ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態や生息環境を48年研究し保全活動をしていますが、趣味で撮影した昆虫や
美しい自然風景写真も掲載しています。

ギフチョウの発生日予測

2020-04-12 14:02:44 | チョウ/アゲハチョウ科

 ギフチョウの発生日予測をするために、気象と発生に関する考察を行ってみた。その結果、有効積算温度の法則は成立しないという結果が得られた。

 ギフチョウは、すでに各地で発生が始まっており、関東でも今年2020年は3月18日頃に神奈川県の生息地で発生の報告がある。温暖化と暖冬の影響なのか今年は全国的に2週間前後早いようであるが、私が撮影したいギフチョウは、「イエローバンド」という長野県のごく一部で見られる常染色体劣性遺伝により引き継がれている地理的変異で、通常の個体に比べ翅の縁毛が全て黄色になり、翅の外縁部が黄色の毛で縁取られる個体(型)である。例年の発生は5月上旬頃で、昨年と一昨年に撮影はしているが、今年も撮影の対象としている。そこで、今年の発生日を予測するために、まずは机上論ではあるが気象と発生に関する考察を行ってみた。

 チョウの発生、すなわち蛹からの羽化には有効積算温度が関係しており、例えばモンシロチョウでは成長零点が8.5℃、有効積算温度が150日度以上になると羽化すると 言われている。有効積算温度は前蛹期間を含め蛹の中で成虫形成を行うのに必要な温度であり、温度が高ければ成虫形成の時間が短くなり、羽化も早くなる。
 では、ギフチョウはどうであろうか?まずは、積算温度の起点が分からない。なぜならギフチョウの蛹期は、6月~翌年春までという長期にわたることと、冬の期間における積雪の有無という違いもある。便宜上、ある時期、例えば2月1日を起点として各地の発生地の温度(平均気温)を単純に足していった場合、羽化までの日数と温度は比例してはいるものの、地域によって数値はバラバラで、100日度も開きがある場合もある。分析対象のデータが直線にうまく当てはまらず回帰分析ができないことから、発育段階を完了するまでに要する時間は環境の温度に反比例(発育速度は温度に比例)するという有効積算温度の法則は成立しないと言える。
 ここで重要な研究結果がある。天竜村ギフチョウ研究会の「非破壊計測によるギフチョウ蛹期の野外における成虫形成の解明」によれば、ギフチョウの蛹は、6月の蛹化直後に体が液状化し、急激に成虫形成を開始し、夏の休眠期に入る。秋に再び成虫形成を開始し、冬の休眠前に成虫形成を完成させ、冬の休眠期に入る。というのである。つまり、春になった時には、いつでも羽化できる状態にあるのである。

 ギフチョウの蛹は日陰の地表面にある落葉の裏側にあり、温度変化が少なく安定した環境下にある。特にイエローバンドの生息地域では、冬季にはかなりの積雪があるため、冬の間は一定の低温度であるが、雪解けとともに蛹は外気温の影響を受けることになるから、雪解け後の温度変化が羽化に関係していると考えるのが妥当ではないだろうか。以下に、イエローバンドの生息地域における雪解け後から発生日までの最高気温と最低気温、降水量をグラフにしてみた。また比較のために同じ県内で積雪のあるギフチョウ(ノーマルタイプ)の生息地、そしてまったく積雪のない低山地のギフチョウ(ノーマルタイプ)生息地もグラフで表した。

グラフの画像

グラフ1.イエローバンドの生息地における雪解け後から最高気温と最低気温、降水量(気象データから作成)

グラフの画像

グラフ2.ギフチョウの生息地における雪解け後から最高気温と最低気温、降水量(気象データから作成)

グラフの画像

グラフ3.低山地のギフチョウの生息地における最高気温と最低気温、降水量(気象データから作成)

 イエローバンドの生息地における観察では、2018年は一斉に羽化したようで個体数が非常に多かった。一方2019年は、時期は例年並で羽化が始まったが、その後もダラダラ発生するという状況であった。発生後もギフチョウ日和ではない低温の日は、羽化後時間が経過した個体が活動し、新鮮個体は活動しないことから全体的に個体数が少ない印象であった。
 別の地域で積雪のある生息地や積雪がない低山地の生息地のグラフを見てみても、発生(羽化)には1つの共通する条件を見出すことができる。ギフチョウは、毎年標本のための乱獲が行われていることから、環境保全とギフチョウの保護のために分析結果の詳細の記載は避けるが、これがギフチョウ発生の1つの目安になるのではないかと思う。(言うまでもないが分析地点や年数が少なく、あくまで机上論に過ぎない。)
 生息地での観察結果から、当地におけるギフチョウの活動時間、飛翔範囲、そして蝶道などの特性が判明しているので、分析結果をもとに本年は発生初期段階に訪れ、より美しいイエローバンドの個体を写真に収めたいと思う。参考までに、以下には2018年に撮影したギフチョウのイエローバンドの写真を掲載した。これは、赤あがりの特徴も少し出ている美麗な個体である。

参考文献

  • 朝比奈英三 (1991) 虫たちの越冬戦略. 北海道大学図書刊行会
  • 石井実 (1988) ギフチョウの蛹休眠, 蝶類学の最近の進歩 Spec.Bull.Lep.Soc.Jap. (6) 385-409.
  • 天竜村ギフチョウ研究会/非破壊計測によるギフチョウ蛹期の野外における成虫形成の解明

 新型コロナウイルスに関することであるが、会社から連絡があり、私は5/6までいつでも出勤できる体制で自宅待機となった。一昨年から昨年初めにかけて約2か月間、 癌の手術のために休業したが、元気なのに自宅に引きこもるのは辛い。外出と言えば、朝夕一回ずつ犬の散歩で近所一周とcvsへ昼食を買いに行く時だけである。出勤して渋谷・新宿エリアで業務をこなすのは不安だが、ニュースで映像を見ると普段の2割しかいないように思う。しかし逆に、私の自宅のような都心ではない住宅街では多くの人たちが出歩いている。家族連れで公園、買い物、食事・・・ひどいものだ。危機感のなさに愕然とする。もう「勝手だろう」では済まない状況になっていることを理解しているのだろうか?
 一人で里山にて写真を撮るのはどうか。「誰からもうつされない、誰にもうつさない」だろうが、「自分だけは大丈夫だ」と思う気持ちを払拭しないと、パリやニューヨークよりも危険な状況に陥るかもしれない。政治や法律の問題もあろう。東京都の要請には法的強制力もない。だからこそ、各自の行動が鍵となる。今こそ、我慢!我慢!我慢!である。とにかく、私は外出自粛に協力する。 医療崩壊を防ぐため、家族のため、社会のために協力する。

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ギフチョウ(イエローバンド)の写真

ギフチョウ(イエローバンド)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 200

ギフチョウ(イエローバンド)の写真

ギフチョウ(イエローバンド)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 200

ギフチョウ(イエローバンド)の写真

ギフチョウ(イエローバンド)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 250

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ウスバシロチョウ(不完全黒化型)

2019-05-26 20:47:08 | チョウ/アゲハチョウ科

 ウスバシロチョウ Parnassius citrinarius Motschulsky, 1866 は、アゲハチョウ科(Family Papilionidae)ウスバアゲハ亜科(Subfamily Parnassiinae)ウスバアゲハ属(Genus Parnassius)に属するチョウで、鱗粉の量や色に地域変異や個体変異が多く「白化型」「赤化型」「黄色型」「黒化型」等が存在している。
 黒化型は、特に日本海側に現れる形質として知られ、過去に富山県と新潟県において黒化傾向の個体を撮影し、「ウスバシロチョウ黒化型」及び「ウスバシロチョウ 半黒化型」として掲載しているが、今回、福島県においてウスバシロチョウの完全黒化型に近い個体(黒化90%以上)を撮影したので紹介したい。

 5月25日。早朝から福島県のA地区において探索を開始。A地区は、かつて別のチョウの撮影で訪れたことがあり、周辺環境から生息しているだろうとの予測のもとでの訪問である。午前6時近くになると、広範囲の草地において10数頭のウスバシロチョウが確認できたが、すべてオスばかりで、関東の個体に比べれば黒い部分が多いものの、黒化とは言えない個体ばかりであった。
 2時間以上を費やしたが、結局、黒化個体は見つからず、那須高原まで一般道で帰ろうとナビゲーションに従って走行。車窓からは、あちこちでウスバシロチョウの飛翔が見られたが、黒くはない。 その後生息環境的に良さそうな場所があり、車を止めて下車して確認すると、狭い範囲に30頭を超えるであろうウスバシロチョウが飛び交っており、その中に、かなり黒く見える個体が混じっていた。
 それら個体は、すべてメスである。そもそもウスバシロチョウの黒化は、羽化した時から黒いわけではなく、交尾を終えたメスが時間の経過と共に黒化するようである。 交尾後のメスは、腹部に、他のオスとの交尾を防ぐため、交尾相手のオスが腹部から出す物質で作った交尾付属物(受胎嚢もしくは交尾嚢)がついているので容易に分かる。交尾後のメスは、飛び回ってヒメジョオンやハルジオンの花で吸蜜するが、吸蜜後は草むらに隠れるように止まって動かない。この地区の黒化個体は、小型のものが多く、前翅長は25mmほどしかない。また、黒化傾向の個体から、完全に黒化した個体も見られた。

 以下には、ウスバシロチョウの不完全黒化型と黒化傾向の個体、また比較のために、ノーマルタイプと言える関東の個体の写真を掲載した。

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ウスバシロチョウ黒化型の写真

ウスバシロチョウ(不完全黒化型/黒化90%以上)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 200(撮影地:福島県 2019.5.25 9:37)

ウスバシロチョウ黒化型の写真

ウスバシロチョウ(不完全黒化型/黒化90%以上)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 200(撮影地:福島県 2019.5.25 9:37)

ウスバシロチョウ黒化型の写真

ウスバシロチョウ(黒化型)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 200(撮影地:福島県 2019.5.25 9:35)

ウスバシロチョウ黒化型の写真

ウスバシロチョウ(黒化型)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 200(撮影地:福島県 2019.5.25 9:27)

ウスバシロチョウ黒化型の写真

ウスバシロチョウ(黒化型)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 200(撮影地:福島県 2019.5.25 9:08)

ウスバシロチョウ黒化型の写真

ウスバシロチョウ(黒化型)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 200(撮影地:福島県 2019.5.25 9:08)

ウスバシロチョウ黒化型の写真

ウスバシロチョウ(黒化型)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 200(撮影地:福島県 2019.5.25 9:08)

ウスバシロチョウ黒化型の写真

ウスバシロチョウ(黒化型)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 200(撮影地:福島県 2019.5.25 9:07)

ウスバシロチョウの写真

ウスバシロチョウ(福島A地区)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 250(撮影地:福島県 2019.5.25 9:24)

ウスバシロチョウの写真

ウスバシロチョウ(福島A地区)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/200秒 ISO 320(撮影地:福島県 2019.5.25 5:50)

ウスバシロチョウの写真

ウスバシロチョウ(福島A地区)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 400(撮影地:福島県 2019.5.25 5:57)

ウスバシロチョウの写真

ウスバシロチョウ(福島A地区)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/400秒 ISO 200(撮影地:福島県 2019.5.25 7:42)

ウスバシロチョウの写真

ウスバシロチョウ(福島)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 200(撮影地:福島県 2019.5.25 9:22)

ウスバシロチョウの写真

ウスバシロチョウ(関東)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 320(撮影地:東京都 2011.5.05)

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ギフチョウのイエローバンド

2019-05-12 08:16:01 | チョウ/アゲハチョウ科

 ギフチョウのイエローバンドは、長野県のごく一部で見られる常染色体劣性遺伝により引き継がれている地理的変異で、 通常の個体に比べ翅の縁毛が全て黄色になり、翅の外縁部が黄色の毛で縁取られる型である。昨年に引き続き、今年もイエローバンドを撮影するために信州へ。
 まず、昨年同様の5月5日に訪問。しかしギフチョウがまったくいない。数頭飛んでいたと聞いたが、筆者は1頭も目撃できなかった。次に5月11日。2週連続での探索である。前夜から車中泊し、現地ポイントに早朝から10時まで待機したが、ギフチョウの姿がまったくない。飛んでくるのは、スジグロシロチョウとコツバメだけ。天気は良く、気温は13℃。ポイントが日陰になってきたところで林内に移動。蝶道で待機していると、ようやく1頭が飛来。その後9頭ほどが飛来し、撮影できた2頭の内、1頭がイエローバンドであった。熊笹が茂る急斜面を飛翔しており、葉に止まったところでカメラを向けたが、イエローバンドの特徴が分かる証拠程度の写真1枚しか撮ることができなかった。
 以下に掲載したギフチョウのイエローバンドの写真は、1枚目が今年撮影したもので、2枚目以降は昨年撮影したものである。

 昨年はギフチョウの発生が早かったが、今年も3月下旬には神奈川で発生が始まり、信州もGW期間中にピークを迎えるものと思われた。しかしながら、4月上旬に寒波の来襲があり、信州は雪(東京都内の多摩地域でも雪)が積もるという状況であった。おそらく、羽化準備をしていた蛹の中には死滅したものも多いのであろう。他の地域でも発生が遅く、個体数がかなり少ないと言う。
 ギフチョウは一年一化であるから、発生した個体数が少なければ産卵数も少ない。来年以降の発生数も心配である。にも関わらず、網を振るって採れるだけ採る輩が多い。採集者には、ギフチョウを保全する気持ちはまったくない。自身の標本箱に多くのギフチョウを並べることだけが目的だ。

 ギフチョウ Luehdorfia japonica Leech, 1889 は、アゲハチョウ科(Family Papilionidae)ウスバアゲハ亜科(Subfamily Parnassiinae)ギフチョウ属(Genus Luehdorfia)に分類される里山に生息するチョウで、氷河期の頃から地球環境の変化に耐えて生き残ったと考えられている。 ギフチョウは、吸蜜植物が開花し食草の新葉が出る春に合わせて成虫が羽化・産卵し、葉が硬くなり林冠が閉鎖する真夏が来る前に蛹になる。 そして夏から翌春までの長い期間を蛹で過すという雑木林の季節変化にあわせた生態を持った「春の女神」(スプリング・エフェメラル)である。
 環境省カテゴリでは絶滅危惧Ⅱ類(VU) に、多くの地方自治体のRDBでも絶滅危惧Ⅰ類やⅡ類に選定されている。長野県白馬村では、ギフチョウとヒメギフチョウを昭和49年10月1日に村の天然記念物に指定し、成虫だけなく、卵、幼虫、蛹も含めて捕獲を禁止している。 また平成22年度より天然記念物の捕獲等については、条例で10万円以下の罰金などの罰則が課される。

 今回の遠征で愛車の総走行距離は、140,000kmを超えた。どれだけ走っても昨今は充実感がない。気が付けば、今年になってから自然風景写真は「星空」しか撮っていないし、昆虫写真も満足できる成果がない。里山を散策しながら、出会った風景や昆虫を撮るのも楽しいに違いないが、年初に掲げた目標に拘っているために、未達ならば心折れる充足感のない週末で終わる。

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ギフチョウ(イエローバンド)の写真

ギフチョウのイエローバンド(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 500 +2/3EV(撮影地:長野県 2019.5.11 10:34)

ギフチョウ(イエローバンド)の写真

ギフチョウのイエローバンド(メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 200(撮影地:長野県 2018.5.05 11:04)

ギフチョウ(イエローバンド)の写真

ギフチョウのイエローバンド(メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 250(撮影地:長野県 2018.5.05 11:04)

ギフチョウ(イエローバンド)の写真

ギフチョウのイエローバンド(メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 200(撮影地:長野県 2018.5.05 11:03)

ギフチョウ(イエローバンド)の写真

ギフチョウのイエローバンド(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/400秒 ISO 200(撮影地:長野県 2018.5.05 10:34)

ギフチョウの生息環境の写真

ギフチョウの生息環境

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カラスアゲハ(春型と夏型)

2018-09-10 21:42:52 | チョウ/アゲハチョウ科

 カラスアゲハ Papilio dehaanii C. Felder et R. Felder, 1864 は、アゲハチョウ科(Family Papilionidae)アゲハチョウ属(Genus Papilio)のチョウで、北海道・本州・四国・九州・沖縄に分布している。食草は、ミカン科のコクサギ、キハダ、サンショウ、カラスザンショウ、カラタチ等であるため、山地の渓谷で主として見られる。
 チョウ類では、1年に一回しか羽化せずに一か月も経たないうちに産卵して死んでしまう種(ギフチョウやミドリシジミ等)や夏に羽化してそのまま冬を越して、翌年の初夏まで生きる長寿の種(ヤマキチョウやキベリタテハ等)がいるが、一年のうちに何回も羽化する種もいる。こうした種は「季節型」と言って、羽化した時期によって「春型」「夏型」「秋型」に分けられ、それぞれ翅の色彩や形状が異なっていることが多い。本種の場合は、年に2回羽化し「春型」「夏型」が存在するので、ここでその違いを紹介したい。
 カラスアゲハは、メスよりもオスの方が色彩が豊かで、特に春型のオスは小型で色彩が美しい。写真の春型のオスは、表後翅に赤斑が発達しているが、これは個体や地域によっても差があるので、一概に春型の特徴とは言えない。
 二週連続で出かけていないので、過去に撮影し、それぞれ記録として掲載していたものをまとめ直した記事ではあるが、こうした作業では新たな発見もあり、更には次の課題抽出にもなる。カラスアゲハの季節型については、今後、より多くの個体や様々な地域においても検証していきたい。また、他の昆虫(自然風景)でもそうであるが、美しい姿を、一番美しい時に、一番美しく見えるように撮影することを心掛けたい。

参照

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カラスアゲハの写真

カラスアゲハ(オスの春型)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 1000(撮影地:東京都あきる野市 2011.5.8)

カラスアゲハの写真

カラスアゲハ(オスの夏型)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/60秒 ISO 400(撮影地:東京都あきる野市 2017.8.20)

カラスアゲハの写真

カラスアゲハ(メスの春型)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 1000(撮影地:東京都あきる野市 2011.5.21)

カラスアゲハの写真

カラスアゲハ(メスの夏型)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.0 1/320秒 ISO 640 -1/3V(撮影地:東京都あきる野市 2012.8.11)

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ミヤマカラスアゲハ(春型)

2018-05-28 21:24:57 | チョウ/アゲハチョウ科

 ミヤマカラスアゲハPapilio maackii Menetries, 1858)は、アゲハチョウ科(Family Papilionidae)アゲハチョウ属(Genus Papilio)のチョウで、食草がミカン科のキハダ、カラスザンショウ、ハマセンダンなどであるため、深山(ミヤマ)という名前のように、主としてミカン科の野生種の生えている山地に生息している。
 本種は、地域変異や個体変異が多く、翅の色や模様が異なり、日本で最も美しい蝶と称されることもある。特に蛹で越冬して春に羽化する春型は、
小型ではあるが美しい。


 ミヤマカラスアゲハのオスは、微量のナトリウムが含まれている水場に集まるという習性があり、時に大集団になることもある。これまで、一度だけ目撃したが、その後はなかなかチャンスに恵まれず6年が経過してしまった。
 今年もポイントを訪れてみたが、何頭かは水場に飛んでは来るものの、落ち着いて吸水はせず、すぐに飛び立ってしまったり、吸水すらせずに私の緑色のカメラバッグの周りを旋回した後、行ってしまうという状況で、半開翅やピンボケの写真しか撮ることができなかった。本種は、太陽光と見る角度によって翅色が違って見えるが、今回は、本種の特徴である前翅の緑色を捉えることができたので、証拠程度の写真ではあるが掲載したいと思う。(1枚目の写真は2012年に、6~7枚目の写真は2013年に同じ場所で撮影したものである。)
 今年の撮影目標は、ミヤマカラスアゲハの春型の集団吸水を撮ることであるから、撮影場所を変えて、再チャレンジしたいと思う。


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ミヤマカラスアゲハの写真

ミヤマカラスアゲハ(春型)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 1600 +1EV(撮影地:山梨県 2012.5.27)


ミヤマカラスアゲハの写真

ミヤマカラスアゲハ(春型)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400(撮影地:山梨県 2018.5.27)


ミヤマカラスアゲハの写真

ミヤマカラスアゲハ(春型)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400(撮影地:山梨県 2018.5.27)


ミヤマカラスアゲハの写真

ミヤマカラスアゲハ(春型)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 200(撮影地:山梨県 2018.5.27)


ミヤマカラスアゲハの写真

ミヤマカラスアゲハ(春型)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 320(撮影地:山梨県 2018.5.27)


ミヤマカラスアゲハの写真

ミヤマカラスアゲハ
Canon EOS 7D7 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/125秒 ISO 200 +2/3EV(撮影地:山梨県 2013.05.25)


ミヤマカラスアゲハの写真

ミヤマカラスアゲハ
Canon EOS 7D7 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/125秒 ISO 200 +2/3EV(撮影地:山梨県 2013.05.25)



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ギフチョウ/イエローバンド

2018-05-06 21:28:21 | チョウ/アゲハチョウ科

 ギフチョウのイエローバンドを2014年から毎年通い続け、今年ようやく撮影することができたので紹介したい。

 ギフチョウは、強い飛翔力がなく他の生息地との行き来がないため、小さな地域個体群ごとに翅形や翅のサイズ、前後翅の黄色条または黒色条の幅、後翅肛角部の赤斑、斑紋の細部形状などに違いがある地理的変異が知られているが、同一地域個体群の中でも長野県白馬村で見られるイエローバンドなど常染色体劣性遺伝により引き継がれている形質もある。また更には、斑紋には様々な個体変異があり、赤上がり、イエローテールなどが知られ、斑紋異常による異常型も存在している。
 こうした様々なタイプがいることが、撮影者のみならず採集者を引き付けているギフチョウ。本記事では、イエローバンド及び過去に撮影した変異個体の写真も掲載した。

  • 写真1~3:イエローバンド
    (イエローバンドは、前翅・後翅の外縁部および尾状突起部が全て黄色く縁取られるのが特徴。)
  • 写真4:赤上がりの特徴が少しだけ現れたタイプ
    (赤上がりは、後翅表面の遠位内側にある大きな赤紋以外に小さな赤紋が黒帯の内側に沿って現れるのが特徴。)
  • 写真5:イエローテールの特徴が少しだけ現れたタイプ
    (イエローテ―ルは、後翅肛角紋の赤斑が全て後翅外縁部のオレンジ色と同じオレンジ色に置き換わるのが特徴。)
  • 写真6:斑紋異常タイプ

 ギフチョウのイエローバンドは、羽化して間もない翅のとても綺麗なメスの個体であった。こうして前翅・後翅の外縁部および尾状突起部が全て黄色く縁取られていると、ノーマルタイプに比べてより美しく見える。
 今回、イエローバンドの特徴が分かる写真は撮影できたが、図鑑写真的には満足のいく出来ではない。しかしながら、生息地内に2日間で12時間滞在したことで、気温、風、日差しとギフチョウの行動パターンや攻略法を学ぶことができ、帰り際に撮影に適したポイントも見つけることができたので、来年チャンスがあれば、確実にイエローバンドのもっと良い図鑑写真が撮れるだろう。もし、イエローバンドで赤上がり等の個体が自然界に存在するならば、是非、撮りたいものである。

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ギフチョウ(イエローバンド)の写真

ギフチョウ(イエローバンド)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 200(撮影地:長野県 2018.5.05)

ギフチョウ(イエローバンド)の写真

ギフチョウ(イエローバンド)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 200(撮影地:長野県 2018.5.05)

ギフチョウ(イエローバンド)の写真

ギフチョウ(イエローバンド)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/400秒 ISO 200(撮影地:長野県 2018.5.05)

ギフチョウの写真

ギフチョウ(ノーマルタイプ)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F2.8 1/125秒 ISO 400(撮影地:神奈川県相模原市 2010.04.10)

ギフチョウの写真

ギフチョウ(赤上がりの特徴が少しだけ現れたタイプ)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 250(撮影地:長野県白馬村 2018.4.29)

ギフチョウの写真

ギフチョウ(イエローテールの特徴が少しだけ現れたタイプ)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/500秒 ISO 200(撮影地:新潟県十日町市 2013.5.18)

ギフチョウの写真

ギフチョウ(斑紋異常タイプ)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 500(撮影地:長野県白馬村 2018.4.29)

ヒメカンアオイの写真

ヒメカンアオイ(食草)(撮影地:長野県 2018.5.05)

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ギフチョウ(産卵)

2018-05-05 20:34:45 | チョウ/アゲハチョウ科

 ギフチョウ Luehdorfia japonica Leech, 1889 は、アゲハチョウ科(Family Papilionidae)ウスバアゲハ亜科(Subfamily Parnassiinae)ギフチョウ属(Genus Luehdorfia)に分類される里山に生息するチョウで、氷河期の頃から地球環境の変化に耐えて生き残ったと考えられている。ギフチョウは、吸蜜植物が開花し食草の新葉が出る春に合わせて成虫が羽化・産卵し、葉が硬くなり林冠が閉鎖する真夏が来る前に蛹になる。 そして夏から翌春までの長い期間を蛹で過すという雑木林の季節変化にあわせた生態を持った「春の女神」(スプリング・エフェメラル)である。
 ギフチョウは日本の固有種で、本州の秋田県南部から山口県中部まで25県の広範囲に分布し、下草の少ない林に生息する。また、本州の特産種でもあり、世界中で日本の本州だけに分布するチョウは、このギフチョウだけである。かつては東京都下の多摩丘陵・高尾山とその周辺にも生息していたが、里山の放棄・放置によって食草であるカンアオイが 絶滅したことと、採集者によるギフチョウの乱獲により完全に絶滅している。全国的にも減少傾向にあり、環境省RDBでは絶滅危惧Ⅱ類に選定されており、26都府県のRDBで絶滅危惧Ⅱ類や準絶滅危惧種として記載している。関東地方では、神奈川県の石砂山周辺でしか見ることができない。この地区のギフチョウは、神奈川県の天然記念物され地元の保護団体により保全されているが、人為的に他産地の個体の移入が行われた経緯があるようで、遺伝子攪乱が起こっていることがわかっている。
 環境省RDBで絶滅危惧Ⅱ類に選定され、多くの地方自治体のRDBで絶滅危惧Ⅰ類やⅡ類に選定されてはいるが、法的な拘束力はなく、規制のない地域では採集も行われている。ギフチョウは、地域変異・個体変異が多く見られるので、それを目当てに採集ツアーが開催され、参加者は採れるだけ採る。その日にいたギフチョウをすべて採りつくすのだから、環境の悪化や破壊よりもギフチョウを絶滅に追いやる一番の原因になっている。
 ちなみに、長野県白馬村では、ギフチョウとヒメギフチョウを昭和49年10月1日に村の天然記念物に指定し、成虫だけなく、卵、幼虫、蛹も含めて捕獲を禁止している。 また平成22年度より天然記念物の捕獲等について条例で10万円以下の罰金などの罰則が盛り込まれている。

 ギフチョウは、これまで何度も開翅やカタクリ吸蜜などのシーンを撮影しているが、今回は、生態学的にも貴重な「産卵」シーンを撮ることができた。
 林内で待機していると、林床をゆっくりと飛ぶ個体が目に入った。そっと近づくと、その個体は飛んでもよく止まる。翅も綺麗な大変美しい個体で腹部が大きいメスである。飛ぶ後を追いかけ続けていると、ウスノスズクサ科であるフタバアオイに止まり産卵を開始した。別の個体もフタバアオイに産卵を行っていた。
 ギフチョウの食草と言えばウスノスズクサ科のカンアオイであるが、カンアオイはクリやコナラなど落葉樹の林の日陰に生育する植物で繁殖力が弱く、自生地をほとんど広げない植物で、一度自生地が失われると自然状態で復活することが難しいと言われている。環境の悪化や破壊によってカンアオイが絶滅すれば、ギフチョウも絶滅するが、ギフチョウとヒメギフチョウの混生地である当地ではカンアオイは見当たらない。ヒメギフチョウの食草であるウスバサイシンが多い。そしてそれよりも多いのがフタバアオイであり、繁殖力の強さから一面フタバアオイとなっている場所もある。
 フタバアオイは、ギフチョウの飼育において以前から代用食として用いられていたようであるが、幼虫は若齢からでなければ受け付けないと言われている。当地のギフチョウは、フタバアオイで繁殖していると思われる。

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ギフチョウの写真

ギフチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 250(撮影地:長野県白馬村 2018.4.29)

ギフチョウの写真

ギフチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 200(撮影地:長野県白馬村 2018.4.29)

ギフチョウの産卵写真

ギフチョウ(産卵)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 500(撮影地:長野県白馬村 2018.4.29)

ギフチョウの産卵写真

ギフチョウ(産卵)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 1600(撮影地:長野県白馬村 2018.4.29)

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ヒメギフチョウ(交尾)

2018-05-03 20:53:37 | チョウ/アゲハチョウ科

 ヒメギフチョウ Luehdorfia puziloi (Erschoff, 1872) は、アゲハチョウ科(Family Papilionidae)ウスバアゲハ亜科(Subfamily Parnassiinae)ギフチョウ属(Genus Luehdorfia)に分類されるチョウで、ロシア沿海から朝鮮半島、北海道から東日本に分布し、日本国内では北海道亜種と本州亜種に分かれる。ヒメギフチョウ本州亜種 Luehdorfia puziloi inexpecta Sheljuzhko, 1913 は、わずか9つの県にしか生息しておらず、新潟県、群馬県、岐阜県のRDBでは絶滅危惧Ⅰ類、青森県、福島県では絶滅危惧Ⅱ類、岩手県、宮城県、山形県、長野県では準絶滅危惧としており、環境省RDBには準絶滅危惧(NT)として記載されている。また長野県白馬村は天然記念物に指定しているほど、貴重なチョウである。
 同属のギフチョウ Luehdorfia japonica Leech, 1889 とは、前翅のいちばん前方外側の黄白色の斑紋がずれず、他の斑紋と曲線をなしている点や尾状突起が短く先がとがっている点が異なっており、大きさも少し小さい。また、ギフチョウほどではないが、地域変異、個体変異が見られ、「赤上がり」や稀に「イエローテ―ル」「白化型」も出現する。「赤上がり」 とは、後翅表面の遠位内側にある大きな赤紋以外に小さな赤紋が黒帯の内側に沿って現れる個体変異で、群馬県の赤城山麓に生息するヒメギフチョウ(赤城姫)に多く見られるが、白馬村においても 撮影している。(写真:4)また、この小さな赤紋が消失している個体もいる。(写真:5)ちなみに「イエローテ―ル」とは、後翅肛角紋の赤色が淡黄色になる個体変異である。

 今年も長野県白馬村へ。昨年は5月4日に訪問しているが、今年は桜の開花も早く、様々な昆虫の発生も早いので、おそらく白馬村も早いだろうという予測のもとで4月29日に訪問。昨年は満開であった中綱湖のオオヤマザクラはすでに葉桜。予想通り白馬村の季節も進んでいる。
 午前9時半から、昨年見つけた林でチョウが飛んでくるのを待つ。気温は17℃で、風もない。すぐにチョウが現れ、地面に止まったり、スミレやカタクリで吸蜜を行う。とりあえず撮れる個体をすべて撮影するとヒメギフチョウとギフチョウの割合は半数ずつであり、ギフチョウは羽化したばかりのように新鮮な個体が多かった。ちなみにギフチョウとヒメギフチョウの分布は明確に分かれており、この2種の分布境界線はリュードルフィアライン(ギフチョウ線)と呼ばれているが、長野県白馬村は分布境界線上にあり、ギフチョウとヒメギフチョウ本州亜種の混生地となっている。
 白馬村では、ヒメギフチョウが先に羽化し、少し遅れてギフチョウが羽化してくる。羽化の時期は、両種ともに林内の残雪の量とも関係があると言われているが、ここ数年は雪解けが早く、 今年は4月の気温が高かったので、白馬村の発生は例年より一週間以上早いように思う。ヒメギフチョウは、ちょうど桜が咲き始めた頃に発生し、ギフチョウでは、桜が散った頃と重なるようだ。
 今回の訪問では、午前中に吸蜜と探雌活動。吸蜜後はカラマツの梢でしばらく休息。昼近くからは探雌活動で花には一切止まらないという状況であった。しかしながら、静止、吸蜜という定番写真のほか、初めて生態写真である交尾態を撮影することができた。また、静止開翅という図鑑写真おいても、その特徴が分かる綺麗な個体を撮ることができたと思う。

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ヒメギフチョウの写真

ヒメギフチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 200(撮影地:長野県白馬村 2018.4.29)

ヒメギフチョウの写真

ヒメギフチョウ(吸蜜)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 250(撮影地:長野県白馬村 2018.4.29)

ヒメギフチョウの写真

ヒメギフチョウ(吸蜜)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 320(撮影地:長野県白馬村 2018.4.29)

ヒメギフチョウ(赤あがタイプ)の写真

ヒメギフチョウ(赤上がりタイプ)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F4.5 1/640秒 ISO 200(撮影地:長野県白馬村 2017.5.04)

ヒメギフチョウの写真

ヒメギフチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 250 -1/3EV (撮影地:長野県白馬村 2014.5.03)

ヒメギフチョウ(交尾)の写真

ヒメギフチョウ(交尾)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 2500(撮影地:長野県白馬村 2018.4.29)

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カラスアゲハ(夏型の集団吸水)

2017-08-20 17:46:31 | チョウ/アゲハチョウ科

 カラスアゲハPapilio dehaanii C. Felder et R. Felder, 1864)<名義タイプ亜種, 日本本土・朝鮮半島亜種>は、アゲハチョウ科(Family Papilionidae)アゲハチョウ属(Genus Papilio)のチョウで、北海道・本州・四国・九州・沖縄に分布している。食草は、ミカン科のコクサギ、キハダ、サンショウ、カラスザンショウ、カラタチ等であるため、山地の渓谷で主として見られる。同属のミヤマカラスアゲハ(Papilio maackii Ménétriès, 1858)に似るが、ミヤマカラスアゲハには前翅の表面と後翅の裏面に白い帯があるので見分けられる。 羽化の時期によって春型と夏型が存在し、春型の方が小さく色彩もより美しい。

 カラスアゲハは、ツツジ、ユリやアザミの花でよく吸蜜する他、雨上がりの気温が高い日には、川岸の湿った砂地などで集団で吸水する性質がある。
 東京は記録的な異常気象で、8月になってから連続19日雨が降っており、日照も極端に少ない。前日(8/19)の夕方に激しい雷雨があったが、本日(8/20)は、曇りで気温は28℃。砂利が敷き詰められた渓谷近くの空き地では、オスのカラスアゲハが6頭、集団で吸水している様子が見られた。

 カラスアゲハは、環境省カテゴリに記載はないが、香川県のRDBには、準絶滅危惧種として選定されている。選定理由として、低中山地の渓流環境の悪化により、生息地、個体数とも減少しているためとしている。都市近郊の低山地の開発、森林の伐採、スギなどの植林による、コクサギの生える生息地の減少や成虫の吸蜜植物の減少を要因として挙げている。

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カラスアゲハの集団吸水写真

カラスアゲハ(夏型の集団吸水)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/125秒 ISO 400 +2/3EV(2017.8.20 10:02)

カラスアゲハの集団吸水写真

カラスアゲハ(夏型の集団吸水)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/400秒 ISO 3200 -1/3EV(2017.8.20 10:16)

カラスアゲハの集団吸水写真

カラスアゲハ(夏型の集団吸水)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 3200(2017.8.20 10:19)

カラスアゲハの集団吸水写真

カラスアゲハ(夏型の集団吸水)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 3200(2017.8.20 10:29)

カラスアゲハの集団吸水写真

カラスアゲハ(夏型の集団吸水)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/400秒 ISO 2000(2017.8.20 10:30)

カラスアゲハの集団吸水写真

カラスアゲハ(夏型の集団吸水)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/400秒 ISO 3200 -1/3EV(2017.8.20 10:16)

カラスアゲハの写真

カラスアゲハ(夏型オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F8.0 1/60秒 ISO 400(2017.8.20 10:25)

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ウスバシロチョウ黒化型

2017-05-23 21:55:15 | チョウ/アゲハチョウ科

 ウスバシロチョウ Parnassius citrinarius Motschulsky, 1866 は、シロチョウと名前にあるが、モンシロチョウ等のシロチョウ科ではなく、アゲハチョウ科(Family Papilionidae)ウスバアゲハ亜科(Subfamily Parnassiinae)ウスバアゲハ属(Genus Parnassius)に属するチョウで、年1回5月頃だけに見られる。新緑に映える美しいチョウで飛び方も優雅である。幼虫の食草はムラサキケマンやヤマエンゴサクなどだが、成虫はムラサキケマンには産卵せず、近くの木の下枝などに産卵する。そして卵のまま越冬して、翌年孵化するという。
 ウスバアゲハ属は約150万年前の氷河期を生き延びて来たチョウで、胴体には細かい毛が沢山はえているのが特徴である。ちなみに、同じく毛深いギフチョウはウスバアゲハ亜科に属している。 ウスバアゲハ属は他に北海道にヒメウスバシロチョウとウスバキチョウが生息しており、ウスバキチョウは大雪山系固有で国の特別天然記念物に指定されている。世界では10の亜科に分類され多くは高山に生息しており、山や谷ごとに翅の模様が変わり、また、個体変異も多いと言われている。

 日本のウスバシロチョウは、もともと鱗粉が少ないことから「薄羽」という和名が付いているが、その鱗粉の量や色に個体変異が多く、一部では地域特性も見られ、青森県の一部には、白い鱗粉しかない「白化型」、長野県の一部には白い鱗粉が赤みを帯びる「赤化型」、福島県や新潟県等には白い鱗粉が黄色みを帯びる「黄色型」や白い鱗粉がない「黒化型」が存在している。見た目では、ノーマル・タイプが一番美しく、完全黒化型等は「油紙」のようであると言われているが、本記事は、「美」を追求するのではなく「変異」という生物学的興味から掲載するものである。
 昨年、富山県内において撮影した本種を「ウスバシロチョウ 半黒化型」として掲載しているが、今回は違う地域において撮影した個体紹介したい。羽化した後、時間と経過とともに鱗粉が取れた部分が透明化していく場合もあるようだが、この個体は、白い鱗粉がしっかりと模様を呈していることから、羽化時から変化はしていないと考えられ、「黒化型」の変異と言えるだろう。
 また、黒化型の形質はメスに出現するようで、オスにはほとんど見られない。しかしながら、オスにおいても他地域よりも黒い鱗粉が多いのが特徴で、更には日本海側に見られる特性である。
 参考までに、過去に撮影した典型的なウスバシロチョウの写真も掲載したので、比較いただきたい。尚、今後もウスバシロチョウの変異個体は撮影していきたいと思う。

参照:ウスバシロチョウ(不完全黒化型)

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ウスバシロチョウ(半黒化型)の写真

ウスバシロチョウ(黒化型のメス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F5.6 1/500秒 ISO 200 +2/3EV(撮影日:2017.5.20)

ウスバシロチョウ(半黒化型)の写真

ウスバシロチョウ(黒化型のメス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F5.6 1/500秒 ISO 250 +2/3EV(撮影日:2017.5.20)

ウスバシロチョウ(半黒化型)の写真

ウスバシロチョウ(黒化型のメス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F5.6 1/400秒 ISO 250 +2/3EV(撮影日:2017.5.20)

ウスバシロチョウ(半黒化型)の写真

ウスバシロチョウ(黒化型のメス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F5.6 1/400秒 ISO 1250 +2/3EV(撮影日:2017.5.20)

ウスバシロチョウ(半黒化型)の写真

ウスバシロチョウ(黒化型のメス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F5.6 1/500秒 ISO 200 +2/3EV(撮影日:2017.5.20)

ウスバシロチョウ(半黒化型)の写真

ウスバシロチョウ(黒化型のメス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F5.6 1/500秒 ISO 200 +2/3EV(撮影日:2017.5.20)

ウスバシロチョウ(黒化傾向のメス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F5.6 1/500秒 ISO 400 +2/3EV(撮影日:2017.5.27)

ウスバシロチョウ(黒化傾向のメス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F5.6 1/800秒 ISO 200 -2/3EV(撮影日:2017.5.27)

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過去に撮影したノーマル:タイプ

ウスバシロチョウの写真

ウスバシロチョウ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F4.0 1/800秒 ISO 200(撮影日:2012.5.04 神奈川県内)

ウスバシロチョウの写真

ウスバシロチョウ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F3.5 1/250秒 ISO 200(撮影日:2011.5.05 東京都内)

ウスバシロチョウの写真

ウスバシロチョウ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 320(撮影日:2011.5.05 東京都内)

ウスバシロチョウの写真

ウスバシロチョウ(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F2.8 1/2500秒 ISO 200(撮影日:2010.5.22 東京都内)

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ギフチョウ

2017-05-14 21:15:01 | チョウ/アゲハチョウ科

 ギフチョウ Luehdorfia japonica Leech, 1889 は、アゲハチョウ科(Family Papilionidae)ウスバアゲハ亜科(Subfamily Parnassiinae)ギフチョウ属(Genus Luehdorfia)に分類される里山に生息するチョウで、春先にだけ出現する「春の女神」(スプリング・エフェメラル)である。
 かつては東京都下の多摩丘陵・高尾山とその周辺にも生息していたが、里山の放棄・放置によって食草であるカンアオイやウスバサイシンが絶滅したことと、採集者によるギフチョウの乱獲により完全に絶滅している。全国的にも減少傾向にあり、環境省RDBでは絶滅危惧Ⅱ類に選定されており、26都府県のRDBで絶滅危惧Ⅱ類や準絶滅危惧種として記載している。東京近郊では、神奈川県の一部でしか見ることができない。この地区のギフチョウは、神奈川県の天然記念物され地元の保護団体により保全されているが、保全として他地域からの移入が行われた経緯があるようで、遺伝子攪乱が起こっている可能性が大きい。
 環境省RDBで絶滅危惧Ⅱ類に選定されてはいるが、法的な拘束力はなく、規制のない地域では採集も行われている。特に新潟県内においては、ギフチョウ多産地採集ツアーが開催され、参加者は採れるだけ採る。その日にいたギフチョウをすべて採りつくすのだから、環境の悪化や破壊よりもギフチョウを絶滅に追いやる一番の原因だ。

 さて、5月4日に引き続き長野県白馬村に行ってきた。桜は葉桜になり、山は新緑が美しく、例年の光景とは違っているが、今年は発生が遅いとの検証結果からの再訪問である。白馬村は採集禁止となっているので、網を持った輩は来ないが、4日に撮影したヒメギフチョウの卵が食草ごとなくなっていたのには驚いた。自宅で飼育し羽化させてそのまま標本箱に収めるために採取したのだろう。網を持っていなければ怪しまれない。まったく酷い話である。
 4日の様子は前回の記事「ヒメギフチョウ」をご覧いただきたいが、今回の目的もイエローバンドと言われる、後翅縁毛の全てが黄白色になったギフチョウ(白馬で固定化した遺伝子の異常タイプ)の撮影である。自宅を5時に出発し、現地に8時過ぎに到着。蝶道で待機していると、8時半からギフチョウが飛び始めた。4日よりも個体数が多く、ヒメギフチョウよりもギフチョウの方が多い。次々に現れるが、なかなか止まってくれない。特徴が分かる図鑑的写真を撮るには、止まったところを狙うのが一番だが、止まってくれない。10時頃になるとスミレに止まる個体が現れ、ようやく撮影可能となった。
 止まるであろうスミレの近くで待機していると、ギフチョウは突然現れる。どうやら頭上の高い梢から降りてくるようだ。とりあえず追いかける。そして地面や花に止まったところで撮影。 当然、どこにも止まらず森に消える個体も多い。飛翔を追いかけていくと、杉の高い梢に止まる個体を多く見た。
 正午過ぎまで数頭の個体を撮影したが、結局イエローバンドの個体に巡り合うことはできなかった。また来年にチャレンジである。イエローバンドという遺伝子の異常タイプも撮影したいが、とりあえずは、今年も絶滅危惧種である「春の女神」ギフチョウに出会えたことに感謝したい。

 以下の写真は、ギフチョウと比較するために同日に撮影したヒメギフチョウも掲載した。また、カタクリで吸蜜するギフチョウ(写真5.)は、2014年に撮影したものを再掲載した。

参照

  1. ギフチョウ(新潟)
  2. ギフチョウとヒメギフチョウ

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ギフチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / シャッター速度優先AE F8.0 1/250秒 ISO 200(撮影地:長野県白馬村 2017.5.14)

ギフチョウの写真

ギフチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / シャッター速度優先AE F10 1/250秒 ISO 200(撮影地:長野県白馬村 2017.5.14)

ギフチョウの写真

ヒメギフチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / シャッター速度優先AE F5.6 1/250秒 ISO 200(撮影地:長野県白馬村 2017.5.14)

ヒメギフチョウの写真

ヒメギフチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / シャッター速度優先AE F16 1/80秒 ISO 200(撮影地:長野県白馬村 2017.5.14)

ヒメギフチョウの写真

カタクリで吸蜜するギフチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 250(撮影地:長野県白馬村 2014.5.03)

ギフチョウの写真

カタクリで吸蜜するヒメギフチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / シャッター速度優先AE F7.1 1/250秒 ISO 200(撮影地:長野県白馬村 2017.5.14)

ヒメギフチョウの写真

ギフチョウの里(撮影地:長野県白馬村 2017.5.14)

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ヒメギフチョウ

2017-05-12 22:52:44 | チョウ/アゲハチョウ科

 ヒメギフチョウ Luehdorfia puziloi (Erschoff, 1872) は、アゲハチョウ科(Family Papilionidae)ウスバアゲハ亜科(Subfamily Parnassiinae)ギフチョウ属(Genus Luehdorfia)に分類されるチョウで、北海道亜種と本州亜種がある。同属のギフチョウ Luehdorfia japonica Leech, 1889 とは、前翅のいちばん前方外側の黄白色の斑紋がずれず、他の斑紋と曲線をなしている点や尾状突起が短く先がとがっている点が異なっており、大きさも少し小さい。また、ギフチョウとヒメギフチョウ本州亜種 Luehdorfia puziloi inexpecta Sheljuzhko, 1913 の分布は明確に分かれており、この2種の分布境界線はリュードルフィアライン(ギフチョウ線)と呼ばれているが、長野県白馬村と飯山市、山形県鮭川村は分布境界線上にあり、ギフチョウとヒメギフチョウ本州亜種の混生地となっている。
 この2種は、一年に一回、春先だけに発生するスプリング・エフェメラルだが、幼虫はカンアオイやウスバサイシン等の葉を食べて6月下旬にはサナギになる。そして夏・秋・冬をサナギのまま過ごすという一生である。その生態から、氷河期の頃から地球環境の変化に耐えて生き残ったと考えられており、地史的にも興味深いチョウである。ヒメギフチョウ本州亜種は準絶滅危惧(NT)として環境省RDBに掲載されており、白馬村では天然記念物に指定されている。

 ヒメギフチョウ本州亜種は、2012年に群馬県渋川市赤城町(写真:3)において、2014に長野県白馬村(写真:4)にて撮影し、ブログ 「ホタルの独り言」に掲載しているが、今回の訪問目的は、実はヒメギフチョウの撮影ではなく、日本ではここにしかいないイエローバンドと言われる、後翅縁毛の全てが黄白色になったギフチョウ(遺伝子の異常タイプ)の撮影が目的であった。しかしながら、全体的に発生数が少なく、聞けば数日前かたやっと見られたという状況らしい。今年は、他の昆虫も発生が遅い状況であるが、白馬のギフチョウも同様のようである。今回の訪問で見ることができた個体のほとんどは、ヒメギフチョウであった。
 本記事では、今回撮影したヒメギフチョウの他、赤城町、白馬村において撮影した写真も併せて掲載いた。どの個体も後翅のオレンジ色の斑紋が違うのが興味深い。

参照:ヒメギフチョウ
ギフチョウとヒメギフチョウ

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ヒメギフチョウの写真

ヒメギフチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.0 1/800秒 ISO 200(撮影地:長野県白馬村 2017.5.04)

ヒメギフチョウの写真

ヒメギフチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F4.5 1/640秒 ISO 200(撮影地:長野県白馬村 2017.5.04)

ヒメギフチョウの写真

ヒメギフチョウ(赤城姫)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 200(撮影地:群馬県赤城町 2012.5.13)

ヒメギフチョウの写真

ヒメギフチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 320 -1/3EV(撮影地:長野県白馬村 2014.5.03)

ヒメギフチョウの卵の写真

ヒメギフチョウの卵
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F2.8 1/125秒 ISO 250(撮影地:長野県白馬村 2017.5.04)

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ウスバシロチョウ 半黒化型

2016-05-30 22:38:01 | チョウ/アゲハチョウ科

 ウスバシロチョウ Parnassius citrinarius citrinarius Motschulsky, 1866 は、北海道から本州、四国にかけて分布するが、分布域のどこにでも見られるわけではなく、局所的に個体群が存在してる。そのため、それぞれの地域個体群の間で遺伝的な変異が存在すると考えられており、地理的変異・個体変異が多い種である。上翅中室の外縁側下方や中央に丸い黒紋が出現するような翅の斑紋の違いがあったり、全体的な色合いが黄色い個体や白い個体、そして黒っぽく見える個体等、様々である。地理的では、日本海側では、白い鱗粉が少ないために黒っぽく見える個体、いわゆる黒化型の個体が多く出現することが知られており、愛好家からは「ウスバクロチョウ」などと呼ばれている。
 今回、北陸において黒化型に近い個体を撮影したので掲載する。比較のために黒化していない個体も写真も掲載した。来年は、様々な地理的変異・個体変異を撮影することを目標にしたい。

参考:ウスバシロチョウ(2016.04.20投稿)

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ウスバシロチョウ(黒化個体)

ウスバシロチョウ(黒化個体)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 320(2016.5.28)

ウスバシロチョウ(黒化個体)

ウスバシロチョウ(黒化個体)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 320(2016.5.28)

ウスバシロチョウ

ウスバシロチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F2.8 1/2500秒 ISO 200 (2010.05.22)

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アオスジアゲハ属

2016-05-09 19:37:21 | チョウ/アゲハチョウ科

 日本国内におけるアゲハチョウ科(Papilionidae)アオスジアゲハ属(Graphium)は、下記の2種が生息しており、他のアゲハチョウ科と生態的に差異があり、幼虫は、茎や幹ではなく「葉」で蛹化し、食草(食樹)も異なる。

アオスジアゲハ属

  1. アオスジアゲハ Graphium sarpedon nipponum Fruhstorfer, 1903
  2. ミカドアゲハ Graphium doson (C. Felder et R. Felder, 1864)
    • ミカドアゲハ 日本本土亜種 Graphium doson albidum Wileman,1903
    • ミカドアゲハ 八重山亜種 Graphium doson perillus Fruhstorfer,1908

 アオスジアゲハは、黒地に一本の青緑色の帯が形態的な特徴で、英名では"Common Bluebottle"と呼ばれている。 この帯に鱗粉はなく、翅自体に色がついている。南方系のチョウなので本州、四国、九州、八重山諸島に分布し、現在、東北の秋田県、岩手県の南部が北限であり、年々北上傾向にある。 しかしながら、長野県では、ほとんど見られない。これは、幼虫の食樹であるクスノキ、タブノキ等のクスノキ科常緑樹の分布と関係している。
 アオスジアゲハは東京の都心でも普通に見られる。クスノキは大気汚染に強く街路樹として多く植えられていることが理由であろう。また、昨今のヒートアイランド現象と局地的豪雨により熱帯化している都市部は、南方系統の本種にとっては、棲みやすい環境なのかも知れない。
 ミカドアゲハは、国内では、和歌山県、三重県の紀伊半島沿岸部と中国地方(山口、広島、岡山の一部)、 四国の太平洋岸の低地、九州、沖縄にしか分布していない。これまで、三重県の玉城町にある田丸神社の杜が北限と言われてきたが、最近は温暖化により愛知県の知多半島まで分布を広げている。しかしながら、食樹であるオガタマノキを中心とする極めて狭い範囲に限って生息するため、食樹の分布上からも、これ以上は北上しないと考えられている。
 個体数も多くはなく、高知市の「ミカドアゲハ及びその生息地」は、国の特別天然記念物に指定され、また、室戸市では市指定の天然記念物にも指定されている。

 さて、ミカドアゲハを撮影するには、東京から一番近い生息地でも紀伊半島まで行かなければならない。そこで、食樹であるモクレン科のオガタマノキが神木として多く植えられており、昔からミカドアゲハの生息地として有名な伊勢神宮を訪れたわけだが、ミカドアゲハという和名は、このチョウの発見者であるL.H.リーチ氏が明治天皇に献名したことが由来と言われている。ミカド(帝、御門)は、御所の門の意味で天皇の尊称だ。このミカドアゲハを皇室の氏神である天照大御神(あまてらすおおみかみ)を祀る伊勢神宮の内宮で撮ることに大きな意味を感じた。
 一方、アオスジアゲハは、東京の渋谷駅近くでも飛んでおり、私にとっては普通種である。今月5日に埼玉県の里山で撮影したが、自身の過去の写真とデータを確認すると、これまでに2回しか撮影しておらず、その内1回は宮古島で、本土では1回でわずか3枚であった。前々回に紹介したスジグロシロチョウをはじめ、アゲハチョウ(ナミアゲハ)等のように、普通種であると、写真は「おざなり」 、生態の勉強は「なおざり」の傾向にある。アオスジアゲハもその類として扱っていたのである。
 絶滅危惧種等を追いかけることは有意義であり、絶滅危惧種でなくても撮影難易度の高い種を撮ることは、撮影者としては意欲を掻き立てられる。本年も、それらを中心に遠征続きの週末であるが、誰もが見て知っている普通種をきっちり撮っておくことも、昆虫を学び、また撮る者としては、基本であると改めて認識した昨今である。

注釈:本記事は、先日撮影した未掲載の写真と過去に様々な地域や場所において撮影した写真を再現像し編纂したものです。

お願い:写真は、1024*683 Pixels で掲載しています。Internet Explorerの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、 画質が低下します。Internet Explorerの画面サイズを大きくしてご覧ください。

アオスジアゲハ

アオスジアゲハ
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F5.6 1/400秒 ISO 1250(撮影地:沖縄県宮古島市 2012.09.09)

アオスジアゲハ

アオスジアゲハ
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F5.6 1/400秒 ISO 800(撮影地:沖縄県宮古島市 2012.09.09)

アオスジアゲハ

アオスジアゲハ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F11 1/2500秒 ISO 3200 +2/3EV(撮影地:埼玉県小川町 2016.5.5)

アオスジアゲハ

アオスジアゲハ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F11 1/250秒 ISO 3200 +2/3EV(撮影地:埼玉県小川町 2016.5.5)

アオスジアゲハ

アオスジアゲハ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F11 1/250秒 ISO 640 +2/3EV(撮影地:埼玉県小川町 2016.5.5)

ミカドアゲハ

ミカドアゲハ (日本本土亜種)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 200(撮影地:三重県伊勢市 2015.5.17)

ミカドアゲハ

ミカドアゲハ (日本本土亜種)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 400 +2/3EV(撮影地:三重県伊勢市 2015.5.17)

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アキリデス

2016-04-27 22:31:47 | チョウ/アゲハチョウ科

 アキリデス(Achillides)。あまり聞き慣れない名前かも知れないが、アゲハチョウ属のカラスアゲハ亜属をそう呼んでいる。 これは分類学上の学名等ではなく、樹上性シジミチョウの一群であるミドリシジミ族をゼフィルス(Zephyrus)と呼ぶのと同じ呼称である。
 アキリデスは、日本国内には2つのグループ、カラスアゲハとミヤマカラスアゲハが生息しており、アゲハチョウ属の中でも、青緑色に輝く美しさを持っている。カラスアゲハは、亜種(地域的変異)で分けると6亜種生息しており、一方、ミヤマカラスアゲハは1亜種のみが生息している。

アゲハチョウ属(Papilio)/アキリデス・グループ

  1. グループⅠ
    • カラスアゲハ原名亜種(Papilio dehaanii dehaanii C. Felder et R. Felder, 1864 )
    • カラスアゲハ 八丈亜種(Papilio dehaanii hachijonis Matsumura, 1919 )
    • カラスアゲハ トカラ亜種(Papilio dehaanii tokaraensis Fujioka, 1975)
    • オキナワカラスアゲハ 原名亜種(Papilio ryukyuensis ryukyuensis Fujioka, 1975)
    • オキナワカラスアゲハ(Papilio ryukyuensis amamiensis Fujioka, 1981)
    • ヤエヤマカラスアゲハ(Papilio bianor okinawensis Fruhstorfer, 1898)
  2. グループⅡ
    • ミヤマカラスアゲハ(Papilio maackii Menetries, 1858)

注意:形態、交配実験、染色体調査、分子系統研究による結果により2010年に学名変更されている。
用語解説
亜種:種よりさらに細かい分類単位。同じ種でも生息地域が異なり(分布が重ならない)、形態的な差が顕著な場合に用いられる。
原名亜種:記載された種がいくつかの亜種に分けられたとき、学名は「属名+種小名+亜種名」となる。このうち、最初に記載されたものを亜種名=種小名とし、基準として原名亜種と呼ぶ。

 これまで、分類は成虫の形態、幼虫の形態と食草、蛹の形態、地理的分布などにより行われてきたが、昨今、活発に行われているDNA分析 (ミトコンドリアDNAの塩基配列(ND5遺伝子789塩基)の解析)では、ミヤマカラスアゲハ(Papilio maackii)と中国のシナカラスアゲハ(Papilio syfanius)が同一種であることが 分かっている。また、カラスアゲハ(Papilio dehaanii dehaanii)と中国大陸西部に分布するクジャクアゲハ(Papilio polyctor)も同一種であることが判明している。こうした分子的手法を用いたDNA分析やアロザイムレベルからの分子系統学的研究は、これまで別種とされてきた種が同種であったことが判明するなどしているが、進化や移動の過程も 分かる。ミヤマカラスアゲハは、100万年以内に多型をもつ変異集団が中国大陸に生じ、氷河時代に日本列島に進入したと考えられている。

 カラスアゲハとミヤマカラスアゲハの違いは、形態的には、後翅裏面に黄色い帯が現れるのがミヤマカラスアゲハでカラスアゲハでは帯がないので 区別できる。幼虫の食草は、カラスアゲハがコクサギ、キハダ、サンショウ、カラスザンショウなどで、ミヤマカラスアゲハはキハダ、カラスザンショウなど。生息域はどちらも山地が主であるが、食草の関係でカラスアゲハは市街地に近い所でも見ることができる。
 ミヤマカラスアゲハは1亜種であるが、地域変異や個体変異が多く、翅の色や模様が異なっている。トンボにおいては、カワトンボ属の地理的変異個体群、ミナミヤンマのメスの翅の模様の地域変異、チョウトンボの翅の模様に個体変異がある。一生を通じた生態写真の撮影も重要なテーマであるが、地域変異や個体変異をテーマにして撮影するのも有意義である。
 掲載の写真は、カラスアゲハとミヤマカラスアゲハの春型でオスである。オスの前翅の一部にはビロード状の長毛があるが、これは発香鱗という鱗粉が変化して香り(性フェロモン)を 分泌するものである。他のチョウでは、発香鱗は翅全体に万遍なく混在して肉眼では確認できない種が多いが、アキリデスなどは翅の一部に集中していてオスの性標紋ともなっている。

注釈:本記事は、過去に様々な地域や場所において撮影し個別に公開していた写真を、時節柄の話題として提供するために再現像し 編纂したものです。

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カラスアゲハ(春型)

カラスアゲハ(春型オス)
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F22 0.8秒 ISO 100 +1/3EV(2012.5.20)

ミヤマカラスアゲハ(春型)

ミヤマカラスアゲハ(春型オス)
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 640 +1EV(2012.5.27)

カラスアゲハ(春型)

カラスアゲハ(春型オス)
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 1000 +1/3EV(2011.5.8)

ミヤマカラスアゲハ(春型)

ミヤマカラスアゲハ(春型オス)
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 1600 +1EV(2012.5.27)

カラスアゲハ(夏型メス)

カラスアゲハ(夏型メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F5.0 1/320秒 ISO 640 -1/3V(2012.8.11)

参考文献ほか

日本産蝶類和名学名便覧

松村 行栄 五十嵐 聖貴 松岡 教理
日本産アゲハチョウ科の分子系統学的研究
Bull. Fac. Agric. & Life Sci. Hirosaki Univ. No. 8 : 1 - 8, 2005

八木 孝司 佐々木 剛 尾本 惠市
ミトコンドリアDNA解析によって明らかになったカラスアゲハ亜属(アゲハチョウ科アゲハ千ョウ属)の系統,生物地理,斑紋の収斂現象
蝶と蛾 Trans. Iqpid .Soc. ,Japa n57 (2) 1:37-147 ,March 2006

八木孝司・佐々木剛
東アジア各地産カラスアゲハ亜属の系統関係
蝶類DNA研究会ニュースレター(3):7-9.

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