ばばちゃんのおっちゃんの日本語の先生への道

日本語の先生になろうと一念発起いたしました。

20161114

2016-11-15 09:45:04 | 7.私の日誌
日本語教室
 前回担当した学習者を、今回も担当しました。
 彼の日本語のキャリアの点検に手抜かりがありましたので、再度質問してみました。それは、日本語学習2年間の学習方法です。すなわち、日本語学校で学んだか、そして、日本で学んだかということです。
 「日本語学校か」というのは、平日、毎日、数時間の授業か、週1回の日本語教室かということです。日本語学校と日本語教室では、時間の掛け方が20~30倍異なるということで、到達しているレベルが全く異なるだろうということになります。
 「日本で学んだか」ということは、日本式の教授方法で授業を受けたかどうかということです。結果は、日本の日本語学校で教育を受けたそうです。
 ということから、彼は、ペラペラに喋れてよい時間、2,000時間を十分超えてているようですが、現実は、うまくしゃべれていません。翻訳家養成の日本式教育方法で授業を受けたため、読み書きは、十分できますが、うまくしゃべれません。日本語会話を目的にしていたとしますと、選択を間違えたとしか言えません。彼が持参した教本と会話テキストは、上級あるいは、上級以上のものでした。
 
 日本語会話を習得するためには、選択を間違えたことを納得させました。日本語の読み書きの学習をしてきましたので、その面では、十分成果が上がっていることも伝えました。

 そこで、私の処方は、会話のためには、発話と聴解のトレーニングをしましょうと言うことにしました。
 発話のためには、幼児の会話をイメージしてもらいました。最初は、単語を並べるだけで、親には、何が言いたいかが分ります。ノン・ネイティブが、単語を並べただけで、ネイティブには、何を話したいかが大体わかる現象と同じです。
 もう少し大きくなりますと、ショートセンテンスを沢山並べるようになり、話の内容が、より豊かに、詳しくなってきます。また、彼らは、とっさに、口から単語とショートセンテンスが出てきます。使用言語が、増えています。しかし、彼らの発音は必ずしも正確でありませんが、聞き手は正しく認識できます。
 すなわち、たとえ発音が正しくなくても、聞き手が正しく認識してくれる領域があるようですので、暫定的に、そういう現象も利用しましょう。

 発音に対しては、英語話者用50音表を渡して、今一度、練習して、ご自分の発音を補正してくださいと、アドバイスしました。聞き手が正しく認識できる領域に発音を近づけないと、いくら発話しても相手に伝わりません。
 恐らく彼のボキャブラリーは相当なものでしょう。しかし悲しいかな、使用言語にはなっていなくて、理解言語に終わっています。口からすぐ、単語、短文が出てくるようになっていませんので、訓練して、理解言語を、どんどん、使用言語に変えていってください。動詞や形容詞の活用については、掛け算の九九と同じようにとらえ、スムースに出てくるように、口癖にしてください。
 また発音の諸器官は、母国語の発音が容易にできるように整備されています。日本語で会話をするためには、日本語仕様にやり変える必要があります。そのためには、運動と同じくうまく発音できるようにする訓練しかありません。
 幸いなことには、彼は、iPhoneをお持ちなので、Siriがチェッカーの役目を果たしてくれることを教えました。

 聴解については、私は、これといったソリューションを持ち合わせていません。言語によって、使用音域が異なりますので、雑音を言葉として認識させるためには、やはり訓練による、慣れが必要でしょうと説明しましたが、発音が日本語式に近くなれば、聞き取りやすくなるかもしれません。
 自分から発信することの大切さ(質問文を多数準備する)、何かターゲットを持つことの必要性も説きました。(N1の問題集を次回準備したい)

 彼の場合は、日本語で丁寧に話しさえすれば、話の内容を理解してもらえますので、随分説明が楽です。普通には、なかなか正しく理解してもらえません。
 
 私が実践してきました外国語学習方法が、誰にでも適用できるかどうか、彼に実験台になってもらおうと考えます。掛け算の九九式に、トレーニングすることによって、素早くステップアップできればと考えます。
 ここを乗り越えれば、直ぐ日本語会話ができます。そして更に、短文を長文につなげるようになって、日本語らしい日本語にどんどん挑戦していってほしいと考えます。











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