ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態と環境を52年研究し保全活動してます。ホタルだけでなく、様々な昆虫の生態写真や自然風景の写真も掲載しています

若葉

2024-04-20 16:29:27 | 風景写真/春

 若葉は、春に芽吹いてまだ間もないころの柔らかい葉を指す。新緑も好きだが、このまだ若い木々の色が好きで、いつもカメラを向けてしまう。百花繚乱の賑わいがひと段落した雑木林は、若葉色で蔽われる。と言っても、一色ではない。そこには木々1本1本の限りない濃淡の差や明暗のニュアンスがある。そして、それらが調和し瑞々しい風景を作り出しているが、この若葉の時は、短い。生命力あふれる木々の葉は、成長して青々と茂る青葉になり、雑木林はより一層生気に満ちた色彩へと変わっていく。その瞬間瞬間の素晴らしさに惹かれているのだろう。
 若葉という言葉は、木々の葉だけでなく、若者や子供、新しさなど、様々なものを表現する際にも使われる。私がすぐに思いつくのは、車の免許を取得したばかりの方が付ける初心者マーク(若葉マーク)。他にも保育園や幼稚園の名が「わかば」であったり、若者の支援窓口が「わかば」、町の名前であったりもする。若葉は、今後も成長をする可能性を秘めているという意味があるからだろう。それぞれの個性を出しながらも調和し、子供は木々のようにすくすくと、そして若者、特に新入生や新社会人は一日も早く成長してほしいと思う。
 新社会人というと、最近報道番組で取り上げていたことがある。それは入社後すぐにやめてしまう者が多いという現象である。その理由は、「社長や上司との人間関係」や「希望の配属先ではない部署に配属された」あるいは「上司の仕事ぶりに会社の将来性を感じない」等々。38年前の私の時とは、時代がかなり違うようだ。自分にどんな能力があるのかも分からず、即戦力にならないならば、まずは社会人のルールを学び、どんな仕事も1つ1つ覚えるのが私の時代であった。車の若葉マークは一年間付けなければならないのは、法律で決められているから仕方ないが、個人的には、初心者を卒業できるには1年以上の経験が必要だとも感じている。会社を辞めるのは、人それぞれの自由だが、いつまでも「青いな」と言われるようならば、成長していない証拠だ。

あらたふと 青葉若葉の 日の光 芭蕉 

 これは、日光の山の木々の美しさとともに徳川の威光を言祝いだとして、しばしば非難された句だが、自然の命の輝きを「何と尊いものであろうか、新緑の光を通して見る陽の光は」と素直に、あるがままの情景として捉えてもいる。生命力に満ちた自然の景色は希望を与えてくれ、一筋の光は、様々な思惑を良い方向へと変えてくれるかもしれない。ゴールデンウイークも間近である。五月病になる前に、若葉を見に行ってはいかがだろうか。

以下の掲載写真は、1920×1280ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

若葉の写真
若葉
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/640秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:長野県開田高原 2021.04.24 10:30)
若葉の写真
若葉
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F11 1/320秒 ISO 400(撮影地:東京都あきる野市 2011.04.24 10:50)
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春の里山散策

2024-04-15 14:42:14 | 風景写真/春

ムカシトンボ探索

 東京都内にもムカシトンボが生息しており、羽化の季節となった。ところが、地域によっては激減している。その大きな理由が大雨である。2019年10月12日。過去最強クラスの台風19号が大型で強い勢力を保ったまま伊豆半島に上陸し、中でも静岡県や関東甲信越、東北地方ではこれまでに経験したことのないような記録的な大雨が降り、大規模な河川氾濫や土砂災害に見舞われた。東京の西多摩地域では、他の月の、月間降水量より多い384.5mmが、たった1日で降ったのである。
 この雨により、山地の渓流は人よりも大きな岩が流れ、崩落も起きた。当然、水生昆虫の多くが流されてしまい、ゲンジボタルでは、翌2020年の発生はほとんどなかった。それでも一昨年からゲンジボタルは徐々に復活してきたので、2017年以降にまったく観察していなかったムカシトンボの状況を確認するため、大雨から5年経過した今年、久しぶりに生息地を3カ所訪れてみた。結果は以下に示した通りである。

  • 生息地A:2014年と2017年に産卵を撮影した場所・・・崩落の為、徒歩でも通行できず断念(未確認)
  • 生息地B:2017年に羽化の様子を撮影した場所・・・・1頭の羽化殻を確認
  • 生息地C:2011年に水中のヤゴを撮影した場所・・・・1頭の飛翔を確認

 今回、生息地BとCでは、1個体ずつではあるが、生息を確認できた。まだ羽化時期の初期であるから、今後も個体数が増える可能性は高いが、生息地Cでは羽化殻が確認できなかったため、下流に流されたヤゴが下流域で生き延びて羽化し飛翔してきたとも考えられる。どちらも、観察当時とは川の様子が激変していたが、現時点での生息環境は良い状況であった。
 ムカシトンボは、成虫になるまで7年かかると言われており、今年羽化する個体は、2019年当時は若齢幼虫である。長く水中で生活することは、大雨などの危険に遭遇する確率が高まるが、ゲンジボタルと同じで水中に様々な齢の幼虫が生息していることは、個体群の絶滅を回避する意味もある。生きている化石とも言われるムカシトンボが、今も生き続けている保存戦略の1つなのであろう。しかしながら、我々が経験したことのないような記録的な大雨は、環境を一変させ、回復には何年もかかる。未調査なので何とも言えないが、仮に2020年以降の羽化数が極端に少なく、今年も少ない場合は、個体群の存続は厳しいかもしれない。本年の羽化数が多いことと、下流域等からの飛翔個体の多さに期待したい。
 残念ながら生息地Aは、5月中旬過ぎまで行くことができないため確認できないが、生息地BとCにおいては、今年はどの程度の個体が発生したのか、目視ではあるが継続して確認していきたい。

参照ブログ記事:ムカシトンボ

花と蝶の西多摩編

 今月最初の投稿記事にて「早春の里山散策」と題して狭山丘陵で撮影した里山の映像を掲載したが、今回は半月ほど経過した里山の様子を、場所を西多摩地域に変えて映像を撮ってきた。スミレやニリンソウ、二ホンタンポポなどの花々とスギタニルリシジミやムラサキシジミなどのチョウ、そしてトウキョウサンショウウオの卵嚢を収めてきた。映像と編集は、相も変わらず素人の出来であるが、生きているそのものの姿を見たことがない方々には、少しは参考になるのではないかと思う。

以下の掲載写真は、1920×1080ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。 また動画も 1920×1080ピクセルのフルハイビジョンで投稿しています。設定の画質から1080p60 HDをお選び頂きフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます。

ムカシトンボの羽化殻の写真
ムカシトンボの羽化殻
Canon EOS 7D / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE / 絞り優先AE F10 1/20秒 ISO 2500 -1/3EV(撮影地:東京都 2024.04.13 9:03)
ムカシトンボの羽化殻の写真
ムカシトンボの羽化殻
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/30秒 ISO 3200(撮影地:東京都 2024.04.13 9:47)
春の里山散策~花と蝶の西多摩編~
(動画の再生ボタンをクリックした後、設定の画質から1080p60 HDをお選び頂きフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます)
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桜、散る

2024-04-12 19:49:08 | 風景写真/春

 桜、散る・・・"桜は散り際が最も美しい"と言われているが、果たして、そうだろうか?

 東京の桜は、平年より5日遅い3月29日に咲き始め、4月4日に満開となり、都心では既に「桜、散る」ところがほとんどである。
 "桜散る"この文言を聞くと思い出すのは、高校と大学受験である。受験で不合格になったことを表しているのだ。幸い第一志望校には合格(桜咲く)であったが、何校かは不合格で、試験会場に合格発表を見に行き、自分の受験番号がないのを目の当たりにした時の気持ちは言い表せない。努力の結果が実を結ばず、自分の人生が左右されるのだから、宝くじの当選番号を違って"桜散る"の一言では済まされないこともあろう。
 ちなみに、この言葉が使われ始めたのは1950年代で、早稲田大学の学生が始めた合否電報が最初だったらしい。かつての電報は、カタカナと一部の記号しか送信できず、そのため「サクラサク」あるいは「サクラチル」と送っていた。今は、ネット社会であるから、電報で知らせを聞くこともないかもしれないが、この言葉だけは残っている。
 なぜ、合否の結果に「桜」を使うようになったのだろうか。そもそも桜と日本人の関りは古くからある。日本人が桜を愛でていた記録は多く残っており、今から千年以上前に書かれた日本最古の歴史書である「古事記」や「日本書紀」にも登場し、万葉集では「春を象徴する花」として数多く描かれている。また一説によれば、「サクラ」という名前の「サ」は「サ神」を表しており、これは「田んぼの神様」を意味し、「クラ」 は神様が鎮座する「台座」のことで、『田んぼの神が宿る木』が由来のようである。
 古来より桜の美しさ、可憐さに心惹かれ、また春の訪れを告げる神や精霊が宿る存在と考えられていたり、はかなく散ってゆく命の短さから死生観を考えたりする対象となってきたのである。現在でも、春のお花見シーズンが近づいてくると「桜の開花予想」が毎日報じられ、いつが見ごろとなるかも注目の的となる。お花見はインバウンド(訪日外国人旅行)にも拡大し、インタビューの様子を報道で見ることが多いが、可憐で美しい薄いピンク色の花が一斉に咲くと春の訪れを感じることは同じでも、咲き始めるとあっという間に散ってしまうことに儚さを覚えるのは、日本の文化からくる日本人ならではの感性で、DNAに深く刻み込まれているのだと思う。

 "桜は散り際が最も美しい"と言われているが、果たして、そうだろうか?

 桜は、散る間際になると満開の時よりも花弁の色、特に中心部が濃いピンク色になる。植物学的に、そういう仕組みになっているが、我々の色彩感覚からすれば、散り際の方が美しく見えるだろう。しかし、"桜は散り際が最も美しい"と言われる所以は、色彩だけではなく、無常に消えていく運命の美としての象徴として捉えているいることにある。桜は、イデオロギー政策を展開する明治時代では「国(天皇)のために桜のように散れ」という大和魂の象徴となる。さらに、昭和になって太平洋戦争が始まると国民を挙げて『同期の桜』に代表されるような数限りないほどの「散る桜」が歌われた。桜の花のように散りゆくことは、大和男子の美徳と教えられ、大戦においては特攻の悲劇を生んだのである。
 江戸時代後期の曹洞宗の僧侶、良寛の辞世の句に「散る桜 残る桜も 散る桜」がある。桜は咲いた瞬間から、やがて散りゆく運命を背負う。散っていく桜があれば、未だ美しく咲き放っている桜もある。しかし、結局どちらも最終的に散るのだ。「命が燃え尽きようとしている時、たとえ命が長らえたところで、それもまた散りゆく命に変わりはない」と良寛は言い切る。この句は、戦時中の特攻隊でも、隊員たちが自身を重ね用いたとも伝えられている。国のため桜の咲く時期に出撃した特攻隊員たちは、軍服に桜の枝をさし、桜の枝をふりながら、飛行場を飛び立っていったという。当時の新聞記事には「いまぞ散る“誇の桜”汚すまい特攻魂」との見出しがあり、散る桜にたとえられていたのである。

 世界では、終わりの見えない戦争が続いているが、日本は戦後75年経ち、時代は昭和から平成、令和へと変わり、当時の戦争は「記憶」から「記録」へと変わりつつある。戦争を知らない世代の私でも過去の歴史に思いを馳せると靖国神社で散る桜を見ることは忍びないが、公園の桜、散る下で、ビールを飲みながら楽しそうに宴会をしている若いサラリーマンを見ると、古来から引き継ぐDNAにも変化が見られるようだ。生物学では長らく、DNAの中にある膨大な遺伝子は、生涯を通じて変わることがないと考えられていたが、近年の研究では、環境的な変化が遺伝子のスイッチを切り替えることが分かっている。きっと彼らは受験戦争を勝ち抜き、サクラチル経験のない企業戦士なのかもしれない。
 どうであれ、花は咲いてこそ花であり、美しい。散り際が美しいとすれば、生き抜いてこそである。ならば、咲いている今を、思いっきり輝こうではないか。

 さて、私事ではありますが、4月10日で還暦となりました。気持ちは20代ですが、あっという間に60年が過ぎました。また、前日の9日をもって28年間務めてきた会社を定年退職しました。自宅に5時間しかいられない毎日が何年も続いたり、癌になったり・・・色々ありましたが、何とか勤め上げました。お世話になった方々に対して、この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。
 この日は、桜、散る日ではありません。人生100年時代、まだまだ咲いていたい。満開はこれからだと思っています。また、別の仕事も始めますが、ライフワークであるホタルの研究と保全に全力を尽くしたいと思っています。どうぞ、これからも今までと変わらぬお付き合いをお願いしたいと思います。

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山桜・花吹雪の写真
山桜・花吹雪
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/1250秒 ISO 200 +1/3EV(撮影地:東京都 2016.4.16 11:05)
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早春の里山散策

2024-04-03 11:37:57 | 風景写真/春

 早春の里山散策の映像をYouTubeに公開した。

 「ホタルは里山環境の結晶である」これは、私の師である昆虫学者 故 矢島稔先生の言葉であるが、ホタルの研究を続けている私にとって「里山」は重要なフィールドの1つである。では、里山とはどんなところを言うのであろうか?
 里山とは、「自然環境と都市空間との間にあり、集落とそれを取り巻く二次林、それらと混在する農地、ため池、小川、草原などで構成される地域を指す。また、里山は、農林業などに伴う人々が自然ととともに 作り上げ、維持してきた多様な環境であり、生息する生物に多様性がある。」と定義づけられる。
 しかしながら、里山の多くは人口の減少や高齢化の進行、産業構造の変化により環境変化を受けている。雑木林や小川など物理的な環境が存在しても、放置されて荒れた林や休耕田ばかりでは、里山の生態系は維持されず、多様性が失われるのである。国立環境研究所によれば、数十年無居住化した里山では、長期的な生物多様性の劣化が生じ、森林性の生物の回復が限られることが明らかであるという。里山が放棄され「自然に戻る」ことで負の影響を受ける種は、正の影響を受ける種よりも多く、その影響の大きさも負の影響を受ける種が上回っているという。
 里山の維持・管理には多くの課題があるが、日本各地において様々な持続可能な取り組みが行われている所も少なくない。東京都内では、あきる野市の「横沢入り」(下記、関連ブログ記事参照)が知られているが、今回は、埼玉県の狭山丘陵を訪れた。埼玉県は、狭山丘陵の保全活動に取り組んでおり、良好な里山が維持管理されている。ホタルをはじめ、ムカシヤンマやミドリシジミも生息し、オオムラサキやカブトムシも多い。
 訪れたのは、春まだ浅い3月。オツネントンボの産卵を期待したが見られず、昆虫では、ビロードツリアブ、キタテハ、ツマキチョウ、モンキチョウが飛んでいた。田んぼや池では、ニホンアカガエルの卵塊、アズマヒキガエルとその卵塊、そしてオタマジャクシが見られた。
 それらを映像として記録し、編集してYouTubeチャンネルに公開した。季節も早春であり、画質、内容ともに宣伝できるクオリティでは決してないが、「里山」を訪れる機会がない方々には、ほんの少しだけ参考になるのではないかと公開をした。今後は、もっと映像に関する勉強をし、季節を変えながら四季折々の「里山」の風景や様々な生き物を撮影し、下手ながら編集して公開していきたいと思う。

関連ブログ記事:「横沢入り」里山保全の実態

参考:人が去ったそのあとに、人口減少下における里山の生態系変化とその管理に関する研究/国立環境研究所「環境儀」第82号

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早春の里山散策~狭山丘陵編~
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春、そして初夏・ホタルが舞う季節へ

2023-05-22 21:43:07 | 風景写真/春

 今年は季節が駆け足で進んでいく。歳のせいか、その進みはより一層速く感じるが、桜の開花や昆虫たちの活動状況をみると、やはり異常なまでの速さである。知人のいる高知県では ヒメボタルが各地で乱舞し、今日届いた知らせでは、来月3日に予定している「日本ホタルの会の観察会」の東京都内における場所で、既にゲンジボタルの飛翔が始まったという。例年よりも10ほど早いようである。 私も、すべての予定を繰り上げるよう、計画を練り直さなければならないだろう。
 以下には、「春、そして初夏・ホタルが舞う季節へ」の写真として、未掲載のものを含めて掲載したが、昨今、作ってみたいと思っていたスライドショー動画も載せた。今回は「我が心の風景 御射鹿池」である。最近、 スライドショー動画では、富士山と桜を載せているが、今後「我が心の風景」は、素晴らしいBGMとともにシリーズとして作っていきたいと思っている。

 春、そして初夏・ホタルが舞う季節へ。来週末から、いよいよホタルの観察と撮影が多くなる。講演会等も含めて一年で一番忙しい時期ではあるが、前半は月が邪魔をして写真は良いものが撮れないので、写真掲載は6月中旬以降になると思う。
 今年は、これまで観察はしていても写真や映像で残せていなかったホタルの生態を中心に、東京都内を始め、千葉県や富山、岐阜などに遠征したいと思っている。天候により変更はあり得るが、以下に7月末までのホタルを中心としたチョウやトンボなどの観察と撮影の計画を大まかではあるが記しておきたいと思う。
 今年は、昨年に引きつづき沖縄に遠征する。ホタルの季節は過ぎてしまっているが、昨年撮れなかったチョウとトンボを収めたいと思っている。

  • 5月末 東京都内のゲンジボタルの観察
  • 6月3日 日本ホタルの会 ホタル観察会
  • 6月4日 ホタルの講演会(東京都三鷹市)
  • 6月中旬 ヒサマツミドリシジミの撮影、ヒメボタルの観察、西日本型ゲンジボタルの集団産卵の観察
  • 6月下旬 東京都内におけるゲンジボタルの産卵行動の観察
  • 7月上旬 アイノミドリシジミの観察
  • 7月5日から8 日 沖縄遠征(トビイロヤンマ、カラスヤンマ、フタオチョウ、コノハチョウ等)
  • 7月9日~ 東京都内のヒメボタル観察
  • 7月16日 ウラジロミドリシジミの観察、長野県内のヒメボタル観察
  • 7月23日 キリシマミドリシジミの観察、ヒメボタル観察
  • 7月30日 ホソミモリトンボ探索

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。 また動画においては、Youtubeで表示いただき、HD設定でフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます。

新緑の写真
星峠
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/640秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:長野県 2021.4.24)
新緑と方等の滝の写真
新緑と方等の滝
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 1秒 ISO 100 -1EV(撮影地:栃木県日光市 2012.5.19 6:19)
新緑の写真
新緑
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 1.3秒 ISO 100 -1EV(撮影地:栃木県日光市 2012.5.19 6:25)
ゲンジボタルの写真
ゲンジボタル
OLYMPUS OM-2 / ZUIKO MC AUTO-MACRO 50mm F3.5 / FUJICHROME Provia400F Professional
我が心の風景「御射鹿池」/Japanese landscape in my heart/Mishaka Pond, Nagano Prefecture(再生時は、設定からHDお選び頂きフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます)
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春近し、されど我が身は家の中

2023-03-06 16:07:31 | 風景写真/春

春近し  されど我が身は家の中  書いては丸めて投げるの繰り返し  私の春は遠々しい

 啓蟄を迎え、今週は最高気温が20℃になる日もあるとかで、春の近さを感じる今日この頃であるが、2月6日以来まったく写真撮影には出掛けていない。どこへでも出掛けて行けば、様々な写真は撮れるのだが、こうも出掛けていないと「まぁ、いいか」という気持ちにもなってしまう。ただし、休日は、家でゴロゴロしている訳でもなく、前々回の記事に書いたように、ほぼ一日中、ホタルの本の執筆活動に追われているのである。
 先週末に、一通り書き上げた97,000字の内容をもとに担当者と打ち合わせをしたが、とりあえず書いただけで自分自身でも納得がいかない部分が大半であった。専門書ならともかく、小学生が楽しく、しかも引き込まれるような内容と文章が求められているので、なかなか一筋縄ではいかない。自分が小学生であった45年以上も前の気持ちになるのは、一苦労である。とは言え、昨今問題となっている光害や幼虫の養殖放流などについては、しっかりと伝えたい。大人が読んでも、読み応えがあるものにしたい。
 ドラマで、小説家が書いては原稿を丸めて投げるという描写があるが、今まさに、そんな感じである。パソコンのWordで書いているので、紙ごみが増えることはないが、気持ちは同じである。それでも、全体の構成を考え直し、硬い言葉を優しい表現に変え、72,000字まで減らし、段々とそれらしくはなってきた。もう一工夫である。出版は、ホタルの時期に合わせて、来春を目指しているので、今年中に原稿を完成させればよいので、時間をかけて、よい本を作っていきたいと思う。

 次の投稿は、いつになるか分からないが、今月中旬以降には、撮影予定を組んでいる。これも天候次第ではあるが、これまで撮ったことがない光景なので、天に祈りながら、時を待ちたいと思う。(写真は、本記事とは関係のない過去撮影のものである)
 ちなみに、3月12日(日)20時から、オンラインで日本ホタルの会の談話会が開催される。内容は「ゲンジボタルの遺伝的多様性」を考慮した、東京近郊に由来する種ボタルの確保や飼育講習会についてである。どなたでも参加できるので、興味があればZoomを起動し「ミーティングに参加する」をクリックしていただき、次のIDとパスコードを入力。ミーティングに参加するだけならサインインの必要はなく、アプリも無料である。
https://us02web.zoom.us/j/85319340655?pwd=c2tDRHhoeDZYOUl0OE5tVzk1d1BXdz09
ミーティング ID 853 1934 0655
パスコード     966071

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

蒲生の棚田の写真
蒲生の棚田
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F10 1/30秒 ISO 100 +1EV(撮影地:新潟県十日町市 2015.4.25 5:29)
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里山散策

2022-04-11 17:44:30 | 風景写真/春

 関東地方は土曜から初夏のような陽気が続いているが、日曜日は25℃を越えて、多摩地域ではムカシトンボの羽化も始まったようだ。
 前夜から、信州へ夏の天の川撮影とも思っていたのだが、石垣島遠征の後は月曜から出勤。6連勤ではさすがに疲れがたまり、日曜日は休養日。一日中、6月末の沖縄遠征(航空機・ホテル・レンタカーは予約済み)の細かな計画を立てていた。
 翌月曜日も良い天気。休みである。気晴らしに久しぶりに里山を散策することにした。車で小一時間のところ。朝9時過ぎから谷戸の湿地や田んぼを見て回った。かつては多くの昆虫に出会ったものだが、昨今は生態系が貧弱で、この場から姿を消したトンボやチョウは多い。イモリの姿も見かけず、トウキョウサンショウウオの卵嚢もかなり減っている。
 しばらく小さな池のほとりにしゃがんで見ていると、ホソミイトトンボが5頭飛び交うようになった。越冬を終え、体色はブルーになっており美しい。かつて良く通った神奈川県の多産地では、そろそろ産卵であろう。この場では、ホソミイトトンボ1頭だけを撮影して、早々と引き上げることにした。
 以下には、過去に撮影した未掲載の写真も掲載した。「山桜・花吹雪」は初現像である。来週末は、愛車の夏タイヤ交換。GWにかけては、新潟方面と信州で自然風景と夏の天の川、信州でギフチョウのイエローバンド探索を予定している。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと拡大表示されます。

山桜・花吹雪の写真

山桜・花吹雪
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/1250秒 ISO 200 +1/3EV(撮影地:東京都 2016.4.16 11:05)

春の雑木林の写真

春の雑木林
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/400秒 ISO 400(撮影地:東京都 2011.4.16 10:05)

芽吹きの写真

芽吹き
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/125秒 ISO 1250 -2/3EV(撮影地:東京都 2016.4.16 9:50)

ホソミイトトンボの写真

ホソミイトトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.0 1/250秒 ISO 160 +1EV(撮影地:東京都 2022.4.11 10:14)

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Winter Into Spring

2022-03-20 15:15:01 | 風景写真/春

 この冬は、結局のところ一度も雪道を走行しておらず、霧氷との出会いも叶わなかった。昨今では、最高気温が20℃を越える日も出てきて、桜の開花も間近なようだ。出掛ければ被写体は様々あるが、この週末も出かける予定はない。毎日元気に過ごしてはいるものの年度末は仕事が忙しく、6日連続の出勤で毎朝4時半に自宅を出ているので流石に疲れが溜まり、体力不足に気力不足。休日くらいは朝6時半までは寝ていたい。また、今月31日から石垣島と西表島に遠征する際の細かな計画を立てておくことも必要であるため、その作業と準備に多くの時間を費やしたいと思う。

 季節は冬から春へ。新型コロナウイルス対策のまん延防止等重点措置は、3月21日の期限をもって解除され、withコロナの時代をどう生きていくかが問われているが、世界に目を向ければ、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻は今尚続いており、まもなく一カ月となろうとしている。ウクライナにも早く春が来ることを祈るばかりである。
 次回のブログ記事は、春を通り越して初夏の様な八重山の光景や昆虫の写真を掲載したいと思うが、ここでは過去撮影の中から6点を再現像し掲載した。

以下の掲載写真は、1920*1280 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと拡大表示されます。

霧氷の写真
霧氷(小田代ヶ原)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F10 1/80秒 ISO 100 +2/3EV (撮影地:栃木県日光市 2018.3.11 7:44)
霧氷の写真
霧氷(高ボッチ高原)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/56秒 ISO 100 +1 2/3EV (撮影地:長野県塩尻市 2012.12.02 8:02)
棚田の夜明けの写真
棚田の夜明け(大山千枚田)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F16 1/30秒 ISO 100 -1EV (撮影地:千葉県鴨川市 2012.4.07 5:29)
梅林の写真
梅林(木下沢梅林)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.6 0.6秒 ISO 100 +1EV (撮影地:東京都八王子市 2014.3.30 5:51)
梅林の写真
梅林(木下沢梅林)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F22 1.6秒 ISO 100 (撮影地:東京都八王子市 2012.4.01 6:20)
キタテハの写真
キタテハ
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F11 1/100秒 ISO 2500 +1EV (撮影地:千葉県 2013.3.20 9:54)

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風薫る5月

2021-05-01 18:54:44 | 風景写真/春

 風薫る5月。今では決り文句になっているが、もとは花の香りを運んでくる春の風を指し、後に青葉若葉を吹きわたる風の意味へ変化したと言われている。新緑の中を歩けば気分も良い。実は科学的に見ると、この風には癒し効果がある。「フィトンチッド」が含まれているからである。
 フィトンチッドは、ロシア語でフィトン=「植物」チッド=「他の生物を殺す能力を有する」と訳せるが、主に樹木が害虫を寄せ付けないように、また傷ついた時でも病原菌に感染しないように傷口を殺菌するために発散する揮発性物質のことである。この植物が自らの身を守るために発する「森林の香り」は、人間に対して癒しや安らぎを与える効果もある。更には、これまでの科学的研究によって病原菌やウイルスに対しての強い抗菌、除菌力を持つことも明らかになっている。今回の新型コロナウィルスと同種と思われるMERS(マーズ)ウィルスやインフルエンザの活動を抑制する効果も証明されている。
 では、なぜ「風香る」ではないのだろうか。文化庁 文化審議会国語分科会が平成26年2月21日に発表した『「異字同訓」の漢字の使い分け例(報告)』によれば「梅の香り」「文化の薫り」というように、香りとは鼻で嗅がれる「におい」を意味していて、薫りとは「物が醸し出す雰囲気」などを意味する「比喩的・抽象的なにおい」を意味しているという。「薫り」という言葉は、物や場所、状況などが持っている趣き深い抒情的な雰囲気を表現する精神的なものと言える。
 5月の風の薫りは、人によって様々であろう。本来はプラスのイメージで捉えたいが、精神的に一番バランスを崩しやすい「木の芽時」、COVID-19の影響で休業や時短を迫られたり、新しい環境での変化についていけない焦りやストレスによって精神的・身体的に苦しむ方々には、マイナスのイメージとして記憶に残ったり、「薫り」さえ感じる余裕もないかもしれない。何とか、少しでも癒される風が吹くことを心より祈りたいと思う。

 風薫る5月。私はテレワークができない業種の為、カレンダー通りの出勤で本日から5連休の始まりである。東京では、今年も新型コロナウイルスの感染拡大防止のための緊急事態宣言の発令に伴う不要不急の移動と外出自粛が要請されており、感染者ではない自分にとっては、心の手かせ足かせになっている。色々と計画もあったが、この期間中の予定は一か所の遠征だけに絞り、他は取り止めた。新潟県十日町市にある「美人林」もその1つである。
 美人林は、十日町市松之山の丘陵に約3万平方メートルにわたって樹齢90年ほどのブナの木が生い茂る林である。昭和初期、木炭にするため、この辺りのブナはすべて伐採され原野となったが、その後、全てのブナがまっすぐ均一に成長し、幹の太さや高さが整って、すらりとした立ち姿が美しい林になったと言われる。
 美人林には、これまでに真冬を除いて5回訪れており、様々な美しい表情を見てきたが、「残雪と新緑の美人林」は、一年の中でも一番美しい。雪解けとともにブナの根の周りから徐々に地面が顔を出す根開け、または根開きが見られ、ブナは上の方から芽吹きが始まる。白と緑の対比の美しさ、降雨時は靄がかかり幻想的に、晴れた朝ならば、朝陽で残雪がオレンジに染まる。ただし、降雪量が少ない年は新緑の前に雪が解けてしまうため、毎年チャンスがあるとも限らない。今年は、条件が重なったので撮り直しを予定していたが、緊急事態宣言が出たため断念せざるを得ない。そこで、2013年と2015年に撮影したRAWデータを見直し、本記事では未掲載の写真を中心に現像し掲載した。
 この写真から「風薫る5月」を感じて頂くこともできなければ、疲れた心を癒すこともできないが、厳しい冬が過ぎれば雪が解けて必ず芽吹く、そして雨が上がり朝が来れば太陽が差すという光景に、少しでも希望を感じて頂ければ幸いである。

参考文献

  1. 趙 希鵬、他:各種細菌に対するフィトンチッドの殺菌・制菌効果に関する研究、北海道工業大学研究紀要 (35), 371-375, 2007-03
  2. 谷田貝光克:森林が放出する揮発性物質とその効用、J. Odor Research and Eng.,21(4), 249-257, 1990
  3. 阿部 智、野村正人:フィトンチッドの化学成分とその抗酸化作用、Aroma Research、7(1)、56-61、2006

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残雪と新緑の美人林の写真

残雪と新緑の美人林
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F13 13秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:新潟県十日町市 2013.5.03 4:55)

残雪と新緑の美人林の写真

残雪と新緑の美人林
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 15秒 ISO 100 +1 2/3EV(撮影地:新潟県十日町市 2013.5.03 5:36)

残雪と新緑の美人林の写真

残雪と新緑の美人林
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 6秒 ISO 100 +1EV(撮影地:新潟県十日町市 2013.5.03 5:37)

残雪と新緑の美人林の写真

残雪と新緑の美人林
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F10 1/5秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:新潟県十日町市 2015.4.25 6:36)

残雪と新緑の美人林の写真

残雪と新緑の美人林
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F10 1/5秒 ISO 100 +1 1/3EV(撮影地:新潟県十日町市 2015.4.25 6:43)

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春愁

2021-04-25 09:40:42 | 風景写真/春

 冬の寒さから解放され、色とりどりの花が咲きほころび、木々も芽吹く春。すべてが明るく輝き、将に春風駘蕩たる穏やかな日々もあれば、春愁と言って、心細くなったり気持ちが沈んだりもする。冬から春にかけて急激な気温の変化があったり、卒業・入学、異動、転勤などの環境の大きな変化に伴う緊張感や不安感が自律神経に影響を及ぼし、心身に不調となって表れるからである。

 そんな季節でありながら、私たちを更に不安にさせているのが「新型コロナウイルス」である。昨年の4月は、緊急事態宣言が発令され国民は自粛生活を余儀なくされたが、今年も東京、大阪、兵庫、京都の4都府県に対し、4月25日から5月11日まで緊急事態宣言が出された。緊急事態宣言の第一の狙いは医療崩壊の防止にあるが、現状は既に医療崩壊にあり、「医療が緊急事態である」と理解するべきであろう。コロナに感染しても入院できず、治療してもらえない。自宅で苦しみながら我慢の日々を送るしかないのである。場合によっては、自宅で急に重症化して亡くなるかもしれない。従って、自分が感染しないことが一番求められる。
 今回の緊急事態宣言でも、個人に対しては不要不急の外出自粛や都外への移動の自粛などが要請されている。私も昨年の4月は自宅で自粛生活をしたが、それ以降は普通に出勤し、今日まで写真撮影の遠征も行ってきた。それでも感染したことはない。個人的には「会食」が一番の感染原因であるように思う。数人が集まって酒を飲みながら会話することは絶対に控えるべきだろう。感染者に近づかないことがポイントだが、どこに無症状の感染者がいるか分からない。3密(密閉・密集・密接)の場所にはいかないことである。密閉でない屋外であっても密集・密接は感染リスクが高い。昨今「路上飲み」が指摘されているが、これを防止するには、公園などを閉鎖するのではなく、コンビニでの酒類販売時間を短縮したほうが良いと思う。
 緊急事態宣言中であろうとなかろうと、私のスタンスは変わらない。今後も絶対に感染しないよう基本的感染対策を万全に行って「会食しない」「3密の場所へはいかない」を厳守し、自身の予定は計画通りに実行するつもりである。

春愁のかぎりを躑躅燃えにけり/水原秋桜子

 春愁の限りを尽くして燃えるように咲く赤いツツジを見ながら、しっかりと前を向いて歩いていきたいと思う。

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春野の花々の写真

春野の花々(ツクシ、カキドオシ)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/25秒 ISO 100 +1EV(撮影地:栃木県 2021.4.03)

春野の花々の写真

春野の花々(タンポポ、オオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウ)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/320秒 ISO 100 +1 1/3EV(撮影地:栃木県 2021.4.03)

春野の花々の写真

春野の花々(ホトケノザ)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/500秒 ISO 100 +1 1/3EV(撮影地:栃木県 2021.4.03)

新緑の写真

新緑の林
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/640秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:長野県 2021.4.24)

新緑の林
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/640秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:長野県 2021.4.24)

新緑としだれ桜の写真

新緑としだれ桜
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/640秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:長野県 2021.4.24)

花桃の写真

花桃
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/640秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:長野県 2021.4.24)

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GW外出自粛

2020-04-29 20:39:26 | 風景写真/春

 先日、友人を新型コロナウイルスで亡くしたため、あえて厳しい言い方をしたい。新型コロナウイルスの感染拡大の最大の原因は、国と外出自粛を無視する人々!

 今日も出かけた人が大勢いる。ウィルスを感染させるのも、拡散させるのも「人」である。5/6までの一週間。不要不急の外出は控えて欲しい。たった一週間である。
 新型コロナウイルスの感染拡大で外出自粛が続く中、むかえたゴールデンウィーク。ニュースによると、各地の都心や観光地に人の姿は少なく、朝から閑散としている。高速道路は空いており、新幹線もガラガラ。ただし、JTBの調べによると旅行客が7割減ったとしても700万人以上が日本列島を移動することになるらしい。
 身近な場所ではどうだろう?スーパーやDIYは家族ずれの買い物客で大混雑である。東京都内のパチンコ店では、今日29日も営業を続けている店があるという。朝から行列ができ、午前10時の開店とともに大勢の客が店に入っていく様子が映っている。また低山に登山者が集中しているともいう。本格的な登山は都県をまたいだ移動で感染を広める可能性がある上、遭難時の救助者への感染や切迫する医療への負担が多いために低山へ登山者が集中していると言う。
 こんなニュースもあった。匿名の張り紙などで休業を求める行為が相次いでいるというのである。これは、インターネット上で「自粛警察」呼ばれている。この私的制裁は、他人の行動を監視する陰湿な行為であり、要請を遵守し法的に問題がないにも関わらず攻撃の対象となっている人々や店舗がある。「自粛警察」には賛同できないが、外出自粛に応じるつもりのない人々の存在が至る所で浮き彫りとなっているのも事実である。知事が来ないで欲しいといい、私の妹が暮らしている沖縄へ行った若者。空港でのインタビューに対して「広がるものは広がるし・・・」この言葉には愕然とした。バカ者!お前が広げる可能性はないのか?
 3密ではなくても感染リスクはゼロではない。自身が感染したら、誰が病院を手配し、誰が治療してくれるのか分かっているのか?「暇だからパチンコ・・・」自粛できないならボランティアで病院の除菌清掃をすればいい。

 私は、勤め先の指示により4月1日から特別休暇で自宅待機していた。正直なところ4月1日と4日は4時間ほど外出した。罪悪感を感じながら車で里山へ行き写真を撮って帰ってきた。その日以外は、国と東京都からの要請を守った。外出は早朝と夕方に愛犬の散歩で自宅周囲の一周と近くのコンビニへの買い物だけである。しかしながら仕事がインフラそのもので人手不足。4月27日から出勤要請があり、通常勤務である。今日29日は休みだが、勿論外出はしていない。明日は、朝5時半出勤で20時まで勤務。土曜日まで出勤である。連日自宅にいると、ルーティーンができて外出自粛も辛くなくなるが、出勤するとウイルスへの危機感も薄れ、以前と何ら変わらぬ様子で業務をこなす自分が恐い。デスクワークではないから毎日、一日中外に出て仕事をしなければならない。毎日40箇所以上のオフィスビルに入り、大勢と接しなければならない。コロナ患者が入院している病院に出入りすることもある。そうしなければ、仕事が成り立たない。いつ、感染しても不思議ではない状況だ。
 帰宅すれば、気が緩む。正直なところ休日になれば出掛けたいと思う自分がいる。だから自粛を無視して出掛けたい気持ちは良く分かる。しかし、感染拡大を止めなければならない。癌の手術経験から私は感染すれば、たぶん死ぬだろう。狭い家だから、家族にも感染させるかもしれない。私は死んでもいいが家族は守りたい。だから休日は、外出自粛を守っている。だから、今を我慢する。GWは我慢する。
 いつもなら楽しいゴールデンウィーク。今日も天気が良く、気温も20℃を越えて絶好のお出かけ日和である。私も、GWには多くの予定を立てていたが、すべて取り止めた。外出自粛である。外出自粛とは、家から出ないと言う事である。新型コロナに負けるな!とよく言うが、そうではない。「自分の甘えに負けるな!」である。

 新型コロナウイルスの感染拡大は、今こそ全員が我慢しないといつまでも終わらない。
 だから、休みの今日もHDに保存している過去に撮影した写真を1つ1つ見ながら未現像のものをピックアップしてみた。本来なら、新緑が美しい季節だ。この光景が、現地で見ることができないのは、 悲しい。ウィルスを感染させるのも、拡散させるのも「人」である。どうか一週間でいいから、我慢して欲しい!

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新緑の写真

新緑と渓流
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F25 1/5秒 ISO 200 +2/3EV(撮影日:2012.05.27)

新緑の写真

コケと流れ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F25 0.4秒 ISO 200(撮影日:2012.05.27)

新緑の写真

新緑と渓流
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F29 0.6秒 ISO 200(撮影日:2012.05.27)

新緑の写真

新緑と流れ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F25 1/5秒 ISO 200(撮影日:2012.05.06)

新緑の写真

新緑と滝
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F32 6秒 ISO 100 +1/3EV(撮影日:2016.05.15)

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山笑ふ

2020-04-22 16:42:47 | 風景写真/春

 「山笑ふ」は春の季語で、春の日ざしや麗らかな陽気、芽吹いた若葉、全体にのどかで明るい感じがする春の山の様子を擬人化して表現したもの。 由来は、中国北宋時代の画家「郭煕」が自身の書物「臥遊録」の中に記した「春山淡冶にして笑うが如く」という言葉である。昔は、花が咲くことも「笑う」「笑む」と言っていたそうだが、春の山の様子は、人が笑う時の喜びや楽しさが形になって溢れてくるような感じもあり、表現する上で、これ以上ない言葉かもしれない。
 そして、この春の山の様子で一番重要な要素になっているのが「色彩」ではないだろうか。春の山の色彩は、緑系が主体となる。英語圏では、春の緑を意味するスプリンググリーンがあるが、平安時代から用いられてきた日本の伝統色では、「緑系」だけでも81色ある。青柳、山葵色、若葉色・・・もえぎ色だけでも3つある。芽吹いたばかりの若葉の黄色味を帯びた緑が「萌黄」、暗い緑が「萌葱」、青みがかった緑は「萌木」と位置付けられている。春の山の色彩は、春紅葉というように、広葉樹の新芽が光合成で葉緑素を蓄える前に元来もつ色素が見えるため、赤や黄色等とても多くの色彩が加わるのである。
 春の山は、すべての伝統色で構成されている、それが「山笑ふ」光景をつくっているのである。

 そして季節は、"山滴る"へ向かう。非常事態の今が正念場。個々が自覚をもって前を向いて進んでいきたいものである。

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春の山の写真

春の山(山桜)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/400秒 ISO 400(撮影地:東京都あきる野市 2011.04.16)

秋川渓谷の新緑の写真

春紅葉
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F13 0.3秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:東京都あきる野市 2011.4.16)

春の山の写真

春の山(萌黄)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/320秒 ISO 400(撮影地:東京都あきる野市 2011.04.24)

春の山の写真

春の山(萌葱)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F14 1/5秒 ISO 100(撮影地:東京都奥多摩町 2012.05.04)

春の山の写真

春の山(萌木)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 1秒 ISO 100 -1EV(撮影地:栃木県日光市 2012.05.19)

春の山の写真

春の山(萌木)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F18 1.3秒 ISO 100 -1EV(撮影地:栃木県日光市 2012.05.19)

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お家で撮ろう

2020-04-19 22:24:27 | 風景写真/春

 今朝起きたら素晴らしい青空!春の陽は暖かく、気持ちが緩む。コロナ騒ぎがなければ絶対に出かけている。3密どころか誰にも会わない野山に!
 しかし、その外出に「うつされない」という保証は、医学的にも科学的にもない。従って今日も我慢。行きたいのに我慢。自分のために、家族のために、友人のためにそして社会のために、我慢した。
 様々な葛藤と戦うのも精神的に疲れる。タバコの本数も必然的に増えてしまう。モヤモヤした気分で外に出る。のどかな光を浴びながら庭で一服していると、梅の木に生ってる実が、頬をほのかに染めて 微笑んでいた。よし、撮ってあげよう。

 お家で撮ろう・・・正直言って虚しい!
 あるトンボの専門家の方が、自身のブログで次のようにおっしゃっていた。「不要不急の外出自粛が強く要請される昨今、自然好きの行き先は、過去の自然観察の映像記憶を堆積しているサーバーあるいはハードディスクだ。」と。その通りだと思う。過去に撮影した膨大な写真と観察した内容を今一度見直し、更にまとめることをすれば、新たな発見があるかもしれない。自然を愛し、昆虫を愛する私はそうする。

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梅の実の写真

梅の実
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F2.8 1/125秒 ISO 160 +1EV(撮影地:東京都国分寺市の自宅 2020.04.19)

梅の実の写真

梅の実
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F2.8 1/160秒 ISO 125 +1EV(撮影地:東京都国分寺市の自宅 2020.04.19)

梅の実の写真

梅の実
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F2.8 1/125秒 ISO 125 +1EV(撮影地:東京都国分寺市の自宅 2020.04.19)

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芽吹きの頃

2020-04-16 11:04:27 | 風景写真/春

 今回は、タイトルに合う3枚を載せた。柔らかな新芽が一斉に芽吹き出す季節は、「木の芽時(このめどき)」とも呼ばれ生命感溢れる木々の緑が美しい時期だが、 精神的に一番バランスを崩しやすい時期と注意が込められた言葉でもある。
 春は、様々な変化が一気に起こる。気温の寒暖差だけでなく、卒業、入学、就職異動、転勤・・・普段からストレス過多にも関わらず、春は変化が激し過ぎて自律神経系が対応できず、疲労が一気に加速して心身が不調になると言われている。
 それにも関わらず、今年は更にコロナショックで精神的なダメージが大きくなっている。以下の写真を見ても「心のケア」にはならないが、写真を通じて見に行けない自然風景と少しだけ対話するのも良いかと思う、芽吹きの今日この頃である。

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ブナの芽吹きの写真

ブナの芽吹き(美人林)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F10 1/5秒 ISO 100 +1 1/3EV(撮影地:新潟県十日町市 2015.4.25 6:43)

カラマツの芽吹きの写真

カラマツの芽吹き
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/6秒 ISO 100(撮影地:栃木県日光市 2012.5.19 0:43 5:36)

白樺の芽吹きの写真

白樺の芽吹き
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.2 1/500秒 ISO 200 +2/3EV(撮影地:長野県木曽町 2018.5.04 14:21)

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ミツマタの森

2020-03-15 12:49:41 | 風景写真/春

 ミツマタは、ジンチョウゲ科のミツマタ属に属する落葉性の低木。中国中南部・ヒマラヤ地方が原産地とされ、3月から4月頃頃にかけて、三つ叉(また)に分かれた枝の先に黄色い花を咲かせる。ミツマタは枝が必ず3つに分かれるのがその名の由来である。
 ミツマタは栽培が容易で鹿による食害が比較的少ないと言われており、その皮は和紙の原料になる。また岡山県、徳島県、島根県の3県だけで生産されている国立印刷局に納める「局納みつまた」は、 日本の紙幣に使用されている。

 ミツマタは、農家の庭先でも良く見かけるが、杉林に大きな群落を見ることもできる。栃木県内では、那須町の伊王野や茂木町の焼森山が有名である。太平洋戦争中に紙を作るために植えられたが、戦後物資が豊かになると放置され、60年近くを経て、沢沿いに両側の斜面と林道を約3千平方メートルにわたって埋め尽くす群落になったと言われている。
 以下には、過去の撮影ではあるが、伊王野と焼森山のミツマタの森を掲載した。ミツマタは成長が早く、年間30cmほど枝が伸びるというから、管理(剪定)されていないと人の背丈よりも高くなり、当時の撮影においても脚立を持参して撮影している。

以下の掲載写真は、1024*683 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で表示されます。

ミツマタの森の写真
ミツマタの森
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F11 1.6秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:栃木県那須町伊王野 2013.04.13 6:02)
ミツマタの森の写真
ミツマタの森
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 13秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:栃木県那須町伊王野 2013.04.13 6:28)
ミツマタの森の写真
ミツマタの森
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/15秒 ISO 100 -1EV(撮影地:撮影地:栃木県芳賀郡茂木町/焼森山 2014.3.29 8:06)
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ミツマタの森
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.6 1/50秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:撮影地:栃木県芳賀郡茂木町/焼森山 2014.3.29 8:52)
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ミツマタの森
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F22 3.2秒 ISO 100 -1EV(撮影地:撮影地:栃木県芳賀郡茂木町/焼森山 2014.4.05 7:50)
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ミツマタの森
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F22 2.5秒 ISO 100 -1EV(撮影地:撮影地:栃木県芳賀郡茂木町/焼森山 2014.4.05 7:31)

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