ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態や生息環境を研究し保全活動をしていますが、趣味で撮影した昆虫や日本の四季
自然風景の写真も紹介しています。

ヒメキマダラヒカゲ

2019-08-28 17:35:33 | チョウ/タテハチョウ科

 ヒメキマダラヒカゲ Zophoessa callipteris (Butler, 1877) は、タテハチョウ科(Family Papilionidae)ジャノメチョウ亜科(Subfamily Satyrinae)ヒメキマダラヒカゲ属(Genus Zophoessa)のチョウ。
北海道・本州・四国・九州に分布し、北海道では平地~山地、本州では低山地~山地のササ類の生える樹林に生息する。 年1回7~8月に発生し、幼虫で越冬。分布域は広いが、生息地が分断されており、成虫の移動性も低いため、地域により翅の斑紋等に多少の変異がみられる。
 環境省カテゴリーに記載はないが、香川県で絶滅、福岡県では絶滅危惧Ⅰ類に、茨城県では絶滅危惧Ⅱ類、京都及び大阪府のRDBでは準絶滅危惧種として記載している。本種の食草となるササ類が、ササ枯れとシカの食害減少のために急激に個体数が減少していると考えられる。

 お盆三連休の長野県への遠征。目的は高山蝶その他。早朝、標高1,500mの高原脇にある林縁でゼフィルスの登場を待っていたが、5時半に飛び始めたのは、このヒメキマダラヒカゲ。高い梢を20頭以上が乱舞。あまりの高さに、最初、種類を特定できなかったが、何頭か低い所に降りてきたので撮影した。ジャノメチョウの仲間は地味なイメージが強く、普段、見かけてもカメラを向けることが少ないが、本種は、記録ということで撮影。

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ヒメキマダラヒカゲの写真

ヒメキマダラヒカゲ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 500 (撮影地:長野県白馬村 2019.8.10 5:54)

ヒメキマダラヒカゲの写真

ヒメキマダラヒカゲ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 640 (撮影地:長野県白馬村 2019.8.10 5:36)

ヒメキマダラヒカゲの写真

ヒメキマダラヒカゲ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 400 (撮影地:長野県白馬村 2019.8.10 5:55)

ヒメキマダラヒカゲの写真

ヒメキマダラヒカゲ(メス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F5.6 1/500秒 ISO 800 +1/3EV (撮影地:長野県富士見町 2017.8.13)

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川町の残土埋立に反対する住民集会

2019-08-25 19:06:11 | ホタル

 川町の残土埋立に反対する住民集会が、8月25日、高尾の森わくわくビレッジにて開かれ、ホタル保全の立場から特別ゲストとして講演を行ってきた。

 ブログ記事「東京のホタル(源平合戦の危機)」で記したが、東京都八王子市川町にある大沢川源流部の谷戸では、ゲンジボタルとヘイケボタルが同時に飛び交う「源平合戦」が見られるたいへん貴重な場所である。周辺には、食物連鎖の頂点であるオオタカが生息し、毎年その雛が巣立ちをしている。これは、この地域に多種多様な生物が生息し、豊かな生態系が維持されていることを意味し、物理的環境を含むその豊かな生態系に支えられてゲンジボタルとヘイケボタルが生息しているのである。
 しかしながら、民間の事業者が大量の建設残土で埋め立てを行い、スポーツ施設を作ろうとしているのである。谷戸は、すでに事業者が買い取り、大部分が立ち入り禁止になっている。ただし、事業者にはスポーツ施設を作り、運営するだけの資金がない。収支計画(施設管理費-施設利用費)をみても、毎年2千万円以上の赤字になっている。おそらく各地の建設現場で発生する捨て場に困っている建設残土を谷戸に埋める事業で終わるだろうと言われている。
 盛土高38mの残土埋立は、55万立方メートルで1日に130台のダンプカーが4年間も行きかう量に相当するが、それを抑える堰堤は、昨今の大雨に耐えられるだけの設計ではなく、大規模土砂災害の危険性も示唆されている。2年前には、同じような盛土をした戸沢峠が崩壊したが、当地に計画している残土による盛土は、遥かに規模が大きく、崩壊した場合に土砂が襲ってくる場所には宅地が広がっているのである。しかしながら、事業者が行政に提出した図面には誤りが多く、あまりに乱暴な計画だと建設コンサルタントは言う。
 計画が実行されれば、直接的もしくは間接的にホタルの生息する谷戸には影響があり、おそらく壊滅的ダメージを受けるだろう。この谷戸を守ろうと「川町の環境を守る会」が結成され、7年前にはTBSテレビ(噂の!東京マガジン)でも紹介されたが、何の進展もなく、八王子市の開発許可のGoサインがでれば大量の建設残土が持込まれる状況にある。

 そこで今回、川町の残土埋立に反対する住民集会が開催され、市議会議員や弁護士を含め100名を超える住民集会参加者、グリーンタウン高尾自治会、グリーンタウン高尾管理組合法人、川町の環境を守る会によって以下の「行動宣言」がなされた。

  1. 私たちは、誰もが安心して暮らせる生活環境の実現を目指します。
  2. 私たちは、自然を破壊し、災害発生の恐れがある開発に断固反対します。
  3. 私たちは、八王子市に対し住民本位の仕事をするように要求します。
  4. 私たちは、東京都及び八王子市に対し、破綻することが明白な(仮称)八王子スポーツパーク計画を許可しないよう要求します。

 ゲンジボタルとヘイケボタルが同時に飛び交う、東京唯一の貴重な谷戸。これは八王子市だけでなく、東京都の財産であり自然遺産である。今回、講演を行うとともに、東京都及び八王子市に対し、ホタルと環境保全に関する意見書も作成した。是非とも、この事実を多くの皆様に知って頂き、ご意見を頂戴したいと思う。
 以下の写真は、今年の7月5日に撮影したゲンジボタルとヘイケボタルが舞う光景と、そこに計画されているスポーツパークの看板である。

ホームページ:八王子市川町の環境を守る会

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ホタルの写真

ゲンジボタルとヘイケボタルの舞う光景
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE / バルブ撮影 F1.4 ISO 320 18分相当多重露光(撮影地:東京都八王子市川町/大沢川源流部の谷戸 2019.7.05)

(仮称)八王子スポーツパークの写真

(仮称)八王子スポーツパーク

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スミナガシ

2019-08-19 22:04:07 | チョウ/タテハチョウ科

 スミナガシ Dichorragia nesimachus nesiotes Fruhstorfer, 1903 は、タテハチョウ科(Family Nymphalidae)スミナガシ属(Genus Dichorragia)のチョウで、日本からヒマラヤまでを含む東南アジアに分布し、低地から山地の雑木林に生息している。和名は、黒地に青緑色を帯びた独特の翅模様が「墨流し」で作った模様に似ていることから付けられた。赤い口吻(ストロー)とモノトーンの翅裏も心象的である。ちなみに「墨流し」は日本古来の伝統芸術で、千年以上もの歴史を持つ。その起源は、川の水面に墨をおとし、流れによってうまれる模様の変容を楽しんだ9世紀頃の宮廷遊びと言われている。
 幼虫はアワブキやヤマビワなどを食草とし、成虫は花を訪れることは少なく、樹液や熟した果実、動物の糞などを吸汁する。年に2回~数回(稀に1回)発生し、春型と夏型の季節型がある。春型と夏型では、夏型の方が色が濃いが、白斑と黒斑は個体差によるものが大きく、春型と夏型による明確な違いはない。また、雌雄も色彩や斑紋等で明確な違いはない。
 環境省カテゴリーに記載がないが、雑木林の減少や放棄放置で生息数が減少している地域もあり、千葉県のRDBでは絶滅危惧Ⅰ類に、大阪府、香川県、宮崎県のRDBでは準絶滅危惧種としている。

 スミナガシは、いつも偶然の出会いでの撮影。春型は、ミヤマカラスアゲハの撮影で待機中に飛んできた。今回の夏型も、ミヤマカラスアゲハの探索中に飛んできた。嬉しい出会いではあるが、単なるスナップ的な絵で終わっている。来年は、スミナガシを撮ることを主目的にした遠征も予定し、もっと美しい写真に収めたいと思う。ちなみに、夏型は初見初撮影である。

 スミナガシの夏型に出会った週末は、台風一過で撮影のチャンスと思い、先に述べたように「ミヤマカラスアゲハの夏型」を撮ることを目的として遠征したが、場所の選定には迷いがあった。過去に「ミヤマカラスアゲハの春型」を何度も撮影しているポイントがあるが、自宅からおよそ70kmある山奥。もう一つの候補が、これまで一度も訪れたことのないポイントで、距離は50kmの山奥。さて、どちらにするか・・・
 年々、体力の低下を感じており、また昨年末の前立腺がんの全摘手術後は、気力も低下気味。月~金は、今までと同じように会社でハードワークをこなしていることもあり、趣味でさえも「どうせ行っても撮れない」とか「撮っても他人と同じ絵」であるとか「以前に一度撮っているから」と色々と理由を付けて、行く前から諦めようとすることが多くなってきた。今回も、場所の選定は勿論、行くことさえ止めようかという迷いがあった。この迷いは夢の中にも出てきた。
 7:00起床。家族と一緒に朝食を済ませ、結局、時間的に近距離である山奥に行ってみることにした。現地に着いて、砂利道の林道を歩く。カラスアゲハは、あちこちで吸水していたが、ミヤマカラスアゲハは、1頭だけ緑色に輝く翅を見せつけながら、私の周囲を飛び回り去って行った。ミヤマカラスアゲハは、崖から湧水が流れて砂利道が湿っているような場所が好きである。舗装された林道の水たまりでは、吸水しないことが再確認できた。天候的にチャンスがあれば再訪しようと思うが、ダメならば、来年にミヤマカラスアゲハの春型を撮りに来ようと思う。

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スミナガシの写真

スミナガシ(春型)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/125秒 ISO 200 +1 1/3EV(撮影地:山梨県塩山市 2013.5.25 9:27)

スミナガシの写真

スミナガシ(春型)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/125秒 ISO 200 +1 1/3EV(撮影地:山梨県塩山市 2013.5.25 9:29)

スミナガシの写真

スミナガシ(春型)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/4000秒 ISO 200(撮影地:東京都あきる野市 2011.5.8 13:16)

スミナガシの写真

スミナガシ(夏型)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/400秒 ISO 400 -2/3EV(撮影地:東京都奥多摩町 2019.8.17 10:15)

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アイノミドリシジミ

2019-08-14 20:49:46 | チョウ/ゼフィルス

 アイノミドリシジミ Chrysozephyrus brillantinus (Staudinger, 1887) は、シジミチョウ科ミドリシジミ族で、日本産ゼフィルスの中でもオスの翅表が金緑色に輝くメスアカミドリシジミ属(Chrysozephyrus)の一種である。

 アイノミドリシジミは、2013年、2014年に撮影しているが、ゼフィルス撮影で目標としている「羽化したばかりで翅の擦れていない個体で、その種らしい一番美しい輝きの翅表」の写真は2013年に一枚(掲載写真1枚目)しか撮れていなかったため、本年は、本種のもっと美しい写真を撮ることを目標にしていたが、長梅雨と梅雨寒の週末続きで、低山地の産地に行くことができなかった。そこで、8月3日に発生が遅い標高の高い栃木県の多産地を訪れたが、1頭も見つからない。当地の発生時期としては最盛期と思われたが、目的は達成できなかった。しかしながら、先日遠征した長野県において、翅の擦れた個体ではあるが、とりあえず出会いだけは叶った。(掲載写真2~5枚目)

 早朝5時半。もしかしたら本種が生息しているかもしれないという期待で、朝日の当たる標高1500mの林縁にて探索開始。飛び始めたのは、10頭以上のヒメキマダラヒカゲ。1時間経ってもアイノミドリシジミは姿を現さない。ダメかもしれないと探索を諦め、他のチョウを撮るために登山を開始。9時過ぎに下山して戻ってくると、何と探索していた林縁で多くのゼフィルスが卍飛翔中であった。
 卍飛翔はいつ見ても面白い。自分のテリトリーに別のオスが侵入してくると、2頭、3頭が一定の距離を保ったままクルクルと高速で回りながら飛ぶ。どちらかが逃げ出すと、それぞれがお決まりの場所(葉先)に止まる。そして、また発進。その繰り返しである。止まったところで確認すると、本種の他にジョウザンミドリシジミもいる。異種であるアイノとジョウザン同士でも卍飛翔をするようである。
 アイノミドリシジミの活動は、これまで早朝5時過ぎからという知識があったが、過去の撮影データを見ても、どうやらそれは間違った知識であったようだ。天候と標高(気温)によって多少の差はあるだろうが、おおむね8時過ぎ頃からのようであり、10時頃には活動を止まてしまう。8月3日に訪れた栃木県の多産地においても、もう少し待っていれば、見られたかも知れない。来年は、これらの経験をもとに本種の美しい姿を残したいと思う。

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アイノミドリシジミの写真

アイノミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 500 -1/3EV (撮影地:栃木県 2013.7.21 8:49)

アイノミドリシジミの写真

アイノミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F4.5 1/160秒 ISO 100 (撮影地:長野県 2019.8.10 9:13)

アイノミドリシジミの写真

アイノミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 100 -2/3EV (撮影地:長野県 2019.8.10 9:14)

アイノミドリシジミの写真

アイノミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 100 -2/3EV (撮影地:長野県 2019.8.10 9:15)

アイノミドリシジミの写真

アイノミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.0 1/160秒 ISO 100 (撮影地:長野県 2019.8.10 9:23)

アイノミドリシジミの写真

アイノミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F10 1/250秒 ISO 640 -1/3EV (撮影地:栃木県 2013.7.21 8:31)

アイノミドリシジミの写真

アイノミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400 -1/3EV (撮影地:栃木県 2013.7.21 8:37)

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ペルセウス座流星群と富士

2019-08-12 15:29:31 | 風景写真/星

 ペルセウス座流星群と富士の写真は、今回の遠征目的の1つ。遠征期間中に撮影した写真としては最後で順序が逆になるが、まずはこれを紹介したい。

 お盆休み。全体の3割の方は9連休らしいが、私はカレンダー通りの3連休。毎年恒例になった長野遠征。2年連続で乗鞍岳へ行ったが、いつもガスの中で一枚も撮らずに撤収しており、今年は、白馬村の八方尾根に変更した。目的は高山蝶等の昆虫。その成果については後日紹介するとして、まずはこちらを掲載したい。
 ペルセウス座流星群は、ペルセウス座γ星付近を放射点として出現する流星群である。 7月20日頃から8月20日頃にかけて出現し、8月13日前後に極大を迎える。明るい流星が多い上に痕を残すものもあって華やかで、とても印象に残る流星群で、 しぶんぎ座流星群、ふたご座流星群と並んで年間三大流星群の1つと言われている。今年1月4日には、不満足な「しぶんぎ座流星群と富士」を撮影。今年の「ふたご座流星群」は、月明りが邪魔をして撮影のチャンスがないため、この「ペルセウス座流星群」に期待を掛けた。ただし、極大の13日未明は休みではないため、今回の遠征の二日目に予定を組み込んだ。
 8月10日、長野県白馬村の八方尾根から山梨県富士吉田市に移動。ペルセウス座流星群だけなら、光害のない八方尾根や乗鞍高原など、あまり移動しなくても撮影できるが、単に流れ星だけの星景は撮りたくない。主役と脇役のある自然風景としての星景にしたい。そこで今回は、富士山と天の川と流星を一緒に収めるため、光害の有無、時間と方角等の条件から山梨県富士吉田市にある陸上自衛隊の北富士演習場(梨ヶ原)を選んだ。北富士演習場は、日曜日だけ一般人が入れる立入日になっているが、この週は3連休ともに立入日。東京ドーム1,000個分の広さがある演習場。過去に複数回、チョウの撮影で訪れているため、どこから撮れば良いかはロケハン済み。10日(土)の17時から入り待機した。

 月齢は9。月の入りは、0:12 。月が沈み、夜空が十分に暗くなった午前2時から撮影を開始した。天の川も目視できる。11日は「山の日」でもあるので、富士山は登山客が多く、そのライトがまるで京都嵐山の「五山送り火」のような光景であるが、それも季節感として我慢。あとは、流れ星を期待するのみ。1秒ごとのインターバル、30秒露光を99枚撮影する設定をして、車内で仮眠。連日35℃の猛暑で夜も熱帯夜続きであるが、当地の夜の気温は20℃。車の窓全開で寝ていたら、寒くて起きてしまった。富士を見ると雲の中で星も見えない状況。半分は絵にならないかと思われたが、帰宅後に現像してみると、1枚だけは絵になる結果が得られた。

 ペルセウス座流星群と富士の写真の他に、別方向の星景も入れたタイムラプス動画、夕暮れ時の富士、そして「赤富士」の写真も掲載した。ちなみに「赤富士」とは、主に晩夏から初秋にかけての早朝に、富士山が赤く染まって見える現象である。尚「紅富士」は、白く雪化粧を施した冬の富士山が朝日を受けて赤く見える現象で、夏の「赤富士」とは別である。

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ペルセウス座流星群と富士の写真

ペルセウス座流星群と富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / バルブ撮影 F2.8 30秒 ISO 1600(撮影地:山梨県富士吉田市 2019.8.11 2:20)

富士と星景(タイムラプス動画)

富士の夕景写真

富士の夕景
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE / 絞り優先AE F16 1/160秒 ISO 100 -1 1/3EV(撮影地:山梨県富士吉田市 2019.8.10 18:01)

赤富士の写真

赤富士
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/40秒 ISO 50 -1 1/3EV(撮影地:山梨県富士吉田市 2019.8.11 5:10)

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ヤブヤンマの産卵映像

2019-08-05 22:06:17 | トンボ/ヤンマ科

 ヤブヤンマの産卵映像を撮るために、先週と同じ公園の池に訪問。10時半に到着すると、ヤブヤンマのオスが探雌で飛翔中。メスが産卵していそうな場所を低空飛翔して丹念に探すが、メスの姿はなし。しばらくすると、池畔の木の枝に止まって休憩。多い時には3頭のオスが飛翔し、時折バトルになったり、枝に止まっているオスをメスと勘違いして捕まえようとする様子も見られた。
 メスが産卵に現れたのは12時過ぎ。池畔の大きな苔むした岩に止まって産卵。驚かさなければ、同じ場所で10分以上も産卵に専念している。目的は映像(動画)撮影であるが、まずは写真をきっちり撮っておきたい。一週間前は一脚でノン・ストロボ。画質的に満足できていなかった。その反省を踏まえて、今回は三脚・単焦点の300mmレンズに外部ストロボを補助光として使用した。
 メスは13時を過ぎると頻繁に産卵にやってくるようになり、4頭を確認。そのうち2頭は、複眼が青味がかったメスであった。雌雄ともに老熟した個体が目立つが、気温35℃の中、雌雄ともに頻繁に池を訪れて、産卵したり探雌行動を繰り返していた。産卵の映像は、トンボ類ではアオヤンマとムカシトンボも撮影しているが、脱皮や羽化も含めた生態の1シーンは、写真とともに貴重な記録になろう。今後は、映像も積極的に撮影していきたいと思う。ただし、手持ちの機材では掲載したフル・ハイビジョン映像が限界。4K8Kで撮れる機材が欲しくなる。

 池では、ヤブヤンマの他にオオシオカラトンボ、オオイトトンボの羽化個体や種類が特定できないトンボ科の羽化殻が多数見られた。また、ウラギンシジミ、モンキチョウ、カラスアゲハ等も飛んできた。こちらは、猛暑で体力低下。池に滞在して3時間半。買っていった900mlのポカリスエットを飲み干したので、撤収することにした。

 以下に掲載した写真と映像の構図はどれも同じようなものばかりであるが、これには理由がある。すべて岸辺から撮影しているからに他ならない。池は、人工池で水深は20cmほど。長靴を履いて池の中から撮れば、良い構図の写真も撮れる。ウェダースーツを履いて池の中に座り込めば、素晴らしい写真が撮れるかも知れない。しかし、池の中に生息するヤゴたちや他の水生生物を踏んで死なせてしまう恐れがある。だから、岸辺の踏み固められた場所から撮っている。
 この池でのトンボ撮影に限らず、花や自然風景写真の撮影でも同じ。当然、立ち入り禁止の場所には一歩でも足を踏み入れてはならないが、そうでない場所においても、観察を含めた自分の行為が、環境や生物に及ぼす影響を考えないといけないと思う。それを無視して得た記録や作品は、評価に値しないと思っている。

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ヤブヤンマ(オス)写真

ヤブヤンマ(オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F5.6 1/30秒 -2/3EV ISO 400 ストロボ使用 (撮影地:東京都 2019.8.04 12:33)

ヤブヤンマ(オス)写真

ヤブヤンマ(オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F5.6 1/13秒 +1EV ISO 400 ストロボ使用 (撮影地:東京都 2019.8.04 11:11)

ヤブヤンマ(オス)写真

ヤブヤンマ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/13秒 ISO 400 -1 1/3EV ストロボ使用 (撮影地:埼玉県 2017.7.15)

ヤブヤンマの産卵写真

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F5.6 1/20秒 ISO 400 ストロボ使用 (撮影地:東京都 2019.8.04 12:08)

ヤブヤンマの産卵写真

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/40秒 +1/3EV ISO 3200 (撮影地:東京都 2019.8.04 13:05)

ヤブヤンマの産卵写真

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F5.6 1/20秒 ISO 400 ストロボ使用 (撮影地:東京都 2019.8.04 12:10)

ヤブヤンマの産卵写真

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/30秒 ISO 400 ストロボ使用 (撮影地:東京都 2019.8.04 13:24)

ヤブヤンマの産卵写真

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/50秒 -2/3EV ISO 400 ストロボ使用 (撮影地:東京都 2019.8.04 13:33)

ヤブヤンマの産卵写真

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/25秒 ISO -2/3EV ISO 400 ストロボ使用 (撮影地:東京都 2019.8.04 13:43)

ヤブヤンマの産卵写真

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/30秒 ISO 400 ストロボ使用 (撮影地:東京都 2019.8.04 13:45)

ヤブヤンマの産卵写真

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F4.0 1/200秒 -2/3EV ISO 3200 (撮影地:東京都 2019.8.04 13:28)

ヤブヤンマの産卵写真

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 3200 (撮影地:東京都 2019.8.04 13:41)

ヤブヤンマの産卵写真

ヤブヤンマの産卵
Canon EOS 7D / SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE / 絞り優先AE F6.3 1/25秒 ISO 500 (撮影地:東京都 2019.8.04 13:39)

ヤブヤンマの産卵映像

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奥日光 夏の星景

2019-08-04 20:28:28 | 風景写真/星

 奥日光 夏の星景で8月はスタート。奥日光は、光害がなく星空が美しいことは、2018年の3月時の「戦場ヶ原の星景」で確認済み。今回は、夏の天の川を入れた星景の撮影で訪れた。
 都内の勤め先を20時過ぎに出発。自宅には帰らず、そのまま東北自動車道で奥日光へ。戦場ヶ原は、夕立があったらしく何と濃霧。星どころか道路の先も見通せない状況。仕方なく、標高を上げて湯ノ湖へ。こちらは、幾分雲があるものの星が見える。ただし23時の到着では、湯ノ湖と天の川の位置関係が悪く、鏡の様に静かな湖面に星々を映すことが出来ない事は分かっていたが、今後の資料のためにと湖畔で30分ほど撮影。その後、車中泊するために戦場ヶ原に隣接する三本松茶屋の駐車場に移動。駐車場に車を止めると、部分的ではあるが霧が晴れて星空が見える。折角来たのだからと、戦場ヶ原の展望スペースにカメラを担いで行くと、上空には天の川や無数の星々が見え、更には戦場ヶ原は霧が漂うという幻想的な光景であった。
 星景撮影の場合は、光害がない場所選定は勿論だが、事前に月齢や入出の時間を調べている。この日は月の影響は全くない。しかも幾つかの流星群の活動期であり、それも狙ってはいた。実際に多くの星が流れるのを目視したが、残念ながらすべてカメラのフレーム外であった。

 奥日光 夏の星景は、実は今回の遠征のメインではない。翌日朝のゼフィルス撮影がメインであった。当地ゼフィルス発生最盛期に合わせて、星景撮影を言わば保険的なものとしてセットしたのだが、この保険がメインになってしまった。3日の早朝4時半からミズナラ林の各所を探索するもゼフィルスの姿はなし。朝日が当たり、7時半になってもテリトリーを見張る個体や卍飛翔はどこにも見当たらない。今年は、発生が既に終了なのか、未発生なのかは、情報がないので分からないが、まったく姿がないことに心が折れた。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。ウェブブラウザの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorer等ウェブブラウザの画面サイズを大きくしてご覧ください。

戦場ヶ原の星景写真

夏の星景 奥日光/戦場ヶ原
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / バルブ撮影 F2.8 28秒 ISO 1600 (撮影地:栃木県日光市 2019.8.02 23:45)

戦場ヶ原の星景写真

夏の星景 奥日光/戦場ヶ原
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / バルブ撮影 F2.8 31秒 ISO 1600 (撮影地:栃木県日光市 2019.8.02 23:40)

戦場ヶ原の星景写真

夏の星景 奥日光/戦場ヶ原
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / バルブ撮影 F2.8 31秒 ISO 1600 (撮影地:栃木県日光市 2019.8.02 23:39)

湯ノ湖の星景写真

夏の星景 奥日光/湯ノ湖
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / バルブ撮影 F2.8 29秒 ISO 1600 (撮影地:栃木県日光市 2019.8.02 23:06)

湯ノ湖の星景写真

夏の星景 奥日光/湯ノ湖
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / EF17-35mm f/2.8L USM / バルブ撮影 F2.8 20秒 ISO 1600 (撮影地:栃木県日光市 2019.8.02 23:10)

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