ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態と環境を52年研究し保全活動してます。ホタルだけでなく、様々な昆虫の生態写真や自然風景の写真も掲載しています

美ヶ原の霧氷

2017-11-19 19:43:32 | 風景写真/霧氷

 美ヶ原の霧氷撮影は、4年ぶりで今回が7回目の挑戦である。過去6回とも良い写真が撮れておらず、内2回は霧氷がまったくなく、1枚も撮らずに引き上げている。またここ数年は、なかなか霧氷が付かず、私の休日とも合致しなかったため、行くことすらなかったが、今年は、大チャンスに恵まれた。
 霧氷は、過冷却にある霧や雲、空気中の水蒸気の昇華によって樹木に付着する白色や半透明な氷である。白く輝く繊細な美しさや揺らぎを感じる幾何学的光景という「霧氷の魅力」に惹かれ、毎年冬になると霧氷を撮り続けている。これまで、霧ヶ峰と高ボッチでは多く撮影しているので、美ヶ原でなければ撮れない「風景」と「光景」を撮るのが目的である。

 美ヶ原へは、ビーナスライン経由で美ヶ原高原美術館方面、または美ヶ原スカイライン経由で美ヶ原自然保護センターへ行くことになるが、どちらのルートも自然保護区域のためマイカー規制があり、今年は11月22日の午前11時で冬期通行止めになる。(王ケ頭ホテルの宿泊者は、送迎バスにより通年行くことができる。)つまり、私がマイカーで行けるのは、11月18日19日が最後なのである。
 美ヶ原などの高原霧氷の付き具合は天候次第であり、予報によると18日は大荒れで、翌19日は晴れで氷点下。最終的には行ってみなければ分からないが、条件的には申し分ない。18日17時に自宅を出発した。山梨県内では星が見えていたが、諏訪に入ると雨。松本から見る美ヶ原は雲の中にあり、かなり期待できる状況だ。
 梓川SAで夕食を済ませ、美鈴湖から美ヶ原スカイラインへ。いつのまにか雨が雪に変わっている。途中からは道路にも積雪。一週間前にスタッドレスタイヤに履き替えているが、内心ドキドキしながらの走行。武石峠を過ぎると、なんと猛吹雪。思い出の丘辺りからは、ホワイトアウトで何も見えない・・・何とか美ヶ原自然保護センターの駐車場に辿り着いたが、外に出ることもできない。そのままワイン一本空けて爆睡である。
 19日午前3時に目が覚め、外を覗いてみると雪も風も止んでいた。車のヘッドライトを付けると、周囲は白銀の世界であり、カラマツには霧氷が綺麗に付いているのが見えた。色々と想像しながら夢現の2時間を過ごし、5時から準備開始である。気温マイナス8℃。無風。これまでで最高の美ヶ原である。

 まずは、美ヶ原ならではのスケールの大きな霧氷林を撮るべくポイントに向かった。カメラを三脚に据えて1時間ほど待機していると、谷の底から霧が上がってきて、霧氷林の斜面の一部に流れ始めた。広大な霧氷林は、以前に鉢伏山からみた風景「冬へのいざない」を撮影しているが、今回は、霧の演出によって画面の外に続く霧氷林を想像させてスケール感を出すという風景が撮影できた。
 その後は、あちこち移動しながら(とは言っても、積雪に氷点下8度の中)自分なりに美しいと感じた光景を切り取っていった。3枚目の写真は、中々日が当たらず途中で諦めてしまったが、横に並ぶカラマツの中ほどまで日が当たるのを待つべきだったと反省している。もし土曜日ならば、一日中撮りまくるところだが、翌日の仕事のことを考えると昼には帰宅したいので仕方ない。
 今回は、4年ぶりの訪問で、しかもワンチャンス。結果は、かつて見たことがない、そして二度とないくらいの素晴らしい美ヶ原の霧氷に出会うことができた。いつまでも記憶に残る美しい「風景」と「光景」であった。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、すべて1024*683 Pixelsで掲載しています。Internet Explorerの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorerの画面サイズを大きくしてご覧ください。

美ヶ原の霧氷の写真

美ヶ原の霧氷林
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 4秒 ISO 100 (撮影地:長野県松本市/美ヶ原 2017.11.19 6:11)

美ヶ原の霧氷の写真

美ヶ原の霧氷林
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 0.8秒 ISO 100 +1/3EV (撮影地:長野県松本市/美ヶ原 2017.11.19 6:19)

美ヶ原の霧氷の写真

美ヶ原の霧氷
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1.6秒 ISO 100 +1/3EV (撮影地:長野県松本市/美ヶ原 2017.11.19 6:16)

美ヶ原の霧氷の写真

美ヶ原の霧氷
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/125秒 ISO 100 -1/3EV (撮影地:長野県松本市/美ヶ原 2017.11.19 7:29)

美ヶ原の霧氷の写真

美ヶ原の霧氷
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 100 -1/3EV (撮影地:長野県松本市/美ヶ原 2017.11.19 8:16)

Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 100 -1/3EV (撮影地:長野県松本市/美ヶ原 2017.11.19 8:11)

美ヶ原の霧氷の写真

美ヶ原の霧氷
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 100 -1/3EV (撮影地:長野県松本市/美ヶ原 2017.11.19 8:23)

美ヶ原の霧氷の写真

美ヶ原から浅間山方向を望む
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/30秒 ISO 100 +2/3EV (撮影地:長野県松本市/美ヶ原 2017.11.19 6:41)

美ヶ原の霧氷の写真

美ヶ原の霧氷
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/30秒 ISO 100 +2/3EV (撮影地:長野県松本市/美ヶ原 2017.11.19 6:42)

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棚田の秋

2017-11-14 22:31:52 | 風景写真/秋

 「棚田」は、山間部などの傾斜地に階段状に作られた水田のこと。先人達が果てしない労の末に築いた農村文化の結晶であり、新潟県十日町市の松代・松之山地区には「にほんの里100選」や「日本の棚田百選」に選ばれている棚田が多数点在する。この地域では、秋に代掻きを行って田んぼに水を張るため、安らぎを感じる「里山の原風景」として多くの人々に愛されている。

 11月12日。早朝に「美人林の紅葉」を撮ったあと、松代・松之山地区の三か所の棚田を訪れてみた。棚田は、地形に合わて作るため棚田ごとに違った見応えがあり、季節、時間、天候でも表情が変わる。どの表情も素晴らしいが、基本になる風景に雲海などのプラスαが加わって最上の光景が現れる。週末カメラマンが、その最上の光景に出会える確率は極めて低く、また今回は美人林の次いでに寄ったため、基本景観しかない。しかし、この光景は一期一会であり、二度と見ることはできない。写真作品としての価値はなくても、今日の表情という記録としての価値はあろう。

 棚田は、全国的に過疎化、担い手の高齢化、後継者不足といった問題を抱え、危機に瀕している。新潟県十日町市の松代・松之山地区でも若者の減少が目立ち、越後妻有(新潟県十日町市・津南町)の農家も高齢化が止まらず、この35年間に放棄された棚田は500ha以上、耕作面積は1970年の半分以下になっているという。こうした現状に対し、十日町市のできるだけ多くの田んぼを担い、美しい棚田を守るため「まつだい棚田バンク」というものがある。運営資金を出資し、米づくりに参加することで、棚田保全に参画するという仕組みになっている。
 近隣には、ゲンジボタルも多く生息し、景観の素晴らしさだけではなく、生態系豊かな自然環境が残っている。いつまでも存続するように、微力ながら協力していきたい。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、すべて1024*683 Pixelsで掲載しています。Internet Explorerの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorerの画面サイズを大きくしてご覧ください。

儀明の棚田の写真

儀明の棚田
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/13秒 ISO 100(撮影地:新潟県十日町市 2017.11.12)

蒲生の棚田の写真

蒲生の棚田
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/20秒 ISO 100 +1/3EV (撮影地:新潟県十日町市 2017.11.12)

蒲生の棚田の写真

蒲生の棚田
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/20秒 ISO 100 -1/3EV (撮影地:新潟県十日町市 2017.11.12)

星峠の棚田の写真

星峠の棚田
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/50秒 ISO 100 (撮影地:新潟県十日町市 2017.11.12)

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美人林の紅葉

2017-11-12 18:43:14 | 風景写真/紅葉

 美人林の紅葉を撮りに新潟十日町市松之山へ。

 美人林(びじんばやし)をブログで紹介するのは4回目になるが、紅葉は初めてである。美人林は、松之山の丘陵に約3万平方メートルにわたって樹齢90年ほどのブナの木が生い茂る林であるが、何といっても全てのブナがまっすぐ均一に成長し、幹の太さや高さが整っていることが特徴で、そのすらりとした美しい立ち姿は他にはない風景である。四季折々に絶景を見せるが、秋には、落ち葉が地面を覆いつくし、ブナの葉は黄色やオレンジに染まるのである。
 11日21時に自宅を出発し、途中で写友S氏を乗せて向かう。東京は良い天気であったが、関越道の水上から雨。予報通り新潟県内も雨。いつもは悔やむ雨だが、今回は絶好の天気である。現地の駐車場に午前2時前に到着。先客は4台。車内で仮眠し、6時から活動開始である。天気は、曇り時々小雨。期待通りに、濡れた落ち葉は赤色が強く、黄色やオレンジに染まったブナの葉は、しっとり感がある。光の演出や朝靄とのコラボレーションは望めないが、雨ならではの美しい色彩に心奪われる。
 2時間ほど様々な場所で何枚も撮影したが、現像後セレクトしてみると、どれも同じようなカットの掲載になってしまった。美人林は、遊歩道などはなく、林内どこでも自由に散策することができるため、筆者を含めて撮影者や観光客が至る所に散在する。年間10万人が訪れる景勝地において、人が写らないようにするには、人が少ない時間において、人が集中しない方向しか撮ることができない。
 それよりも、人々が歩き回ることによって林床が踏み固められブナの生育に支障があるため、地元の方々が林床を手入れしているご努力で、この美しさが守られている。将来的には、遊歩道を作ることも必要であるようにも思う。

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美人林の紅葉の写真

美人林の紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F8.0 4秒 ISO 100 -1 1/3EV(撮影地:新潟県十日町市 2017.11.12)

美人林の紅葉の写真

美人林の紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / 絞り優先AE F8.0 1.3秒 ISO 100 -1EV(撮影地:新潟県十日町市 2017.11.12)

美人林の紅葉の写真

美人林の紅葉
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 0.3秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:新潟県十日町市 2017.11.12)

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カトリヤンマ(今期最後のトンボ撮影)

2017-11-05 19:07:55 | トンボ/ヤンマ科

 カトリヤンマの青眼型メスを探しに行ってきた。向かった生息地は、今期4回目の訪問。今年の9月24日に複眼と腹部の一部が青いタイプ「カトリヤンマのメス」を撮影しているので、目標は完全な青眼タイプを撮ることである。天気は晴れで、気温は20℃を超えたが、シーズンが終盤であるため、およそ2時間半の滞在時間中に飛来したメスは3頭のみ。それぞれ観察したが、 すべて青い眼ではなくグリーンの眼であった。青い眼は、成熟による色の変化ではなく遺伝形質であり、その形質を持つ個体は多くはない。また来年、探索したい。
 写真は、今回撮影した産卵するカトリヤンマである。翅の一部を欠損した個体が、田んぼの傍らで、晩秋の午後の陽を浴びながらひっそりと産卵する様子に哀愁すら感じる。産卵時間は短く、すぐに雑木林の中へと消えて行き、二度と現れることはなかった。

 さて、今回でトンボ類においては今期最後の撮影となった。まとめは年末にしようと思うが、本年計画したトンボ撮影の達成率は、82%であった。(今年の撮影目標

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カトリヤンマの産卵の写真

カトリヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 200 ストロボ使用(撮影地:千葉県 2017.11.4 12:48)

カトリヤンマの産卵の写真

カトリヤンマの産卵(自然光のみで撮影)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/500秒 ISO 250(撮影地:千葉県 2017.11.4 12:48)

カトリヤンマの産卵の写真

カトリヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/30秒 ISO 400 -1EV ストロボ使用(撮影地:千葉県 2017.11.4 14:15)

カトリヤンマのメスの写真

カトリヤンマのメス
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/30秒 ISO 400 -2/3EV ストロボ使用(撮影地:千葉県 2017.11.4 12:53)

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SIGMA 15mmでの昆虫撮影

2017-11-03 18:00:24 | その他昆虫と話題

 SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE は、デジタル一眼レフカメラに対応したオートフォーカス対角線魚眼レンズ。最大撮影倍率は1:3.8で最短撮影距離は15cm。その短い撮影距離と被写界深度の深さを利用して、周りの状況も写し込んだ昆虫のクローズアップ撮影が楽しめる。(シグマのホームページより)

 SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE を購入した目的は、水中にいるホタルの幼虫を陸地の風景と共に収めたかったからである。画面構成では、画面半分が水中で半分が陸上という構図である。この絵を撮るには、画角が広く、しかも短い撮影距離と被写界深度の深い魚眼レンズでなければならないので、迷わず SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE を選んだ。試行錯誤を繰り返し、何とか思い描く画像を得ることができた。その撮影技法は、他にも色々と応用できる可能性があると思う。

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ゲンジボタルの生息環境の写真

ゲンジボタルの生息環境
Canon EOS 7D / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE / 絞り優先AE F18 1/30秒 ISO 200 -1EV(撮影地:東京都 2011.1.22)

ゲンジボタルの幼虫の写真

ゲンジボタルの幼虫
Canon EOS 7D / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE / 絞り優先AE F20 1/20秒 ISO 2500 +2/3EV(撮影地:千葉県 2011.3.19)

ゲンジボタルの幼虫の写真

ゲンジボタルの幼虫
Canon EOS 7D / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE / 絞り優先AE F20 1/20秒 ISO 3200 +2/3EV(撮影地:千葉県 2011.3.19)

 自然風景写真においては、作品作りのために使用することはないが、スナップ撮影用としての使用頻度は高い。対逆光性が高く、大変シャープで切れの良い描写が得られるが、APS-Cサイズの Canon EOS 7D との組み合わせでは、いかにもデジタル的な写真であり、空気感までは表現できない。

池の写真


Canon EOS 7D / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE / 絞り優先AE F5.6 1/1000秒 ISO 200 -1 1/3EV(撮影地:新潟県 2017.5.27)

木々の緑の写真

木々の緑
Canon EOS 7D / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE / 絞り優先AE F3.5 1/320秒 ISO 200 +2/3EV(撮影地:東京都 2017.9.18)

 ホタル以外の昆虫写真においては、まずは図鑑的な絵を目標に撮っているため、使用するレンズは必然的に単焦点300mmや望遠マクロ、90mmマクロレンズであるが、 周りの状況も写し込んだ写真を撮ろうと、昨今、少しずつ SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE を使うようにしている。
 SIGMA 15mm は、前述のように対角線魚眼レンズであるが、昆虫撮影には APS-Cサイズの Canon EOS 7D を専用機としているので、実際はフルサイズ換算では24mm相当の画角になる。それでも、短い撮影距離と被写界深度の深さは有効なので、周囲の環境とともに昆虫を写すことができる。
 ただし、昆虫との距離、絞り値等によっては背景はボケる。また背景まで写したとしても、環境状況によっては「うるさい」絵になってしまうという特性を把握しきれておらず、撮影は、いつも「おまけ」的にシャッターを切るだけで、結果も駄作ばかりである。本気で撮影するならば、Canon EOS 5D Mark Ⅱ に Carl Zeiss DISTAGON T*2.8/25mm という組み合わせも良いかも知れないが、新レンズの購入は来年度にして、今のところは、SIGMA 15mmの使用頻度を上げて、絵作りに挑戦していきたいと思う。

アオヤンマの産卵の写真

アオヤンマの産卵
Canon EOS 7D / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE / 絞り優先AE F2.8 1/250秒 ISO 200 +1EV(撮影地:千葉県 2014.5.24)

スギタニルリシジミの写真

スギタニルリシジミ
Canon EOS 7D / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE / 絞り優先AE F6.3 1/40秒 ISO 200 +1EV(撮影地:東京都 2017.4.15)

エゾイトトンボの写真

エゾイトトンボ
Canon EOS 7D / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE / 絞り優先AE F8.0 1/10秒 ISO 200(撮影地:長野県 2016.7.10)

ムカシトンボの羽化の写真

ムカシトンボの羽化
Canon EOS 7D / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE / 絞り優先AE F11 1/100秒 ISO 200 -2/3EV(撮影地:東京都 2017.4.23)

マダラナニワトンボの連結飛翔の写真

マダラナニワトンボの連結飛翔
Canon EOS 7D / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE / 絞り優先AE F6.3 1/500秒 ISO 200 +1/3EV(撮影地:新潟県 2017.10.8)

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