストップしていたが、声を掛けると「大丈夫」という返事だったのでそのまま走り続ける。やがて先行していたライダーに追いつき、しばらく後ろを走る。非常に軽やかなペダリングで、急坂では必ずダンシングという登坂スタイルだった。


19:01 道の駅グリーンポート宮嶋

 一気に新野峠まで上るのはキツイと思っていたので、道の駅「グリーンポート宮嶋」へと吸収された。一緒に走っていたライダーはそのまま上り続けた。このあたりが力の差なんだろうな。

 この頃になると、雨はほとんど上がっているように思えた。そこで、あと10kmの登坂は残っているが、ここで着替えることにした。峠のピークでは着替えられないような感じがしていたこともあった。インナーを長袖にして、靴下も履き替え、ニーウオーマーをレッグウオーマーに替え、最後の防寒具であるウインドブレーカーを着込む。下山時にはカッパとネックウオーマーを着れば大丈夫だろう。

 着替えながらまったりしていると、4~5人のブルベライダーが吸収されては走り出していった。その中にはAJ神奈川のスタッフの方もいた。

 再び登坂開始。雨は細かく降っているようだが、この程度ならウインドブレーカーで耐えられる。

 あと10kmが遠い。そしてキツイ。さらに、最悪なことに、もう眠気が襲ってきた。まだ午後7時過ぎというのに、眠くて眠くてたまらなくなった。困ったぞ、こりゃ。先が続くかな。

 ふらふらしながら上っていたが、どうしても目を閉じたくなって、峠の手前2km地点でストップ。街灯のあるところに寝ころんでしまった。霧雨が降り、街灯が照らすところ以外は真っ暗な場所。そんなところでもいいから、とにかく少しでも眠りたかった。

 5分ぐらいうとうとしただろうか。その間に2人のブルベライダーが通り過ぎていった。きっと私を見て驚いただろうな。

 眠気は覚めないが、走り出さなくては話にならない。新野峠へ向かってペダルを回し始めた。

 峠の手前は平坦だった。おかしいな。どこが峠だったんだろう? あの工事中のところをクネクネ走っているうちに間違えた? もう通り過ぎたのだろうか? と不安な思いで走っていたら、三差路となっている個所に1人のブルベライダーがいた。「ここが峠ですよね。看板がないんですが」。「たぶんそうだと思いますけど」と答えているときに、ザーーーーーーーーーーーときた。本降りだ。あ~・・・、天は我を見捨てた。

 三差路からの下りに入ったが、道がとても心細いので違ったかなと思い、先ほどのブルベライダーが下りてくるのを待つが、なかなかやってこない。雨は強くなる一方。いいや、間違ってもいいから下りよう。

 最悪のダウンヒルだった。道は真っ暗。そして土砂降りの雨。試走した加藤さんのときとまったく同じ状況だ。そのレポート通り、道がどっちに曲がっているかまったく分からない。うっすらと見えるガードレールと路肩の白線が頼りなのだが、それもメガネが乱反射してほとんど見えない。

 実はヘルメットライトをキューシートを見るために下向きにしており、それが乱反射の原因となっていた。ライトを真正面に向けると視界は鮮明になった。でも、はっきりと見えないことには変わりない。

 下ハン握ってブレーキを思い切り効かせる。カーブと思われるところでは、ほとんど止まる寸前までスピードを落とす。というか、直線でも同じ。まっすぐ続いているかも分からない。シューが減るのが手に取るように分かった。ブレーキの引きしろがどんどん大きくなる。それなのに1人のブルベライダーが「ブレーキきかねー」と言いながら抜いていった。命知らずだよ。

 生きた心地がしないというのはこのことだ。一歩間違えば、骨折どころの話ではない。落車は絶対に許されない。命が縮まったダウンヒルだった。

 下りが短かったのは幸いだった。え? 短い。うそ~。PC4まで下りじゃないの? また上りが始まったよ。

 気が付くと、ウインドブレーカーがびしょ濡れになっていた。中までぐっしょり。しまった。道の駅で着替えるんじゃなかった。もう防寒具はないぞ。あちゃーー。あわてて、トンネルでカッパを着込んだがもう遅い。凍えるほどではないが、やっぱり寒い(T_T)

 そして、そのトンネルで眠気のためかふらついて路肩との段差で転倒しそうになった。

 寒さと眠気、そして終わらぬアップダウン。かなり走る気力が失せてきた。そして、休みグセがついたのか、止まってばかりだった。

 ある商店の軒先のベンチで寝ていたら、トラックに豪快に水しぶきをぶっかけられた。なかなかいい寝床が見つからない。


23:22 道の駅信濃路下条

 明るいところがあったので行ってみると、道の駅「信濃路下条」だった。光が漏れているところはどうも休憩室のようだ。おじさんが寝袋にくるまって寝ている。こんな時間なのに、使っていいのだろうか? 「すいません。ここ使っていいんですか?」とおじさんに聞くと「いいよ」と言う。やった♪ 畳の上で寝られるぞ。レスキューシートにくるまって、「30分」と自分に言い聞かせ横になる。

 自分のいびきで起きたような気がしたので、少しは眠っていたのだろう。でもあまりすっきりしない。ドアが開けっ放しなので暖かくもなかったので、ちゃんと寝ることはできなかったようだ。

 時間が少し気になってきた。ここからPC4まで15km以上ある。のんびりしているわけにはいかない。と言いながら、結局ここには1時間近く腰を落ち着けてしまったのだが。

 どこか分からないが、自販機の前で休憩し、そこへFさんを見捨てたBongoさんが吸収されてきた頃に雨がようやく上がった。

 PC4へ急ぐが、途中の「R153はこっちよ」という標識に従って左折してしまった。目の前は激坂。10%以上は優にある。でも、これを上らなければ着かない。必死で上るが途中で力尽きた。携帯のGPSで確認するとひとつ手前を曲がってしまっていた。

 もうヘロヘロでPC4へとたどり着いた。たぶん、私が最後尾だろう。


00:52 PC4到着

 ◆PC4まで(飯田=午前0時26分)
    距離   302.46km
    平均時速 22.1km/h
    走行時間 13時間37分52秒
    最高速度 52.6km/h
    グロス平均時速 16.1km/h

 おいちゃんさん、Fさん、Bongoさん、ノアポンさん、yoko99さんと相方さん、se7enさん、chicorynさん、らっしーさんなど、まだ大勢のブルベライダーがそこにはいた。レシートを貰った時点の時間が午前0時26分。上の写真を撮った時点の時間が午前0時52分。貯金は1時間を切っていた。もうぎりぎりの時間だろう。コンビニ前は疲れ切った雰囲気に包まれていた。いや、ノアポンさんは相変わらず陽気だったが(^^:

 ここでDNFというライダーもいたが、ノアポンさん、Fさん、Bongoさん、らっしーさんは果敢に走り出していった。

 私はこの時点ではまだ走る気でいた。豊科まで時間内に着けば、何とかなると思っていた。

 キューシートは濡れてしまいダメになってしまっていた。いつの間にか、カード入れを巻いていたサランラップが取れていたのだ。予備においちゃんさんのキューシートを印刷して持ってきていたので入れ替える。

 PC4から走り出すが、どうにも足が回らない。そういえば、今日はきちっとしたものを食べていない。ハンガーノックか。でも食べる気がしないし、もう何もノドを通らない。で、もう休みたくなった(^^: Fさん、Bongoさんに追いつき掛けたのだが、最初に見えたセブンにあっさり吸収される。3kmしか走っていないよ。

 少し休んだ後、最後の力を振り絞って再び走り出す。果てしない厳しいアップダウンが次から次へと現れる。とにかく20kmは走ろう。時速20km/hでもいいから前へ進もう。それで休憩しよう。そうでなければ、次へたどり着けない。ようやく20km以上走ったところにベンチがあったので転がり込む。「10分」と言い聞かせ目を閉じる。

 この時点でPC5まであと75km。制限時間までは5時間半。グロス平均で13.4km/hでOKだが、今の休んでばかりのペースではたどり着けない気がしてきた。まだ、峠がひとつ残っている。そして寒い。ウエアはすべて水を含んだ状態だ。もう着るものはない。ダメだ。これでは朝を越えられない。


 走り出して、また上りが見えてきたときに気持ちが切れた。もう寒さも上りも耐えられない。何より、豊科まで行くことが、自分自身で信じられなくなっていた。400なら無理すれば走れるだろうが、600はどう考えても、今の自分には無理だ。

 このブルベの勝負どころと思っていた「飯田~うとう峠」。ここで力尽きた。

 やがて「飯島駅」の標識が見えた。もう前に進むのはやめよう。DNFを決めた。


03:15 飯田線飯島駅。ここで前に進むことをやめた

 ◆飯田線・飯島駅まで(午前3時ごろ)
    距離   329.73km
    平均時速 21.7km/h
    走行時間 15時間11分19秒
    最高速度 52.6km/h
    グロス平均時速 15.7km/h

         ※08年の通算 4851.75km
              ロード 2257.59km
              BD-1  2428.48km
              MTB  0165.68km

 午前3時半ごろにスタッフにDNFの連絡を入れ、私の沼津600は終わった。

 飯島駅の待合い室は入ることができたので、輪行の用意をして近くのローソンで補給した後は、レスキューシートにくるまって始発が来るのをじっと待った。このときレスキューシートの暖かさを初めて知った。

 SNSを確認すると、何とモリさんもDNFだと知った。そして昨年のSRのおいちゃんさんも。悪天候となった今回の沼津600は、厳しいブルベだった。でも、そんな過酷な600kmを20人が走り抜いている。偉大なり、シューペル・ランドヌール!


身延線をモリさんと仲良く輪行の旅(^^:

 ということで、私が飯田線飯島駅から乗り、モリさんが北伊那駅から乗り、やはりDNFとなったyoko99さんと相方さんが北殿駅から乗りという、輪行の旅となった。

 飯田線と身延線は、4人のブルベライダーの悔しさに満ちていた。もちろん、汗臭さにも・・・。


身延線十島駅。電車に乗っているような天気じゃないッスよ(><;)

 午前6時2分 飯島発
  ↓飯田線
 午前7時47分 茅野着
 午前7時58分 茅野発
  ↓中央線
 午前8時59分 甲府着
 午前9時4分 甲府発(この乗り換えはホームが違うのでぎりぎり)
  ↓身延線
 午後12時02分 富士着
 午後12時11分 富士発
  ↓東海道線
 午後12時38分 沼津着

 長い長い、そして、色々考えることの多い電車の旅だった。準備も装備も気合いも足りなかったのかなぁ。もう、反省だらけだが、初の本格的な雨のブルベで勉強になったことは確か。まだまだ修行が足りないようだ。

 でもね、今、エントリーを書きながら振り返ると、やっぱり自分に負けたことが悔しいッス!

 待ってろよ、紀伊半島!

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