沖縄辺戸岬から天の川を撮ってきた。
3年連続三泊四日の沖縄遠征。今年は、6月26日(水)から29日(土)の期間、昆虫は、これまで撮れなかったカラスヤンマとコノハチョウ、風景では天の川を主な撮影目的として行ってきた。
昨年同様に成田空港から8時10分発のジェットスターGK337便に搭乗し、那覇11時15分着。レンタカーでやんばるを目指し、各種トンボを撮影後に天の川撮影を行ったが、一昨年は国頭郡今帰仁村の古宇利島から撮影し(沖縄の天の川)、昨年は、東村の高江展望台から撮っている。(七夕の天の川(沖縄にて))今年はどこから撮ろうかと、色々と悩んだ結果、沖縄本島最北端の辺戸岬(へどみさき)から撮る事にした。なぜなら、沖縄本島で一番暗い空だからである。
空の暗さを評価する値ボートル・スケール (The Bortle scale ) で表すと、辺戸岬は21.93等/秒角2で、マックスが22等/秒角2であるから、いかに暗い空であるか分かる。昨年、撮影した高江展望台は、同じ沖縄でも21.85等/秒角2であり、今年5月に行った大台ヶ原は21.81等/秒角2である。ちなみに、西表島などは22等/秒角2で、日本一暗い空がある。
問題は天候である。沖縄は、6月20日に昨年より5日早く梅雨明けしており、連日の晴れマーク。梅雨明け一週間は天候が安定しているが、その後は雲が出やすく夕立もあるので、日程的には微妙である。しかしながら、当日は那覇に到着した時点から雲1つない快晴。その天候は夜まで続いた。
20時頃までトンボを撮影した後、辺戸岬へ向かう。平日の国道58号線は、車など走っていない。30分ほどで辺戸岬の駐車場に到着し、海が見える場所へ向かった。風もない。見上げれば、昨今では見たことがない「天の川」が横たわっている。まずその大きさに圧倒される。見えない部分もはっきりと見える。勿論、色までは見えず「薄い雲」のようであるが、ここでしか見ることのできない壮大さである。
早速、南から北まで見渡せる場所でカメラをセットし、撮影を始めた。撮影中に、オキナワスジボタルが1頭、発光しながら飛んでいた。昨年も高江展望台で1頭見たが、この辺戸岬でも生息していることに驚く。今回は、時期的に沖縄のホタルは撮影計画に入れておらず、この時も写すことができず記録は残せなかったが、素晴らしい天の川とともに、しっかりと記憶には残せた。
いかに暗い空で素晴らしい天の川でも、写真に写せなかったら、そこで出会ったホタルと同じで記憶にしか残せない。私は、星景写真は素人であるから、赤道儀も明るい単焦点広角レンズも
持っていない。今年は、嬬恋村と大台ヶ原で天の川を撮っているが、上手く写すことができていない。今回はマップカメラでレンズを借りようとも思ったが、結局、いつもの Canon EF17-35mm f/2.8L USM で撮る事にした。結果、インターネット上で見る天の川の写真のような本来の天の川の色と形までは表せず、また作品とも言えないものだが、沖縄辺戸岬から天の川の記録は残せたのではないかと思う。(日程的にはあと二晩撮るチャンスはあったが、この夜以外は雲が広がり撮ることができなかった。)
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