ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態と環境を52年研究し保全活動してます。ホタルだけでなく、様々な昆虫の生態写真や自然風景の写真も掲載しています

初秋の高層湿原にて

2020-09-22 14:53:39 | その他昆虫と話題

 9月の4連休3日目。21日にルリボシヤンマの青色型メスを引き続き探索するため信州の高層湿原に4回目の訪問。撮影日誌になってしまうが、貴重な観察記録を含んでいることから掲載することにした。写真については、ルリボシヤンマのホバリング等これまで掲載したものと同じシーンもあるが、雰囲気が違う画像を選択し掲載した。
 午前3時半に曇り空の東京(自宅)を出発し、現地に7時到着。天候は快晴で気温は10℃。かなり肌寒い。Go To キャンペーンの影響もあるのだろう、途中の大きな駐車場は満車。現地近くの駐車スペースには、これまで3回の訪問時にほとんど車はなかったが、今回は5台ほどがすでに止まっていた。
 この日は、各地で大勢の人出。東京都内の高尾山では、ケーブルカー乗り場は新宿より混んでいたらしく、山頂も数百人の人で溢れていたらしい。こちらは、湿地までは誰一人と来ることはなく、心配は無用。帰りは渋滞を考慮して現地を11時半に引き上げたが、それでも中央道上りは談合坂SA付近から小仏トンネルまで11kmの渋滞であった。報道では、同日20時頃には勝沼ICから国立府中ICまで72kmの大渋滞であったというから、早めに引き上げて良かった。

エゾミドリシジミのメス

 さて、現地では7時半よりいつもの湿地脇で待機した。最初に現れたのは、何と「エゾミドリシジミ」のメスであった。前回12日の時も確認していたが、今回も生存を確認した。当地では7月20日前後が発生のピークであり、午後の時間にミズナラの梢でテリトリーを見張るオスが多く観察できる。オスは8月上旬には早々と姿を消してしまうが、メスの中にはこうして9月半ばを過ぎても生きている個体が存在する。翅は擦れて色も褪せているが、気温13℃ちょっとの中、元気に飛び回っていた。発生時期後の目撃としては、2013年8月17日に群馬県にてメスを撮影し「エゾミドリシジミ(メス)」として掲載しているが、この時期に本種を撮影するのは初めてである。毎年確認しているわけではないので何とも言えないが、長梅雨と梅雨明け後の猛暑が関係しているのかも知れない。
 ゼフィルスの仲間では、メスが秋まで生き残る種として他にジョウザンミドリシジミやヒサマツミドリシジミ等が知られている。2015年9月23日には、北陸にて渓流で吸水するヒサマツミドリシジミのメスを撮影し「ヒサマツミドリシジミ(メスの吸水行動) 」として掲載してる。ヒサマツミドリシジミのメスは、夏眠をしたのち秋に産卵をするが、エゾミドリシジミのメスに関しては不明である。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。ウェブブラウザの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorer等ウェブブラウザの画面サイズを大きくしてご覧ください。

エゾミドリシジミのメスの写真

エゾミドリシジミのメス(2020年9月21日撮影)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/1250秒 ISO 1250(撮影地:長野県 2020.9.21 9:09)

ルリボシヤンマのオス

 今回は、前回と違ってトンボ類の姿がなかなか見えなかったが、10時になってようやくルリボシヤンマのオスが出現し、2頭が探雌行動を開始。初秋らしい色彩を背景としてホバリングの写真を1枚だけ撮影し、メスの飛来を待ったが、結局、この日メスは1頭も飛んでこなかった。

ルリボシヤンマのオスの写真

ルリボシヤンマのオス
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F8.0 1/1250秒 ISO 1250 -2/3EV(撮影地:長野県 2020.9.21 10:17)

ムツアカネとヒメアカネ

 11時を過ぎるとムツアカネとヒメアカネが産卵を始めた。直射日光はまだかなり強いが、気温は19℃。湿地内で草があまり茂っていない部分で連結飛翔し、場所を選んで産卵するが、ムツアカネにおいては基本的に連結打泥産卵である。今年は水量が多く泥が露呈しておらず、連結したまま別の場所に飛んでいく多くのペアが見られた。ムツアカネは、2016年8月20日に撮影した未発表の写真2枚、および2020年9月12日に撮影した1枚も掲載した。

ムツアカネの写真

ムツアカネ(交尾態)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F8.0 1/1200秒 ISO 1250 -2/3EV(撮影地:長野県 2020.9.21 10:35)

ムツアカネの写真

ムツアカネ(連結飛翔)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/1600秒 ISO 1250(撮影地:長野県 2020.9.12 11:14)

ムツアカネの写真

ムツアカネ(連結飛翔)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/640秒 ISO 200(撮影地:長野県 2016.8.20 11:03)

ムツアカネの写真

ムツアカネ(連結飛翔)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/400秒 ISO 200 +2/3EV(撮影地:長野県 2016.8.20 10:17)

ヒメアカネの写真

ヒメアカネ(交尾態)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F8.0 1/1250秒 ISO 1250 -2/3EV(撮影地:長野県 2020.9.21 10:44)

ヒメアカネの写真

ヒメアカネ(連結飛翔)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F8.0 1/1200秒 ISO 1250 -2/3EV(撮影地:長野県 2020.9.21 10:42)

 当地には、この一か月で4回訪問し、とりあえず目的であったルリボシヤンマの青色型メス(オス型メス)メスは8月29日に撮影できているが、時期を変えた老熟個体の体色変化等については、確認することができなった。また、当地での探索には別の目的もあったが、今年は発生時期が異なるのか、出会うことができなかった。こちらは、是非来年に期待したいと思う。今回は、不完全燃焼の1日であったが、すべての探索を通じて様々な知見を得ることができ、多くの課題もあがったので、今後も目的達成のため挑戦していきたいと思う。
 まもなく10月。本年の昆虫撮影の予定は、残すところ10月にサツマシジミの開翅写真とスナアカネの産卵シーンである。どちらも時期が近いため、天候によってはサツマシジミの開翅を優先したいと思う。これ以外は、自然風景の撮影を組み込んでいきたい。

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エゾトンボの静止飛翔

2020-09-15 16:07:58 | トンボ/エゾトンボ科

 エゾトンボの静止飛翔は、8月22日に撮影し記事「エゾトンボ」の中で6枚掲載済であるが、今回、同じ湿地を訪れた際、まだ多くのエゾトンボがおり、あちこちの湿地上で静止飛翔(ホバリング)をしていたので、前回よりも奇麗に撮りたいという欲に駆られてカメラを向けた。
 このブログは「今日はこんな所に行ってきました」と過去に掲載した同じような写真を連ねる日誌ではないと申し上げているが、撮影した結果に満足できなければ何度でも撮り直す。自然風景も昆虫の生態においても「何とか残せた」という証拠程度の写真を掲載することもあるが、根本理念は「美」を追求し「美しいものを 一番美しい時に 美しく写す。」である。まずは自己満足できる結果を残し、そして写真をご覧頂いた方々からも高評価を得られるものでなければならない。そのために何年もの月日を費やすこともある。良い結果が残せれば、その後は次の目標やテーマ、更に深い領域へと進むことになる。

 さて、トンボの静止飛翔(ホバリング)の撮影は、広角レンズのパンフォーカスで背景も写し込む方法や望遠レンズで背景をぼかして被写体だけをクローズアップする方法等があるが、私の場合は、常に後者の方法で撮影している。
 静止飛翔はトンボの種類や気象条件、活動時間、個体によっても違うが、同じ位置に止まっているのは2~3秒、長いと5~10秒ほどである。テリトリーの範囲を飛び回っている中での行動であるから、構図が難しい。頭の先から尾の先端までピントが合い、触覚や細毛までブレることなく細かく描写でき、そして色彩等の特徴も分かる真横からの構図を基本と考えて撮っている。素早く飛び回りながらある場所で数秒間静止飛翔するトンボを真横から狙ってピントを合わせてシャッターを切るのであるから、カメラやレンズの性能ではなく撮影者の勘と腕が試される。
 私の場合は、カメラはCanon EOS 7D、レンズは中古で購入した古いトキナーの単焦点300mmの組み合わせが多い。三脚にカメラを固定し上下左右にカメラを動かせる状態にする。置きピンではなく、左目でトンボを追って右目でファインダーを覗きながら画角に収まったらマニュアル・フォーカスでピントを合わせる。ピントリングは左手の親指で瞬時に回し、ピントが合ったと思ったらシャッターを切る。その間はおよそ3秒。トンボが3秒以上静止してくれれば成功率は高い。連写はしないが、フィルムでは決して撮らないだろう。また以前は使っていなかったが、昨今ではストロボも発光させている。半逆光(逆光とトップライトの中間)で撮ることが多いからである。
 エゾトンボ科は、複眼と胸部の金属光沢のある緑の輝きが特徴で、それは光線によって変化する。今回、様々な角度と光線で撮影し、前回に掲載した写真よりもエゾトンボの魅力や特徴が分かる飛翔写真に少しだけ近づけたと思う。また、今回は9月12日においても発生を確認したという「記録」の意味もあり、再度、エゾトンボの静止飛翔を掲載した。

参照:エゾトンボ

以下の掲載写真は、1024*683 Pixels で投稿しています。写真をクリックしますと別窓で表示されます。

エゾトンボ(静止飛翔)の写真
エゾトンボの静止飛翔
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F8.0 1/1000秒 ISO 1250(撮影地:長野県 2020.9.12 9:53)
エゾトンボ(静止飛翔)の写真
エゾトンボの静止飛翔
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/1000秒 ISO 1250(撮影地:長野県 2020.9.12 9:53)
エゾトンボ(静止飛翔)の写真
エゾトンボの静止飛翔
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F8.0 1/800秒 ISO 1250 -2/3EV(撮影地:長野県 2020.9.12 8:55)
エゾトンボ(静止飛翔)の写真
エゾトンボの静止飛翔
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F8.0 1/800秒 ISO 1250 -2/3EV(撮影地:長野県 2020.9.12 11:00)
エゾトンボ(静止飛翔)の写真
エゾトンボの静止飛翔
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 1250 -2/3EV(撮影地:長野県 2020.9.12 8:58)
エゾトンボ(静止飛翔)の写真
エゾトンボの静止飛翔
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F8.0 1/1250秒 ISO 1250 -2/3EV(撮影地:長野県 2020.9.12 9:17)
エゾトンボ(静止飛翔)の写真
エゾトンボの静止飛翔
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F8.0 1/800秒 ISO 1250 -2/3EV(撮影地:長野県 2020.9.12 8:56)
エゾトンボ(静止飛翔)の写真
エゾトンボの静止飛翔
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 1250 -2/3EV(撮影地:長野県 2020.9.12 8:57)
エゾトンボ(静止飛翔)の写真
エゾトンボの静止飛翔
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 1250(撮影地:長野県 2020.9.12 11:03)

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ルリボシヤンマの静止飛翔

2020-09-13 12:17:07 | トンボ/ヤンマ科

 ルリボシヤンマの静止飛翔の写真を撮影したので掲載したいと思う。
 このブログは、基本的に「今日はこんな所に行ってきました」と過去に掲載した同じような写真を連ねる日誌のような記事は避けるようにしているが、ルリボシヤンマのオスにおいては複眼や体色に個体差があり、当地でのオスの撮影は初めてなので、記録として掲載することととした。

 ルリボシヤンマの青色型メスを引き続き探索するために前回と同じ湿地を訪れた。最盛期であれば多くの個体数が観察でき、また成熟・老熟によって体色に変化が あるかもしれないとの思いで2週間ぶりで3回目の訪問である。今回は、自宅を午前3時半に出発し、現地に6時半到着。気温は16℃で快晴。7時より湿地脇で待機した。
 早速オスが1頭探雌に現れた。前回同様に早い時間に現れるのは1頭だけで、しばらくすると飛び去ってしまったが、ルリボシヤンマにしては小型で黒っぽく見えた。8時を過ぎると湿地全体に朝陽が当たり始め、様々なトンボが姿を現す。今回はルリボシヤンマのオスが多く、予想通り最盛期である。5~6頭のオスがそれぞれの場所で探雌飛翔をし、時折、静止飛翔(ホバリング)するといった行動を繰り返していた。テリトリーに侵入してくるものは、どんなトンボであれ、すべて追い払っていた。
 この湿地でのルリボシヤンマの産卵場所は限られているため、各個体の体色も分かるような産卵の様子を撮影することはそれほど難しくはないが、まずはメスが飛来するのを ただひたすら待つしかない。メスは、多くのオスが飛び交う中、きわめて巧妙に飛んでくる。この日、メスが産卵のために初めて飛んできたのは8時半。複眼は少し青いものの、残念ながら目的の青色型メス(パーフェクト・ブルー)ではなかった。また隣接する湿地でも1頭が産卵していたが、こちらは複眼も茶色。その後はメスの飛来がなく、今回は2頭だけの観察で終わってしまった。

 ルリボシヤンマのメスの飛来を待つ間、目の前では私にとっては邪魔な存在のオスたちが、高速で相手を追従したかと思えば、これ見よがしに静止飛翔(ホバリング)を行っている。様々な地域でオスの静止飛翔を撮っているが、その様子を写すのは、じっと動かない昆虫や自然風景等の静止物の撮影と違って自身の撮影テクニックが試される。それについては次の記事で取り上げるとして、今回もルリボシヤンマの静止飛翔にカメラを向けてしまった。

 ルリボシヤンマの青色型メス探索に関しては、昨年は10月5日に同地域にて観察をしているので、まだチャンスがあるだろう。天候等に恵まれればもう一回訪れてみたいと思う。
 この日は午後から曇りのち雨という予報であったため、帰りの渋滞も考慮して正午には引き上げた。パーフェクト・ブルーに出会えなかった代わりに、私の顔と腕は日に焼けて真っ赤になった。

参照:ルリボシヤンマ 青色型メス探索

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ルリボシヤンマ(静止飛翔)の写真

ルリボシヤンマ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F8.0 1/1000秒 ISO 1250 -2/3EV(撮影地:長野県 2020.9.12 9:29)

ルリボシヤンマ(静止飛翔)の写真

ルリボシヤンマ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/640秒 ISO 1250(撮影地:長野県 2020.9.12 9:30)

ルリボシヤンマ(静止飛翔)の写真

ルリボシヤンマ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 1250(撮影地:長野県 2020.9.12 9:30)

ルリボシヤンマ(静止飛翔)の写真

ルリボシヤンマ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F8.0 1/1000秒 ISO 1250 -2/3EV(撮影地:長野県 2020.9.12 9:42)

ルリボシヤンマ(静止飛翔)の写真

ルリボシヤンマ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/800秒 ISO 1250(撮影地:長野県 2020.9.12 9:42)

ルリボシヤンマ(産卵)の写真

ルリボシヤンマ(産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F8.0 1/1250秒 ISO 1250 -2/3EV(撮影地:長野県 2020.9.12 8:31)

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カトリヤンマの交尾態

2020-09-06 15:57:22 | トンボ/ヤンマ科

 カトリヤンマの交尾態を撮影したので、9年間で撮りためた静止(枝止まり)、飛翔、産卵の写真の中から複眼の美しさに拘ったものをセレクトして、交尾態と併せて全12点を掲載した。

 カトリヤンマ Gynacantha japonica (Bartenef, 1909)は、ヤンマ科(Family Aeshnidae) カトリヤンマ属(Genus Gynacantha)で、北海道南部から九州まで広く分布し、平地や丘陵地の細い流れや池沼、林縁の水田などに生息するヤンマで、初夏に羽化し、その後は雑木林の中で過ごす。夕暮れや早朝に飛びまわり、文字通り蚊や小さな昆虫を捕食。昼間は、薄暗い藪の中で木の枝にぶら下がって休んでいる。秋になり成熟すると産卵時期を迎え、メスは午後になると稲刈りが終わった水田の畔などの泥の中に産卵、オスは水田の上でホバリングする今が旬のヤンマである。
 カトリヤンマは、かつて普通に見られた種だが、圃場整備による水田の乾燥化や山裾の水田の放棄荒廃により、近年減少傾向が著しい。環境省RDBカテゴリにはないが、22の都府県でRDBに掲載しており、関東では東京都と千葉県で絶滅危惧Ⅰ類に、栃木県では絶滅危惧Ⅱ類に、神奈川県や静岡県では準絶滅危惧種に選定している。
 水田は元来、生物多様性に富み、周囲の環境とともに「里山」という豊かな生態系を維持する重要なもので、そこに生息するカトリヤンマは、ヘイケボタル同様に水田環境に適応した昆虫だ。彼らが絶えることなく生き続けているということは、今後の里山のあり方や稲作の農法を考える上での指針にもなる。

 カトリヤンマとの出会いは、今から44年前になる。その頃は一時期千葉県松戸市に住んでおり、近くには水田と雑木林があった。夕方、林縁を歩くと細いトンボがピョンピョンと跳ねるように飛んで枝に止まる姿が多く見られた。昆虫少年であったから、それがカトリヤンマであることはすぐに分かった。ヤゴを飼育し、自宅で羽化させたこともあった。その当時に写したポジフィルムも大切に保管している。
 30数年の時を経て、デジタル一眼レフで様々な昆虫の写真を撮り始めるようになると、カトリヤンマの美しい姿もデジタルで残したいと思い探索が始まった。インターネットの情報や写友からご教示いただいたこともあり、日本各地の多産地にて様々なシーンを撮ることができた。今回訪れた場所は、雑木林に足を踏み入れた途端に数十頭のオスが足元から飛び立つという場所。飛んでも、すぐに近くの枝に止まる。何だか可愛く思えてくる。オスの枝止まり写真は、これまで何度も撮っているが、完璧な美しさを撮れていないのでカメラを向けてしまう。将に撮り放題なのだが今回も50点。(本記事に掲載はしていない。)
 カトリヤンマは、薄暗い藪の中にいる場合は、ストロボを発光させて撮影することほとんどだが、ストロボ1灯では光の当て方が難しく、平面的で不自然な反射も目立ってしまう。かと言って自然光では複眼の美しさが際立たない。ストロボ光と自然光のどちらが良いかは撮影者自身の好みの問題でもあると思うが、図鑑写真でも生態写真においても、単なる記録(証拠写真)の範疇を越えて最高に美しい姿を写真に残すために色々と試行錯誤を繰り返していきたい。

 カトリヤンマの交尾態の撮影が今回の大きな目的。静止(枝止まり)、飛翔、産卵というシーンは撮影済だが、交尾態は未撮影。これまでに訪れた多産地においては目撃すらできていなかった。湿地や水田に隣接する雑木林や藪に容易に踏み込めないという環境が要因である。
 今回は、撮影には恵まれた環境であり、藪の中には午前7時頃から時間をおいて出入りしてみた。3回目では明らかに確認できるオスの数が減っていた。これは、高い位置でメスと交尾しているに違いない。そう思いながら枝をかき分けて進むと、2組の雌雄が交尾態のまま飛翔し枝に止まった。1組は見えない位置に止まり、もう1組は少々高い場所ではあるが、何とか撮影できる枝に止まった。これを撮るために来たので、冷静にカメラを向けてシャッターを切った。

 本記事では、カトリヤンマの様々な写真を羅列したが、生態における「羽化」というシーンがまだ写真として残せていない。トンボに限らず羽化の瞬間は、変態という奇跡の瞬間であり「旅立ち」というドラマチックなシーンでもあるが、ホタル以外の昆虫では、なかなか生態の各ステージを細かく捉える時間的余裕がないのが現状である。

 季節はもう9月。昆虫の季節は終盤である。今年は、ホタル以外の昆虫はトンボがメインでチョウ類はほとんど撮っていない。高知県にて「イシガケチョウ」を撮ったくらいである。ギフチョウやゼフィルス等、予定は色々とあったが、新型コロナウイルスと長梅雨の影響で断念せざるを得なかった。
 今後、9月は前々回の記事に掲載した「ルリボシヤンマ 青色型メス探索」を信州の同じ生息地にて引き続き行い、10月は、静岡県にて大陸からの飛来種であるスナアカネの産卵を確認し撮影すること、天候と気分・体力によって和歌山県にて「サツマシジミ」の開翅写真を撮ること、これら3つを目標にして本年の昆虫撮影を締めくくりたいと思う。昆虫撮影の後は、星空、紅葉、霧氷・・・自然風景の撮影に切り替えて行きたい。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。ウェブブラウザの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorer等ウェブブラウザの画面サイズを大きくしてご覧ください。

カトリヤンマの写真

カトリヤンマ(オスの静止)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 内蔵ストロボ使用 / 絞り優先AE F5.6 1/5秒 ISO 400 +1/3EV(撮影地:千葉県 2016.8.06 10:11)

カトリヤンマの写真

カトリヤンマ(オスの静止)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 内蔵ストロボ使用 / 絞り優先AE F5.6 1/30秒 ISO 400 -2/3EV(撮影地:千葉県 2016.8.06 10:14)

カトリヤンマの写真

カトリヤンマ(オスの静止)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 内蔵ストロボ使用 / 絞り優先AE F6.3 1/50秒 ISO 400(撮影地:静岡県 2011.10.29 12:49)

カトリヤンマの写真

カトリヤンマ(オスの静止)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F5.6 1/50秒 ISO 1250(撮影地:埼玉県 2019.9.07 12:44)

カトリヤンマ(静止飛翔)の写真

カトリヤンマ(オスのホバリング)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F5.6 1/500秒 ISO 800 +1EV(撮影地:神奈川県 2016.10.23 13:06)

カトリヤンマ(静止飛翔)の写真

カトリヤンマ(オスのホバリング)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F5.0 1/500秒 ISO 640(撮影地:神奈川県 2013.10.14 15:02)

カトリヤンマ(静止飛翔)の写真

カトリヤンマ(オスのホバリング)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F5.0 1/500秒 ISO 640(撮影地:神奈川県 2013.10.14 15:04)

カトリヤンマの写真

カトリヤンマ(メスの静止)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F5.6 1/160秒 ISO 1250(撮影地:埼玉県 2019.9.07 11:47)

カトリヤンマの写真

カトリヤンマ(メスの静止)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 内蔵ストロボ使用 / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400(撮影地:愛媛県 2018.10.07 16:27)

カトリヤンマ(交尾態)の写真

カトリヤンマ(交尾態)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F8.0 1/50秒 ISO 400 -2/3EV(撮影地:埼玉県 2020.8.30 8:50)

カトリヤンマ(産卵)の写真

カトリヤンマ(産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 内蔵ストロボ使用 / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400 +1 2/3EV(撮影地:愛媛県 2018.10.07 15:47)

カトリヤンマ(産卵)の写真

カトリヤンマ(産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 3200 +1/3EV(撮影地:愛媛県 2018.10.07 16:22)

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ハネビロエゾトンボ

2020-09-05 14:15:15 | トンボ/エゾトンボ科

 ハネビロエゾトンボ Somatochlora clavata Oguma, 1913 は、エゾトンボ科(Family Corduliidae)エゾトンボ属(Genus Somatochlora)で体長約57mm~ 70mm。北海道・本州・四国・九州に分布し、エゾトンボ属ではもっとも南方まで分布する。同属のタカネトンボが池沼性、 エゾトンボが湿地性に対して、ハネビロエゾトンボは、平地から低山地の周囲が樹林に囲まれた薄暗い細流や湿地の細流、河川上流域のうす暗い渓流などに生息する流水性種である。幼虫は流れが干上がってもいきているようである。
 6月~7月頃に羽化し、羽化直後の若い個体は羽化水域から離れた疎林で生活、成熟する8月には流域に戻り、オスは流水の上にホバリングを交えて縄張りを形成し、9月頃まで見ることが出来る。
 本種の色合いは、光沢感少なく黒みが強く、体型は太く短い感じである。未成熟のオスは胸部の黄斑が目立つが、成熟すると一部を残して消える。メスは成熟しても胸部側面の黄斑が顕著である。また他のエゾトンボ属各種と同様、オスの場合は尾部付属器の形状で、メスの場合は産卵弁の形状で区別できる。

 ハネビロエゾトンボは、環境省カテゴリでは絶滅危惧Ⅱ類(VU)に選定され、実に39の都道府県のRDBに絶滅危惧種として記載されている。東京都と神奈川県では「絶滅」、撮影した千葉県では絶滅危惧Ⅰ類及び最重要保護生物種に選定、栃木県では準絶滅危惧種に選定されている。
 農薬などの流入による水質汚濁、開発などに伴う生息地の破壊や消滅、森林伐採などに伴う生息地の乾燥化、谷津田の放棄による植生遷移などが減少の原因と考えられる。

 前々回の記事では「エゾトンボ」を紹介したが、今回は同属であるハネビロエゾトンボの飛翔の様子を撮影したので、2012年に千葉県で撮影した静止写真とともに掲載したい。
 今回の撮影場所は、肉眼でも簡単に判別できるほど明るい細流であるが、農業用水路のためか、ほとんど流れが干上がっており、極一部に水が溜まっているという状況であった、また時期が遅いこともあり、確認できた個体は2頭のオスのみであった。オスは、朝日が当たり始めた午前7時過ぎから飛翔を開始。流れ上の狭い範囲を短いホバリングを交えて行ったり来たりしながら縄張り飛翔を繰り返し、8時頃になると流れから離れて摂食飛翔を行っていた。
 千葉県の生息地に比べて明るいことから撮影はし易いものの、午前7時台は活動時間的なものだろうかホバリングが1~2秒と短い。また、シオカラトンボやアカネ属のトンボ多く、それらを追い払うので頻繁に移動する。更にはカメラとストロボの設定ミスからシャッタースピードが遅くなってしまい、静止飛翔の様子をキッチリと撮ることができなかった。昼近く、または午後ならばもっと長いホバリングをするのかもしれないが、直射日光のあたる気温34℃の蒸し暑さに耐え切れず、証拠程度の写真で撤収することにした。
 来年は最盛期に訪れ、再度、静止飛翔を狙うとともに産卵シーンも収めたいと思う。

参照:日本のレッドデータ検索システム

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ハネビロエゾトンボの写真

ハネビロエゾトンボ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F6.3 1/80秒 ISO 400(撮影地:栃木県 2020.8.30 7:25)

ハネビロエゾトンボの写真

ハネビロエゾトンボ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F6.3 1/200秒 ISO 400(撮影地:栃木県 2020.8.30 7:25)

ハネビロエゾトンボの写真

ハネビロエゾトンボ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F6.3 1/160秒 ISO 400(撮影地:栃木県 2020.8.30 7:28)

ハネビロエゾトンボの写真

ハネビロエゾトンボ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F6.3 1/100秒 ISO 400(撮影地:栃木県 2020.8.30 7:28)

ハネビロエゾトンボの写真

ハネビロエゾトンボ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / Speedlite 550EX / 絞り優先AE F6.3 1/40秒 ISO 400(撮影地:栃木県 2020.8.30 7:37)

ハネビロエゾトンボの写真

ハネビロエゾトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 内部ストロボ使用 / 絞り優先AE F9.0 1/60秒 ISO 400(撮影地:千葉県 2012.8.04 6:30)

ハネビロエゾトンボの写真

ハネビロエゾトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 内部ストロボ使用 / 絞り優先AE F9.0 1/60秒 ISO 3200 -1 1/3EV(撮影地:千葉県 2012.8.04 6:37)

ハネビロエゾトンボの写真

ハネビロエゾトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 内部ストロボ使用 / 絞り優先AE F9.0 1/20秒 ISO 400 -1 2/3EV(撮影地:千葉県 2012.8.04 6:40)

ハネビロエゾトンボの生息環境写真

ハネビロエゾトンボの生息環境

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ルリボシヤンマ 青色型メス探索

2020-09-01 22:08:48 | トンボ/ヤンマ科

 ルリボシヤンマの青色型メスの探索に今年も出かけた。

 ルリボシヤンマ Aeshna juncea juncea (Linnaeus, 1758)は、ヤンマ科(Family Aeshnidae)ルリボシヤンマ属(Genus Aeshna)で、氷河期に繁栄し、その遺存種的に生息していると言われており、日本では寒冷な気候である北海道の他、本州、四国に分布する。主として高層湿原や林に囲まれた抽水植物が繁茂する泥炭質の小さな池沼などに多く生息している。丘陵地から低山帯の池沼など温暖な平地にも生息するが、数は少なくなる。
 オスは、成熟すると複眼は青色に、胸部の模様と腹部斑紋は黄色に変化し、腹部の第1節後半と第2節前半及び6(または7)~8節の斑紋が青色になる。メスは、複眼が緑色で胸部模様と腹部斑紋は黄色または淡緑色である。いずれも、地色の茶色味が強い。
 本種を含むルリボシヤンマ属では、メスの複眼と腹部斑紋の色がオスと同じ青色になる個体、いわゆる青色型(オス型)メスが出現するが、これらは地理的変異と言われており、オオルリボシヤンマでは兵庫県と新潟県で撮影し、マダラヤンマは長野県で撮影している。ルリボシヤンマの青色型メスは北海道で稀に見られ、本州においては中部山岳地帯において極稀に確認されると言われているが、ここ数年、様々な地域で探索していても、完全に青色型と言えるメスを見つけることが出来ていない。
 昨年は、岐阜県にある高原(標高1,400m)の湿地で「ルリボシヤンマ 青眼型メス」を撮影し、その後、長野県の池(標高1,600m)で青色型メスの手がかりを得て今年に期待したのだが、先週末に行って見ると、災害によって林道がかなり手前から当面の間通行止めということで、その池での今年の探索は断念せざるを得ない状況。仕方なく、これまでに立ち寄ったことがない湿地(標高1,450m)に変更し、2週続けて探索を行った。

 朝5時過ぎから湿地で待機していると、6時になって1頭のルリボシヤンマのオスが探雌に現れた。気温18度。湿地にはまだ朝陽が当たっていない。オスは、メスが産卵を行っていそうな場所を執拗に見回り、20分ほどすると林の中へ飛んでいった。その後オスが現れたのは、午前10時頃になってからである。
 メスが最初に現れたのは7時50分。次に10時近くに産卵のために飛んできたメスも複眼が青く腹部横の斑紋が薄い水色のタイプであった。腹部の第1節後半と第2節前半の斑紋が青色であれば、完全な青色型(オス型)メスであろうが、これらは岐阜県で撮影した個体よりも美しいという印象をもった。複眼と腹部の横の斑紋の色から、一応青色型メス(オス型メス)と言ってよいだろう。トンボ本来の色彩を写すためにストロボは使用せず、自然光のみで撮影した。最後に撮影したメスの複眼は緑色のタイプであった。比較のために、2014年に東京都内で撮影したノーマルタイプのメスの写真も掲載した。
 9月下旬頃までルリボシヤンマの産卵は続くので、老熟した個体の体色変化の観察及び完全な青色型(オス型)メスの探索のために、もう一度この地を訪れたいと思う。

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ルリボシヤンマ(青色型メス)の写真

ルリボシヤンマ(青色型メス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/2000秒 ISO 1250(撮影地:長野県 2020.8.29 8:07)

ルリボシヤンマ(青色型メス)の写真

ルリボシヤンマ(青色型メス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 2000(撮影地:長野県 2020.8.29 9:50)

ルリボシヤンマ(青色型メス)の写真

ルリボシヤンマ(青色型メス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/400秒 ISO 2500(撮影地:長野県 2020.8.29 9:51)

ルリボシヤンマ(緑眼タイプのメス)の写真

ルリボシヤンマ(緑眼タイプのメス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/125秒 ISO 640 +1EV(撮影地:長野県 2020.8.29 10:06)

ルリボシヤンマ(緑眼タイプのメス)の写真

ルリボシヤンマ(緑眼タイプのメス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/60秒 ISO 200 -1/3EV Speedlite 550EX使用(撮影地:長野県 2020.8.29 10:34)

ルリボシヤンマ(緑眼タイプのメス)の写真

ルリボシヤンマ(緑眼タイプのメス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/100秒 ISO 200 Speedlite 550EX使用(撮影地:長野県 2020.8.29 10:35)

ルリボシヤンマ(緑眼タイプのメス)の写真

ルリボシヤンマ(緑眼タイプのメス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/500秒 ISO 400(撮影地:長野県 2020.8.29 10:51)

ルリボシヤンマ(ノーマルタイプのメス)の写真

ルリボシヤンマ(ノーマルタイプのメス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F4.0 1/400秒 ISO 2500(撮影地:東京都 2014.9.23 10:40)

ルリボシヤンマの生息地の写真

ルリボシヤンマの生息環境

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