ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態や生息環境を研究し保全活動をしていますが、様々な昆虫や美しい日本の四季
自然風景の写真も撮っています。

ゼフィルスの開翅

2018-08-01 21:52:25 | チョウ/ゼフィルス

 ゼフィルスは国内に25種類生息しているが、翅裏が特徴的な種類もあれば、翅表が青や緑に輝く種類もいる。出会うことさえ難しい種類もあれば、出会っても、その美しさを写すことが難しい種類が多い。ゼフィルスの仲間でも一際美しい FavoniusChrysozephyrus。その輝く翅表を写真に収めるのは簡単ではない。それぞれの種の生態と行動パターンを学んだ上で、生息地ごとの発生初期に合わせて訪問し、撮影テクニックを駆使して撮らなければならないが、その年の発生のタイミングや天候にも左右され、遠くに遠征しても空振りの事さえある。
 良い時期と天候、そして時間に訪問したとしても翅裏だけの写真で終わることも多い。一枚目の写真は、エゾミドリシジミ Favonius jezoensis (Matsumura, 1915) のオスだが、翅を開く前に飛んで行ってしまった。また、翅を開いたとしても、目線と同じ高さ、あるいはそれ以上の葉先で撮影角度が悪ければ、鱗粉が反射する光の加減で後翅が輝かずに黒く見えてしまう。(写真2.)また、生息環境も一緒に写し込む広角撮影は別にして、被写体の図鑑写真を目的とするならば、遠くの梢では写真的にインパクトがなく、証拠程度になってしまう。(写真3.)それに羽化から時間が経っていれば翅が擦れ、鱗粉も剥がれてしまう。個体の最高に美しい姿を写真に撮るという点では、昆虫の中では一番難しいと言えるのではないだろうか。

 そうしたゼフィルスの仲間でも、掲載したジョウザンミドリシジミ Favonius taxila taxila (Bremer, 1861) は、比較的撮りやすく、山地性ゼフィルスの撮影入門種と言えるかも知れない。
 ジョウザンミドリシジミは、ミズナラやコナラの林縁や林内のギャップにおいて、早朝からオスが飛び廻り、葉先に止まっては翅を開く。自分のテリトリーに他のオスが侵入してくるのを見張るのである。他のオスが侵入してくれば、飛び立って追い払う。相手が逃げ出すまで、互いにクルクルと卍飛翔を繰り返す。逃げだせば、また葉先に止まって見張る。
 種によっては、高い梢の葉先にしか止まらないが、ジョウザンミドリシジミは、個体によっては下草にもよく止まる。曇りや少し雨が降っていても活発に活動している時間帯であれば、葉に止まればすぐに翅を開くので撮影しやすい種だと思う。他の種でもそうだが、撮影者にとっては、この翅を開く瞬間がたまらない。
 掲載したジョウザンミドリシジミは、まさにテリトリーを見張っている瞬間である。翅を広げ始めると前脚2本を持ち上げ、戦闘姿勢に入る様子が分かる。他のオスが飛んで来れば、すぐに飛び出す構えである。
 ジョウザンミドリシジミは、過去に何度も撮影し、美しい姿を公開しているので参照いただきたい。今回は、翅が擦れ、片方の尾状突起が欠けている個体であるが、本年に撮影した個体なので記事として紹介した。

 筆者は、ヒサマツミドリシジミのオスを除く Favonius と Chrysozephyrus のオスの開翅はすべて撮影しているが、満足できる写真は少ない。今年は、ハヤシミドリシジミとウラキンシジミは達成できたが、他は未達。そろそろゼフィルスの季節も終わりである。来年は、十分に計画を練って、すべて達成できるよう楽しみたい。

ゼフィルス(Zephyrus)は、ラテン語でギリシャ神話の西風の神ゼピュロス(Zephyros)が語源となっている樹上性のシジミチョウ科(Family Papilionidae)の一群、ミドリシジミ族(Tribe Theclini)の俗称である。ゼフィルスという属名は、現在では分類学上(Thecla)属の同物異名として破棄されているが、長い間ミドリシジミ族の属名として世界的に使用されてきた関係もあり、またミドリシジミ族(現在では多数の属に分割されている)全体を表現する用語として便利なために一般によく使用されている。

参照:ジョウザンミドリシジミ

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エゾミドリシジミの写真

エゾミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250 ISO 3200 -2/3EV(撮影地:長野県松本市 2018.7.21 5:51)

ジョウザンミドリシジミの写真

ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400 -2/3EV(撮影地:長野県松本市 2018.7.21 6:55)

ハヤシミドリシジミの写真

ハヤシミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 500 -2/3EV(撮影地:東京都 2018.6.24 7:22)

ジョウザンミドリシジミの写真

ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 640 -2/3EV(撮影地:岩手県二戸市 2011.7.16 7:38)

ジョウザンミドリシジミの写真

ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 640 -2/3EV(撮影地:岩手県二戸市 2011.7.16 7:38)

ジョウザンミドリシジミの写真

ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F8.0 1/125秒 ISO 640 -2/3EV(撮影地:岩手県二戸市 2011.7.16 7:38)

ジョウザンミドリシジミの写真

ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F8.0 1/125秒 ISO 500 -2/3EV(撮影地:岩手県二戸市 2011.7.16 7:38)

ジョウザンミドリシジミの写真

ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 640 -2/3EV(撮影地:岩手県二戸市 2011.7.16 7:39)

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ウラジロミドリシジミ(メスの開翅)

2018-07-30 22:17:39 | チョウ/ゼフィルス

 ウラジロミドリシジミ Favonius saphirinus saphirinus (Staudinger, 1887) は、シジミチョウ科(Family Papilionidae)ミドリシジミ族(Tribe Theclini)オオミドリシジミ属(Favonius属)のゼフィルスで、北海道、本州、四国、九州に分布し、東日本ではカシワを主に、西日本ではナラガシワを食樹としている。生息地は極めて局所的で、更には開発等によるカシワ林の消失や乱獲により各地で絶滅が危惧されており、多くの自治体のRDBに絶滅危惧Ⅰ類として記載されている。

 ウラジロミドリシジミのオスの翅表は、見る方向によっては学名(saphirinus)にあるように濃青色(サファイア・ブルー)を呈する。今年撮影した同属のハヤシミドリシジミ Favonius ultramarinus ultramarinus (Fixsen, 1887) のマリン・ブルーとは、また違った美しさがあり、その写真を撮ろうと、これまでに長野県や群馬県に何度も通い、苦労の末、2回ほど開翅の撮影をしている。しかしながら、全開翅ではなく、またサファイア・ブルーらしい色を捉えられていないかった。(参照:ウラジロミドリシジミ)そこで、今年もオスの開翅写真を撮ることを目標にしていた。
 いつもの遠征先にて、前泊で待機。気温が高いと梢から降りてこないのは経験済み。この日の早朝の気温は19℃で曇り。条件的にはまずまず。早速、カシワの木を叩くと1頭のウラジロミドリシジミが降りてきた。ただし1頭しかおらず、しかもメスである。周囲のカシワを叩いても全く姿がない。今年は、昆虫の発生が例年よりも10日ほど早い傾向にあるので、この地のウラジロミドリシジミも発生終盤なのだろう。こちらもスケジュール調整が難しく、また遠方であるから仕方がない。とりあえず、下草に止まった本種を丁寧に撮影することにした。
 ウラジロミドリシジミのメスは、羽化して間もないようで、たいへん美しい個体である。最初の1カットを撮ってから1時間が経過すると、葉先の方に歩き始めた。そして徐々に翅を開き始め、全開翅。地味な色合いであるが、翅がまったく擦れていない綺麗な個体である。天候は曇りで、柔らかい光。構図も良い。もし、これがオスであったら、どれだけ美しかっただろう。
 今までオスの開翅ばかりを狙ってきたので、メスの開翅を撮ったのは初めてであった。また、メスが健在であるという事は、来年に、また発生が期待できるということでもある。楽しみに待ちたいと思う。本記事では、参考までに過去に撮影したオスのウラジロミドリシジミ(半開翅)も掲載した。また、本種は絶滅が危惧され、生息場所も局所的であるため、採集者を意識して記事掲載を意図的に遅らせています。

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ウラジロミドリシジミの写真

ウラジロミドリシジミ(メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/40秒 ISO 3200 -2/3EV(撮影日:2018.6.30 4:49)

ウラジロミドリシジミの写真

ウラジロミドリシジミ(メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 3200 -2/3EV(撮影日:2018.6.30 5:45)

ウラジロミドリシジミの写真

ウラジロミドリシジミ(メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/200秒 ISO 3200 -2/3EV(撮影日:2018.6.30 5:45)

ウラジロミドリシジミの写真

ウラジロミドリシジミ(メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 3200 -2/3EV(撮影日:2018.6.30 5:45)

ウラジロミドリシジミの写真

ウラジロミドリシジミ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 1600 +2/3EV(撮影日:2015.7.05 7:12)

ウラジロミドリシジミの写真

ウラジロミドリシジミ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 1600 +2/3EV(撮影日:2018.7.05 7:12)

ウラジロミドリシジミの写真

ウラジロミドリシジミ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 200 -1/3EV(撮影日:2016.7.18 6:47)

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ウスイロオナガシジミ

2018-07-25 21:39:39 | チョウ/ゼフィルス

 ウスイロオナガシジミ Antigius butleri butleri (Fenton, [1882])は、 シジミチョウ科(Family Papilionidae)ミドリシジミ族(Tribe Theclini)ミズイロオナガシジミ属(Genus Antigius)のゼフィルス。同属のミズイロオナガシジミ Antigius attilia attilia (Bremer, 1861) より、オナガシジミ属のオナガシジミ Araragi enthea enthea (Janson, 1877) に似るが、翅裏のオレンジ帯が前翅に波及しないのが本種である。
 北海道、本州、九州、淡路島に分布し、四国には産していない。幼虫はミズナラ、カシワ、コナラなどを食樹とし、おもに低山地~高標高地にかけての広葉樹林帯に生息しているが局所的である。成虫は晴天の日中は、日陰の葉上に静止していることが多いが、夕刻や曇天の日には活発に飛翔する。
 本種は、環境省カテゴリに記載はないが、食樹の伐採、針葉樹植林、都市化等により 東京都及び鹿児島県で絶滅危惧Ⅰ類に、埼玉県、神奈川県、群馬県、島根県で絶滅危惧Ⅱ類に、茨城県で準絶滅危惧種に選定している。また、鹿児島県栗野岳亜種 Antigius butleri kurinodakensis Fujioka, 1975 は、環境省カテゴリで絶滅危惧ⅠA類(CR)に選定している。

 ウスイロオナガシジミは、今年の撮影目標にはない種で、しかも葉上に静止していたところを偶然に見つけたのだが、こうして羽化したばかりの美しい個体に出会えると嬉しい。
 以下の写真には、比較のためにミズイロオナガシジミとオナガシジミも掲載した。

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ウスイロオナガシジミの写真

ウスイロオナガシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 3200 +1/3EV(撮影地:岩手県二戸市 2018.07.15)

ミズイロオナガシジミの写真

ミズイロオナガシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/80秒 ISO 3200 +1EV (撮影地:山梨県北杜市 2011.7.16)

オナガシジミの写真

オナガシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/100秒 ISO 3200 +1/3EV (撮影地:山梨県北杜市 2011.7.16)

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ウラキンシジミ(odai型)

2018-07-20 17:51:59 | チョウ/ゼフィルス

 ウラキンシジミ Ussuriana stygiana (Butler, 1881)は、シジミチョウ科(Family Papilionidae)ミドリシジミ族(Tribe Theclini)コンゴウシジミ属(Genus Ussuriana)のゼフィルスで、前翅長14~20㎜。翅表は暗黒褐色、翅裏は文字通り「金色」(橙黄色~黄褐色)で、亜外縁に橙色斑列がある。雌雄の斑紋は、ほとんど同様であるが、メスの翅表の色彩は、オスに比べてやや明るい。翅裏の色彩は雌雄ともに地理的変異や遺伝的変異があり、岩手県陸中地方で出現する翅裏亜外縁部の黒紋が消失したodai型や埼玉県秩父地方で出現する黒化型等が知られている。
 ウラキンシジミは、日本特産種で北海道~九州まで分布し、低山地から高山地帯の落葉広葉樹が主体の渓流沿いなどを主な生息地としているが、かなり局所的である。幼虫はブナ類ではなく、モクセイ科のトネリコやコバノトネリコを食樹としており、終齢幼虫は葉先を噛み切ってパラシュートのように地上に落下し蛹になる。成虫は、夕方に活発な活動をし、 ノリウツギやクリなどによく訪花する。日中は葉の上に止まっていることが多い。
 落葉広葉樹林の伐採による生態環境の消失と針葉樹の植林による生息地の環境悪化などで、近年は生息地での個体数が減少している。環境省カテゴリにはないが、千葉県、宮崎県で絶滅危惧Ⅰ類、 茨城県、和歌山県、大阪府、香川県、佐賀県で絶滅危惧Ⅱ類、埼玉県、高知県、愛媛県、島根県、山口県、福岡県、熊本県では準絶滅危惧種として選定している。

 ウラキンシジミは、2014年に岐阜県高山市で1頭(写真6)撮影しただけで、その後は出会いすら叶っていなかった。今回の岩手遠征では、確実な生息地情報は分かっていなかったが、訪れた場所は偶然にも本種がたくさん生息しており、探さなくても何頭ものウラキンシジミに出会い、撮影することができた。しかも、翅裏亜外縁部の黒紋が消失したodai型も撮ることができた。

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ウラキンシジミの写真

ウラキンシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 2000 +2/3EV(撮影地:岩手県 2018.7.15)

ウラキンシジミの写真

ウラキンシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 3200 +2/3EV(撮影地:岩手県 2018.7.15)

ウラキンシジミの写真

ウラキンシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 1600(撮影地:岩手県 2018.7.15)

ウラキンシジミの写真

ウラキンシジミ(odai型)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 800(撮影地:岩手県 2018.7.15)

ウラキンシジミの写真

ウラキンシジミ(odai型)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 200 -2/3EV(撮影地:岩手県 2018.7.15)

ウラキンシジミの写真

ウラキンシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F3.5 1/250秒 ISO 200 -2/3EV ストロボ使用(撮影地:岐阜県高山市 2014.8.3)

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ハヤシミドリシジミ

2018-06-25 21:49:57 | チョウ/ゼフィルス

 ハヤシミドリシジミ Favonius ultramarinus ultramarinus (Fixsen, 1887) は、シジミチョウ科(Family Lycaenidae)シジミチョウ亜科(Subfamily Lycaeninae)ミドリシジミ族(Tribe Theclini)オオミドリシジミ属(Genus Favonius)のチョウで、国内では北海道・本州・九州に分布している。四国には産しない。オスの翅表は学名(ウルトラマリン)にふさわしく、サンゴ礁の海のような青緑色が特徴である。和名は、チョウの研究者、林慶氏にちなむ。
 ゼフィルスの多くはブナ科の数種を食樹としているが、本種はほぼカシワしか食べない。そのため、丘陵地や高原のカシワが散在する明るい二次林に多く生息し、年1回、6月中旬~7月上旬頃に発生、卵で越冬する。
 本種は、食樹のカシワの樹林からほとんど離れず、日中は雌雄共にカシワの葉上などに静止していることが多いが、オスは、午後3時を過ぎる頃からカシワの梢上を活発に飛翔したり、カシワの葉に静止してテリトリーを見張る占有行動を行う。

 ハヤシミドリシジミは、限られた場所に生育するカシワに依存して生息していることから、産地はいずれも局地的であるが、 近年では、混交林の繁茂や管理放棄に伴いカシワの生育が不全となったり、伐採によってカシワが無くなる地域が多く、本種の個体数は減少傾向にある。
 環境省カテゴリーにはないが、18の都府県ではRDBに記載しており、茨城県、群馬県、愛知県では絶滅危惧Ⅰ類に、山形県、栃木県、埼玉県、東京都、神奈川県、岐阜県、兵庫県、熊本県では絶滅危惧Ⅱ類に選定している。

 ハヤシミドリシジミは、2013年にカシワの葉上で翅を広げてテリトリーを見張る様子を撮影している(写真.9)。これは生態写真であり、ウルトラマリンの翅表も美しく撮れている貴重な1枚であるが、更に翅に擦れや欠損がない個体にて、その特徴である翅色が分かるような美しい図鑑写真を撮りたいという欲が出る。
 昆虫写真は様々である。撮影者が何も拘りを持たず、ただその姿を写すだけならば、トンボやチョウでも苦労なく撮れる種は多いが、撮影に目標や理念を持つとハードルが高くなる。撮りたい種の生態と行動パターンを学んだ上で生息場所に行き、丹念に探せば何とかなる場合もあれば、証拠程度の写真すら苦労する場合もある。更に産卵や羽化と言った生態写真になれば、より多くの知識と経験、撮影機材とテクニック、時には運も必要になるが、撮影成功の鍵は、執念かも知れない。
 では、チョウである本種の開翅写真はどうだろうか?生態と行動パターン、攻略法を学ぶことは言うまでもない。その上で、まずは発生初期に行くこと。今年は、どの昆虫も例年に比べて発生が10日ほど早く、本種も同じように早いと予想。そして一番重要なのが気象条件である。

 ハヤシミドリシジミの生息地。天候は、曇り時々小雨。早朝4時半から何本もあるカシワを1本ずつ周る。カシワの葉から何頭も飛び出しても、それを追うのが大変で、運良く下草に降りても、見失ってしまう。やっと見つけても、翅を開かず飛び立ってしまうことも。1時間くらいすると雨が降り出し、一旦中断。止んでも、すぐにまた雨。気温は18℃から15℃に下がった。
 ようやく雨があがり、途中から来られた同じ目的を持ったお二方とともに連携作業を繰り返す。そのうち1頭のオスが下草に静止。10分ほど経過すると奇跡的に薄日がさす。すると、その個体は徐々に翅を広げた(写真.3~7)。よく見ればカメラ目線で、こちらの思いが通じたかのようだ。その後、見事に全開翅。他のゼフィルスでもそうだが、この瞬間はいつも緊張と安堵、そして感動と興奮である。この個体は、5分ほどマリンブルーを披露してカシワの木へと飛び去っていった。気温が高ければ降りては来ないし、気温が低ければ翅は開かない。また、チョウの翅に直射日光が当たれば、青よりもキラキラした緑色が強く出てしまう。位置がちょっと変わるだけでも後翅は黒色になってしまう。 将にすべての条件が揃った5分間であった。

 写真撮影とブログへの掲載は、個人的趣味の自己満足の域を出ないが、これら写真から、ハヤシミドリシジミという美しい小さなチョウの魅力が少しでも伝われば幸甚である。また、下草での開翅写真は、撮影のために人為的な手段を用いるため、生態学的には意味をなさないものであることを付け加えておきたい。

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ハヤシミドリシジミの写真

ハヤシミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400(撮影地:神奈川県 2018.6.24 7:09)

ハヤシミドリシジミの写真

ハヤシミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 640(撮影地:神奈川県 2018.6.24 7:02)

ハヤシミドリシジミの写真

ハヤシミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 500(撮影地:神奈川県 2018.6.24 7:08)

ハヤシミドリシジミの写真

ハヤシミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 500(撮影地:神奈川県 2018.6.24 7:08)

ハヤシミドリシジミの写真

ハヤシミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 640(撮影地:神奈川県 2018.6.24 7:08)

ハヤシミドリシジミの写真

ハヤシミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 640(撮影地:神奈川県 2018.6.24 7:08)

ハヤシミドリシジミの写真

ハヤシミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 640(撮影地:神奈川県 2018.6.24 7:08)

ハヤシミドリシジミの写真

ハヤシミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 500(撮影地:神奈川県 2018.6.24 7:13)

ハヤシミドリシジミの写真

ハヤシミドリシジミ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X / 絞り優先AE F8.0 1/1000秒 ISO 1600(撮影地:東京都 2013.06.30 15:19)

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フジミドリシジミ

2018-06-13 21:39:52 | チョウ/ゼフィルス

 フジミドリシジミ Sibataniozephyrus fujisanus fujisanus (Matsumura, 1910) は、シジミチョウ科(Family Lycaenidae)シジミチョウ亜科(Subfamily Lycaeninae)ミドリシジミ族(Tribe Theclini)フジミドリシジミ属(Genus Sibataniozephyrus)のチョウで、北海道(南西部)、本州、四国、九州に分布する日本の特産種。食樹はブナ科のブナ、イヌブナで山地のブナの自然林に生息し、二次林にはほとんど生息しない。翅の開張は33mm内外でミドリシジミ族のなかではもっとも小さく、翅表の色彩が強い青色を帯びるのが特徴である。最初に富士山で発見されたことが和名の由来である。
 フジミドリシジミは、環境省カテゴリーに記載はないが、佐賀県のRDBで絶滅危惧Ⅰ類、福岡県、熊本県、三重県、愛知県のRDBで絶滅危惧Ⅱ類、茨城県、埼玉県、岐阜県、島根県、愛媛県、高知県のRDBで準絶滅危惧種として記載している。地球温暖化に伴うブナ林の分布域縮小やシカの下草の食害による裸地化が個体数の減少の原因として挙げられている。

 フジミドリシジミは、ブナの樹冠部で早朝と夕方に活動していることから目にすることも稀であり、写真に撮ることはまず無理である。しかしながら、東京都内には、フジミドリシジミが生息するブナの冠部を上から眺めることができる場所が一ケ所だけあり、奇跡的に撮影できる。それでも、距離は数メートルあるから、小さなチョウを撮るのは簡単ではないし、撮っても証拠程度の写真が多い。しかし、その生態を知り行動を細かく分析すると、場所を変えれば状況は変わってくる。
 フジミドリシジミは花から吸蜜することはなく、活動場所のブナの樹冠部で吸水するが、樹冠部で吸水できなければ林道脇などの下草に降りてくるのである。
 ある時、訪れたブナの森は大木ばかりで、樹冠は10mも上。見上げたが、飛びまわっているフジミドリシジミは1頭もいない。林道沿いを見て回る。すると、ブナの森を流れる小さな沢と林道との出会いの周辺で10頭を越えるフジミドリシジミのオスが下草上で見られた。これほど狭い範囲の下草に多くのフジミドリシジミが見られるとは驚きであった。下草に朝日が当たり始めた頃、葉に付いた夜露を舐め、翅を開いて体を温め、しばらくすると弱々しく羽ばたきながらブナの梢へと飛び立っていった。

 偶然や奇跡的に撮影できたものも一つの記録であると思うが、昆虫の生態を知り、行動を詳細に観察することによって確実に収めることができた写真は、学術的にも裏付けとなる貴重な生態写真となる。ただし、撮影しやすいということは、採集もしやすいということにもなる。本種は、環境悪化以外に採集者による乱獲も減少に拍車を掛けていることから、撮影場所の詳細は記さないこととし、撮影場所の問い合わせに関しても一切お答えしないこととしたい。また、本記事の写真は、全て過去に撮影したものである。

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フジミドリシジミ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X / 絞り優先AE F10 1/4000秒 ISO 6400(撮影地:東京都 2014.6.1 6:06)

フジミドリシジミ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X / 絞り優先AE F8.0 1/1600秒 ISO 6400(撮影地:東京都 2014.6.1 5:56)

フジミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 800 +1EV(撮影地:岐阜県 2015.7.12 7:29)

フジミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 2000 +1EV(撮影地:岐阜県 2015.7.12 7:31)

フジミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 2000 +1EV(撮影地:岐阜県 2015.7.12 7:31)

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ミドリシジミ

2018-06-03 20:11:08 | チョウ/ゼフィルス

 ミドリシジミ Neozephyrus japonicus japonicus (Murray, 1875) は、シジミチョウ科(Family Lycaenidae)シジミチョウ亜科(Subfamily Lycaeninae)ミドリシジミ族(Tribe Theclini)ミドリシジミ属(Genus Neozephyrus)のチョウで、日本では北海道、本州、四国、九州に分布するが、九州では九重山系にのみ産する。
 翅の裏面は雌雄とも灰褐色であるが、オスの翅表は金緑色で和名の由来になっている。メスの翅表は、遺伝的多型があることが知られ、褐色無紋のO型、橙赤斑をもつA型、大形の藍紫斑をもつB型、藍紫斑と橙赤斑の両方をもつAB型と4タイプが知られている。
 幼虫の食草はハンノキ、ヤマハンノキなどなどのカバノキ科であるから、低地から山地のハンノキが生える湿地に多く生息するが、ヤマハンノキが生育する山地にも生息している。ちなみに筆者は、2014年8月23日に標高1,200mの山地にて蕎麦の白い花で吸蜜するオスのミドリシジミを撮影している。(ミドリシジミ(吸蜜)
 本種は、環境省RDBに記載はないが、熊本県で絶滅危惧Ⅰ類、千葉県、岐阜県、奈良県、香川県、島根県、大分県では絶滅危惧Ⅱ類に選定している。撮影した埼玉県では準絶滅危惧種に選定しており、平成3年には県の蝶に指定している。

 ミドリシジミの写真は、その魅力である輝く翅表を収めたものでありたい。2012年に撮影し「ミドリシジミ(開翅)」として掲載してはいるものの、片方の尾状突起が欠損した個体であった。その後、ハードルの高い山地性ゼフィルスを主として撮影していたため、なかなかチャンスがなかったが、今年は、ミドリシジミの翅の擦れと欠損がない美しい個体を撮ることを目標として定め、3週に渡って生息地へ通った。先週は未発生であったが、今回は発生のピーク。到着した6時半には、10数頭の個体が一畳ほどの範囲の下草に止まっていた。また、湿地全体のあちこちで下草にいる個体を確認できた。
 日が当たり気温上がってくると半開翅した後、ハンノキの梢に飛び上がってしまう個体が多かったが、しばらくすると降りてきて下草で開翅する個体や、地上で羽化したばかりの個体が下草で開翅するという場面に多く遭遇できた。翅の擦れた個体や欠損した個体の写真は「生態写真」として言い訳できるが、図鑑写真として新鮮な個体を美しく撮ることが第一の目標である。しかしながら、ミドリシジミの生態や成虫の行動に関する知識を持っていても、綺麗に撮るのは簡単ではない。近づくとすぐに飛び立ってしまう個体も多い。それでも何とか複数個体を様々な角度から撮影することができたので紹介したい。
 ミドリシジミの翅表の色は、サブミクロン・スケールの微細な構造によって作り出される物理的な色、すなわち「構造色」であり、入射した光線のある波長の山と山が重なり合ったときに金属光沢をもつ強烈な色を形成し、見る方向によって異なった色を示す。同じ個体でも見る角度で翅色が緑色や青色に見えるのである。写真のミドリシジミの翅表の色も、太陽光の角度や撮影方向で違っている。

 今回は、これまであまり興味がなかったメスのミドリシジミも撮影した。橙赤斑をもつA型である。メスの遺伝的多型の図鑑写真を撮りたいという意欲が湧いてきたが、今年は、ヒロオビミドリシジミ、ハヤシミドリシジミ、ウラジロミドリシジミ、ヒサマツミドリシジミ、アイノミドリシジミ、キリシマミドリシジミを綺麗に撮り直したいと思う。

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ミドリシジミの写真

ミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 1600 -1/3EV(撮影地:埼玉県入間市 2018.6.02 10:36)

ミドリシジミの写真

ミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 1250 -1/3EV(撮影地:埼玉県入間市 2018.6.02 10:37)

ミドリシジミの写真

ミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 1000 -2/3EV(撮影地:埼玉県入間市 2018.6.02 8:34)

ミドリシジミの写真

ミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 800 -2/3EV(撮影地:埼玉県入間市 2018.6.02 9:03)

ミドリシジミの写真

ミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 3200 -2/3EV(撮影地:埼玉県入間市 2018.6.02 7:45)

ミドリシジミの写真

ミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 1600(撮影地:埼玉県入間市 2018.6.02 7:14)

ミドリシジミの写真

ミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 800 -1/3EV(撮影地:埼玉県入間市 2018.6.02 9:12)

ミドリシジミの写真

ミドリシジミ(翅裏)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 640 -1/3EV(撮影地:埼玉県入間市 2018.6.02 9:09)

ミドリシジミ(メス)の写真

ミドリシジミ(メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 2000 -2/3EV(撮影地:埼玉県入間市 2018.6.02 8:41)

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ゼフィルスの季節

2018-06-02 18:09:45 | チョウ/ゼフィルス

 ゼフィルスの季節が今年もやってきた。ゼフィルス(Zephyrus)は、ギリシャ語だが、語源はギリシャ神話の西風の神ゼピュロス(Zephyros)で、樹上性のシジミチョウの一群(ミドリシジミ亜科)をゼフィルスと呼んでいる。かつては分類学上の呼称であったが、現在でもそのまま使っている。国内には25種類生息しており、キタアカシジミを除く24種類を撮影しているが、満足のいく図鑑写真は多くない。
 今年は、ミドリシジミをはじめ、山地性ゼフィルスの撮り直しを計画。まずはミドリシジミの生息する湿地を訪れた。湿地では、平地性ゼフィルスがすべて発生しており、特にアカシジミとウラナミアカシジミは大発生であった。平地性ゼフィルスが発生すると、次はより美しい山地性ゼフィルスが舞い始める。これらの発生時期がよい指標となる。
 この日の目的であったミドリシジミは次の記事で紹介することとし、今回は5種を掲載した。ただし、毎年、平地性ゼフィルスの同じような写真を撮影し掲載したのでは単なる撮影日記で進歩がない。そこで今回は、特徴が分かる翅裏と開翅写真を並べた。アカシジミとウラナミアカシジミにおいては、翅を開いて止まることがないため、少しだけ翅を開いた写真を掲載した。

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アカシジミの写真

アカシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 3200(撮影地:埼玉県入間市 2018.5.26)

ウラナミアカシジミの写真

ウラナミアカシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 1250 -1/3EV(撮影地:埼玉県入間市 2018.6.02)

ミズイロオナガシジミの写真

ミズイロオナガシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 1250(撮影地:東京都西多摩郡 2012.06.17)

ミズイロオナガシジミの写真

ミズイロオナガシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 1000(撮影地:東京都西多摩郡 2012.06.17)

ウラゴマダラシジミの写真

ウラゴマダラシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 800 -1/3EV(撮影地:埼玉県入間市 2018.6.02)

ウラゴマダラシジミの写真

ウラゴマダラシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 800 -1/3EV(撮影地:埼玉県入間市 2018.6.02)

オオミドリシジミの写真

オオミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 800(撮影地:東京都八王子市 2016.6.19)

オオミドリシジミの写真

オオミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 400 -1/3EV(撮影地:埼玉県入間市 2018.6.02)

アカシジミとウラナミアカシジミの写真

アカシジミとウラナミアカシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 800(撮影地:埼玉県入間市 2018.6.02)

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ジョウザンミドリシジミ(折爪岳)

2017-07-18 21:25:18 | チョウ/ゼフィルス

 ジョウザンミドリシジミ Favonius taxila taxila (Bremer, 1861) は、シジミチョウ科(Family Lycaenidae)ミドリシジミ族(Tribe Theclini)オオミドリシジミ属(Genus Favonius)の山地性ゼフィルスで、北海道北東部・本州の東北地方~中国地方の日本海側に分布し、ブナ科のミズナラやコナラ林に生息している。和名のジョウザン(定山)は、北海道の名勝地定山渓で最初に発見されたことにちなむ。
 前の記事で述べたとおり、16日の折爪岳は悪天候でヒメボタルの飛翔数は少なく、少々残念であったが、翌朝は、良い天気であった。朝4時半から周辺のブナやミズナラが混生する森を散策。すると、森のギャップの下草に多くのゼフィルスが見られた。ジョウザンミドリシジミである。
 ジョウザンミドリシジミは、過去に南会津と信州で撮影しているが、地域特性なのだろうか、折爪岳の個体は一回り小さい。しばらくして森に朝日が当たるようになると、オスたちはそれぞれのテリトリーを見張るために、ミズナラの葉先に止まって翅を開き始めた。他のオスが飛んで来れば、激しい卍飛翔を繰り返し行っていた。そのうち1頭が下草に止まって開翅したので、ベストな角度で撮影。ジョウザンミドリシジミは、下草でもテリトリーを見張るので、とても撮影しやすい種でもある。

 ジョウザンミドリシジミは、環境省カテゴリにはないが、東京都・埼玉県のRDBで絶滅危惧Ⅰ類、茨城県RDBでは絶滅危惧Ⅱ類に選定している。

参照

  1. ジョウザンミドリシジミ
  2. ジョウザンミドリシジミ(南会津)
  3. ジョウザンミドリシジミ(乗鞍)

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ジョウザンミドリシジミ(オス)の写真

ジョウザンミドリシジミ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 400(撮影地:岩手県二戸市/2017.7.17)

ジョウザンミドリシジミ(オス)の写真

ジョウザンミドリシジミ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 320(撮影地:岩手県二戸市/2017.7.17)

ジョウザンミドリシジミ(オス)の写真

ジョウザンミドリシジミ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F8.0 1/1608秒 ISO 250(撮影地:岩手県二戸市/2017.7.17)

ジョウザンミドリシジミ(メス)の写真

ジョウザンミドリシジミ(メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 200 +2/3EV(撮影地:岩手県二戸市/2017.7.17)

ジョウザンミドリシジミ(オス)の写真

ジョウザンミドリシジミ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 800 -1EV(撮影地:岩手県二戸市/2017.7.17)

ジョウザンミドリシジミ(オス)の写真

ジョウザンミドリシジミ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 1000 -1EV(撮影地:岩手県二戸市/2017.7.17)

ジョウザンミドリシジミ(メス)の写真

ジョウザンミドリシジミ(メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 1000 -1EV(撮影地:岩手県二戸市/2017.7.17)

ジョウザンミドリシジミ(メス)の写真

ジョウザンミドリシジミ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F8.0 1/125秒 ISO 3200(撮影地:岩手県二戸市/2017.7.17)

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ウラクロシジミ

2017-06-18 18:18:57 | チョウ/ゼフィルス

 ウラクロシジミ Iratsume orsedice orsedice (Butler, [1882]) は、シジミチョウ科(Family Lycaenidae)/ミドリシジミ族(Tribe Theclini)/ウラクロシジミ属(Genus Iratsume)のゼフィルス。北海道の南部の一部、本州、四国、九州に分布し、食樹であるマンサク科のマンサク、マルバマンサクの生える山間部の渓谷等に、局所的に生息している。
 環境省RDBに記載はないが、12の府県におけるRDBで準絶滅危惧種に選定されている。

 ウラクロシジミのメスの翅表は、基半部が光沢のない青白色で幅広く黒色で縁取られるが、オスの翅表は、光沢のある銀白色で真珠のような輝きを持っており、その開翅写真を撮影するべく、毎年、生息地を訪れて撮影してきたが、オスの開翅は10m先の葉上であり、証拠程度の写真ばかりであった。ゼフィルスの撮影を行っておられる方々はお分かりだと思うが、翅表が美しいのになかなか撮影できない種は、キリシマミドリシジミと本種である。それは、葉上に止まって開翅はするのだが、その距離があまりに遠すぎることが理由として挙げられる。今年は、画質の高いオスの開翅写真を撮ることを大きな目標とし、生息地における基本的な生態と行動パターンを観察し、羽化して間もない翅の痛んでいない時期を見定めて挑戦した。その結果、過去よりも画質の高い図鑑写真を撮影することができ、目標を達成することができた。(参照:今年の撮影目標
 参考までに本種の行動パターンを記しておくと、地域によって多少の差はあるものの、活動時間は夕方のみで、概ね15時頃から飛翔を開始する。それまでは、食樹や下草等で休んでいるようである。飛翔するのはほとんどがオスで、活動開始後は、しばらく飛翔した後、食樹に限らず開けた場所の葉上に止まり、西日が当たっていると開翅する。テリトリーを見張る行動はない。16時を過ぎ、西日が陰ると活動が活性化し、盛んに飛び回る。その頃になると葉に止まることは少なくなり、止まっても開翅はしない。飛翔しながらオス同士が近づくと卍飛翔をするが、それは僅かな時間だけで、すぐに分かれて様々な方向へと飛び回るのである。
 一方、メスはオスが時期的にほとんど見られなくなてからも見ることができる。その頃は、日中から食樹であるマンサクの周囲を飛び回り、止まると翅を開くという行動をとり、盛んに産卵を行う。参考までに、昨年、撮影したメスの半開翅写真も掲載しておきたいと思う。

 ウラクロシジミは、翅表が真珠のような美しさであるがゆえに、採集者による乱獲が絶えない。本記事においても撮影地域・場所は一切公表をしないのでご了承願いたい。

参照

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、すべて1024*683 Pixelsで掲載しています。Internet Explorerの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorerの画面サイズを大きくしてご覧ください。

ウラクロシジミの写真

ウラクロシジミ(オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X / 絞り優先AE F9.0 1/800秒 ISO 2000(2017.6.17)

ウラクロシジミの写真

ウラクロシジミ(オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X / 絞り優先AE F9.0 1/800秒 ISO 3200(2017.6.17)

ウラクロシジミの写真

ウラクロシジミ(オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X / 絞り優先AE F9.0 1/500秒 ISO 3200(2017.6.17)

ウラクロシジミの写真

ウラクロシジミ(オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X / 絞り優先AE F9.0 1/1000秒 ISO 2000(2017.6.17)

ウラクロシジミの写真

ウラクロシジミ(オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X / 絞り優先AE F9.0 1/1000秒 ISO 2500(2017.6.17)

ウラクロシジミの写真

ウラクロシジミ(メス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X / 絞り優先AE FF9.0 1/1000秒 ISO 2000 +1/3EV(2016.6.26)

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