ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態や生息環境を研究し保全活動をしていますが、趣味で撮影した昆虫や日本の四季
自然風景の写真も紹介しています。

ヤブヤンマの産卵映像

2019-08-05 22:06:17 | トンボ/ヤンマ科

 ヤブヤンマの産卵映像を撮るために、先週と同じ公園の池に訪問。10時半に到着すると、ヤブヤンマのオスが探雌で飛翔中。メスが産卵していそうな場所を低空飛翔して丹念に探すが、メスの姿はなし。しばらくすると、池畔の木の枝に止まって休憩。多い時には3頭のオスが飛翔し、時折バトルになったり、枝に止まっているオスをメスと勘違いして捕まえようとする様子も見られた。
 メスが産卵に現れたのは12時過ぎ。池畔の大きな苔むした岩に止まって産卵。驚かさなければ、同じ場所で10分以上も産卵に専念している。目的は映像(動画)撮影であるが、まずは写真をきっちり撮っておきたい。一週間前は一脚でノン・ストロボ。画質的に満足できていなかった。その反省を踏まえて、今回は三脚・単焦点の300mmレンズに外部ストロボを補助光として使用した。
 メスは13時を過ぎると頻繁に産卵にやってくるようになり、4頭を確認。そのうち2頭は、複眼が青味がかったメスであった。雌雄ともに老熟した個体が目立つが、気温35℃の中、雌雄ともに頻繁に池を訪れて、産卵したり探雌行動を繰り返していた。産卵の映像は、トンボ類ではアオヤンマとムカシトンボも撮影しているが、脱皮や羽化も含めた生態の1シーンは、写真とともに貴重な記録になろう。今後は、映像も積極的に撮影していきたいと思う。ただし、手持ちの機材では掲載したフル・ハイビジョン映像が限界。4K8Kで撮れる機材が欲しくなる。

 池では、ヤブヤンマの他にオオシオカラトンボ、オオイトトンボの羽化個体や種類が特定できないトンボ科の羽化殻が多数見られた。また、ウラギンシジミ、モンキチョウ、カラスアゲハ等も飛んできた。こちらは、猛暑で体力低下。池に滞在して3時間半。買っていった900mlのポカリスエットを飲み干したので、撤収することにした。

 以下に掲載した写真と映像の構図はどれも同じようなものばかりであるが、これには理由がある。すべて岸辺から撮影しているからに他ならない。池は、人工池で水深は20cmほど。長靴を履いて池の中から撮れば、良い構図の写真も撮れる。ウェダースーツを履いて池の中に座り込めば、素晴らしい写真が撮れるかも知れない。しかし、池の中に生息するヤゴたちや他の水生生物を踏んで死なせてしまう恐れがある。だから、岸辺の踏み固められた場所から撮っている。
 この池でのトンボ撮影に限らず、花や自然風景写真の撮影でも同じ。当然、立ち入り禁止の場所には一歩でも足を踏み入れてはならないが、そうでない場所においても、観察を含めた自分の行為が、環境や生物に及ぼす影響を考えないといけないと思う。それを無視して得た記録や作品は、評価に値しないと思っている。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。ウェブブラウザの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorer等ウェブブラウザの画面サイズを大きくしてご覧ください。また動画においては、Youtubeで表示いただき、HD設定でフルスクリーンにしますと高画質でご覧いただけます。

ヤブヤンマ(オス)写真

ヤブヤンマ(オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F5.6 1/30秒 -2/3EV ISO 400 ストロボ使用 (撮影地:東京都 2019.8.04 12:33)

ヤブヤンマ(オス)写真

ヤブヤンマ(オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F5.6 1/13秒 +1EV ISO 400 ストロボ使用 (撮影地:東京都 2019.8.04 11:11)

ヤブヤンマ(オス)写真

ヤブヤンマ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/13秒 ISO 400 -1 1/3EV ストロボ使用 (撮影地:埼玉県 2017.7.15)

ヤブヤンマの産卵写真

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F5.6 1/20秒 ISO 400 ストロボ使用 (撮影地:東京都 2019.8.04 12:08)

ヤブヤンマの産卵写真

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/40秒 +1/3EV ISO 3200 (撮影地:東京都 2019.8.04 13:05)

ヤブヤンマの産卵写真

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F5.6 1/20秒 ISO 400 ストロボ使用 (撮影地:東京都 2019.8.04 12:10)

ヤブヤンマの産卵写真

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/30秒 ISO 400 ストロボ使用 (撮影地:東京都 2019.8.04 13:24)

ヤブヤンマの産卵写真

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/50秒 -2/3EV ISO 400 ストロボ使用 (撮影地:東京都 2019.8.04 13:33)

ヤブヤンマの産卵写真

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/25秒 ISO -2/3EV ISO 400 ストロボ使用 (撮影地:東京都 2019.8.04 13:43)

ヤブヤンマの産卵写真

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/30秒 ISO 400 ストロボ使用 (撮影地:東京都 2019.8.04 13:45)

ヤブヤンマの産卵写真

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F4.0 1/200秒 -2/3EV ISO 3200 (撮影地:東京都 2019.8.04 13:28)

ヤブヤンマの産卵写真

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 3200 (撮影地:東京都 2019.8.04 13:41)

ヤブヤンマの産卵写真

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE / 絞り優先AE F6.3 1/25秒 ISO 500 (撮影地:東京都 2019.8.04 13:39)

ヤブヤンマの産卵映像

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ヤブヤンマの青眼メス

2019-07-28 20:45:21 | トンボ/ヤンマ科

 ヤブヤンマの青眼メスを撮ることは、今年の年初に掲げた目標の一つであった。
 ヤブヤンマ Polycanthagyna melanictera (Selys, 1883)は、ヤンマ科(Family Aeshnidae)ヤブヤンマ属(Genus Polycanthagyna)で、オスの複眼はマリンブルーに輝き、たいへん美しい。一方、メスの複眼は緑色のものが多いが、個体によっては青色を呈するものがいる。その青眼メスを探して、昨年は多産地に何度も足を運んだ。青眼は個体変異であり、決して珍しいものではない。出会いは確率的なものであろうが、残念ながら、これまですべて緑眼タイプとの出会いで終了していた。
 さて、本年はなかなか梅雨が明けず、また週末はホタルの観察と撮影に時間を費やしたので、あっという間に7月も終わりに近づいてしまった。しかも、この週末は台風6号の接近が予想されていた。がしかし、予報が良い方に外れて土日ともに晴れ間が広がる天気。ヤブヤンマの季節はそろそろ終盤を迎えるが、何とか目標を達成したいと思い、まず土曜日は多摩西部の山間部の池に訪問。しかしながら、15時過ぎまで待ってもヤブヤンマはオスもメスも現れなかった。ちなみに池は、アカハライモリの楽園になっており、周辺の草むらには、まだオバボタルが見られた。
 続いて日曜。自宅から車で20分の距離にある公園に行って見ることにした。そこは初めてであるが、20年ほど前、その近くにヘイケボタルとスジグロボタルが生息する湿地の調査で訪れており、 周辺環境からヤブヤンマも生息しているだろうという予測での訪問である。12時過ぎに到着。森のはずれの小さな人工的な池。池は浅く深い場所でも20cmくらいで、落ち葉が堆積しており、周囲の石は苔むしている。早速、1頭のヤブヤンマのメスが池の上を飛んでいるのを発見。しばらくすると、あちこち移動しながら産卵を開始した。
 滞在した15時までに産卵に来たメスは全部で4頭。新鮮な個体から老個体までいた。その内1頭が、青い複眼のヤブヤンマの青眼メスであった。何枚も撮影したが、この日に持参したのは三脚ではなく一脚。愛用のレンズは手振れ補正などないため、悔しいことに多くがピンボケになってしまった。結果は、証拠程度の数枚ではあるがヤブヤンマの青眼メスを撮る目標は達成できた。また、自宅近くにヤブヤンマの生息場所があることが分かったのも嬉しい。スケジュール調整できれば、8月中に再訪して奇麗な写真に残したいと思う。
 滞在中は、時折オスも探雌のために池の上を飛翔。池畔の木の枝に止まったので撮影した。他に緑眼タイプのメスも撮影したので、以下に一緒に掲載した。次の週末は、奥日光で流星と天の川。 そして、金緑色に輝くゼフィルス。帰りがけにヤンマの予定。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。ウェブブラウザの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorer等ウェブブラウザの画面サイズを大きくしてご覧ください。

ヤブヤンマ(青眼メス)の産卵
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/60秒 ISO 3200 -1/3EV(撮影地:東京都 2019.7.28 12:35)

ヤブヤンマ(青眼メス)の産卵
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/60秒 ISO 3200 -1/3EV(撮影地:東京都 2019.7.28 12:35)

ヤブヤンマ(青眼メス)の産卵
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/25秒 ISO 3200 -1/3EV(撮影地:東京都 2019.7.28 12:31)

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/80秒 ISO 3200(撮影地:東京都 2019.7.28 14:05)

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/80秒 ISO 3200 +1/3EV(撮影地:東京都 2019.7.28 14:27)

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400 -2/3EV ストロボ使用(撮影地:東京都 2019.7.28 12:04)

ヤブヤンマ(オスの静止)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/30秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:東京都 2019.7.28 12:59)

ヤブヤンマ(オスの静止)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/40秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:東京都 2019.7.28 13:01)

ヤブヤンマ(オスの静止)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/40秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:東京都 2019.7.28 13:03)

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ギンヤンマ

2018-10-25 17:31:27 | トンボ/ヤンマ科

 ギンヤンマ Anax parthenope julius Brauer, 1865は、ヤンマ科(Family Aeshnidae)ギンヤンマ属(Genus Anax)のトンボ。比較的多く目にするヤンマの代表種でありながら、これまであまり撮っていなかった。今回、産卵の様子を撮ったので、過去に撮影した写真とともにまとめてみた。
 他の昆虫でもそうであるが、どんなシーンでも誰かが必ず素晴らしい写真を撮っている。私は、それらに追いつけ追い越せというわけではなく、私の昆虫写真は、私自身が昆虫の生態や生息環境の知見を深めるための記録であり、図鑑である。様々な昆虫の生態や生態系を学ぶことで、専門である「ホタル」の保全に役立てばと思っている。

 ギンヤンマは、北海道では希種であるが、本州、四国、九州をはじめ、南西諸島や小笠原諸島に至るまで、ほぼ日本全国で見られる。近縁種のクロスジギンヤンマが小規模な池を好むのに対して、本種は大きめの開放的な池を好み、平地~丘陵地の開放的な池沼、人工池、植生の多い川にも生息し、都市部の公園、学校のプールなどでも見られる。体長は65~84mmと大型で、頭部と胸部が黄緑色、腹部が黄褐色をしている。腹部第3節の下側が銀色をしていることが和名の由来である。オスは腹部第2~3節に水色の斑紋をもつが、メスも同じような淡青色部分のある個体(青色型)も見られる。
 ギンヤンマは、アカネ属がそろそろ終盤という10月中旬を過ぎても池を陣取っている。関東地方では8月頃に一番多く見られるが、地域によっては4月から11月頃までの間に数回発生する。オスは、飛翔占有型で広い縄張りを持って水面上を悠然と飛び回り、他のオスが縄張りに侵入すれば、物凄いスピードで追いかけ追い払う。本種は、昆虫の中で最も速く飛行する虫だと言われており、その最高速は時速60kmに及ぶと言われている。飛んでいる様子をカメラで捉えるのは容易な事ではないが、稀に向かい風にのって静止飛翔するので、その時を狙った。
 ギンヤンマは、交尾後にオスとメスが連結したまま飛び回り、適切な産卵場所を見つけたら植物等に止まって組織内に産卵する。時にはメスが単独で産卵をする場合もある。連結産卵は、小型のイトトンボ科やアカネ属では良く見られるが、ヤンマ科では異例であり、ギンヤンマだけではないだろうか。

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ギンヤンマの写真

ギンヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F5.6 1/500秒 ISO 200(撮影地:東京都 2012.9.30)

ギンヤンマの写真

ギンヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F4.5 1/800秒 ISO 200(撮影地:東京都 2012.9.30)

ギンヤンマの写真

ギンヤンマ(交尾態)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F8.0 1/800秒 ISO 3200 -1/3EV(撮影地:富山県 2015.9.20)

ギンヤンマの産卵写真

ギンヤンマ(連結産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 200 +1EV(撮影地:静岡県 2018.10.20)

ギンヤンマの産卵写真

ギンヤンマ(連結産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 200 +1EV(撮影地:静岡県 2018.10.20)

ギンヤンマの産卵写真

ギンヤンマ(連結産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 200 +1EV(撮影地:静岡県 2018.10.20)

ギンヤンマの産卵写真

ギンヤンマ(連結産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 200 +1EV(撮影地:静岡県 2018.10.20)

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カトリヤンマ(青眼メス)

2018-10-10 21:53:48 | トンボ/ヤンマ科

 カトリヤンマ Gynacantha japonica Bartenef, 1909 の青眼型メスを撮影したので紹介したい。
 ヤンマ科において雌雄の体色が異なる種の中には、複眼、胸部、腹部の斑紋の色がオスと同じ色になる「オス型メス」というものが出現する。特に顕著なのがルリボシヤンマ属のオオルリボシヤンマとマダラヤンマで、オオルリボシヤンマは、昨年兵庫県で、今年は新潟県で撮影しており、マダラヤンマでは、昨年長野県内において撮影している。他のヤンマ科では、マルタンヤンマのようにメス個体にオスの色彩がまったく現れない種もいるが、ヤブヤンマやクロスジギンヤンマのメスでは、複眼がオスと同じような青色の個体もいる。
 カトリヤンマにおいてもオスの体色に似たメスの個体が出現するが、その存在はあまり知られておらず、インターネット上でもその確実な写真はない。そこで、昨年から特に青い複眼のメスを探して多産地にて撮影を繰り返してきたが、今回、愛媛県において青眼型メスを撮影することができた。オスと同じ緑がかった青色の複眼が美しい。また、過去に撮影した写真も併せてみると、メスの体色には幾つかのタイプがあることも分かった。カトリヤンマのメス個体の色彩(個体変異)は、他のヤンマのメスに比べて、とてもバラエティーに富んでいると言えよう。ただし、オスと同じ腹部第1~2節に青斑が現れる個体はいない。

  1. 複眼が青色で、胸部と腹部斑紋が緑色
  2. 複眼、胸部、腹部斑紋が緑色
  3. 複眼、胸部、腹部斑紋が黄色
  4. 腹部第3節の斑紋が青色 など

 以下に、今回撮影したカトリヤンマの青眼型メスと、上記に記した特徴が分かる他個体の写真、そして比較のためにオスの写真も掲載した。尚、愛媛県の多産地では、山間部の稲の刈り取りが終わった小さな田んぼ4面にメスが産卵のために数十頭が飛来するが、青眼型メスは、多数見られた。

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カトリヤンマの青眼メスの写真

カトリヤンマ/メス(青眼タイプ 個体A)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400 +1/3EV ストロボ使用(撮影地:愛媛県 2018.10.07 16:27)

カトリヤンマの青眼メスの写真

カトリヤンマ/メス(青眼タイプ 個体B)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400 +1 1/3EV ストロボ使用(撮影地:愛媛県 2018.10.07 16:12)

カトリヤンマの青眼メスの写真

カトリヤンマ/メス(青眼タイプ 個体B)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:愛媛県 2018.10.07 16:12)

カトリヤンマの青眼メスの写真

カトリヤンマ/メス(青眼タイプ 個体C)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400 +1/3EV ストロボ使用(撮影地:愛媛県 2018.10.07 16:23)

カトリヤンマの青眼メスの写真

カトリヤンマ/メス(青眼タイプ 個体C)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 3200 +1/3EV(撮影地:愛媛県 2018.10.07 16:22)

カトリヤンマのメスの写真

カトリヤンマ/メス(黄眼タイプ)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 3200 -2/3EV(撮影地:千葉県 2017.9.24)

カトリヤンマのメスの写真

カトリヤンマ/メス(緑眼タイプ)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/80秒 ISO 400 -2/3EV ストロボ使用(撮影地:千葉県 2017.9.24)

カトリヤンマのメスの写真

カトリヤンマ/メス(青斑タイプ)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/60秒 ISO 400 -2/3EV ストロボ使用(撮影地:千葉県 2017.9.24)

カトリヤンマの写真

カトリヤンマ/オス
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F5.0 1/500秒 ISO 640(撮影地:神奈川県 2013.10.14)

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ルリボシヤンマ 青色型オス

2018-09-30 10:41:20 | トンボ/ヤンマ科

 ルリボシヤンマの青色型オス(写真3枚目)完全ではないが長野県において撮影したので掲載したい。

 ルリボシヤンマ Aeshna juncea juncea (Linnaeus, 1758)は、ヤンマ科(Family Aeshnidae)ルリボシヤンマ属(Genus Aeshna)で、氷河期に繁栄し、その遺存種的に生息していると言われており、日本では寒冷な気候である北海道の他、本州、四国に分布する。主として高層湿原や林に囲まれた抽水植物が繁茂する泥炭質の小さな池沼などに多く生息する。丘陵地から低山帯の池沼など温暖な平地にも生息するが、数は少なくなる。
 環境省カテゴリにはないが、開発などによる生息地の破壊や消滅のほか、生息している湿地の陸地化などにより、高知県のRDBでは絶滅危惧Ⅰ類に、大阪府、奈良県、和歌山県では絶滅危惧Ⅱ類、東京都、埼玉県、茨城県、その他中国地方の多くの県において準絶滅危惧種に選定している。

 ルリボシヤンマのオスは、成熟すると複眼は青色に、胸部の模様と腹部斑紋は黄色に変化し、腹部の1節後半と2節前半及び6(または7)~8節の斑紋が青色になる。(写真:1~2)メスは、複眼が緑色で胸部模様と腹部斑紋は黄色または淡緑色である。(写真:6)ただし、斑紋の色彩には地理的変異があり、寒冷地では斑紋の大半が青色や緑色になる個体も現れると言われており、北海道においては青色型のオスとメスが存在する。本州においては、極稀ではあるが中部山岳地帯で確認されると言う。
 今回、長野県小谷村の標高1,900mにある湿原において観察と撮影を行ったところ、2タイプのオスの存在を確認した。その1つが「胸部の模様の一部が淡緑色で、腹部斑紋が青緑色と青色」で、完全ではないが青色型オスのタイプに近い個体であると言えよう。ルリボシヤンマの斑紋は小さいにも関わらず、この個体は、飛翔中を肉眼で見ても、オオルリボシヤンマのオスのように体全体が青く見えるほどであった。(写真:3)
 もう1タイプは、ノーマルタイプではあるものの複眼が青色ではなく緑褐色が多くを占めている個体であった。(写真:4と5)また同地区のメスは、2頭しか確認できなかったが、いずれも青色型ではなかった。ただし複眼は緑色ではなく、緑褐色の個体であった。(写真:7)
 訪れた時期が発生の最盛期を過ぎており、個体数がかなり少なかったことから、青色型がこの地区において遺伝的に固定されたものか、あるいは単なる個体変異なのかは判断できない。また、青色型メスが生息する可能性もあるので、来年の課題としたい。(また、別の場所ではあるが、青色型メスが多く見られる場所を突き止めたので、来年は訪問し撮影したい。)

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ルリボシヤンマ(オス)の写真

ルリボシヤンマ/オス(標高190m)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F4.0 1/500秒 ISO 800 +-2/3EV(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.15)

ルリボシヤンマ(オス)の写真

ルリボシヤンマ/オス(標高690m)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 1000(撮影地:静岡県富士宮市 2013.9.1)

ルリボシヤンマ(青色型オス)の写真

ルリボシヤンマ/青色型オス(標高1,900m)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/400秒 ISO 200 +1/3EV(撮影地:長野県小谷村 2018.09.23)

ルリボシヤンマ(オス)の写真

ルリボシヤンマ/オス(標高1,900m)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 200 +1/3EV(撮影地:長野県小谷村 2018.09.23)

ルリボシヤンマ(オス)の写真

ルリボシヤンマ/オス(標高1,900m)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 250 +1/3EV(撮影地:長野県小谷村 2018.09.23)

ルリボシヤンマ(メス)の写真

ルリボシヤンマ/メス(標高1,400m)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400 +1 1/3EV ストロボ使用(撮影地:長野県松本市 2018.8.26)

ルリボシヤンマ(メス)の写真

ルリボシヤンマ/メス(標高1,900m)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/400秒 ISO 400 1/3EV(撮影地:長野県小谷村 2018.09.23)

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オオルリボシヤンマの青メス

2018-09-24 21:07:46 | トンボ/ヤンマ科

 オオルリボシヤンマの青メス(オスに似た体色をもつオス型メス)については、前記事「オオルリボシヤンマ(オス型メス/新潟)」で触れているが、今回、同じ地区の池に再度訪問し、多くの個体を撮影したところ、体色には個体によって様々な出現パターンがあることが分かった。(下記パターンは、すべて写真に掲載)

  • 複眼と胸部、腹部の斑が黄色(ノーマルタイプ)
  • 胸部の斑が黄緑色
  • 腹部一節と二節の斑が青色
  • 腹部の斑の大部分が青色
  • 複眼と腹部の斑が青色(オス型メス)

 すべてのオオルリボシヤンマのメスを調べた訳ではないので正確ではないが、ノーマルタイプが6割、腹部が青いタイプが3割、複眼も青いタイプが1割という割合で見られた。腹部の斑の大部分が青色のタイプにおいては、複眼も少し青色に見える個体もいるなど、遺伝的変異の多様性なのだろうか、出現パターンに複雑さがうかがえる。また更に、東日本である新潟県内の一つの池で体色の違う様々なメスが見られることも興味深い。上記出現パターン以外にも、複眼の半分だけが青色のタイプを長野県松本市で撮影しているが、この地区では見られなかった。

 この日の新潟の天気予報は雨のち曇り。東京を午前6時過ぎに出発し、関越自動車道で越後入り。現地には午前10時着。霧雨が降っており、しばし待機。雨が止んだ11時より池畔で探索開始。曇の間から青空も覗くようになると、早速、オオルリボシヤンマのメスが産卵にやってきた。最初は、ほとんどがノーマルタイプのメスであったが、次第に腹部が青いタイプのメスも産卵に来るようになった。2時間くらい経過すると、複眼も青いオス型メスも間近で産卵するようになった。
 当地では、メスの個体数は多かったがオスは2~3頭ほどで、オオルリボシヤンマの時期もそろそろ終盤。前記事では、オス型メスの写真が荒れた画像でピンボケばかりであったが、今回は天候も良く、時間を費やしての撮影。ストロボも使用したことにより、美しい写真を残すことができた。また昨年は、青メスを撮るためだけに片道600kmもある兵庫県まで遠征したが、およそ半分の距離で観察し撮影できる場所を発見できたことも嬉しい。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。Internet Explorerの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorerの画面サイズを大きくしてご覧ください。

オオルリボシヤンマ青メスの産卵写真

オオルリボシヤンマのオス型メス/複眼と腹部の斑が青色のタイプ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400 +1 2/3EV ストロボ使用(撮影地:新潟県 2018.09.22 13:47)

オオルリボシヤンマ青メスの産卵写真

オオルリボシヤンマのオス型メス/複眼と腹部の斑が青色のタイプ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400 +1/3EV ストロボ使用(撮影地:新潟県 2018.09.22 14:02)

オオルリボシヤンマ青メスの産卵写真

オオルリボシヤンマのオス型メス/複眼と腹部の斑が青色のタイプ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400 +1/3EV ストロボ使用(撮影地:新潟県 2018.09.22 14:07)

オオルリボシヤンマ青メス飛翔の写真

オオルリボシヤンマのオス型メス/複眼と腹部の斑が青色のタイプ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 3200 +1/3EV(撮影地:新潟県 2018.09.22 14:10)

オオルリボシヤンマのメスの複眼と胸部、腹部の斑が黄色(ノーマルタイプ)の写真

オオルリボシヤンマのメス/複眼と胸部、腹部の斑が黄色(ノーマルタイプ)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 3200 +1/3EV(撮影地:新潟県 2018.09.22 14:10)

オオルリボシヤンマのメスの胸部の斑が黄緑色のタイプの写真

オオルリボシヤンマのメス/胸部の斑が黄緑色のタイプ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400 +2/3EV ストロボ使用(撮影地:新潟県 2018.09.22 13:32)

オオルリボシヤンマのメスの腹部の斑一節と二節が青色のタイプの写真

オオルリボシヤンマのメス/腹部一節と二節の斑が青色のタイプ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/400秒 ISO 800 +2/3EV(撮影地:新潟県 2018.09.22 12:47)

オオルリボシヤンマのメスの腹部の斑の大部分が青色のタイプの写真

オオルリボシヤンマのメス/腹部の斑の大部分が青色のタイプ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 1250 +2/3EV(撮影地:新潟県 2018.09.22 12:35)

オオルリボシヤンマのオスの飛翔写真

オオルリボシヤンマのオス/飛翔
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 3200 +2/3EV(撮影地:新潟県 2018.09.22 12:35)

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オオルリボシヤンマ(オス型メス/新潟)

2018-09-16 21:05:14 | トンボ/ヤンマ科

 オオルリボシヤンマのオス型メスを新潟県内で撮影した。また、生息地には3つのタイプのメスが見られたので報告したい。

 ヤンマ科で雌雄の体色が異なる種の中には、オスに似た体色をもつメス、いわゆるオス型メスが遺伝的に固定された個体変異として出現することが知られており、特にルリボシヤンマ属のマダラヤンマやオオルリボシヤンマで最も顕著に見られる。体色には以下のような種や個体によって出現パターンに変化が見られる。腹部だけが青色であったり、複眼だけが青色、あるいは顔面が白く腹部も複眼も青い個体(この個体をオス型メスと表現することとする)もいる。

  1. 腹部の斑紋がオスのように青色
  2. 複眼がオスのように青色
  3. 顔面がオスのように青白色

 また、マダラヤンマのオス型メスは長野県に多く見られ、オオルリボシヤンマでは、関西地方に多く見られる等、出現率には地域性があるとも言われている。これまでに東京都、長野県、兵庫県、新潟県、福島県においてオオルリボシヤンマのメスを撮影してきた。東京都と福島県ではノーマル・タイプのメスしか見られず、長野県ではノーマル・タイプがほとんどで、一部に複眼だけが青いタイプがごく僅かに見られた。兵庫県では顔面が白く、腹部も複眼も青いオス型メスばかりで、ノーマル・タイプのメスはほとんど見られない。新潟県においては、昨年、腹部だけが青色のタイプを撮影していたが、今回、新潟県の別の場所で腹部と複眼が青く、そして顔面も青白色に近いオス型メスを撮影した。
 生息地内には、大きめの池と、少し離れた沢沿いに小さな池がいくつかある。大きな池には、オオルリボシヤンマが占有し、小さな池ではルリボシヤンマが占有しており、一見、両種が棲み分けをしているかのように思われたが、オオルリボシヤンマのメスは、小さな池でも産卵を行っていた。この場所では、ノーマル・タイプ、腹部だけが青色のタイプ、顔面が白く腹部も複眼も青いタイプの3つのタイプのメスが見られ、オス型メスは小さな池でのみ産卵を行っていた。
 オオルリボシヤンマのオス型メスの報告は、東日本ではほとんど聞かない。新潟県のとある地区において、3つのタイプのメスが見られることは、貴重な記録であろう。

 今回、現地には14時に到着。オス型メスがいることは知らずの訪問。1時間程度しか滞在時間がなかったために撮影チャンスが少なった上に、天候は曇りで暗く、荒れた画像でピンボケばかり。綺麗な写真を撮ることができなかった。出来れば、再訪して美しい姿を残しておきたいと思う。
 尚、以下に掲載した写真は、すべて同一地区で撮影した個体ばかりである。

参照

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。Internet Explorerの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorerの画面サイズを大きくしてご覧ください。

オオルリボシヤンマのオス型メスの写真

オオルリボシヤンマ(オス型メス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 3200(撮影地:新潟県 2018.09.15)

オオルリボシヤンマのオス型メスの写真

オオルリボシヤンマ(オス型メス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 1600(撮影地:新潟県 2018.09.15)

オオルリボシヤンマのオス型メスの写真

オオルリボシヤンマ(オス型メス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/400秒 ISO 1250(撮影地:新潟県 2018.09.15)

オオルリボシヤンマのオス型メスの写真

オオルリボシヤンマ(オス型メス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 3200(撮影地:新潟県 2018.09.15)

オオルリボシヤンマの青色型メスの写真

オオルリボシヤンマ(青色型メス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 3200(撮影地:新潟県 2018.09.15)

オオルリボシヤンマのメスの写真

オオルリボシヤンマ(ノーマル・タイプのメス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/400秒 ISO 2000(撮影地:新潟県 2018.09.15)

オオルリボシヤンマのメスの写真

オオルリボシヤンマ(ノーマル・タイプのメス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/100秒 ISO 3200(撮影地:新潟県 2018.09.15)

オオルリボシヤンマのメスの写真

オオルリボシヤンマ(ノーマル・タイプのメス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/200秒 ISO 3200(撮影地:新潟県 2018.09.15)

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オオルリボシヤンマ(青眼メス)

2018-08-27 22:18:59 | トンボ/ヤンマ科

 オオルリボシヤンマのメスは、通常、複眼と腹部の斑紋が黄緑色であるが、他に複眼と腹部の斑紋が青色のタイプ(オス型メス)や腹部の斑紋のみが青色のタイプが見られ、昨年、兵庫県と新潟県で撮影している。今回、複眼の半分だけが青色のタイプを撮影したので報告したい。(写真:1~3)また、写真は水面から50cm以上も高い場所の小枝に産卵をしていた所を撮ったものである。
 メスの青色は変異(個体変異及び地域変異)で、マダラヤンマ、ヤブヤンマ等のメスでも確認されているが、こうした色のメスが出現する理由については分かっていない。以下に、様々な色のタイプのオオルリボシヤンマのメスの写真を掲載した。

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オオルリボシヤンマ(メス)の写真

オオルリボシヤンマ(複眼の一部が青色型のメス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 1250 +1EV(撮影地:長野県松本市 2018.8.26 9:26)

オオルリボシヤンマ(メス)の写真

オオルリボシヤンマ(複眼の一部が青色型のメス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 1250 +1EV(撮影地:長野県松本市 2018.8.26 9:26)

オオルリボシヤンマ(メス)の写真

オオルリボシヤンマ(複眼の一部が青色型のメス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 1250 +1EV(撮影地:長野県松本市 2018.8.26 9:26)

オオルリボシヤンマ(オス型メス)の写真

オオルリボシヤンマ(複眼と腹部が青色型のメス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X / 絞り優先AE F8.0 1/40秒 ISO 3200(撮影地:兵庫県 2017.9.23)

オオルリボシヤンマ(オス型メス)の写真

オオルリボシヤンマ(腹部が青色型のメス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/400秒 ISO 500 +1/31EV(撮影地:新潟県 2017.10.08 12:06)

オオルリボシヤンマ(メス)の写真

オオルリボシヤンマ(複眼が緑色型のメス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 1250 +1EV(撮影地:長野県松本市 2018.8.26 9:26)

オオルリボシヤンマ(メス)の写真

オオルリボシヤンマ(ノーマルタイプのメス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F3.5 1/250秒 ISO 200 -2/3EV(撮影地:東京都 2011.9.19)

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ルリボシヤンマ(産卵)

2018-08-26 20:27:27 | トンボ/ヤンマ科

 ルリボシヤンマ Aeshna juncea juncea (Linnaeus, 1758)は、ヤンマ科(Family Aeshnidae)ルリボシヤンマ(Genus Aeshna)属で、日本では、北海道、本州、四国に分布している。7月頃より羽化し10月頃まで多く見られる大型のヤンマで、同属のオオルリボシヤンマより、やや細身で地色の茶色味が強く、胸部の模様と腹部斑紋の形状が若干異なっている。斑紋の色彩には地理的変異があり、寒冷地ではオオルリボシヤンマのように斑紋の大半が水色や緑色になる個体も現れると言われており、今回は、中部山岳地帯においてルリボシヤンマの青色型メスを探索した。

 標高およそ1,400mの池は、早朝から日当たりが良く、ルリボシヤンマのオスは朝7時より縄張り飛翔していた。池半分は水が溜まっておりオオルリボシヤンマが占有。もう半分は湿地状態でルリボシヤンマがあちこちでホバリングしている。
 メスが産卵に来るのを待っていると、いつ飛来したのだろうか、すでに茂みの中で産卵している個体を発見。こちらの動きを察すると、すぐに移動して別の場所で産卵。オオルリボシヤンマのメスより神経質に思える。移動途中でオスにつかまって高い梢へとタンデム飛翔していく場合もあったが、中には、交尾を拒否する行動なのだろうか、飛びながら腹部を「つ」の字に曲げる個体がおり、その場合、オスは離れて行った。

 今回、数個体のルリボシヤンマのメスを撮影したが、いずれも青色型ではなくノーマルタイプであった。機会があれば、もっと標高の高い別の場所で探索したいと思う。

参照:ルリボシヤンマオオルリボシヤンマ(オス型メス/兵庫)

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ルリボシヤンマの産卵写真

ルリボシヤンマ(産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 640(撮影地:長野県松本市 2018.8.26 7:33)

ルリボシヤンマの産卵写真

ルリボシヤンマ(産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400 -1/3EV(撮影地:長野県松本市 2018.8.26 8:24)

ルリボシヤンマのメスの写真

ルリボシヤンマ(メス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400 +1 1/3EV ストロボ使用(撮影地:長野県松本市 2018.8.26 9:17)

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オオルリボシヤンマの羽化後

2018-08-05 22:35:59 | トンボ/ヤンマ科

 オオルリボシヤンマ Aeshna crenata Hagen, 1856 は、ヤンマ科(Family Aeshnidae)ルリボシヤンマ(Genus Aeshna)属で、北海道、本州、九州に分布し、成虫は6月下旬頃から11月頃まで見られる。周囲に樹木がある抽水植物や浮葉植物が生育する池沼等に生育し、標高300mほどの丘陵地から標高1,600mほどの高地において見ることができる。
 長野県の標高およそ1.400mの池。近辺には池がいくつかあるが、この池は、池にミズゴケが厚く堆積するという環境で、多くのトンボ類やゲンゴロウ、モリアオガエルの生息も確認している。周囲のミズナラ林にはゼフィルスも見られることから、池に生息するトンボ類とともに、その観察と撮影に毎年訪れているが、偶然にオオルリボシヤンマの羽化後の個体の出会ったので掲載しておきたい。

 オオルリボシヤンマとリボシヤンマは環境から棲み分けを行っていることが多い。付近にオオルリボシヤンマが多産する池はあるが、この池では、これまでルリボシヤンマ Aeshna juncea juncea (Linnaeus, 1758)を確認していただけであった。しかしながら、こうして羽化(及び産卵)を確認することによって、この池にも生息していることが分かる。
 羽化後の個体は種の同定が難しいが、腹部先端の形状からオオルリボシヤンマと同定した。(もし、違っていたら遠慮くなくご指摘いただきたい。)

 オオルリボシヤンマは、オスは成熟すると複眼と腹部の斑紋が青色となる。メスは通常、複眼と腹部の斑紋は黄緑色であるが、複眼と腹部の斑紋が青色のタイプ(オス型)と腹部の斑紋のみが青色のタイプが見られ、昨年、兵庫県と新潟県で撮影している。(参照)
 本年は、リボシヤンマのオス型メスを探したいと思っている。

参照

  • オオルリボシヤンマ(青色型メス)
  • オオルリボシヤンマ(青色型メス/新潟)
  • お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。Internet Explorerの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorerの画面サイズを大きくしてご覧ください。

    オオルリボシヤンマの羽化写真

    オオルリボシヤンマの羽化
    Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 800 +1/3EV(撮影地:長野県松本市 2018.6.30 9:35)

    オオルリボシヤンマの羽化写真

    オオルリボシヤンマの羽化
    Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 1600 +1/3EV(撮影地:長野県松本市 2018.6.30 10:02)

    オオルリボシヤンマの写真

    オオルリボシヤンマ
    Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.6 1/60秒 ISO 400 -2/3EV ストロボ使用(撮影地:東京都あきる野市 2011.9.19 16:04)

    オオルリボシヤンマの産卵写真

    オオルリボシヤンマの産卵
    Canon EOS 7D Mark Ⅱ / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 2000 +1 2.3EV (撮影地:長野県松本市 2018.8.11 12:33)

    オオルリボシヤンマの生息池

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ヤブヤンマの産卵(緑眼メス)

2018-07-28 12:26:08 | トンボ/ヤンマ科

 ヤブヤンマ Polycanthagyna melanictera (Selys, 1883)は、ヤンマ科(Family Aeshnidae)ヤブヤンマ属(Genus Polycanthagyna属)で、オスの複眼はマリンブルーに輝き、たいへん美しい。一方、メスは緑色で、青色を呈する個体もいる。
 昨年7月にメスを撮影し「ヤブヤンマの産卵」として掲載しているが、その時の個体はまだ若く複眼の色は黄緑色(写真6)であった。「産卵シーンの撮影」という目標は達成したが、 次は、複眼の青い個体の産卵シーンを撮りたいという欲求に駆られ、今年の目標に設定していた。

 今回撮影に訪れた池では、15時過ぎにメスが1頭だけ産卵のために飛んできた。池の縁を飛んで、産卵に適した場所を確認するように岸を向いてホバリング。縁に並ぶ石にはコケが生えていないので、岸辺の土が露出している所に止まって産卵を開始した。この個体は十分に成熟しているようで、翅の色も茶色。複眼は青色ではなかったが、美しい緑色(ノーマルタイプ)であった。
 池は、薄暗い藪の中。フラッシュ臭さはマイナス要素だが、美しい緑眼を強調させるためストロボを使用して撮影。また、このメスは、場所を変えながら、かなり近くで何度も産卵してくれたが、 持って行ったレンズが300mm。こちらが下がらないとピントが合わず、従ってアップの写真ばかりになってしまった。
 ヤブヤンマの産卵時期もそろそろ終盤である。チャンスがあればもう一度訪問して、青眼のメスの到来を待ちたいと思う。

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ヤブヤンマの産卵写真

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:東京都 2018.7.27 15:17)

ヤブヤンマの産卵写真

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400 +2/3EV ストロボ使用(撮影地:東京都 2018.7.27 15:44)

ヤブヤンマの産卵写真

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400 +2/3EV ストロボ使用(撮影地:東京都 2018.7.27 15:44)

ヤブヤンマの産卵写真

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:東京都 2018.7.27 15:20)

ヤブヤンマの産卵写真

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/30秒 ISO 3200(撮影地:東京都 2018.7.27 15:21)

ヤブヤンマの産卵写真

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/640秒 ISO 00 -1EV ストロボ使用(撮影地:埼玉県 2017.7.02)

ヤブヤンマの写真

ヤブヤンマのオス
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/20秒 ISO 400 -2EV ストロボ使用(撮影地:埼玉県 2017.7.15)

羽化殻の写真

羽化殻(ヤブヤンマ?)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/100秒 ISO 3200 +2/3EV(撮影地:東京都 2018.7.27)

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サラサヤンマ(静止)

2018-06-04 21:31:43 | トンボ/ヤンマ科

 サラサヤンマ Sarasaeschna pryeri (Martin, 1901)は、ヤンマ科(Family Aeshnidae)サラサヤンマ属(Genus Sarasaeschna)で、日本のサラサヤンマ属は、サラサヤンマとオキナワサラサヤンマの2種からなる。サラサヤンマは北海道から屋久島にまで分布し、オキナワサラサヤンマは沖縄本島北部にのみ分布している。
 サラサヤンマは、丘陵地や低山地のほとんど水のない小さな湿地や休耕田などに生息するヤンマで、体長が6cm程しかなく、ヤンマの仲間では一番小さいだろう。関東では5月初め頃に羽化して、雑木林の中で過ごし、成熟する5月下旬頃に湿地に戻ってくる。和名のサラサは、更紗(さらさ)模様から付けられている。更紗模様は、東南アジア系の模様の総称。同じ紋様が繰り返し増殖していく様式は、輪廻転生のように無限に再生する生命観を表現したものと考えられている。
 幼虫(ヤゴ)は、草に覆われた湿地内の、僅かに水の溜まった場所で、泥の上に落ち葉が堆積したような所で生活しているようであるが、まだ、生態の詳細は解明されてはいない。
 本種は、環境省RDBに記載はないが、東京都、神奈川県、群馬県、長野県のRDBで絶滅危惧Ⅰ類に、青森県、兵庫県、徳島県のRDBで絶滅危惧Ⅱ類に、千葉県、埼玉県、栃木県のRDBでは、準絶滅危惧種に選定している。里山の谷戸における湿地や休耕田が主な生息環境だが、里山そのものの消失、里山においても、放棄放置によって湿地や休耕田が乾燥状態になる等が減少の原因と考えられる。

 サラサヤンマの写真は、これまでに成虫の静止やホバリング「サラサヤンマ(飛翔と静止)」を撮影し紹介している。となれば、次は、生態の各ステージを収めるのが筆者の理念であり、今年は「産卵」を目標にした。しかしながら、三週連続で生息地二か所を訪れて見たものの、目撃できたのはオスばかりで、何時間待機してもメスは飛来せず、産卵の様子を撮影することはできなかった。気になったのは、昨年は多くの個体を確認できたにも関わらず、今年はどちらの生息地も個体数が少ないと感じたことである。羽化までには大部分は2年であるという報告がなされており(福井,1996)、環境の変化はほとんどないことから、本年は発生数が少ない年であったかも知れない。産卵の様子は来年に期待するとして、本年は、産卵場所に飛来し枝に止まったオスの写真を掲載して締めようと思う。
 掲載写真は、同じ個体を同じ場所から撮影したものであるが、一枚目は内臓ストロボを発光させ、二枚目はストロボを使用していない画像である。どちらの写真的が良いかは、個人の好みによって分かれるだろうが、今後の参考にご意見を頂ければ幸いである。

参考文献

  1. 福井順治, 1996. サラサヤンマ幼虫の齢期分析と飼育記録.Aeschna 32:9-13.

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サラサヤンマの写真

サラサヤンマ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F4.5 1/125秒 ISO 400 -2EV ストロボ使用(撮影地:東京都あきる野市 2018.6.03)

サラサヤンマの写真

サラサヤンマ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F4.5 1/125秒 ISO 3200 +1EV(撮影地:東京都あきる野市 2018.6.03)

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カトリヤンマ(今期最後のトンボ撮影)

2017-11-05 19:07:55 | トンボ/ヤンマ科

 カトリヤンマの青眼型メスを探しに行ってきた。向かった生息地は、今期4回目の訪問。今年の9月24日に複眼と腹部の一部が青いタイプ「カトリヤンマのメス」を撮影しているので、目標は完全な青眼タイプを撮ることである。天気は晴れで、気温は20℃を超えたが、シーズンが終盤であるため、およそ2時間半の滞在時間中に飛来したメスは3頭のみ。それぞれ観察したが、 すべて青い眼ではなくグリーンの眼であった。青い眼は、成熟による色の変化ではなく遺伝形質であり、その形質を持つ個体は多くはない。また来年、探索したい。
 写真は、今回撮影した産卵するカトリヤンマである。翅の一部を欠損した個体が、田んぼの傍らで、晩秋の午後の陽を浴びながらひっそりと産卵する様子に哀愁すら感じる。産卵時間は短く、すぐに雑木林の中へと消えて行き、二度と現れることはなかった。

 さて、今回でトンボ類においては今期最後の撮影となった。まとめは年末にしようと思うが、本年計画したトンボ撮影の達成率は、82%であった。(今年の撮影目標

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カトリヤンマの産卵の写真

カトリヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 200 ストロボ使用(撮影地:千葉県 2017.11.4 12:48)

カトリヤンマの産卵の写真

カトリヤンマの産卵(自然光のみで撮影)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/500秒 ISO 250(撮影地:千葉県 2017.11.4 12:48)

カトリヤンマの産卵の写真

カトリヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/30秒 ISO 400 -1EV ストロボ使用(撮影地:千葉県 2017.11.4 14:15)

カトリヤンマのメスの写真

カトリヤンマのメス
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/30秒 ISO 400 -2/3EV ストロボ使用(撮影地:千葉県 2017.11.4 12:53)

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ヤンマの産卵

2017-10-22 14:32:31 | トンボ/ヤンマ科

 昨今のブログ記事で昆虫に関するものは、トンボばかりである。その年によってはチョウの写真が多かったりするが、今年は全体的にトンボを多く撮っている。一年の振り返りは、私自身の年末恒例「自己ベスト」でまとめたいと思うし、まだ、今後チョウもトンボも撮影計画にあるが、来年の撮影計画に向けて「まとめ」的な記事とした。

 本記事では、「ヤンマの産卵」シーンを集めてみた。
 ヤンマは、トンボ目ヤンマ科(Family Aeshnidae Burmeister, 1839)の昆虫の総称。一般に体長60mm以上の大形で、関東では13種類、琉球諸島のものを加えれば日本には21種が生息している。種によって生息環境が異なるが、同じ生息環境であっても産卵場所は植物の茎、コケ、朽木、泥土等と異なる。しかしながら、どの種も産卵管を刺して産卵するのが特徴である。また、関東の13種類では、ギンヤンマを除いてメスが単独で産卵をする。
 ヤンマのメスは、基本的にはオスの体色とは異なるが、種によっては複眼がオスと同じ青いタイプや腹部だけがオスと同じタイプ、全身がオスと同色のオス型タイプがいることが分かっており、撮影では、「産卵」という生態における一大シーンとともに、メスの色彩的な形態特徴を収めるという目的をもって望んできたが、それぞれの種における産卵時間や産卵場所をピンポイントで知っていないと撮影できない場合もあり、また種によっては神経質で、不用意に近寄ると撮影前に産卵を止めてしまう場合もある。ゆえに構図的に絵になる写真を撮るのは簡単ではないことを痛感した。
 オスの図鑑的写真は13種ともに撮影済であるが、残念ながら、産卵シーンは11種に留まっている。サラサヤンマとマダラヤンマの産卵シーンは、未だ撮れていない。またオオルリボシヤンマは、3タイプの体色を持ったメスを撮影している(本記事では1タイプしか掲載していない)が、ヤブヤンマは青眼タイプのメスが撮影できていない。更には、身近な種であるギンヤンマ等は、「おざなり」の写真しかない。
 来年は、未撮影も含めて構図的にも絵になる写真を撮るべく、きっちりと計画を立てて望みたいと思う。

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コシボソヤンマ(産卵)の写真

コシボソヤンマ Boyeria maclachlani (Selys, 1883)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/500秒 ISO 800 +2/3EV(撮影地:神奈川県 2017.10.14)

ミルンヤンマ(産卵)の写真

ミルンヤンマ Planaeschna milnei milnei (Selys, 1883)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F6.3 1/4秒 ISO 400 -1 1/3EV ストロボ使用(2017.9.03 14:02)

アオヤンマ(産卵)の写真

アオヤンマ Aeschnophlebia longistigma Selys, 1883
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/500秒 ISO 800 +2/3EV(撮影地:千葉県 2017.10.14)

ネアカヨシヤンマ(産卵)の写真

ネアカヨシヤンマ Aeschnophlebia anisoptera Selys, 188
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/60秒 ISO 400 -2/3EV ストロボ使用(撮影地:千葉県 2017.7.09)

カトリヤンマ(産卵)の写真

カトリヤンマ Gynacantha japonica Bartenef, 1909
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/125秒 ISO 400 -1/3EV ストロボ使用(撮影地:千葉県 2017.10.04)

マルタンヤンマ(産卵)の写真

マルタンヤンマ Anaciaeschna martini (Selys, 1897)
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM / 絞り優先AE F5.6 1/500秒 ISO 250(撮影地:東京都 2011.9.4)

ヤブヤンマ(産卵)の写真

ヤブヤンマ Polycanthagyna melanictera (Selys, 1883)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko / 絞り優先AE F5.0 1/60秒 ISO 200 -1EV ストロボ使用(撮影地:埼玉県 2017.7.02)

オオルリボシヤンマ(産卵)の写真

オオルリボシヤンマ Aeshna crenata Hagen, 1856
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/500秒 ISO 320(撮影地:新潟県 2017.10.08 12:10)

ルリボシヤンマ(産卵)の写真

ルリボシヤンマ Aeshna juncea juncea (Linnaeus, 1758)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F4.0 1/400秒 ISO 2500(撮影地:東京都 2014.9.23)

ギンヤンマ(産卵)の写真

ギンヤンマ Anax parthenope julius Brauer, 1865
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.6 1/400秒 ISO 200(撮影地:東京都 2010.08.22)

クロスジギンヤンマ(産卵)の写真

クロスジギンヤンマ Anax nigrofasciatus nigrofasciatus Oguma, 1915
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 640 -1/3EV (撮影地:東京都 2011.7.2)

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オオルリボシヤンマ(青色型メス/新潟)

2017-10-10 19:47:20 | トンボ/ヤンマ科

 オオルリボシヤンマの青色型メスは、先月に兵庫県の六甲山系において撮影し、本ブログ記事「オオルリボシヤンマ(オス型メス/兵庫)」に掲載しているが、今回、新潟県内でも出現していると聞き、訪れることにした。
 午前10時ころからオスのオオルリボシヤンマが池の上を飛び回り始め、しばらくすると5~6頭が、それぞれの場所で占有飛翔を行っていた。六甲山系では、午前10時頃からメスが産卵を行っていたが、当地では、正午になってようやくメスが産卵を開始。移動しながら10数分間に渡って、岸近くの水草などに産卵してくれたため、至近距離で様々なカットを撮影することができた。
 このメスの腹部の斑紋は、オスと同じ青色である。しかしながら複眼の色は青味が薄く、本来のメス型に近い色であった。過去に他者が撮影した個体も同じであり、当地のオオルリボシヤンマのメスの特徴となっているようである。(福島県内のメスも同様のようである。)東日本では、青色型メス(オス型メス)の報告例が少なく、かなり稀な存在であるが、東日本における他の個体との比較も興味あるところである。

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オオルリボシヤンマ青色型メスの産卵写真

オオルリボシヤンマ(青色型メスの産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/500秒 ISO 1000 +1/3EV(撮影地:新潟県 2017.10.08 12:00)

オオルリボシヤンマ青色型メスの産卵写真

オオルリボシヤンマ(青色型メスの産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/500秒 ISO 320(撮影地:新潟県 2017.10.08 12:10)

オオルリボシヤンマ青色型メスの産卵写真

オオルリボシヤンマ(青色型メスとオス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/400秒 ISO 1000 +1/3EV(撮影地:新潟県 2017.10.08 12:03)

オオルリボシヤンマ青色型メスの産卵写真

オオルリボシヤンマ(青色型メスの産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/500秒 ISO 640 +1/31EV(撮影地:新潟県 2017.10.08 12:06)

オオルリボシヤンマ青色型メスの産卵写真

オオルリボシヤンマ(青色型メスの産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/400秒 ISO 500 +1/31EV(撮影地:新潟県 2017.10.08 12:06)

オオルリボシヤンマ青色型メスの産卵写真

オオルリボシヤンマ(青色型メスの産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/400秒 ISO 400 +1/3EV(撮影地:新潟県 2017.10.08 12:07)

オオルリボシヤンマ青色型メスの産卵写真

オオルリボシヤンマ(青色型メスの産卵)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/500秒 ISO 400(撮影地:新潟県 2017.10.08 12:08)

オオルリボシヤンマの写真

オオルリボシヤンマ(オスの飛翔)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/500秒 ISO 1000(撮影地:新潟県 2017.10.08 11:03)

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