ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態や生息環境を48年研究し保全活動をしていますが、趣味で撮影した昆虫や
美しい自然風景写真も掲載しています。

ウスバシロチョウ 半黒化型

2016-05-30 22:38:01 | チョウ/アゲハチョウ科

 ウスバシロチョウ Parnassius citrinarius citrinarius Motschulsky, 1866 は、北海道から本州、四国にかけて分布するが、分布域のどこにでも見られるわけではなく、局所的に個体群が存在してる。そのため、それぞれの地域個体群の間で遺伝的な変異が存在すると考えられており、地理的変異・個体変異が多い種である。上翅中室の外縁側下方や中央に丸い黒紋が出現するような翅の斑紋の違いがあったり、全体的な色合いが黄色い個体や白い個体、そして黒っぽく見える個体等、様々である。地理的では、日本海側では、白い鱗粉が少ないために黒っぽく見える個体、いわゆる黒化型の個体が多く出現することが知られており、愛好家からは「ウスバクロチョウ」などと呼ばれている。
 今回、北陸において黒化型に近い個体を撮影したので掲載する。比較のために黒化していない個体も写真も掲載した。来年は、様々な地理的変異・個体変異を撮影することを目標にしたい。

参考:ウスバシロチョウ(2016.04.20投稿)

お願い:写真は、1024*683 Pixels で掲載しています。Internet Explorerの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、 画質が低下します。Internet Explorerの画面サイズを大きくしてご覧ください。

ウスバシロチョウ(黒化個体)

ウスバシロチョウ(黒化個体)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 320(2016.5.28)

ウスバシロチョウ(黒化個体)

ウスバシロチョウ(黒化個体)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 320(2016.5.28)

ウスバシロチョウ

ウスバシロチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F2.8 1/2500秒 ISO 200 (2010.05.22)

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アオヤンマ

2016-05-26 21:22:06 | トンボ/ヤンマ科

 アオヤンマ Aeschnophlebia longistigma Selys, 1883 は、ヤンマ科アオヤンマ属で、日本のアオヤンマ属は、アオヤンマとネアカヨシヤンマの2種からなる。本種は、北海道から九州まで生息しているが、九州はごく一部の県でしか確認されていない。他のヤンマ類のように腹部第3節が細くならず、体形は全体がずん胴型。体色は鮮やかな青緑色をしており、ヨシ、ガマ、マコモなどの抽水植物が繁茂し、腐葉土などの堆積物が多い明るい池沼や水郷地帯の溝川に生息している。幼虫期間は1~2年(2年の方が多い)である。

 アオヤンマは、天気の良い朝は、7時頃から活動を始める。池から陸地の方まで飛びまわりながら、飛んでいる小さな昆虫を捕まえての食事タイム。捕らえた虫は、池の中のアシや周りの高木の枝にも止まって食べる。時折、クモの巣からクモを捉えて食べることもある。
 食事が済むと、オスはアシの間を低空飛翔し、アシの葉に翅をぶつけて、時々バサバサと音をたてながら、メスを探して飛びまわる。ホバリングは一切行わない。観察したところでは、クロスジギンヤンマのように明確な縄張りを持っているようには見えないが、オス同士が近づけば激しい空中戦を繰り広げる。
 茂みの中でメスを見つけると交尾をし、連結したまま空高く舞い上がり、池の周囲の高木の枝に止まる。その後、交尾を終えたメスは、単独で産卵のために池へ戻って、アシの茂みの中へと入っていく。産卵場所の選択基準は不明だが、ある一本のアシに止まると、茎につかまりながら下方へと降りていく。そして産卵管を茎に差して産卵を開始する。産卵に集中すると、カメラを近づけても平気である。

 アオヤンマは、環境省RDBには準絶滅危惧として記載されており、東京都や千葉県、埼玉県、群馬県、その他多くの県で絶滅危惧Ⅰ類に、また、神奈川県では絶滅としている。生息環境そのものの消失が主な減少の原因であるが、アメリカザリガニが侵入し増殖するに従い姿を消してしまった例も少なくない。東京都内では、多摩地域ではなく、23区内の公園で見られる。

注釈:注釈:本記事は、過去にて撮影し個別に公開していた写真を、時節柄の話題として提供するために再現像し編纂したものです。
お願い:写真は、1024*683 Pixels で掲載しています。Internet Explorerの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、 画質が低下します。Internet Explorerの画面サイズを大きくしてご覧ください。

アオヤンマ

アオヤンマ(オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X / 絞り優先AE F8.0 1/640秒 ISO 3200(2014.5.24)

アオヤンマ

アオヤンマ(オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X / 絞り優先AE F8.0 1/800秒 ISO 3200(2014.5.24)

アオヤンマ

アオヤンマ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F5.6 1/2500秒 ISO 320(2012.6.2)

アオヤンマ

アオヤンマ(メス)
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM / 絞り優先AE F8.0 1/400秒 ISO 800(2012.6.2)

アオヤンマ

アオヤンマ(タンデム飛翔)
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 200(2012.6.2)

アオヤンマ

アオヤンマ(交尾)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X / 絞り優先AE F8.0 1/640秒 ISO 3200(2014.5.24)

アオヤンマ

アオヤンマ(産卵)
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 200(2012.6.2)

アオヤンマの産卵写真

アオヤンマ(産卵)
Canon EOS 7D / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE / 絞り優先AE F2.8 1/500秒 ISO 200 +1/3EV(2014.5.24)

アオヤンマの生息環境

アオヤンマの生息環境

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サラサヤンマ

2016-05-25 22:39:24 | トンボ/ヤンマ科

 サラサヤンマ Sarasaeschna pryeri (Martin, 1901)は、ヤンマ科サラサヤンマ属で、日本のサラサヤンマ属は、サラサヤンマとオキナワサラサヤンマの2種からなる。サラサヤンマは北海道から屋久島にまで分布し、オキナワサラサヤンマは沖縄本島北部にのみ分布している。サラサヤンマは、丘陵地や低山地のほとんど水のない小さな湿地や休耕田などに生息するヤンマで、体長が6cm程しかなく、ヤンマの仲間では一番小さいだろう。関東では5月初め頃に羽化して、雑木林の中で過ごし、成熟する5月下旬頃に湿地に戻ってくる。クロスジギンヤンマの次に出現するヤンマである。和名のサラサは、更紗(さらさ)模様から付けられている。更紗模様は、東南アジア系の模様の総称。同じ紋様が繰り返し増殖していく様式は、輪廻転生のように無限に再生する生命観を表現したものと考えられている。
 幼虫(ヤゴ)は、草に覆われた湿地内の、僅かに水の溜まった場所で、泥の上に落ち葉が堆積したような所で生活しているようであるが、まだ、生態の詳細は解明されてはいない。
 本種は、環境省RDBに記載はないが、東京都、神奈川県、群馬県、長野県のRDBで絶滅危惧Ⅰ類に、青森県、兵庫県、徳島県のRDBで絶滅危惧Ⅱ類に、千葉県、埼玉県、栃木県のRDBでは、準絶滅危惧種に選定している。里山の谷戸における湿地や休耕田が主な生息環境だが、里山そのものの消失、里山においても、放棄放置によって湿地や休耕田が乾燥状態になる等が減少の原因と考えられる。

 東京都内では、多摩西部の数か所でサラサヤンマを観察、撮影することができる。オス成虫はホバリングの名手で、メスが産卵に来そうな湿地の高さ50cmくらいの場所で、長い時は10秒以上も静止したまま飛んでいる。また、人を恐れることがなく、かなり近づいても逃げないので、撮影者としては、撮ることを存分に楽しめる被写体である。
 産卵のシーンを収めてからまとめようと思ったのだが、なかなか計画通りにはいかないのが、昆虫撮影の宿命。産卵は来年の課題とし、これまでの写真をまとめて掲載した。

サラサヤンマ

サラサヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F3.5 1/400秒 ISO 200(2012.4.30)

サラサヤンマ

サラサヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F3.5 1/640秒 ISO 200(2012.4.30)

サラサヤンマ

サラサヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F5.6 1/60秒 ISO 400 ストロボ使用(2011.6.19)

サラサヤンマ

サラサヤンマ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F8.06 1/200秒 ISO 3200 +1EV(2013.5.25)

サラサヤンマ

サラサヤンマ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.5 1/125秒 ISO 640 +1EV(2013.5.25)

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ハラビロトンボ

2016-05-24 22:19:19 | トンボ/トンボ科

 ハラビロトンボ Lyriothemis pachygastra (Selys, 1878)は、トンボ科(Family Libellulidae)ハラビロトンボ属(Genus Lyriothemis)で、ハラビロトンボ属は、日本には本種以外に2種(オオハラビロトンボとキイロハラビロトンボ)が生息している。本種は、北海道の南部から九州・四国まで分布し、体長の割に腹部が極端に太く扁平で短いという独特の体形をしており、特にメスの腹部は極太である。未熟なうちは雌雄とも全身が黄色を基調とした体色をしており似ているが、交尾器で容易に判断できる。オスは成熟するにつれて全身が黒化したのち、腹部背面がシオカラトンボのように青白い粉を帯びるようになるが、メスは体色が全体的に黄色が濃くなる程度である。また、雄雌ともに顔面の額上部が青色の金属光沢を放つのも特徴である。
 本種は、平地や丘陵地の挺水植物が繁茂する腐植栄養型の沼や湿地に生息しており、4月頃から9月頃まで見ることができる。幼虫は毛深いヤゴで、常に泥を多く付着させており、 他のトンボよりも乾燥に強いとされ、水が干上がってもある程度は泥の中で生存する能力を持つといわれている。
 環境省RDBに記載はなく、北海道および千葉県のRDBでは絶滅危惧Ⅰ類に選定され、東京都では絶滅危惧Ⅱ類に選定しているが、都内多摩西部の谷戸では群れ飛ぶように生息している。 私的には普通種という感があり、これまで数枚しか撮影していなかった。過去の写真を見ると、メスと思っていたものが未成熟のオスだったりといい加減。まずは、特徴が分かる「図鑑的写真」をきっちりと収めようと思った。次は、羽化や産卵などの生態的シーンを撮っていきたいと思う。

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ハラビロトンボ

ハラビロトンボ(未成熟オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/1603秒 ISO 320 +2/3EV(撮影地:東京都あきる野市 2016.5.14)

ハラビロトンボ

ハラビロトンボ(未成熟オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/125秒 ISO 320 +2/3EV(撮影地:東京都あきる野市 2016.5.14)

ハラビロトンボ

ハラビロトンボ(成熟途上オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 200 -1EV(撮影地:東京都あきる野市 2011.5.22)

ハラビロトンボ

ハラビロトンボ(成熟オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:東京都あきる野市 2011.5.22)

ハラビロトンボ

ハラビロトンボ(成熟オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F11 0.3秒 ISO 320(撮影地:東京都あきる野市 2011.5.22)

ハラビロトンボ

ハラビロトンボ(未成熟メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F5.0 1/200秒 ISO 200(撮影地:東京都あきる野市 2016.5.14)

ハラビロトンボ

ハラビロトンボ(未成熟メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 250(撮影地:東京都あきる野市 2016.5.14)

ハラビロトンボ

ハラビロトンボ(成熟メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 250(撮影地:東京都あきる野市 2016.5.22)

ハラビロトンボ

ハラビロトンボ(成熟メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 320V(撮影地:東京都あきる野市 2016.5.22)

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カワトンボ属

2016-05-21 20:39:27 | トンボ/カワトンボ科

 カワトンボ属(Genus Mnais)の種分類学的取り扱いについては諸説があり、以前はニシカワトンボ、ヒガシカワトンボ、オオカワトンボに分けられていたが、Hayashi et al.(2004)によって、核DNAのITSI領域の塩基配列と外部形態の解析から2種に分類された。その後、この説における学名と和名が日本蜻蛉学会の標準和名検討委員会において整理され、ニホンカワトンボ Mnais costalis Selys, 1869 とアサヒナカワトンボ Mnais pruinosa Selys, 1853 になった。
 ニホンカワトンボは、中部、中央構造線より南部の四国と紀伊半島を除いた全国に広く分布し、アサヒナカワトンボは、新潟・群馬・埼玉・千葉から西の本州から九州まで広く分布し、 両種が混生している地域も多い。両種の生息環境はほぼ同じで、平地や丘陵地の抽水植物や沈水植物が生育する中流域の流れが緩やかな清流に生息している。
 両種ともに環境省RDBに記載はないが、ニホンカワトンボにおいては、東京都の区部では絶滅、多摩地域では絶滅危惧ⅠA類、およびⅡ類に、静岡県、愛媛県、宮崎県のRDBでは絶滅危惧Ⅰ類に、鹿児島県のRDBでは、絶滅危惧Ⅱ類に、富山県、三重県、和歌山県、徳島県、島根県、熊本県のRDBでは準絶滅危惧種として選定している。

 アサヒナカワトンボとニホンカワトンボの形態的区別はかなり難しい。頭幅長に対する翅胸高の比が大きく、縁紋の形が細長い方がニホンカワトンボと言われるが、これらの形質は地域差や個体差があり、更には、伊豆半島から山梨県にかけて分布するものは、両種の中間型で交雑種とも考えられているから、混生している地域ではDNA解析をしないと確実な同定は困難である。ちなみに、ITS1領域223塩基対のうち132番目と156番目がTAとなっているものがニホンカワトンボ、CAとなっているものがアサヒナカワトンボ、TGとなっているものが伊豆個体群であるという。
 以下に、上記形質を基に分類したカワトンボ属の写真を掲載したが、先述のように同定が極めて困難なため、種名は(仮)とする。

参考文献
苅部治紀・守屋博文・林文男 「神奈川県を中心としたカワトンボ属の分布」 Bull.Kanagawa prefect.Mus.(Nat.Sci),no.39,pp.25-34,Mar.2010

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ニホンカワトンボ

ニホンカワトンボ(メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 500(2016.5.5)

ニホンカワトンボ

ニホンカワトンボ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 400(2011.5.8)

ニホンカワトンボ

ニホンカワトンボ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 1600(2012.6.23)

アサヒナカワトンボ

アサヒナカワトンボ(メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/160秒 ISO 640(2016.5.14)

アサヒナカワトンボ

アサヒナカワトンボ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 320(2016.5.5)

アサヒナカワトンボ

アサヒナカワトンボ(産卵)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/125秒 ISO 3200(2016.5.14)

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奥四万湖/浮島

2016-05-16 22:24:31 | 風景写真/湖沼

 「奥四万湖の浮島」は、浮島と呼ばれてはいるが、浮いているわけではない。いわゆる中州で、通常は水上に出ているから 木も生えている。しかしながら、雪解け水等が流れ込んで水位が上がる時期は、少しばかり水没する。それが、透明度の高いコバルトブルーの湖水との対比で、このような景観になるのだ。ただし、5月の中旬頃になるとダムから放水が始まり、水位が下がると単なる中州(陸地)になってしまうから、写真のような新緑とのコラボレーションは、10日ほどしか見られないのだという。まさに「奇跡の絶景」といえるだろう。

 奥四万湖を訪れたのは、この景観を撮るためである。四万川ダムの管理事務所によれば、16日に放水を始めるというから、この日が本年のラストチャンスであった。
 湖の周遊道路をあちこち移動しながらロケハンするが、木立が邪魔をして撮影ポイントはわずか数か所で、しかも木立の間から狙うしかないので、訪れた撮影者の構図は、皆、同じようなものになり得る。しかしながら、光景は刻一刻と変化する。一期一会なのだ。そして、その光景を情景として捉え、心に感じたものを写真に表現することが自然風景写真の真髄である。
 この日の天気はうす曇りで、光り輝く光景は期待できない。その代わりに、柔らかい光がまわって若葉そのものの美しさが際立ち、また、運良く一切波立つことのない湖面が、湖水の透明感をより一層引き出していた。その光景は、ファインダーを通してみても絵画的印象が強かった。写真は写実であり「現実を描く(写す)」ことだが、現実にあるものから美しさを見出し、「自らの目を通して何を感じたか」を描く(写す)という点では、絵画の世界の印象派(印象主義)に通じるものがあるかも知れない。
 目前の「奇跡の絶景」と対峙し何枚かの写真に収めた。勿論、モネやルノワールの芸術作品の足元にも及ばないが、「奥四万湖の浮島」の魅力は伝えられるだろう。

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奥四万湖/浮島

奥四万湖/浮島
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 0.6秒 ISO 100(撮影地:群馬県吾妻郡中之条町 2016.5.15)

奥四万湖/浮島

奥四万湖/浮島
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 0.5秒 ISO 100(撮影地:群馬県吾妻郡中之条町 2016.5.15)

奥四万湖/浮島

奥四万湖/浮島
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F11 0.3秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:群馬県吾妻郡中之条町 2016.5.15)

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奥四万湖/青の絶景

2016-05-15 20:03:08 | 風景写真/新緑

 奥四万湖は、群馬県中之条町四万温泉の最奥にある、四万川が四万川ダムによって堰き止められてできた人造湖である。奥四万湖の特徴は、何といってもコバルトブルーの湖面であろう。湖には、酸性の水が流れ込んでいるが、酸性の水中には岩石より溶け出たアルミニウムやケイ酸が含まれており、これが塩基性の温泉水等と混合して中和されるとアロフェンという懸濁微粒子が生成される。湖水には大量のアロフェンが含まれており、これらが水中に入った太陽光の青い光を反射することで、コバルトブルーの色が見えると言われている。
 奥四万湖には魚が生息しておらず、高知県の四万十川よりも汚染度が低いという。透明度の高い湖のコバルトブルーと深い山の新緑が対比する5月の光景は、まさに神秘的な美しさである。

 昨今、ブログは昆虫ばかりの記事になってはいるが、本年撮影を計画している昆虫は、今月末から本格始動のため、ブログは過去に撮影した種の「まとめ」的な記事がほとんどである。出掛けてはいるものの、GW期間中に撮った「ヒメシロチョウ」と「ホソミイトトンボの産卵」以外はあまり気合も入らず、撮っても駄作ばかりを連発して意気消沈気味なため、この辺で「カッチリとした風景写真を撮ろう!」と予定外の遠征に行くことにした。
 15日午前2時半に自宅を出発し、向かった先は、記事冒頭に説明した「奥四万湖」である。この地は、30年前に会社の社員旅行で四万温泉へ行って以来である。ちなみに、四万温泉は スタジオジブリ「千と千尋の神隠し」のイメージモデルの1つと言われる旅館「積善館」がある温泉地。四万温泉に向かう国道353号には「メロディーライン」が設置されており、制限速度で走ると走行音が主題歌である「いつでも何度でも」を奏でてくれる。
 アップテンポの主題歌を聞きつつ、沿道のキツネに驚嘆しながら奥四万湖周遊道路の一番奥にある橋に5時に到着。先客は1名。挨拶を交わした後、歩きながらロケハン開始。 4月に桜を撮って以来の風景写真なので、焦らず、じっくりと対峙したいところだが、周遊道路から見る場所は限られているため、結局は定番写真に納まる。しかも、天気は生憎の曇り空。ただし、無風で湖面はとても静かだ。鏡のような湖面と曇り空ならではの柔らかい光を味方にして、緑と青の美しさを切り取った。

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奥四万湖

奥四万湖
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1.6秒 ISO 100(撮影地:群馬県吾妻郡中之条町 2016.5.15)

奥四万湖

奥四万湖
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F11 0.4秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:群馬県吾妻郡中之条町 2016.5.15)

 奥四万湖には「浮島」と呼ばれている地形があり、特有な景観がある。以下の写真は、その一部である。このカットは、南米ボリビアのウユニ塩湖をイメージして撮られる方も多い。
 次の記事では、「浮島」の定番写真を紹介したい。

奥四万湖/浮島

奥四万湖/浮島
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:群馬県吾妻郡中之条町 2016.5.15)

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春の草原の虫たち

2016-05-14 20:35:27 | その他昆虫と話題

 遅く起きた土曜日の朝。本年計画している昆虫写真のターゲットの数々は今月末からの予定。勿論、大遠征すれば撮り直しできる種もいるが、 来月上旬に行う講演の準備など、色々とやらなければならない事があり出掛けるつもりはなかった。しかしながら、外を見ると予報よりも天気が良い。また、Facebookの諸氏は、日々、昆虫の写真を掲載し続けている中、自分だけ指を加えて見ているわけにもいかなくなり、午前10時半に出発して多摩西部の公園と谷戸を訪れた。
 とは言っても特に撮影目標はない。出会う昆虫も多くはなく、しかも撮影済の種ばかり。昆虫には、それぞれ発生時期があるので、多摩西部ではちょうど狭間。家に閉じこもっているよりは、自然の中を散策するのは気分転換に良いが、撮れないストレスもあり、微妙な精神状態である。とりあえず、公園ではコアオハナムグリとダイミョウセセリを撮り、谷戸ではカワトンボとハラビロトンボと戯れた。カワトンボについては、この春に撮り溜めたものが多くあるので、後日、分類等の話題を含めて記事にまとめたいと思う。
 本記事では、「春の草原」に生息する昆虫の中から、この春に撮影した未掲載の写真に過去に撮影したものを加えて編纂した。各々の生態、その他解説については省きたいと思う。

お願い:写真は、1024*683 Pixels で掲載しています。Internet Explorerの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、 画質が低下します。Internet Explorerの画面サイズを大きくしてご覧ください。

キバネツノトンボ

キバネツノトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/8000秒 ISO 6400(撮影地:山梨県北杜市明野町 2014.6.14)

コアオハナムグリ

コアオハナムグリ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F3.5 1/320秒 ISO 200 +1EV(撮影地:東京都あきる野市 2016.5.14)

ギンイチモンジセセリ

ギンイチモンジセセリ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 200(撮影地:東京都調布市 2012.4.29)

トラフシジミ

トラフシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F5.6 1/500秒 ISO 200(撮影地:山梨県上野原市 2012.5.4)

ツマキチョウ

ツマキチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 200 +2/3EV(撮影地:東京都あきる野市 2016.4.30)

ダイミョウセセリ

ダイミョウセセリ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F3.5 1/160秒 ISO 640 +1EV(撮影地:東京都あきる野市 2016.5.14)

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オオイトトンボの産卵

2016-05-12 21:57:18 | トンボ/イトトンボ科

 5月初めに訪れた埼玉県の水田では、ホソミイトトンボに混じってオオイトトンボが産卵を行っていた。
 オオイトトンボ Paracercion sieboldii (Selys, 1876)は、イトトンボ科(Coenagrionidae)クロイトトンボ属(Paracercion)で、 青い西洋なし型の眼後紋、肩縫線の黒条が完全に黒いのが特徴である。メスの体色には緑色と青色の2型がある。北海道、本州、四国、九州に分布する日本特産種で、主として丘陵地から山地にかけての水生植物が繁茂した池沼や湿地の滞水で見られる。都内の池では5月上旬から9月頃まで見られるが、青森県では春に産卵された同一年齢群の中の一部が一年二化するというから、都内においても二化している可能性はある。
 オオイトトンボは、環境省RDBに記載はないが、東京都、千葉県、神奈川県、静岡県、奈良県、香川県、愛媛県で絶滅危惧Ⅰ類に選定されている。特に西日本では、 同属のセスジイトトンボやムスジイトトンボに比べ、本種が最も激減していると言われている。水域の汚濁や植生の消失などの環境変化に敏感で、同属の中では一番先に姿を消すようである。

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オオイトトンボの交尾態

オオイトトンボの連結態
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 250(2016.5.5)

オオイトトンボの交尾態

オオイトトンボの連結態
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 250(2016.5.5)

オオイトトンボの交尾態

オオイトトンボの交尾態
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/400秒 ISO 200(2016.5.5)

オオイトトンボの産卵

オオイトトンボの産卵
Canon 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F5.0 1/400秒 ISO 200(2011.9.4)

オオイトトンボの交尾態

オオイトトンボの連結態
Canon 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F5.0 1/400秒 ISO 200(2011.9.4)

オオイトトンボの産卵

オオイトトンボの産卵
Canon 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F4.5 1/640秒 ISO 200(2011.9.4)

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クロマドボタル

2016-05-11 19:33:27 | ホタル

シリーズ「ホタルの写真を撮る」その4

 日本のホタル科(Lampyridae)49種類の内、幼虫が水中で過ごすホタルは、ゲンジボタル、ヘイケボタル、クメジマボタルの3種類のみで、46種類は、ヒメボタルを代表するように、一生を陸地で生活する陸生ホタルである。(尚、スジグロボタルは、半水生)
 本記事では、陸生ホタルであるマドボタル属(Pyrocoelia)のクロマドボタルPyrocoelia fumosa Gorham,1883)について紹介したい。

 日本国内には、以下の9種1亜種が生息しているが、クロマドボタルとオオマドボタルを除いては、南西諸島(アキマドボタルは対馬)に生息しており、ほとんどが各島々の地域固有種である。

ホタル科(Family Lampyridae)/マドボタル亜科(Subfamily Lampyrinae

  1. マドボタル属(Genus Pyrocoelia Gorham,1880)
    • ハラアカマドボタル(Pyrocoelia abdominalis Nakane,1977)
    • ヤエヤママドボタル(Pyrocoelia atripennis Lewis,1896)
    • オオマドボタル(Pyrocoelia discicollis Kiesenwetter,1874)
    • クロマドボタル(Pyrocoelia fumosa Gorham, 1883)
    • イリオモテマドボタル(Pyrocoelia iriomotensis Nakane,1985)
    • オキナワマドボタル(Pyrocoelia matsumurai matsumurai Nakane, 1963)
      • オキナワマドボタル久米島亜種(Pyrocoelia matsumurai kumejimensis Ch j et M. Sat,1972)
    • ミヤコマドボタル(Pyrocoelia miyako Nakane,1981)
    • アマミマドボタル(Pyrocoelia oshimana Nakane,1985)
    • アキマドボタル(Pyrocoelia rufa E. Olivier,1886)

 クロマドボタルは、本州の東海、近畿以東に分布し、それより西では、同属のオオマドボタル(形態が異なるが同一種という説もある)が分布し、伊豆半島では混生している地域もある。主に低山地にある水田や湿地に隣接した雑木林の林縁に生息しており、東京都においては、八王子市、あきる野市、青梅市の谷戸で見られ、成虫は6月下旬頃に発生する。
 オスの成虫が黒色で前胸背板の前縁に2つの透明な窓があることが和名の由来であるが、メスは黒色ではなく淡黄色で上翅、下翅ともに退化している。これはマドボタル属特有のメスの特徴で、世界中に生息するマドボタル属のメスは、すべて同じような形態である。ホタル科の多くが、前胸部が赤で前翅が黒色という典型的な「ホタル」の形態色であるが、本種は、全身が黒色というのも 興味深い。
 南西諸島に生息するマドボタル属の成虫は、夜行性でゲンジボタルのようによく発光するが、クロマドボタルのオスの成虫は昼行性で、天気の良い日は午前9時頃から活動を始め、林縁の草むら上をよく飛んでいる。また、夜間には微弱な発光をし、メスに近づくと強く発光するが、配偶行動は光によるコミュニケーションではなくフェロモンによると考えられている。メスは、飛ぶことができないため、木の切り株や葉上に這い上がってフェロモンを発し、オスの飛来を待つようだが、その目撃例はなく、落葉の下でじっとしているところが稀に見つかる程度である。写真のメスは、人工飼育により羽化させて撮影したものである。
 幼虫は夜行性で、草の葉上や木の枝を這い回り、カタツムリの一種であるウスカワマイマイ(Acusta despecta sieboldiana Pfeiffer,1850)等の陸生貝類や小さなクモ等を食べて生活しているが、樹液を吸う様子も観察(水分やミネラル類を補給していると思われる。)されている。また、人工飼育では、バナナやリンゴ等の果実、カブトムシの人工的な餌であるゼリーも食することが分かっている。幼虫は、冬季を除く期間よく発光し、秋になっても発光している様子が見られることから、地域によっては秋蛍、または土ボタルとも呼ばれている。尚、幼虫の光は明滅することなく連続光であることから、コミュニケーション・サインではないと思われる。
幼虫は前蛹を経て蛹になるが、土中に潜って土まゆを造ることはなく、地表に横たわって蛹になり、蛹の期間はおよそ10日間である。(尚、卵も蛹も連続発光する。)

 写真は、比較のために宮古島に生息するミヤコマドボタル(Pyrocoelia miyako Nakane,1981)も掲載した。

お願い:写真は、1024*683 Pixels で掲載しています。Internet Explorerの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorerの画面サイズを大きくしてご覧ください。

クロマドボタル(オス)

クロマドボタル(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F2.8 1/125秒 ISO 500(撮影地:静岡県富士宮市 2010.7.3)

クロマドボタル(メス)

クロマドボタル(メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/30秒 ISO 3200(飼育個体 2011.2.26)

クロマドボタル(オス)

クロマドボタル(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F2.8 1/125秒 ISO 400(撮影地:静岡県富士宮市 2010.7.3)

クロマドボタル(幼虫の発光)

クロマドボタル(幼虫の発光)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/30秒 ISO 3200(飼育個体 2010.5.24)

クロマドボタル(蛹の発光)

クロマドボタル(メス蛹の発光)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
バルブ撮影 F16 43秒 ISO 400 ストロボ使用(飼育個体 2010.5.25)

クロマドボタル(蛹の発光)

クロマドボタル(メス蛹の発光)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
バルブ撮影 F16 43秒 ISO 400 ストロボ使用(飼育個体 2010.5.25)

ミヤコマドボタル

ミヤコマドボタル
Canon EOS 7D / SIGMA MACRO 50mm F2.8 EX DG 絞り優先AE F5.6 1/60秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:沖縄県宮古島市 2012.09.08)

発光するミヤコマドボタル

発光するミヤコマドボタル
Canon EOS 7D / SIGMA MACRO 50mm F2.8 EX DG
絞り優先AE F2.8 15秒 ISO 3200(撮影地:沖縄県宮古島市 2012.09.08)

発光するミヤコマドボタルの幼虫

発光するミヤコマドボタルの幼虫
Canon EOS 7D / SIGMA MACRO 50mm F2.8 EX DG
絞り優先AE F5.6 1/60秒 ISO 6400(撮影地:沖縄県宮古島市 2012.09.08)

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ムカシトンボ

2016-05-10 21:52:37 | トンボ/ムカシトンボ科

 ムカシトンボ Epiophlebia superstes (Selys, 1889)は、トンボ目(Odonata)均翅不均翅亜目(Anisozygoptera) ムカシトンボ科(Family Epiophlebiidae)ムカシトンボ属(Genus Epiophlebia)に分類されるトンボである。
 トンボは、系統上から大きく3つのグループに分類されている。1つは、イトトンボやカワトンボ等の4枚の翅の形がほぼ同じ均翅亜目で、2つ目は、アキアカネやヤンマ等の前後の翅の形が異なる不均翅亜目、そして3つ目が、ムカシトンボの均翅不均翅亜目である。ムカシトンボは、均翅亜目でも不均翅亜目でもなく両方の特徴を持っていて、2つの亜目のつながりを示している。同じ特徴をもつ化石が1億5千万年前~2億年のジュラ紀や三畳紀の地層から出土することから、本種は「生きた化石」と呼ばれ、ムカシトンボという名前がついている。
 ムカシトンボは、日本固有種で北海道、本州(千葉県以外)、四国、九州に分布しているが、日本以外ではヒマラヤムカシトンボ(Epiophlebia laidlawi Tillyard,1921)がヒマラヤ山脈周辺に(Epiophlebia sinensis Li&Nel,2012)が中国黒竜江省に、また2012年に新種として報告された(Epiophlebia diana sp.n.)が四川省西部の山岳地帯に分布するのみで、他の国や地域には分布していない、トンボ目の中でもたいへん特異なグループである。

 ムカシトンボは体長は5cmほどで、水温15℃以下の山間部の源流域に生息している。幼虫の期間は6~7年とも言われ、羽化前の1ヶ月ほどは、渓流の中ではなく、川岸の湿った落ち葉の下で過ごすというたいへん希な生態の持ち主で、成虫は、草木に止まる時は、写真のように翅を閉じるのが特徴でもある。
 若い個体は、晴れで気温も高いと、午前8時前からカゲロウ等の虫を捕食するため、川上10mくらいの高さを高速で飛びまわり、捕らえると杉の高い梢に止まって食べるという行動を 繰り返す。その後、成熟したオスは川面に降りてきて、本流に流れ込む細流に移動し、メスが産卵に訪れそうな場所を水面から30cmくらいの所で時折り短いホバリングを行いながら忙しなく上流へと飛ぶ。曇っていたり湿度の高い日は、川面には降りてはこない。
 成熟度が進んだオスは、およそ15分間隔くらいで、同じ場所に現れる。また、数頭のオスが遭遇しても、どちらかが追い払うこともない。ムカシトンボは、自分のなわばりを持たないようである。メスは、下流からゆっくりと上流に移動しながら産卵に適した植物(茎の柔らかいフキやゼニゴケ等)があると産卵する。産卵に集中すると、至近距離で撮影しても、まったく動じない。メスは、オスが頻繁に飛来しない、午前中早い時間や夕方近く、または曇りの日の方が、落ち着いて産卵するようである。

 ムカシトンボは、環境省RDBや東京都RDBに記載はないが、22道府県のRDBに絶滅危惧種として記載されている。東京都においては、多摩川水系、秋川水系、浅川水系の各支流源流域に生息し、4月下旬~5月下旬に観察することができるが、多摩川水系では場所によっては減少傾向にあり、かつて、たくさん生息していた高尾山周辺では、ハイキング、キャンプ、乱獲などの影響で激減している。ムカシトンボは幼虫期が長いので、自然環境が長期間安定していなければ生息できない。エコ・ツーリズムとは何かということを考えて欲しいと思う。

参考文献

  1. The thorax morphology of Epiophlebia (Insecta: Odonata) nymphs - including remarks on ontogenesis and evolution
    Sebastian Busse1 , Benjamin Helmker2 & Thomas Hornschemeyer Scientific Reports 5, Article number: 12835 (2015)
  2. A new Epiophlebia (Odonata: Epiophlebioidea) from China with a review of epiophlebian taxonomy,life history, and biogeography
    Frank Louis Carle Arthropod Systematics & Phylogeny 70(2) 75-83

注釈:本記事は、過去に様々な地域や場所において撮影し個別に公開していた写真を、時節柄の話題として提供するために再現像し編纂したものです。

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ムカシトンボ

ムカシトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 200(2010.5.5)

ムカシトンボ

ムカシトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/1250秒 ISO 640 +1 2/3EV(2010.5.5)

ムカシトンボ

ムカシトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F2.8 1/2000秒 ISO 200V(2010.5.5)

ムカシトンボ(飛翔)

ムカシトンボ(飛翔)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/500秒 ISO 200(2014.5.11)

ムカシトンボ(飛翔)

ムカシトンボ(飛翔)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/500秒 ISO 1600(2014.5.17)

ムカシトンボ(産卵)

ムカシトンボ(産卵)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F5.6 1/80秒 ISO 3200(2014.5.17)

ムカシトンボ(ヤゴ)

ムカシトンボ(ヤゴ)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/40秒 ISO 3200(2011.2.26)

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アオスジアゲハ属

2016-05-09 19:37:21 | チョウ/アゲハチョウ科

 日本国内におけるアゲハチョウ科(Papilionidae)アオスジアゲハ属(Graphium)は、下記の2種が生息しており、他のアゲハチョウ科と生態的に差異があり、幼虫は、茎や幹ではなく「葉」で蛹化し、食草(食樹)も異なる。

アオスジアゲハ属

  1. アオスジアゲハ Graphium sarpedon nipponum Fruhstorfer, 1903
  2. ミカドアゲハ Graphium doson (C. Felder et R. Felder, 1864)
    • ミカドアゲハ 日本本土亜種 Graphium doson albidum Wileman,1903
    • ミカドアゲハ 八重山亜種 Graphium doson perillus Fruhstorfer,1908

 アオスジアゲハは、黒地に一本の青緑色の帯が形態的な特徴で、英名では"Common Bluebottle"と呼ばれている。 この帯に鱗粉はなく、翅自体に色がついている。南方系のチョウなので本州、四国、九州、八重山諸島に分布し、現在、東北の秋田県、岩手県の南部が北限であり、年々北上傾向にある。 しかしながら、長野県では、ほとんど見られない。これは、幼虫の食樹であるクスノキ、タブノキ等のクスノキ科常緑樹の分布と関係している。
 アオスジアゲハは東京の都心でも普通に見られる。クスノキは大気汚染に強く街路樹として多く植えられていることが理由であろう。また、昨今のヒートアイランド現象と局地的豪雨により熱帯化している都市部は、南方系統の本種にとっては、棲みやすい環境なのかも知れない。
 ミカドアゲハは、国内では、和歌山県、三重県の紀伊半島沿岸部と中国地方(山口、広島、岡山の一部)、 四国の太平洋岸の低地、九州、沖縄にしか分布していない。これまで、三重県の玉城町にある田丸神社の杜が北限と言われてきたが、最近は温暖化により愛知県の知多半島まで分布を広げている。しかしながら、食樹であるオガタマノキを中心とする極めて狭い範囲に限って生息するため、食樹の分布上からも、これ以上は北上しないと考えられている。
 個体数も多くはなく、高知市の「ミカドアゲハ及びその生息地」は、国の特別天然記念物に指定され、また、室戸市では市指定の天然記念物にも指定されている。

 さて、ミカドアゲハを撮影するには、東京から一番近い生息地でも紀伊半島まで行かなければならない。そこで、食樹であるモクレン科のオガタマノキが神木として多く植えられており、昔からミカドアゲハの生息地として有名な伊勢神宮を訪れたわけだが、ミカドアゲハという和名は、このチョウの発見者であるL.H.リーチ氏が明治天皇に献名したことが由来と言われている。ミカド(帝、御門)は、御所の門の意味で天皇の尊称だ。このミカドアゲハを皇室の氏神である天照大御神(あまてらすおおみかみ)を祀る伊勢神宮の内宮で撮ることに大きな意味を感じた。
 一方、アオスジアゲハは、東京の渋谷駅近くでも飛んでおり、私にとっては普通種である。今月5日に埼玉県の里山で撮影したが、自身の過去の写真とデータを確認すると、これまでに2回しか撮影しておらず、その内1回は宮古島で、本土では1回でわずか3枚であった。前々回に紹介したスジグロシロチョウをはじめ、アゲハチョウ(ナミアゲハ)等のように、普通種であると、写真は「おざなり」 、生態の勉強は「なおざり」の傾向にある。アオスジアゲハもその類として扱っていたのである。
 絶滅危惧種等を追いかけることは有意義であり、絶滅危惧種でなくても撮影難易度の高い種を撮ることは、撮影者としては意欲を掻き立てられる。本年も、それらを中心に遠征続きの週末であるが、誰もが見て知っている普通種をきっちり撮っておくことも、昆虫を学び、また撮る者としては、基本であると改めて認識した昨今である。

注釈:本記事は、先日撮影した未掲載の写真と過去に様々な地域や場所において撮影した写真を再現像し編纂したものです。

お願い:写真は、1024*683 Pixels で掲載しています。Internet Explorerの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、 画質が低下します。Internet Explorerの画面サイズを大きくしてご覧ください。

アオスジアゲハ

アオスジアゲハ
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F5.6 1/400秒 ISO 1250(撮影地:沖縄県宮古島市 2012.09.09)

アオスジアゲハ

アオスジアゲハ
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F5.6 1/400秒 ISO 800(撮影地:沖縄県宮古島市 2012.09.09)

アオスジアゲハ

アオスジアゲハ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F11 1/2500秒 ISO 3200 +2/3EV(撮影地:埼玉県小川町 2016.5.5)

アオスジアゲハ

アオスジアゲハ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F11 1/250秒 ISO 3200 +2/3EV(撮影地:埼玉県小川町 2016.5.5)

アオスジアゲハ

アオスジアゲハ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F11 1/250秒 ISO 640 +2/3EV(撮影地:埼玉県小川町 2016.5.5)

ミカドアゲハ

ミカドアゲハ (日本本土亜種)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 200(撮影地:三重県伊勢市 2015.5.17)

ミカドアゲハ

ミカドアゲハ (日本本土亜種)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 400 +2/3EV(撮影地:三重県伊勢市 2015.5.17)

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ヨツボシトンボ属

2016-05-08 19:42:25 | トンボ/トンボ科

 トンボ科(Libellulidae)ヨツボシトンボ属(Libellula属)は、日本国内に以下の2種が生息している。

ヨツボシトンボ属

  1. ヨツボシトンボ(Libellula quadrimaculata asahinai Schmidt,1957)
  2. ベッコウトンボ(Libellula angelina Selys, 1883)

 ヨツボシトンボは、北海道、本州、四国、九州に分布し、平地では4月下旬頃から5月上旬、標高の高い山地や北海道では7月でも見られる。環境省RDBには記載されていないが、都道府県のRDBでは、東京都、千葉県、愛媛県で絶滅危惧Ⅰ類、神奈川県で絶滅危惧Ⅱ類、埼玉県、栃木県、静岡県などで準絶滅危惧種として選定している。
 ベッコウトンボは、かつては宮城県以南の本州・四国・九州に広く分布し5月上旬頃をピークに見られたが、各地で絶滅し、環境省RDBでは絶滅危惧ⅠA類、多くの都府県RDBにおいても絶滅もしくは絶滅危惧Ⅰ類に選定されている。現在の確実な生息地は静岡県・兵庫県・山口県と九州に数か所しかなく、トンボ類の中では一番絶滅が危惧されている。 また、国内希少野生動植物種(種の保存法)にも指定されており、捕獲は原則として禁止されている。

 両種ともにヨシなどの挺水植物が繁茂している池沼や湿地に生息し、周辺の豊かな植生が不可欠であると言われているが、ベッコウトンボにおいては池の浅い部分に適当な開水面があり,植物が水面を埋め尽くさないような条件が必要で、また、幼虫は採餌のための徘徊が不活発で、餌となる小動物の密度が薄くなると生存率が著しく低下すると言われている。
 平成8年に文部科学省、農林水産省、環境省によってベッコウトンボの保護増殖事業計画が策定され、生息地の1つである鹿児島県薩摩川内市の藺牟田池は、平成8年に種の保存法に基づく「生息地等保護区」に指定され、生息環境の保全とモニタリングを行っている。また、国内では唯一の安定した多産地と言われている静岡県磐田市にある桶ケ谷沼は、沼とその周辺約50.5ha(およそ東京ドーム10個分)が、県の条例に基づき自然環境保全地域に指定され、さらに地域内の11.4haが特別地区(野生動植物保護地区)に指定されており、ベッコウトンボをはじめとする多くの貴重な動植物が守られている。

注釈:本記事は、過去に様々な地域や場所において撮影し個別に公開していた写真を、時節柄の話題として提供するために再現像し編纂したものです。

お願い:写真は、1024*683 Pixels で掲載しています。Internet Explorerの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、 画質が低下します。Internet Explorerの画面サイズを大きくしてご覧ください。

ヨツボシトンボ

ヨツボシトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 200(撮影地:東京都あきる野市 2011.5.14)

ヨツボシトンボ

ヨツボシトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 320(撮影地:東京都あきる野市 2011.5.14)

ベッコウトンボ

ベッコウトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 1000(撮影地:静岡県磐田市 2011.5.3)

ベッコウトンボ

ベッコウトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 800(撮影地:静岡県磐田市 2011.5.3)

ベッコウトンボ

ベッコウトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 200(撮影地:静岡県磐田市 2012.4.29)

ベッコウトンボ

 掲載のヨツボシトンボは東京都あきる野市で、ベッコウトンボは静岡県磐田市の鶴ヶ池で撮影したものだが、写真では、両種ともに脚4本で止まっているのが分かる。止まる時にも飛んでいる時と同じように前脚を頭の後ろに折りたたんでいることがあるのだ。こうした動作は、シオカラトンボ、コシアキトンボ、チョウトンボでも見られるが、6本で止まることもあり、理由については分かっていない。
 尚、以前「昆虫なのに脚4本?」という記事でタテハチョウについて紹介したが、タテハチョウ科の前脚は萎縮していて小さくなっており、頭部と中脚の間に小さく折り畳まれていて、歩行や止まるためではなく感覚器官としての働きに特化している。

ヨツボシトンボ

ヨツボシトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/640秒 ISO 200(撮影地:東京都あきる野市 2011.5)

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ヤマトスジグロシロチョウ

2016-05-07 20:08:25 | チョウ/シロチョウ科

 日本国内におけるシロチョウ科(Pieridae)モンシロチョウ属(Pieris)は、下記の4種が生息している。

モンシロチョウ属

  1. モンシロチョウ(Pieris rapae crucivora Boisduval,1836)
  2. スジグロシロチョウ(Pieris melete Menetries,1857)
  3. エゾスジグロシロチョウ(Pieris dulcinea tomariana Matsumura,1928)
  4. ヤマトスジグロシロチョウ(Pieris nesis Fruhstorfer,1909)
    • ヤマトスジグロシロチョウ 名義タイプ亜種, 本州北部・北海道亜種(Pieris nesis nesis Fruhstorfer,1909)
    • ヤマトスジグロシロチョウ 本州中・南部亜種(Pieris nesis japonica Shirozu,1952)

尚、上記リストは、本来、日本国内には生息していなかった「オオモンシロチョウ」および「タイワンモンシロチョウ」は省いている。

 モンシロチョウやスジグロシロチョウは、あまりにも普通種であるため、日頃から気に留めることもなくカメラを向けることもなかったが、いざ撮ってみるとヤマトスジグロシロチョウであったので紹介したいと思う。
 ヤマトスジグロシロチョウは、北海道西部から本州(紀伊半島は中部以北)、四国、九州中部以北まで分布し、主として山地の林周辺、露岩地、海岸の崖地等に生息。 幼虫は、アブラナ科のハタザオ類を食草としている。
 同属のスジグロシロチョウに近似しており、生息域も重なっている事が多く、飛んでいるところを見ただけでは区別は困難であるが、「後翅裏面基部にある肩脈」を確認することで 同定が可能である。後翅の付け根の黄色い部分にある肩脈がはっきり見えているのがスジグロシロチョウであり、はっきり見えていないのがヤマトスジグロシロチョウである。
 ヤマトスジグロシロチョウは初撮影のチョウで、鱗翅目133種目の掲載となる。写真には、比較のためスジグロシロチョウも掲載した。
(参照:撮影済み昆虫リストと撮影機材

お願い:写真は、1024*683 Pixels で掲載しています。Internet Explorerの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、 画質が低下します。Internet Explorerの画面サイズを大きくしてご覧ください。

ヤマトスジグロシロチョウ

ヤマトスジグロシロチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/500秒 ISO 200 +1EV(撮影地:山梨県山中湖村 2016.5.1)

ヤマトスジグロシロチョウ

ヤマトスジグロシロチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 320 +1EV(撮影地:山梨県山中湖村 2016.5.1)

ヤマトスジグロシロチョウ

ヤマトスジグロシロチョウ(夏型)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 200(撮影地:山梨県北杜市 2012.6.23)

スジグロシロチョウ

スジグロシロチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 640(撮影地:埼玉県嵐山町 2016.5.5)

スジグロシロチョウ

スジグロシロチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 200(撮影地:埼玉県嵐山町 2016.5.5)

スジグロシロチョウ

スジグロシロチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 2500(撮影地:埼玉県嵐山町 2016.5.5)

スジグロシロチョウ

スジグロシロチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 2500(撮影地:埼玉県嵐山町 2016.5.5)

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.

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ホソミイトトンボの産卵

2016-05-06 18:05:47 | トンボ/イトトンボ科

 ホソミイトトンボ Aciagrion migratum (Selys, 1876)は、イトトンボ科ホソミイトトンボ属で石川県、栃木県を北限東限とする本州、四国、九州に分布する南方系のイトトンボである。トンボ類では国内で唯一、夏型と越冬型の季節型があり、夏型は6月頃から見られ、9月頃には姿を消し、越冬型は盛夏頃から現れ、そのまま成虫で冬を越す。(参照:「成虫で越冬するトンボ」)夏型は淡青色をしているが、越冬型も当初は淡青色であるが、越冬後の繁殖期には鮮やかなブルーに変色する。
 平地や丘陵地の挺水植物が繁茂している湿地や滞水・水田などに生息し、関東では、東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県でも見ることができるが、生息地はたいへん局所的である。 環境省RDBに記載はないが、埼玉県、千葉県、石川県、愛媛県では絶滅危惧Ⅰ類に、長野県、福井県では絶滅危惧Ⅱ類に選定されている。今回、絶滅危惧Ⅰ類に選定されている埼玉県内に 多産している場所を見つけ産卵の様子を撮影したので、紹介したいと思う。

 5年ぶりに訪れた埼玉県のとある里山。谷戸に水田、小川、畑、ため池、湿地、草地、雑木林があり、理想的な里山環境が整っている。田植え前の水の張られた水田では、美しい青色になった無数のホソミイトトンボが飛び交い、あちらこちらで産卵が行われていた。産卵は、近くのため池ではなく、水深がわずかな水田の畔に近い部分で、倒れた植物の茎や落葉に行っていた。
 今回、水面よりも数十cmほど高い位置からしか撮れなかったため、雌雄ともにピントを合わせることができず、見苦しい写真が多い。水面ぎりぎりの高さで撮影できれば、良い生態写真になったのではないかと反省をしている。

お願い:写真は、1024*683 Pixels で掲載しています。Internet Explorerの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、 画質が低下します。Internet Explorerの画面サイズを大きくしてご覧ください。

ホソミイトトンボの産卵

ホソミイトトンボの産卵
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F11 1/250秒 ISO 400(2016.5.5)

ホソミイトトンボの産卵

ホソミイトトンボの産卵
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F9.0 1/250秒 ISO 250(2016.5.5)

ホソミイトトンボの産卵

ホソミイトトンボの産卵
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/400秒 ISO 200(2016.5.5)

ホソミイトトンボのペア

ホソミイトトンボ(ペア)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 200(2016.5.5)

ホソミイトトンボのペア

ホソミイトトンボ(ペア)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 2000(2016.5.5)

ホソミイトトンボのペア

ホソミイトトンボ(ペア)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400 +1EV(2013.5.6)

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