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ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態と環境を52年研究し保全活動してます。ホタルだけでなく、様々な昆虫の生態写真や自然風景の写真も掲載しています

我が家の庭づくり~その2

2025-04-21 13:56:45 | 野草

 4月も半ばすぎとなり夏日となる日も。我が家の庭も、だいぶ緑が濃くなってきた。雑木林風の山野草園では、スミレやカタクリなどの早春の花々が終わり、ヒメシャガやキエビネ、チゴユリなどが咲き始めた。他にも昨年の秋に植えた植物たちが芽吹きはじめ、かなり賑やかになってきたが、庭の日当たり加減や時間帯などによって定着する植物が決まってくるので、それを見極めながら、また徐々に植物を増やしていきたい。
 コケ庭もスナゴケが成長を開始し、こちらも緑が濃くなってきた。一面にコケが生え揃うには、まだまだ時間がかかりそうだが、雑草と闘いながら気長に管理していきたいと思う。
  山野草の成長も楽しみなのだが、昆虫好きとして嬉しいことがあった。3月末に庭木のエノキの枝に越冬明けのアカボシゴマダラの幼虫が付いているのを発見したのである。中国原産の外来種ではあるが、すっかり定着して、我が家のような市街地でもエノキがあれば生息している。羽化して飛び立っていくまで見守りたいと思う。

 本ブログにご訪問頂いてる皆様方は、すでにお気づきと思うが、NTTドコモの都合により2025年11月18日をもってgoo blogサービスが終了となる。その後は、新規投稿は勿論、これまで掲載してきた記事すべてが消えてなくなってしまう。もう1つお話すれば、私のメインのホームページである「東京にそだつホタル」もYahooのレンタルサーバーが2025年12月31日にサービスを終了してしまう。
 この際、すべてやめてしまうのも1つの選択肢としてあるが、やはりホームページもこのブログにもご訪問頂いている方々がいらっしゃる以上、できれば情報提供は続けたいとも思う。方向性としては、別のレンタルサーバーと契約して、ホームページは継続し、ブログに関しては、goo blogが引っ越し先として推奨している「はてなブログ」、もしくは新たなレンタルサーバーにWordPressをインストールして開始することを考えている。
  企業の勝手なサービス終了は、たいへん残念であり、こちらとしても余計な作業が増えるが、何とか対応したいと思う。

以下の掲載写真は、1920×1280ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

オトメツバキの写真
オトメツバキ
Canon 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 撮影地:東京都(自宅)2025.4.21
ヒメシャガの写真
ヒメシャガ
Canon 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 撮影地:東京都(自宅)2025.4.21
キエビネの写真
キエビネ
Canon 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 撮影地:東京都(自宅)2025.4.21
チゴユリの写真
チゴユリ
Canon 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 撮影地:東京都(自宅)2025.4.21
オオイヌノフグリの写真
オオイヌノフグリ
Canon 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 撮影地:東京都(自宅)2025.4.216
コケ庭の写真
コケ庭
Canon 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 撮影地:東京都(自宅)2025.4.21
コケ庭の写真
コケ庭
Canon 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 撮影地:東京都(自宅)2025.4.21
アカボシゴマダラの幼虫の写真
アカボシゴマダラの幼虫(越冬明け)
Canon 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 撮影地:東京都(自宅)2025.3.31
アカボシゴマダラの幼虫の写真
アカボシゴマダラの幼虫
Canon 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 撮影地:東京都(自宅)2025.4.10
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ヤエヤマヒメボタル(マクロ写真)

2025-04-16 10:19:09 | その他ホタル

 ヤエヤマヒメボタル Luciola filiformis yayeyamana Matsumura, 1918 は、ホタル科(Family Lampyridae)ホタル属(Genus Luciola)でヒメボタル Luciola parvula と同じ仲間ので、石垣島と西表島に生息するホタルである。

 ヤエヤマヒメボタルは、2022年の飛翔風景を撮影しているが、今回は前回撮ることができなかった成虫のマクロ写真の撮影が主目的であった。勿論、飛翔風景も撮りたいと思い、三晩とも違う生息場所で撮影する計画を立てた。遠征初日は生憎の雨で、気温が17度と低く、また風も強かったため、2022年に撮影した生息場所を日中にロケハンしたのみで終了。
  翌2日は、晴れたものの気温が18度で風も吹いていた。この日も同じ場所を訪れ、17時半から待機しカメラをセットしたが、結局、発光したヤエヤマヒメボタルは4頭で飛翔もなし。例年ならば、3月中旬には発生しており、4月上旬は多くの個体が飛翔するはずであるが、現場で居合わせたツアーガイドの方の話によれば、3月下旬頃でも発生しておらず、昨日(4/1)で3頭しか発光していなかったとのこと。どうやら寒の戻りが羽化を遅らせているようである。20時近くになって4頭ほどの発光を確認したが飛翔はせず、この日も撮影はせずに撤収した。
  石垣島における2022年と今年の3月の気温(最高気温と最低気温)の変化を調べてグラフにしてみると以下になる。

石垣島における2022年と2025年の3月の気温変化のグラフ
石垣島における2022年と2025年の3月の気温(最高気温と最低気温)の変化(気象庁のデータより作成)

 グラフを見ると、例年、ヤエヤマヒメボタルの発生が始まる3月中旬に、今年は最高最低気温ともに急激に低下していることが分かる。また、下旬においても若干の低下がある。蛹化もしくは羽化までは有効積算温度が関係しているから、この気温の低下が蛹化もしくは羽化を長引かせ、発生を遅らせたことは明らかである。これはヤエヤマヒメボタルのみならず、トンボやチョウの発生も遅らせていた。

 さて、遠征の3日目。観察と撮影の最後のチャンスである。ようやく気温が上がり、日中の最高気温は23度。日没時刻でも19度あった。しかも無風である。これなら羽化する個体数が増え、5頭くらいがカメラの前を飛んでくれれば絵になると期待して、再度、同じ場所のポイントに17時半から待機した。天候は晴れ。しかし心配なのは「月」である。初日ならば、それほど影響のない範囲であったが、日が経つにつれ良い時間帯に月が輝く。曇りなら良かったが、晴れたこの日の夜は、月齢4.7の三日月が木漏れ日のように林床を照らす。前回の経験で、ヤエヤマヒメボタルの飛翔コースは分かっているので、その方向に2台のカメラをセットして待った。
  月がなく気温25度であった2022年は、19時15分頃からヤエヤマヒメボタルの発光が始まったが、今回の一番ボタルは19時26分。やはり気温と照度が関係しているのであろう。それでも、徐々に発光する個体が増え始め、飛翔する個体も出始めた。全部で20頭ほどが発光飛翔したが、林床すれすれでなはく、地上から1.5mから2.0m以上も高い場所を飛翔し、中には林内から林道を横切る個体も多い。林床にいるメスを探すのではく、好き勝手に高所を飛び回っているように思えた。残念ながら、カメラを向けた方向よりも上部で多く飛翔し、フレームアウトの個体が多かった。やはり月明りの影響である。
 発光のリズムも2022年の時とは違っており、単に光って飛んでいるという印象。発生初期でメスがいないこと、あるいは月明りが関係しているのかもしれないが、継続観察できないので何とも言えない。それら個体も19時50分には発光飛翔を止め、林床のあちこちに止まり始める。およそ30分間の飛翔時間であることは変わりなかった。
  カメラを撤収しようすると、三脚の足元付近の草むらで発光する個体が多くいた。これらは、飛翔していた個体が止まったのではなく、羽化したが飛翔せずに草むらに留まっていた個体のようであった。気温が高く、風も月明りもなければ、多くのヤエヤマヒメボタルが発光飛翔したに違いない。

 今回は、主目的であったヤエヤマヒメボタルの成虫のマクロ撮影が叶った。頭部の先から上翅の先までがおよそ4mmほどしかなく、体長の小ささに驚いた。マクロレンズで拡大して撮影した写真では、その小ささが伝わらないが、頭部を引っ込めた状態では約3.5mmしかない。発光を配偶のコミュニケーションツールとしているゲンジボタルやヘイケボタル、ヒメボタルと同じように複眼が体に対して大きいのも特徴である。こんなに小さなホタルが飲まず食わずで発光飛翔するのであるから、エネルギーの消耗も激しいのだろう、発光飛翔時間が30分であることに納得がいく。風が吹いても飛ばないことにも納得できる。おそらく、成虫の寿命は3~4日であろう。
  今回は、発生初期でメスのマクロ撮影は叶わず、また飛翔風景写真もヤエヤマヒメボタルらしい絵にはならなかったが、飛翔風景写真においては、この条件下での発光飛翔を捉えたものとして意味があると思っている。 今後、個体数が増えて、今年も石垣島のジャングル内を無数のヤエヤマヒメボタルが飛び交うことを祈りたいと思う。以下には、参考までに2022年に撮影した写真を、今年と同じ多重露光時間になるように再現像したもの、そして動画も併載した。

以下の掲載写真は、1920×1280ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。 また動画は 1920×1080ピクセルのフルハイビジョンで投稿しています。設定をクリックした後、画質から1080p60 HDをお選び頂きフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます。

ヤエヤマヒメボタルの写真
ヤエヤマヒメボタル
Canon 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F6.3 1/160秒 ISO 3200(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03)
ヤエヤマヒメボタルの写真
ヤエヤマヒメボタル
Canon 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F6.3 1/125秒 ISO 3200(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03)
ヤエヤマヒメボタルの写真
ヤエヤマヒメボタル
Canon 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F6.3 1/125秒 ISO 2500(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03)
ヤエヤマヒメボタルの写真
ヤエヤマヒメボタル
Canon 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F6.3 1/125秒 ISO 800(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03)
ヤエヤマヒメボタルの飛翔風景の写真
ヤエヤマヒメボタルの飛翔風景
Canon 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / マニュアル露出 F1.4 10秒 ISO 400 4分相当の多重(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03)
ヤエヤマヒメボタルの飛翔風景の写真
ヤエヤマヒメボタルの飛翔風景
Canon 7D / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / マニュアル露出 F2.8 20秒 ISO 400 4分相当の多重(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03)
ヤエヤマヒメボタルの飛翔風景の写真
ヤエヤマヒメボタルの飛翔風景
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / マニュアル露出 F1.4 5秒 ISO 400 4分相当の多重(撮影地:沖縄県石垣市 2022.3.31)
ヤエヤマヒメボタルの発光飛翔する動画
(動画の再生ボタンをクリックした後、設定設定をクリックした後、画質から1080p60 HDをお選び頂きフルスクリーンに しますと高画質でご覧いただけます)
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ハラアカマドボタル(サキシママドボタル)

2025-04-14 13:35:35 | その他ホタル

 ハラアカマドボタル Pyrocoelia abdominalis Nakane, 1977 は、ホタル科(Family Lampyridae)マドボタル属(Genus Pyrocoelia)で、石垣島と西表島に分布する一生を通じて林内の陸地で過ごす陸生ホタルである。
  前胸背は鮮やかな淡赤色で両縁は黒色で腹部腹側が淡赤色である。マドボタル属ではあるが、前胸部の窓ははっきりしない。しかしながら、幼虫や翅が退化したメス成虫もマドボタル属特有の形態である。幼虫はマイマイなどの陸生貝類を食べている。成虫は3月~5月頃に発生し、ほとんど発行することはなく、配偶行動はフェロモンによる。石垣島には、同属ではヤエヤママドボタル Pyrocoelia atripennis Lewis,1896 が生息しているが、発生時期が10月~3月頃と異なっている。今回、成虫はバンナ公園にて撮影し、蛹は茂登岳の山麓で夜間に発光しているところを発見し撮影した。

 ハラアカマドボタルサキシママドボタルとも呼ばれている。学名については国際命名規約があり世界共通であるが、和名についての規定はない。ホタル科の場合では、分類学者の対立により同一種に異なった和名が使わてれいるのが現状であり、本種の場合は、過去にハラアカオバボタルとサキシママドボタルの和名があてがわれていた。大場信義氏は、ハラアカオバボタルに関するいくつかの論文を過去に発表しており、「原色日本甲虫図鑑」や「九州大学農学部の日本産昆虫目録」ではサキシママドボタルと記載されている。サキシママドボタルという和名は、インターネットで検索しても多くがヒットする。
  和名に規定がないとは言え、マドボタル属でありながらオバボタルという名が付くのは変であるし、分布からもサキシマでは正しくない。先島諸島は八重山諸島と宮古諸島を合わせた地名であるが、本種は宮古諸島には生息していないのである。こうした日本産ホタルの分類学上の問題点の洗い出しと和名の混乱の解消を川島逸郎 氏と鈴木浩文 氏が行った A check-list of Japanese fireflies では、和名の安定性を考慮しハラアカマドボタルという新称があてがわれている。したがって、本ブログでは、ハラアカマドボタルという和名に統一したいが、和名の現状を知っていただくために括弧付でサキシママドボタルも表記した。

 参考までに日本国内に生息しているマドボタル属の種名と分布、成虫の発生時期を以下に記しておきたいと思う。尚、撮影済の種にはリンクを貼ったので、クリック頂ければ記事と写真をご覧いただくことができる。

  1. マドボタル属
    • ハラアカマドボタル / 石垣島、西表島 3月~4月
    • ヤエヤママドボタル / 石垣島、西表島、竹富島、黒島、(小浜島)10月~3月
    • オオマドボタル / 本州西部、四国、九州 6月下旬~7月中旬
    • クロマドボタル / 本州 6月下旬~7月中旬
    • イリオモテマドボタル / 西表島
    • オキナワマドボタル / 沖縄本島、久米島、渡嘉敷島、渡名喜島、藪地島、伊計島、浜比嘉島、瀬底島、屋我地島 3月中旬~5月上旬
    • オキナワマドボタル久米島亜種 / 久米島 3月下旬~4月
    • ミヤコマドボタル / 宮古諸島(宮古島、池間島、来間島)、下地島、伊良部島 ほぼ通年
    • アマミマドボタル / 奄美諸島 5月
    • アキマドボタル / 長崎県対馬 9月中旬~10月下旬

参考文献:Kawashima, Itsuro, Hirobumi Suzuki & Masataka Satô, 2003. A check-list of Japanese fireflies (Coleoptera, Lampyridae and Rhagophthalmidae). Japanese Journal of Systematic Entomology 9 (2): 241-261.

以下の掲載写真は、1920×1280ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

ハラアカマドボタル(サキシママドボタル)の写真
ハラアカマドボタル(サキシママドボタル)
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 1000(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03 8:22)
ハラアカマドボタル(サキシママドボタル)の写真
ハラアカマドボタル(サキシママドボタル)
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 1250(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03 8:22)
ハラアカマドボタル(サキシママドボタル)の写真
ハラアカマドボタル(サキシママドボタル)
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 800(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03 8:23)
ハラアカマドボタル(サキシママドボタル)の蛹の写真
ハラアカマドボタル(サキシママドボタル)の蛹
Canon 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F6.3 1/100秒 ISO 3200(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03)
ハラアカマドボタル(サキシママドボタル)の蛹の写真
ハラアカマドボタル(サキシママドボタル)の蛹
Canon 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F6.3 1/125秒 ISO 2500(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03)
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コフキショウジョウトンボ

2025-04-12 16:01:09 | トンボ

 コフキショウジョウトンボ Orthetrum pruinosum neglectum (Rambur, 1842)は、トンボ科(Family Libellulidae)シオカラトンボ属(Genus Orthetrum)に属し、 海外では、台湾からインドシナ半島、インドを経てアフガニスタンに至る広い地域に分布、国内では石垣島、西表島、波照間島、竹富島にのみ分布している。オスは、成熟すると腹部は紅色に、胸部には青白い粉を吹くのが特徴である。
  オオヤマトンボ Epophthalmia elegans elegans (Brauer, 1865) は、かつては南西諸島には分布していなかったが、1967年に石垣島の石垣ダムで発見されたのを皮切りに、次々と南西諸島で発見されていった。台湾から飛来したものが、生息環境に合致した石垣ダム造成により世代を重ねて定着したと言われている。本土産に比べて腹部の黄斑が発達しており、DNA解析でもわずかに差異が認められ、オオヤマトンボ(沖縄個体群)とされている。撮影した個体は、今回一緒に遠征した写友S氏が、名蔵ダム近くの林道にて弱っているところを見つけたもので、人為的に枝に止まらせて撮影した。
  コフキショウジョウトンボは初見初撮影の種で、蜻蛉目119種、オオヤマトンボ(沖縄個体群)は蜻蛉目120種目となる。

 今回の石垣島遠征では、ヤエヤマトゲオトンボ、コナカハグロトンボ、チビカワトンボ、サキシマヤマトンボ、タイワンルリモントンボ、クロイワカワトンボ、アメイロトンボなども撮影を予定していたが、実際に撮影できたのは掲載の2種類で、目撃した種はアオモンイトトンボ、ベニトンボ、エゾトンボ系の1種で、他のトンボ類は出会いすら叶わなかった。遠征の日程が、発生時には少し早かったとも言えるが、何より3月の気温が低く、羽化を遅らせたことが大きな要因である。いつかまた遠征したいと思う。

参照:ヤマトンボ科

以下の掲載写真は、1920×1280ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

コフキショウジョウトンボの写真
コフキショウジョウトンボ
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/160秒 ISO 100(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03 12:17)
コフキショウジョウトンボの写真
コフキショウジョウトンボ
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/160秒 ISO 100(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03 12:17)
オオヤマトンボの写真
オオヤマトンボ(沖縄個体群)
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/160秒 ISO 100(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03 12:17)
オオヤマトンボの写真
オオヤマトンボ(沖縄個体群)
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/160秒 ISO 100(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03 12:17)
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ルリモンジャノメ

2025-04-11 17:07:17 | チョウ

 ルリモンジャノメ Elymnias hypermnestra tinctoria Moore, 1878 は、タテハチョウ科(Family Nymphalidae)ジャノメチョウ亜科(Subfamily Satyrinae)マネシヒカゲ属(Genus Elymnias)のチョウで、台湾から南の東南アジアに広く分布しているが、2021年5月に西表島西岸で発見されて以降発生を繰り返し、2022年には近隣の小島および石垣島でも発生が確認され、現在では定着している。翅表が瑠璃色で、飛んでいる時には、瑠璃色と後翅のオレンジ色が見えて美しいが、止まっている時には、まったく翅を開くことがないので翅裏だけの撮影。
  そのほか、環境省レッドリストに準絶滅危惧種として記載されており、名前の由来となった翅裏の複雑な波模様が特徴的であるマサキウラナミジャノメ Ypthima masakii Ito, 1947 や尾状突起が一般に短く幅広く、赤斑が発達するクロアゲハ沖縄・八重山亜種 Papilio protenor liukiuensis Fruhstorfer, [1899]、そしてベニモンアゲハ Pachiliopta aristolochiae(Fabricius, 1775)も以下に掲載した。尚、初見初撮影は2種類でルリモンジャノメは、152種目、マサキウラナミジャノメは153種目となった。

以下の掲載写真は、1920×1280ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

ルリモンジャノメの写真
ルリモンジャノメ
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.2 1/160秒 ISO 100(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03 12:26)
ルリモンジャノメの写真
ルリモンジャノメ
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 640(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03 13:04)
ルリモンジャノメの写真
ルリモンジャノメ
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 640(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03 13:02)
マサキウラナミジャノメの写真
マサキウラナミジャノメ
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/200秒 ISO 3200(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.02 10:32)
クロアゲハ沖縄・八重山亜種の写真
クロアゲハ沖縄・八重山亜種
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/200秒 ISO 3200(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.02 11:13)
ベニモンアゲハの写真
ベニモンアゲハ
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.5 1/160秒 ISO 100(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03 12:01)
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ジャコウアゲハ八重山亜種

2025-04-10 12:56:19 | チョウ/アゲハチョウ科

 ジャコウアゲハ八重山亜種 Byasa alcinous bradanus (Fruhstorfer, 1908)は、アゲハチョウ科(Family Papilionidae)ジャコウアゲハ属(Genus Byasa)で、東アジアおよび日本に分布している。国内では秋田県以南から八重山諸島まで分布し、南西諸島では分布によって以下の亜種に分類されている。  

  • ジャコウアゲハ本土亜種   Byasa alcinous alcinous (Klug, 1836)
  • ジャコウアゲハ八重山亜種  Byasa alcinous bradanus (Fruhstorfer, 1908)
  • ジャコウアゲハ奄美沖縄亜種 Byasa alcinous loochooana (Rothschild, 1896)
  • ジャコウアゲハ宮古亜種   Byasa alcinous miyakoensis Omoto, 1960
  • ジャコウアゲハ屋久島亜種  Byasa alcinous yakushimana (Esaki et Umeno, 1929)

 幼虫はウマノスズクサ類を食草とするが、石垣島ではリュウキュウウマノスズクサを食草としており、その生育環境である山林の林縁部、渓谷などで本種が多い。ウマノスズクサ類は、毒性のあるアリストロキア酸を含み、ジャコウアゲハは幼虫時代にその葉を食べることによって、体内に毒を蓄積する。この毒は一生を通して体内に残るため、ジャコウアゲハを食べた捕食者は中毒を起こす。一度ジャコウアゲハを捕食して中毒を経験した捕食者は、ジャコウアゲハを捕食しなくなる。

 ジャコウアゲハ八重山亜種は、今回の石垣島遠征で一番多く目撃したチョウで、特にオスの体と後翅の鮮烈な赤色と黒い翅とのコントラストが美しく印象的であった。しかしながら、動き回る昆虫の撮影は昨年の10月以来。勘が鈍ってピンボケを量産してしまったのことに悔いが残る。本種は初撮影の種で鱗翅目151種目となる。過去に岐阜県で撮影した本土亜種も比較のために掲載した。

以下の掲載写真は、1920×1280ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

ジャコウアゲハ八重山亜種の写真
ジャコウアゲハ八重山亜種(メス)
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/160秒 ISO 125(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03 12:21)
ジャコウアゲハ八重山亜種の写真
ジャコウアゲハ八重山亜種(メス)
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/160秒 ISO 100(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03 12:23)
ジャコウアゲハ八重山亜種の写真
ジャコウアゲハ八重山亜種(オス)
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/160秒 ISO 125(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03 11:55)
ジャコウアゲハ八重山亜種の写真
ジャコウアゲハ八重山亜種(オス)
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/160秒 ISO 125(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03 11:55)
ジャコウアゲハ本土亜種の写真
ジャコウアゲハ本土亜種(メス)
Canon 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F6.3 1/640秒 ISO 200(撮影地:岐阜県揖斐郡大野町 2012.4.28 7:56)
ジャコウアゲハ本土亜種の写真
ジャコウアゲハ本土亜種(オス)
Canon 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F6.3 1/800秒 ISO 200(撮影地:岐阜県揖斐郡大野町 2012.4.28 7:59)
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ヤエヤマカラスアゲハ

2025-04-09 09:37:13 | チョウ/アゲハチョウ科

 ヤエヤマカラスアゲハ Achillides bianor okinawensis Fruhstorfer, 1898 は、アゲハチョウ科(Family Papilionidae)ルリモンアゲハ属(Genus Achillides)で、八重山諸島にのみ生息しており、カラスアゲハは分布によって以下ように分類されている。

  • カラスアゲハ(Achillides dehaanii dehaanii C. Felder et R. Felder, 1864 )
  • カラスアゲハ 八丈亜種(Achillides dehaanii hachijonis Matsumura, 1919 )
  • カラスアゲハ トカラ亜種(Achillides dehaanii tokaraensis Fujioka, 1975)
  • オキナワカラスアゲハ(Achillides ryukyuensis amamiensis Fujioka, 1981)
  • ヤエヤマカラスアゲハ(Achillides bianor okinawensis Fruhstorfer, 1898)

 ヤエヤマカラスアゲハは、本土産のカラスアゲハとは別種であり、前後翅ともに緑色が強く後翅前縁部の青色が目立つ。3月から10月頃まで見ることができる。食草は、カラスザンショウやハマセンダンなどのミカン科植物である。

 ヤエヤマカラスアゲハは、今回の遠征では次の記事で紹介するジャコウアゲハと並んで最も多く見ることができたが、ジャコウアゲハが見られた林道ではなく、リュウキュウアサギマダラと同じ草原で多く飛んでいた。3月が第1化の最盛期であることから、だいぶ翅が擦れた個体が多かったが、個体数が多いため、なるべくきれいな個体を追いかけて撮影。気温が低く日差しも弱かったので、近くの渓流での集団吸水は見られず、次から次へと訪花するのみであった。一か所で長く吸蜜しないので、なかなかよい角度で撮ることができなかったが、楽しいひと時であった。
  今回はオスのみの撮影だったので、2022年に撮影したメスも再現像し以下に掲載した。

以下の掲載写真は、1920×1280ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

ヤエヤマカラスアゲハの写真
ヤエヤマカラスアゲハ(オス)
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.5 1/160秒 ISO 100(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03 12:41)
ヤエヤマカラスアゲハの写真
ヤエヤマカラスアゲハ(オス)
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/160秒 ISO 250(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03 12:41)
ヤエヤマカラスアゲハの写真
ヤエヤマカラスアゲハ(オス)
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.5 1/160秒 ISO 100(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03 12:41)
ヤエヤマカラスアゲハの写真
ヤエヤマカラスアゲハ(メス)
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 640(撮影地:沖縄県石垣市 2022.3.31 13:05)
ヤエヤマカラスアゲハの写真
ヤエヤマカラスアゲハ(メス)
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 800(撮影地:沖縄県石垣市 2022.3.31 13:05)
ヤエヤマカラスアゲハの写真
ヤエヤマカラスアゲハ(メス)
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 800(撮影地:沖縄県石垣市 2022.3.31 13:05)
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リュウキュウアサギマダラ

2025-04-08 13:56:04 | チョウ/アゲハチョウ科

 リュウキュウアサギマダラ Ideopsis similis similis (Linnaeus, 1758) は、タテハチョウ科(Family Nymphalidae)マダラチョウ亜科(Subfamily Danainae) リュウキュウアサギマダラ属(Genus Ideopsis)に属する石垣島では最も普通に見られるチョウ。アサギマダラと名が付くが、アサギマダラ Parantica sita niphonica (Moore, 1883)とは別属である。
 国外ではインド、スリランカ、ミャンマー、マレーシア、中華人民共和国南部、台湾、国内では沖縄本島・宮古島・石垣島・西表島・与那国島・奄美諸島・トカラ列島に分布する。アサギマダラのような移動性はなく、奄美大島より北では迷蝶である。
  越冬態は成虫で、しばしば林内で枝などに集団でぶら下がって越冬する様子が観察されている。幼虫はツルモウリンカを始めとする旧ガガイモ科植物を食草とする。これら植物は毒性の強いアルカロイドを含んでいるため、それを食べる本種は、成虫になっても体内に毒を持ち続け、鳥などから襲われることはない。

 リュウキュウアサギマダラは、2022年の遠征時は、まったく見ることがなかったが、今回は於茂登岳の山麓で見ることができた。草原の上をゆったりと飛翔し、時折、センダングサ類やヒヨリバナ類の花で吸蜜していた。リュウキュウアサギマダラは英名では「Ceylon Blue Glassy Tiger」と呼ばれているそうだが、翅脈が細かく、ガラスのような青色をした翅がとても印象的であった。オオゴマダラをはじめ、石垣島に生息するチョウは東京の多摩動物公園「昆虫生態園」の大温室でも見ることができるが、やはり、こうした自然の中で舞っている姿が見られることに感動する。
  本種は初撮影の種で鱗翅目150種目となる。

以下の掲載写真は、1920×1280ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

リュウキュウアサギマダラの写真
リュウキュウアサギマダラ
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/160秒 ISO 100(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03 12:17)
リュウキュウアサギマダラの写真
リュウキュウアサギマダラ
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F4.5 1/160秒 ISO 100(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03 12:18)
リュウキュウアサギマダラの写真
リュウキュウアサギマダラ
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.2 1/160秒 ISO 100(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03 12:18)
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ナナホシキンカメムシ

2025-04-07 14:28:52 | その他昆虫と話題

 ナナホシキンカメムシ Calliphara excellens (Burmeister, 1834)は、半翅目 (Order Hemiptera)キンカメムシ科(Family Scutelleridae)ナナホシキンカメムシ属(Genus Calliphara)で、国外では台湾、東南アジア、国内では奄美大島,喜界島,沖永良部島,与論島,沖縄島,大東諸島,宮古島,石垣島,西表島に分布する。体色は強い金属光沢のある青緑色で、黒色の円紋が並ぶ。脚の腿節は鮮やかな紅色で、 小楯板(しょうじゅんばん)に4~7個の濃紺色の円紋があることが和名の由来である。色彩や形態が、まるでカナブンなど甲虫のように見えるが、カメムシの仲間である。体長は16ミリ~20ミリほどで、カメムシとしては大きいほうである。
  ナナホシキンカメムシは、カンコノキ類やタイワンツルグルミなどの実の汁を吸うが、これら食草に群生していることが多く、冬季には葉裏で越冬集団する様子がしばしば見られる。また、繁殖期直前の4月にはユニークな求愛行動が観察される。オスが体を振動させたり、メスの周囲を回ったり、触角で触れ合ったりと、ダンスを踊るのである。それが求愛行動であることを明らかにした林研究・整備機構の森林総合研究所と弘前大学の研究グループによれば、昆虫でこうした行動が見られるのはたいへん珍しいという。その動画は、こちらをご覧いただきたい。「
ナナホシキンカメムシの求愛ダンスの動画

 ナナホシキンカメムシは、2022年の石垣島遠征時では出会えず、6月末に2度回訪れた沖縄本島では、成虫の時期ではなかったこともあり、今回の遠征においては、撮りたい昆虫のリストに挙げていたが、結果は、あえて探すもなく林縁の葉上のあちこちで見ることができた。
  ちょうど繁殖時期であり、葉上でオスとメスのペアもおり、オスが一回り大きなメスの周囲を回ったり、小刻みに体を震わせる行動も見ることができた。残念ながら交尾まで至るペアはいなかったが、オスの賢明な行動を愛らしく感じたひと時であった。

 以下には、本種以外に見つけて撮影したミヤコキンカメムシ Lampromicra miyakona (Matsumura, 1905) も掲載した。 

以下の掲載写真は、1920×1280ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

ナナホシキンカメムシの写真
ナナホシキンカメムシ
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 2500 +1/3EV(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.02 8:54)
ナナホシキンカメムシの写真
ナナホシキンカメムシ
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 2500(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.02 8:31)
ナナホシキンカメムシの写真
ナナホシキンカメムシ
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 3200(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.02 8:31)
ナナホシキンカメムシの写真
ナナホシキンカメムシ
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 3200(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.02 8:34)
ナナホシキンカメムシの写真
ナナホシキンカメムシ
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 2500 +1/3EV(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.02 8:44)
ミヤコキンカメムシの写真
ミヤコキンカメムシ
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/125秒 ISO 3200(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.02 8:16)
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一本マングローブ(石垣島遠征2025)

2025-04-05 18:06:26 | 風景写真/海

 一本マングローブは、沖縄県石垣島の西部にある名蔵湾に一本だけ孤立して生えているヒルギの木のことである。(マングローブとは、潮間帯に生える植物群の総称を意味し、この場所も以前は一本ヒルギと呼ばれていたようである。)

 石垣島には2022年に一度訪れているが、今回、4月1日から4日までの三泊四日で再度、石垣島に遠征してきた。ヤエヤマヒメボタルの成虫のマクロ撮影、他には過去に撮影できなかった風景と昆虫たちを写真に収めることが目的で、この一本マングローブもその1つであった。写真撮影は、自然風景も昆虫も何と昨年10月12日以来である。
  1日東京羽田6:45発石垣島直行JAL971便で向かい、現地では予約済みのレンタカーを借りて、計画通りに周ろうと思ったのだが、生憎の雨模様で肌寒い。とりあえず、初日はあちこちロケハンのみで終了。翌2日、そして3日は、曇りのち晴れで主目的の撮影は達成。全体的には計画の半分以下しか撮ることができなかったが、初見初撮影もあり、それなりに満足感のある遠征であった。順次、このブログで紹介したいと思う。

 さて一本マングローブであるが、石垣島の写真集でその存在は知っていた。2022年にも訪問していたが、その時は干潮時間で干潟状態。絵にならず1枚も撮らなかった。できれば、早朝のマジックアワーの時、そして星々とのコラボで、いずれも満潮の時に撮りたい。夕日も良いが、満潮時刻と合わず、なりよりヤエヤマヒメボタルと被ってしまうので、それはなし。
  今回の遠征では、一本マングローブだけに時間を費やすわけにもいかず、また条件も合わず思い通りの絵は撮れなかったが、「曇り空の朝」と「月夜の星空」の時に撮影したものを以下に掲載した。

以下の掲載写真は、1920×1280ピクセルで投稿しています。写真をクリックしますと別窓で拡大表示されます。

一本マングローブの写真
一本マングローブ
Canon 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F9 10秒 ISO 400(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.02 6:20)
一本マングローブの写真
一本マングローブ
Canon 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F2.8 20秒 ISO 1600(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03 22:19)
一本マングローブの写真
一本マングローブ
Canon 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F2.8 25秒 ISO 1250(撮影地:沖縄県石垣市 2025.4.03 23:02)
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