お父さんのマリポタ日記。
マリノスのこと、ポタリングのこと。最近忘れっぽくなってきたので、書いておかないと・・・
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2人の娘のお父さんです。孫も3人いるじーさんです。趣味はスポーツ観戦やサイクリング、読書など。ブルベは07年から走ってますが遅いです。仕事はリタイアし、「晴走雨読」の気ままな毎日です(^o^)
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ブルベ伊豆200キロを走る<その1>
ブルベ
/
2007年02月04日
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
●月日 07年2月3日(土)
●天気 晴れ(でも朝夕は寒いッス!)
●ブルベルート 座架依橋下の水辺公園~相模大橋~小田原厚木道路側道~R1~ローソン小田原浜町店(第1PC)~R135~伊豆ぐらんぱる公園~ミニストップ伊東富戸店(第2PC=折り返し地点)~R135~セブンイレブン真鶴駅西店~大磯駅前~R134~柳島~産業道路~座架依橋下の水辺公園
※コースはこちら(PDF)
距離 199.69km(プラス自走往復20km)
平均時速 24.6km/h
最高時速 55.8km/h
走行時間 8時間05分57秒
グロス時間 9時間52分
※07年の通算 1157.51km
ロード 855.74km
BD-1 301.77km
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
不安と不安と不安と、少しだけの期待が頭に渦巻く。前夜はほとんど眠ることができなかった。
やっと眠りについたかなと思ったら、目覚ましが鳴る。午前4時45分起床。伊豆ぐらんぱる公園までの大人の遠足という長~い1日が始まった。なんとな~く、ヒザに少し痛みを感じる。やばいかな。
無事帰還できるのだろうかと思いながら、輪行袋をボトルケージに突っ込む。できれば、こいつは使いたくない。
午前6時過ぎにスタート地点の座架依橋水辺公園に到着。真っ暗だ。そして誰もいない。えっ!? 間違えた? 一気に不安になる。それでも暗い中を川べりの方へ進むとほのかな明かりが見えた。やれやれ。
午前6時過ぎにスタート地点に到着
にこやかに手を振るのは誰?
出走申告、ブルぺカード記入を済ませて寒さに震えていると、「おはようございます」なんて声がする。どこかで見た顔だ。あれ?
寒川のmasaさん
??? うっそーーーー。ブログでも、この前一緒に走ったときも何も言ってないじゃん。でも、初めてのブルベ出走で、誰一人として知っている人がいないなか、とても心強く感じた突然の出会いだった。
masaさんと話していたら、リアルでは始めましての
ゆともさん
が到着。言わずとしれたブルベの達人です。
そして続々と嬉しい出会い。またまたリアルでは初めましてですが、
おいちゃんさん
に声をかけて頂きました。ブルベは神奈川だけでなく、大阪は堺にも出走されている、これまた凄い方です。
夜が明けたころスタート
ブリーフィングが終わり、自転車のところへ戻ってみると、なんだかタイヤが白っぽくなっている。凍ってる? 改めて全体を見渡すとうっすらと霜が降りていた。サイコンの表示も寒さのためか、ちょっとおかしい。尋常ではない寒さだった。
ブルペカードに出走サインをもらい、午前7時、いよいよスタート。といってもまずはじゃり道を押して上がる。参加者は70人ぐらいだったようだが、比較的早めにスタートすることができたようだった。
走り出して最初の信号で前を行く5人ほどの集団の後ろにつく。途中で信号に引っかかったり、尾灯を落としたりでいったんは離されたが、小田原厚木道路側道へ入るところで再び後ろへつくことができた。
右手に富士山がくっきりと綺麗に見える。天気もいい。気分は最高だが、やっぱりヒザが心配。幸いなことに集団のペースがそれほど速くない。時速28~30km/hぐらいで進むので、私にとっては有り難かった。
振り向けば大集団になっていたが、後ろから抜いてくる人もいない。このくらいのペースでいいのかなと思いながら、とりあえずついて行くことにする。
小田原厚木道路側道からK62へと入ると信号が多くなり、集団がばらけ始める。たまたま私が先頭となって信号待ちしていると、すぐ後ろには寒川のmasaさん。あれ、いつの間に?
相模貨物駅前交差点でR1に入ると、寒川のmasaさんが先頭に。ヒザはまだ痛くはならないが、信号スタートで踏み混むのが怖いので少し離れ気味についていく。
作戦としてまず考えていたのが、20kmで休憩するということ。ところがここまで25km以上を走っている。集団のなかにいると、なかなか休憩のタイミングが見つからず、どうしようかと思っていた矢先、寒川のmasaさんがコンビニでトイレストップのサイン。渡りに船と私も一緒にストップし、屈伸とストレッチを繰り返す。
再スタート後、少しヒザに痛みが出てきた。なんだ、100球肩ならぬ、30kmヒザかよ~と凹む。
ここからは絶対無理をしないぞと思い直し、信号スタートもゆっくりにした。となると寒川のmasaさんとの距離は離れる一方。でも無理して追わない。ここで頑張るときっと輪行袋のお世話になる。
やがて寒川のmasaさんの背中も見えなくなり、のんきな一人旅となる。ヒザの痛みは徐々に強くなるが、まだまだペダルは回せる。
しばらくR1を走っていると5人ほどの集団に追いついた。あれ? おいちゃんさんだ。MTBでの参加だが、軽快にペダルが回っている。ペースもいいので、後ろにつかせてもらい、第1PCまで行った。
午前8時52分に第1PC到着。元気よく手を振るのは誰?
寒川のmasaさんは、上の写真で元気に手を振った後、風のように走り去っていった。
ここでもしっかり屈伸とストレッチ。実はトイレに行きたかったのだが、大渋滞だったので諦め、おいちゃんさんより先にスタートした。どこで痛みが激しくなってスローダウンするか分からない。少しでも先へ進みたかった。
早川口から真鶴道路では、ポツンポツンと先に人が見える程度だったが、料金所でいったん止まるので、この先から多少の集団が形成されるようだ。私もいつのまにか3人の真ん中で走っていた。
ところが湯河原から先の上りで、面白いように抜かれる。次々と軽快に私の横を走り去っていく。速いな~、よし私も! なんてヒザが万全なら追ってみようかと思うのだろうが、なにしろ立ち漕ぎができない。たぶん、ぐっと踏み込んだ瞬間にズキッと強烈なヤツがくるだろう。
それにブルベはレースではない。制限時間内に完走することが大切なのだ。ギアはインナーローでヒザの負担を軽くして時速10km/hでゆっくりと上る。幸い、同じペースの人がいたので、後ろにつかせてもらってしばらく一緒に上ったが、最後の方はその人も力尽きたようで、私が抜くことになってしまった。
トイレ行きたいな~と第1PCから思っていたのだが、なかなかコンビニがない。熱海への下りを降りながら、「そうだ。お宮の松のところにトイレがあったような」と思って、「トイレトイレ」と念仏のように唱えながら、熱海へ急ぐ。
熱海へ向かって気分良く降りきり、お宮の松に着いたがトイレはなさそう。で、また上りが始まった。ムダに上ってムダに降りる。伊豆のアップダウンの始まりだ。でも登り切ったときの景色は最高。これがなきゃ、走っていられない。
左手には広大な海が広がる。天気もいいし気温も上がってきた。やっぱり海沿いの道って気持ちがいい。で、この坂でも次から次へと抜かれる。仕方ない。でもヒザが良くてもたいして速度は変わらないような気がする。この前ここを走ったときも、時速10km/h程度だったような・・・。
進行方向にコンビニがあればストップすると決めていたのだが、左はずっと崖。あるはずもない。反対方向にはいっぱいあるのにねぇ。
でも、ようやく網代の先を上ったところにコンビニを発見。距離的にも休憩が必要だったのでこれ幸いとストップした。で、トイレを見ると、女性が3人並んでいる。ストレッチを終わってもまだ2人並んでる。諦めた。
宇佐見から伊東はフラットロード。熱海からここまではほぼ一人旅となっていた。
午前10時53分、道の駅伊東マリンタウン到着
ここならトイレに並んでいることもないだろう。案の定、だれも並んでいない。ほっとして、スッキリ。
テラスでランチなんて余裕はないッス
この時点までで、ヒザに耐えられないような痛みはないが、ひと漕ぎごとに鈍痛を感じる。折り返し地点までの最後の上りが登れるか。ここがこのコースで一番の難所だ。不安を感じながらスタートする。
ちょうど7~8人の集団の後につける形になった。そのまま川奈の先まで走る。そしていきなり急な上りが始まった。集団は一気にばらける。というか一人を残してあっという間に視界から消え去った。残された一人はその集団で最年長の方だった。ペースは私とほぼ同じの時速10km/h。そのまま後ろについて、折り返しまで引っ張ってもらったが、上り坂のトンネルが続いたのが、一番辛くて怖かった。
上り始めてしばらくしてから折り返してくる人とすれ違うようになってきた。気持ちよさそうッス。こっちは手を振るのもしんどい。
何人目か忘れたが、寒川のmasaさんともすれ違った。最初は気がつかなくて、よく見るとmasaさんだった。距離を考えると30~40分ほどの違いだろうか(最終的には1時間以上の差になりました。やっぱ速いッス)。
午前11時47分、第2PC到着。AJ神奈川のスタッフの方が、気持ちよく下ってくる参加者を無理矢理止めています
ぐらんぱる公園のあたりがピークで、そこから下るのだが、折り返し地点はその下りの途中。AJ神奈川のスタッフの方が手を振っていなければ、全員そのまま気持ちよく下っていったかも、という場所にコンビニがある。
ここまで5時間かかっていない。予想を遙かに上回るペースだ。しかしヒザは痛い。湯河原を往復し帰りのR1を走っているときに感じた痛みと同じようになってきている。あのときは、ここから悪化し、最終的にはヒザが上がらなくなって最悪の状態になった。
とにかくストレッチだ。補給はおにぎりとあんぱん。それを口にくわえながら足を伸ばす。
20分ほど休んだおかげで痛みが多少和らいだ。帰りの熱海の坂を登ることができれば、なんとか完走できそうだ。そう思ってスタートしようかなと思ったとき、おいちゃんさんが到着した。
おいちゃんさん到着
おいちゃんさんもいいペースできている。MTBでこの時間ですから、さすがです。少し話して、先に発進させてもらう。
※
<その2>
に続きます
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ブルベ伊豆200キロを走る<その2>
ブルベ
/
2007年02月04日
※
<その1>
より続きます
伊豆ぐらんぱる公園に来たんだぞ! という証拠写真
残りは100キロ。20キロを5回走ればいい。刻んで行こう。そう考えれば、100キロも決して長い道のりではない。
走り出しは上り。あれ? ヒザの痛みが少し軽くなった? 来るときより調子いいぞ。嬉しい誤算だ。でも過信は禁物。慎重に慎重にと自分を抑える。
でも止まって写真を撮る余裕が出てきた。
海沿いの道は気持ちいい
汗びっしょりになって上って来た坂を、あっという間に下っていく。足も休ませることができ、気分は最高だ。
熱海の坂を迎える前に、伊豆多賀のコンビニで休憩。そのまま走りたい気持ちもあるが、焦りは禁物だ。
この頃から、坂はいくら緩くてもインナーローで走ることにした。とにかく負担を少なくしたい。ここまで来てDNFじゃ、やっぱり悔しい。
熱海の坂でも何人かにパスされたが、のんびりペースはしっかりと守って上っていく。不思議なことに、ヒザは往路よりは痛みがない。
湯河原への下りはほぼノーブレーキで目一杯飛ばした。これもブレーキを105に変えたせいだろうか。デフォルトでついていたブレーキよりは信頼性がある。これまでだと、ここでスピード緩めておかないと止まれないかもという心配があったが、今ではそれがない。もちろん、回りの状況もあるが、幸い後続車もいなかったので、気分よくダウンヒルを楽しむことができた。
下りきったところの交差点で信号待ちしていたら、「どこからいらしたんですか?」と後ろにつけていたバイクの女性に声をかけられた。「え?」という顔をして振り向くと、「いや、後ろから見ていて凄いなぁって思ったんで」。そうすか。カッコ良かったですか? って、顔見たらおじさんだったので、ガックリでしょうが。
午後2時10分、真鶴駅前の第3PC到着
最後のPCからは少し上る。これがこのコースで最後の上り。さすがに女性にパスされたときはショックだったが、でも追わない追わない。マイペースを維持する。
料金所からは平坦ロード。このころからリアのギアは大きい方から3枚しか使わなかった。
信号スタートはアウターローでゆっくり。スピードが出たところで21Tにする。フロントをインナーにした方がいいのだろうが、なんとなくアウターの方がいい感じがしたので、この組み合わせにした。
ヒザは多少痛いのだが、ペダルを回すことに何の支障もない。それどころか、巡航速度は30km/hが出せ、ケイデンスは100近く。いい感じで走ることができている。ヒザが痛くなった湯河原からの帰りでは、クリートを外すのも辛い状態だったが、それもない。足をひねっても大丈夫だ。
帰りはほとんど一人旅だったが、この平坦路で先ほどパスされた女性を含めた集団に追いついた。しかし、信号リスタートがゆっくりなのですぐに離される。何度か追いつき離されを繰り返し、結局また一人旅となってしまった。
信号リスタートはそろっと。ゆっくり巡航速度をあげ、21Tでクルクル回す。これを繰り返す。ヒザの痛みは消えることはないが、ペダルは快適に回せる。
気持ちの問題もあるだろう。ひとりでのツーリングだと、ここまでシビアに考えない。痛みを感じた時点でUターンしているか、ポタリングに切り替えているだろう。
ブルベでは、走り続ける限り、同じ目的を持った仲間とどこかで会える。追いついたり、追い越されたりしながらも、普通の人には信じられないような距離を走る。ペースが同じだと、何度も同じ人に出会う。名前も知らない同士だが、顔はいやでも覚える。で、何となく会釈したりする。折り返した後、坂を上ってくる反射帯ベストを着ている自転車海苔に手を挙げながら、ブルベって楽しいなって思い始めた。今日のこの苦しさや楽しさを共有する仲間が、こんなに一杯いるよ。そしてコースのどこかをそれぞれに楽しみながら走っているんだ。
タイムレースも楽しいが、それとは別の楽しみがブルベにはあった。
そして多少の欲が出てきた。
柳島を左折して産業道路に入ったのが、午後4時前。残りは約20キロ。10時間以内でゴールできるじゃん。ヒザの痛みは消えないが、ペダルは普通に回せる。少し頑張るか。といっても、信号リスタートは相変わらずゆっくりで、徐々にスピードを上げ、軽いギアでケイデンス100、時速30km/hは変えられない。
実は、前日にサドルをほんの少しだけ上げ、左足のクリートの位置を足が少し開き気味になるように調整した。足が内股気味になるとヒザが痛くなりやすいという事をあるブログで読んだので、ワラをもつかむ思いでやってみた。長距離を走る前にポジションは変えたくなかったが、どうせこのままだと同じ結果になると思って、思い切って変えてみた。それが功を奏したのかどうか分からないが、結果は嬉しいものとなった。
残り15キロ。ここでボトルの水が切れた。走ろうと思えば走れる。でも、最後まで無理は禁物。真鶴のPCで休憩して以来、ストップもしていない。10時間を過ぎてもいい。一度休もう。
適当なコンビニがなかったので、自販機のそばで最後のストレッチ。すると、大磯で抜いた、ヘルメットの真上にライトを付けた人が目の前を通り過ぎていった。この人は印象的だったので、スタート前からよく覚えてる。抜いた後、R134で振り向くと、影も形もなかったのだが、少し休憩するだけで追いつかれるものなんだと、自転車のスピードに改めて驚いた一瞬だった。
午後4時52分に帰還。まさか明るいうちに帰って来れるとは・・・
勝手知ったる産業道路。午後5時前にはゴールできるだろうと思いながらも、気持ちは焦る。
ゴール間近の座間四谷の交差点を間違え、ひとつ手前で曲がるコースミスをしたが、すぐに気がつき大事には至らなかった。
最後の水辺公園へ向かう道。帰路途中のすでにゴールした人とすれ違う。「お疲れ様でした!」。お互いに笑顔で挨拶する。気持ちいい。
そしてゴール。といっても拍手も歓声も当然ながらない。じゃり道を降り、自転車を倒してブルベカードをスタッフに渡すだけ。
「9時間52分ですね。サインして下さい」。
嬉しい気持ちをうちに秘め、サインする。ヒザの痛みを抱えながら、完走したよ。完走できたよ。カミさんは「絶対、電車で帰ってくる」と言っていた。私自身もきっとそうなるだろうと考えていた。
でも、走りきることができた。そして、ヒザが万全なときに目標としていた10時間を切った。200キロ。長いようで短かったその行程。これ以上ない達成感を体全体に感じた。
でも、寒いッス。スタッフの方が用意してくれたおしるこが有り難かった。
寒いなかを待ち続け、おしるこまで用意していただいたAJ神奈川のスタッフの皆様、お疲れさまでした。そしてありがとうございました。おかげさまで楽しい1日となりました
ゴール後はそれぞれ適当に帰宅する。車で帰る人。自走で帰る人。輪行で帰る人。私は自走で帰る人なので、じゃり道をとぼとぼ押して上って、暗くなってきた道をひとり走って帰る。見た目は寂しい帰り道だが、満足感はこれ以上ないほどに感じる。今日走って良かったよ。
ヒザは悪化していないとはいえ、痛みが消えることはなかった。とりあえず、帰って風呂入ってビールだ。そして次に備えよう。
そして翌日。ヒザはまだ痛い。階段の上り下りが少し辛い。しかし、200キロも走ったんだから、何もないわけにはいかないだろう。当然の痛みだ。おまけに肩は張っているし、太ももも痛い。何より、久しぶりにお尻が痛い。
でも、ママチャリに乗ってだが、坂の上にあるモンベルには買い物に行けた。立ち漕ぎもできた。回復は近い! と思いたいッス。
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