日本は、中国、北朝鮮、ロシアなど猛烈に核能力を向上させている国に取り巻かれており、数千発もの核兵器の射程内にある。
「唯一の被爆国の悲劇」としての核廃絶は正しいが、本当にそれを望むならば、東アジアの現状を踏まえた、ありうべき国家戦略を日本自身が構想しなければならない。内閣、自衛隊、メディアなどで核政策に深くコミットしてきた4人の専門家が、「タブーなき核論議」を展開している。(ブックカバー裏、紹介文より)
内容は、2021年9月10日に新潮社で行われた座談会であり、本書は2022年3月20日に発行されています。
まさに核保有国のロシアが核使用をちらつかせながら、周辺国を恫喝し侵略する場面に世界は遭遇しています。
核廃絶をライフワークとする岸田首相。理想は正しい。しかし日本を取り巻く現実を冷静に分析し行動に移せるか。
BSフジプライムニュースにたびたび出演している兼原信克氏を中心に行われた座談会。
兼原信克(かねはら のぶかつ) 1959年生まれ。元国家安全保障局次長
太田昌克(おおた まさかつ) 1968年生まれ。共同通信編集委員
高見澤●(将の旧字体)林(たかみざわ のぶしげ) 1955年生まれ。元軍縮会議日本政府代表部大使
番匠幸一郎(ばんしょう こういちろう) 1958年生まれ。元陸上自衛隊西部方面総監
まだ三分の一ほどしか読み進んでいません。年金生活のボケたジジイなのでなかなか読み進めません。
座談会メンバーは、ほぼ同年代。まだまだ精力的に働いていらっしゃいます。
やらかし具合が世界を変えてしまいましたよ
日本も熊(プーさん)への物理的組織的即時対応可能な態勢を整備する必要が
・・・なくなればいいんですが
この本は読んでおりませんが、核兵器を考える時にどうしてもある矛盾を感じています。それは通常兵器と核兵器を何故分離して考えるのかという問題です。大量殺戮兵器だから? でも核兵器も通常兵器の延長でしかありません(戦略兵器と戦術兵器の違いはありますが)。
命を奪われるのに核だろうが鉄砲の玉だろうが毒ガスだろうが違いはないと思ってしまうのです。核兵器だけ廃絶を叫んでも片手落ちで何故核兵器があるのかという根本的な問題を忘れているんじゃないでしょうか。
核兵器廃絶を言うならその前に軍備の廃絶自体を射程に入れない限り、大国のエゴに利用されるだけで終わってしまうと思います。
残念な事ではありますが国家という共同性の存在(国家主権)を是認するのであれば、国家主権=軍事なのは近代国家が成立してからの大原則なので、現状の核兵器廃絶という発想自体には大きな疑問を感じてしまいます。
おっしゃる通り現実は現実なんですよね。
もっとも個人的には国家主権の全否定というアイデア自体には少し魅力を感じないわけではないですが、世界中で同時に行われなければ意味ないので全く非現実的な話です。
憲法9条の本当の意味はそこにありますが、「あっ、それ理想なので一応」という条文を付け加えるだけで現実的な憲法になるのに、何故誰も言い出さないんでしょうね。
馬鹿みたいな表現ですが「理想は理想だからね」という言い方にいろんな意味を込める事が出来、なぜ軍備があるのかという責任性を相手に投げる事が可能になるはずと思ったりするのですが・・・。
諸外国の憲法では時々そのようなニュアンスがあるようにも思います。
長々と申し訳ありません。
テーマがテーマだけにコメントするかどうか悩みましたが、半端なコメントもちょっとどうかと思ってしまいまして・・・。
プーチンのやらかしで世界情勢が一変しました。
中国は注意深くロシアの行動を観察しているでしょう。
日本も現実を直視して対策を練らねばならないと思います。
この本は、わたしもまだ第一章の核をめぐる現状のところまでしか読んでいません。
なので本については端に置いておき、私感に基づいていきたいと思います。
>核兵器も通常兵器の延長でしかありません
これについては、核兵器のみで戦争が遂行されるわけではないので、私も異論はありません。核のみで相手を制圧しようとしたらそれこそ人類滅亡の可能性があります。
通常兵器による軍事行動が基本となって、核兵器は今回のプーチンのように相手国さらには支援国に対して使用を匂わせて戦況を優位に運ぶことに使われるケースが多いのではないでしょうか。
まさに大国(核保有国)のエゴですね。
>国家主権=軍事
世界は弱肉強食。悲しいかな、外交は軍事力をバックにしておこなわれていることは認めざるを得ません。
そして経済力。中国が発展途上国に対し表向きは支援を歌いながら、自国に有利な契約を結び、相手が履行出来なくなった時には容赦なく利権を奪い取っていく(債務のわな)。他国が批判しようものなら勝手な持論で抗弁する(抗弁できるだけの軍事力が自国にあると確信している)。
相手と対等に交渉するためには、それ相応の軍事力がなければ真の交渉ができないのが現実だと思います。
尖閣、ミサイルに対し、日本が決まり文句の「遺憾である」と表明しても相手は痛くも痒くもないでしょう。下手をすれば言い換えさえるのがオチです。
>憲法9条
戦後、米国の介入?によって制定された「日本国憲法」。
〜〜正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
確かに理想的な世界をベースにしています。
個人的意見ですが、現実は……..。
9条があるから、紛争が起きないと巷では云々言っていますが、実際のところは完全装備の兵士の前に裸で立つような状態だと思います。
ウクライナの現状を中国は注意深く観察しているに違いありません。
台湾についてロシアの行動を当てはめてsimulationしているでしょう。
バイデン政権は第三次世界大戦の可能性を恐れて介入をしません。ドイツ(NATO)も同様です。結果ロシアは侵攻を止めるどころか押し進めています。
日本周辺に置き換えれば、アメリカがオバマ政権時のように台湾に関し弱気な発言、態度をとれば中国は動くかもしれません。台湾の次は尖閣になるかもしれません。
日本が核武装すること。私は基本的には反対です。
戦略として核武装しなくても抑止力を備えること、これを国は真剣に考えなければならない時期が来たと思います。実際は遅すぎる感もありますが。
戦術として、個人的には軍備増強は避けられないと思います。そして関連する法の整備も早急に進めるべきでしょう。
日米同盟はとても大事です。でも主体は日本です。あくまでも日本が戦わなければアメリカは出てこない可能性もあります。
片務的な同盟なので、ウクライナのように武器を供与するからよろしく、となるかもしれません。
核保有国である米国が同盟国である重要性は言うまでもありませんが、より有効にするためには、双務的な同盟にすること。そのためには憲法を改正すること。
そして我々国民が自国は自分たちが守ると言う認識を持つことが必要だと思います。