本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

三十七道品

2015-03-07 21:37:37 | 十地経

十地経では初地から十地まで

三十七道品が繰り返し、

それぞれの地に応じて実践の方法が

述べてあります。

 

三十七道品、十地経の中では

三十七菩提分法という名前で出てきます。

 

修行と言ってもいろいろありますが、

お釈迦さまはその修行の方法を

37の実践として説いておられます。

37を7のグループに分けて、

1.四念処(しねんじょ)

2.四正勤(ししょうごん)

3.四如意足(しにょいそく)

4.五根(ごこん)

5.五力(ごりき)

6.七覚支(しちかくし)

7.八正道(はっしょうどう)

合計すると37ということになります。

 

四念処、(身・受・心・法)

 身は不浄である。

 受は苦である。

 心は無常である。

 法は無我である。

ということを観じて、

浄・楽・常・我の顛倒を打ち破る。

 

四正勤 四つの正しい努力。

 律儀断、未だ生じない悪を生ぜしめないよう勤める。

 断断、すでに生じた悪を断じるよう勤める。

 随護断、未だ生じない善を生ぜしめるよう勤める。

 修断、すでに生じた善を増大させるよう勤める。

断というのは正しい努力が怠慢心を断じ、

また障りを断ずるかである。

 

四如意足 

如意とはものごとが自分の意の如くなること。

 欲如意足

 精進如意足

 心如意足(念如意足)

 思惟如意足(慧如意足)

それぞれ意欲と努力と心念と

観慧の力によって、

生み出される三昧で

その三昧を足がかりとして、

種々の如意をあらわす。

 

五根 根とはすぐれた働きがあるもの。

 信・精進・念・定・慧

の五つである。

これらは煩悩をおさえて

正しい悟りの道におもむかせる

勝れたはたらきがあるから

根といわれる。

 

五力 悪を破るのに力があるから

   力といわれる。

 信(信仰)力

 勤(努力)力

 念(憶念)力

 定(禅定)力

 慧(智慧)力

内容は五根と同じく実践道を

表している。

 

七覚支 覚はさとりの智慧を意味し、

 悟りの智慧を助けるから覚支という。

 念覚支

 擇法覚支(ちゃくほう)

 精進覚支

 喜覚支

 軽安覚支(きょうあん)

 定覚支

 捨覚支(しゃ)

の七つ、

念覚支は心に明らかに憶いとどめて忘れない。

擇法覚支は智慧によって法の真偽を選擇する。

精進覚支は正法に精励し、たゆまないこと。

喜覚支は正法を得て歓喜すること。

軽安覚支は心身が軽快で安穏なこと。

定覚支は禅定に入って散乱せしめないこと。

捨覚支は心が一方に偏らないで平等に保たれ平均していること。

 

八聖道と続きます。

 

お釈迦さまは実に丁寧に

実践の方法を事細かに説いておられます。

目に見える形としては、

滝に打たれるとか断食するとか

ありますが、

本来は智慧を磨いていく、そして

たゆまぬ努力ということが

根本のようです。

 

十地経では「助菩提分法」という形で

それぞれの地について

具体的に述べてあります。

 

私にとっても頭に叩き込んでおくべき

ことなのであえて記しました。

出てくる実践については

折に触れて書いていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

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