本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

磯田道史氏 IN 相国寺暁天講座

2017-08-02 12:55:33 | 住職の活動日記

久しぶりに早起きして

4時半には家を出て、いざ相国寺へ

受付の5時半前には到着

承天閣美術館の2階へ

クーラーの良く効いた大広間

120名ほどの座布団が並んでいる

順に積めて坐り

6時から座禅開始

坐り方の作法を教えていただき

座禅三昧

途中足をのばす休憩を取り

約45分ほどの座禅

警策(けいさく)を受けて下さい

との勧めもあり

あちこちで背中を打たれる音が響く

自己申告制、

自分で眠気が襲ったり

集中できない時に合掌すると

お互いに合掌礼拝をして策を受ける

 

6時45分から

「磯田道史先生」のお話

『災間を生きるー京都の震災史』

という題です。

 

「もう震災から2年が過ぎましたね」

という話には

もうここには震災はないだろう

ということを前提に話している

ということです。

しかし、

一回来たからもう来ないのではなく

私たちは震災と震災の間に

生きている、

ということで「災間を生きる」

といお題なのです。

 

1596年 慶長伏見地震 断層

1662年 寛文京都地震 断層

1707年 宝永地震 南海トラフ

1830年 文政京都地震 断層

 

これから分かるように100年周期で

地震が起きているということです。

1830年を最後に今まで地震がない

ということは、

奇蹟に近い200年の地震のない

時代を生きているということです。

 

熊本地震が起きるまでは

熊本は地震はないと思っていました

しかし、今日のお話を聞くと

 

1596年の慶長伏見地震はM7.5

これは中央構造線の地震連動では

この年の9月1日慶長伊予地震M7

9月4日慶長豊後地震M7

9月5日慶長伏見地震M7.5

というように連動して起きています

 

さて熊本はというと

1611年慶長三陸津波

1619年熊本八代地震

(前震後6時間で本震

 八代から大分へ、竹田城が壊滅)

1625年熊本地震

 1月 広島城地震で櫓倒潰

 4月 愛媛道後温泉で地震

 7月 熊本大地震 熊本城大被害

 

と、なんだか

先の熊本地震と似ています。

ということは

まだまだ安心できないのでは

と先生は警鐘を鳴らされています。

まだ数年後には起きる可能性も

歴史は語っている

ということです。

 

先生のお話は話題が豊富で

もっともとっと聞きたい

ですが時間があり

ほんのさわり程度のお話です

綿密に古文書を読み解き

そこから未来を見据えていく

過去を学ぶということは

未来を学んでいるということを

つくづく思い知りました。

 

お話の後は

朝粥のお接待です。

 

 

おかゆのことを「粥座」というのですね

 

 

真っ赤な朱塗りのお椀にお粥

お漬物二切れ、梅干し、

こんにゃくの甘辛煮

大根の漬物は一切れは残す

 

 

そこにお番茶を注ぎ

 

 

漬物でお椀を洗い

お茶を飲み干しお漬物を頂く

夏休みということもあり

子どもさん連れの方もいて

また、サラリーマンの方も

出勤前に座禅してお話を聞き

お粥を頂いて、と

とても得した時間を過ごされた

ようです。

 

 

ちょうど、朝日を浴びて

蓮の花が美しく花開いています

 

 

とても幻想的な

 

 

やはり蓮の花は朝見るのが一番

 

 

開き切った開敷蓮華

(かいふれんげ)もあり

 

 

これからという

未敷蓮華(みふれんげ)もあり

 

 

もう咲ききって

蓮の台(うてな)になった

ものもあって

それぞれの花がそれぞれに美しい

姿でした。

 

 

 

振り向けば大きな法堂(はっとう)

境内をでれば

町はこれから

動き始めようとしていました。

 

 

 

 

 

 

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