四季・めぐりめぐりて

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高橋家の芭蕉句碑(埼玉県行田市)

2022年01月02日 | 歌碑・句碑


句 : 名月の 花かと見えて 綿ばたけ
    (めいげつの はなかとみえて わたばたけ)     

出 典: 『続猿蓑』 元禄7年(1694) 芭蕉51歳の時の句
所在地:埼玉県行田市野 高橋家 
建立年:明治9年(1876)10月
建立者:正覚寺住職と檀家有志
指 定:行田市指定文化財(名称:高橋家の芭蕉句碑 平成5年〔1993〕3月31日指定)




高橋家の庭の一画に建立されている芭蕉句碑
※公開されていますが個人所有・敷地内のため許可をとっての見学です




『高橋家芭蕉句碑』説明板  左側の説明文を転記しておきます
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 この芭蕉句碑は、明治9年(1876)に当時の清瀧山福正院正覚寺の住職が檀家有志と共に句会を催した際に、
かつて同寺の住職であった孝協大徳の徳を称えて建立したものである。当初はここから約450m程西側にある正覚
寺の境内に建てられていましたが、後に檀家の大檀那であった高橋家が譲り受け、二度の移転を経て、現在はこの
高橋家の庭の一角に建てられています。
 高さ128cm、幅107cm、厚さ10cmの根府川石の句碑の表面には、右に「名月の花かと見えて綿ばたけ はせ
を」と芭蕉の句が刻まれ、このあたりに綿花が咲き乱れていた風情が伺えます。中央には孝協大徳を称える碑文が
記され、台石には隷書で「名月碑」と碑名が浮き彫りされています。
 刻まれている句は、芭蕉が晩年に伊賀上野で詠んだ句ですが、句碑建立当時はこのあたりにも綿畑が広がってい
たようで、それにちなんでこの句を選び句碑を建立したものと思われます。

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なお、この芭蕉句碑は行田市の指定文化財に指定されている他に、平成29年(2017)に認定された行田市の日本遺
産ストーリー「和装文化の足元を支え続ける足袋蔵のまち行田」の構成資産にも選定されています。


この「名月の花かと・・・」の句碑は、県内に4か所ほどあるようです。私がここ高橋家以外で見た
ものは東松山市の関根家のものだけです。

見学日:令和3年(2021)12月18日(土)

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