本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

改竄(かいざん)

2020-03-24 21:31:01 | 漢字

一人の方が命を懸けて残された

「手記」が疑惑を解明し

真実を明らかに

しようとしています。

自分にとって都合の悪いことを

書き換え改竄する

それも「公文書」

その事実に耐えきれなくなって

自ら死を選ばれたのでしょう

痛ましい限りです。

そういう怒りを込めて

あらためてこの字を

書いてみました。

 

難しい字です

「改竄」

「穴」の下に「鼠」を書きます

めったに書かない字なので

書き順を調べ書いてみました

何度も何度も、

竄(ザン)という読みは

もぐり込むという意味の語源

潜(セン)からきています

鼠が穴の中に入る

という意味から

逃げ隠れするということです

 

意味は

①かくれる。かくす。

②のがれる。逃げ隠れする。

③あらためる。かえる。「改竄」

ということになります。

 

鼠という字も

上の部分「臼」歯はを表し

下の部分は体と爪と尻尾を

表しています

言われてみればなるほどと

うなずける象形文字です。

私はネズミ年なのですが

鼠という字にはあまりいい意味は

ないようです。

 

「鼠窃狗偸」(そせつくとう)

こそどろ、という意味で

ネズミや犬のようにこそこそ

ものをぬすむ、

ということです。

それから

「投鼠忌器」

ねずみにとうずるにきをいむ

と読んで、

鼠に投げつけて殺そうとして

そのそばの器物を壊すことを

おそれる。

ということで、

君側の邪悪の臣を除こうとして

その災いが君に及ぶことを恐れる

というたとえです。

 

君側の一言が君を守るため

その災いが及ばないように

改竄したのが始まりのようです。

 

昔知り合いに

ウソの上手な人がいました

口から出まかせ

ウソを言っていると

しまいにはどれが真実やら

どれが嘘か分からなくなった

と言っていました

一つの嘘をつくと

それを隠すために次から次に

嘘を重ね、ついには嘘八百と

なってしまい

とうとう全部消しちゃえと

黒塗りにして改竄

分からなくしてしまう。

 

しかし、

これが個人レベルならまだしも

国家としての文書が

代表者にとって都合が悪い

となれば、

省庁あげて書き換え改竄と

これは由々しき出来事のように

思います。

こういうことがまかり通る

国になってしまった

ということは

何かしら末恐ろしい

不気味なものを感じます。

 

 

 

 

 

 

 

コメント
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