本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

鬼籍に入られた

2020-03-05 18:01:28 | 住職の活動日記

今回の船旅はとても寂しく

悲しい船出となりました

熊本から帰るやすぐに連絡が入り

とんぼ返りにまた九州へ

 

西方浄土とはよくいったもので

本当に西の空を見ていると

お浄土は西の方にあるような

気がしてきます

 

 

船は西へ向かって出航しました

一日のおわり

激しく燃えていた太陽も

その勤めを終えるかのように

静かに西に沈んでいきます

人の一生の終わりも

このように夕日が沈むように

静かに穏やかに

閉じていくのでしょう

 

子供さんの手が離れ

これからご夫婦でゆっくりと

二人だけの時間がもてるように

なった時だったのに

あまりにも残念な寂しい

お別れでした。

 

亡くなられた方の名簿を鬼籍とも

いうようです

何か違和感を感じますが

鬼の戸籍に入るというのは

しかし、

鬼という言葉も

今は漫画とかで「鬼滅の刃」とか

内容は知りませんが

鬼という言葉がいろんな場面で

使われるようです

 

この言葉の成り立ちも

昔は、

死人の顔にその人に似た面を被せ

その人が生きているようにして

祭ったところからきているようです

鬼の上の部分は面を表し

下の部分がヒトを表しています。

 

そこから、

たましい。死者の霊。

という意味が生まれ、

次第に化け物というような

悪い意味の内容も生まれてきます

また、

日本では、すぐれた勇猛な人を

鬼将軍とか

また反対の意味で鬼嫁とか

大きいという意味で鬼アザミなど

それから

悪いものには悪いものでもって

制するということでしょうか

鬼瓦というものもあります。

 

仏教では六道の餓鬼道を略して

「鬼」ともいうようです

餓鬼道から母親を救う

目連尊者の話は有名です

 

いずれは誰しもこの鬼籍に

入るのでしょうが

入り方が非常に難しいですね

とても身近に感じられます。

 

 

 

 

 

コメント (2)
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