『ほのぼのマイタウン』気まま通信

『ほのぼのマイタウン』のブログ版~見たこと、聞いたこと、伝えたいことを自由に気ままに綴ります。

書と画と詩と・・・山本萠さんの個展

2018-11-05 20:49:32 | 講演会・催し


        毎年この時期にNMCギャラリーで開かれる山本萠(もえぎ)さんの個展に行ってきました。

        

        
        今年も来年のカレンダーの原画や個性を放つ書がギャラリー内にしっとりとした雰囲気を醸していました。


        

        




        萠さんは所沢在住の書家・詩人で、古い借家に猫と暮らし、携帯ももちろんパソコンもファクスも使わず(固定電話だけ)、手紙を書く。

        クーラーもテレビもなくラジオだけ。好きな骨董の器に囲まれて、自然や生き物の命をいとおしみながら暮らしていらっしゃいます。

        私はこういう方に会うと、自分が恥ずかしくなると同時に、たとえようもない憧れを抱いてしまいます。


        利便さばかりを追求し、それに振り回され、何か大切なものを見失っているような現代。

        私の子ども時代までは萠さんと同様の暮らしをしていました。

        あ~ぁ 昭和の時代が懐かしい。

        


        

                         

        ギャラリー中央には「蝶の星」と題する5月の原画に秋の設え、ホトトギスや野の花は萠さんが摘んで活けたもの。


        
         「おとは しぐれか」(山頭火句)
        
         「けふも いちにち 風をあるいてきた」(山頭火句)
        
         丸山薫詩 「汽車に乗って」
        
         石垣りん詩 「契」
         「海よ云ふてはなりませぬ 空もだまってゐますゆえ 
          あなたが誰で わたしが何か 誰もまことは知りませぬ」

        
        石垣りんの詩、いいですねぇ。



        それに表装が渋くて小粋で、おしゃれでしょう?

        萠さんが集めた古布の中から、書に合うものを選びに選んで組み合わせたもの。

        掛け軸はプロに頼み、額装は自分でやるそうです。



        

        詩人、エッセイスト、モノクロームの写真家でもある萠さんのこれまでの著書。

        この前にNMCギャラリーで個展をし、先月のブログでも紹介した佐久間良一さんもいらしていて、

        プロの写真家でもある佐久間さんが「モノクロの写真が素晴らしい」とおっしゃっていました。

        素人の私からみても、骨董の器のひびや静物がつくる光と影、その静謐さと品性に心打たれます。



        

        来年のカレンダーを求めて帰りました。

        

        今回は表紙をはじめ猫の画が3枚もあってうれしい。

        カレンダーというより萠さんが精魂込めた書画集です。


        
        ■山本萠 書とカレンダー原画展  11月6日(火)まで
                         NMCギャラリー&スタジオ
                         小平市小川西町4-14-27
                         042-346-7300

        









             
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