はじめの戦車模型づくり

老眼に悩みながらもとにかく完成させることを目指します! 2009年3月8日開設

「東国の雄」上杉景勝

2023-08-11 19:36:02 | 読書

 

上杉といえば、「上杉謙信」ですよね。

そして次は大河ドラマ「天地人」の主人公となった家臣である「直江兼続」ではないでしょうか。

私もそんな認識でいました。

しかし、本書を読んでその認識は吹っ飛びました。

 

謙信没後の後継者争いに勝ち、戦国大名となった上杉景勝。

戦乱の中、武田氏が滅び、織田信長の脅威にさらされて滅亡の危機を迎える。

 

本能寺の変で窮地を脱した景勝は、領国を平定して豊臣大名として120万石を治める大大名へ。

しかし、秀吉の死。そして関ヶ原の戦いで西軍が敗れた結果、上洛謝罪して存続を許される。

 

なんとか危機を脱したものの、会津120万石から米沢30万石へと大幅な減封となる。

景勝は米沢藩祖となり、米沢藩は明治維新まで続くこととなった。

 

兼続は部下の直江に任せっきりという印象があるようですが、実はそんなことはなかったようです。

発した文書も兼続の4倍以上の数があります。

兼続の書面が事務的な内容が多数なのに対し、景勝は部下に対し時には直情的な内容を書き付けることもあったというのを本書を読んで知りました。

戦国大名から近世大名へと見事に変貌できた上杉景勝。

本書は現存する書面を読み解き、景勝が69年の生涯の中で何度も迎えた危機をどのようにして乗り越えることをできたかを描いています。

本書を読んで「上杉景勝」に対する認識はおおいに変わり、世間一般の認識と真実とのズレが大きいことを知ることとなりました。

 


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2 コメント

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Unknown (クラキン)
2023-08-13 08:38:58
並み居る戦国武将の本当の姿というのはなかなか判りませんが、大河ドラマなんか見ていると同じ人でも描かれ方ひとつで全く別人のように見えてしまうのが面白いです。
想像の余地が大きいという意味では非常に楽しいです。
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Unknown (hajime)
2023-08-13 12:14:29
クラキン様、コメントありがとうございます。
ドラマは盛り上げる事(視聴率を取るために)が必要なので、オーバーに演出したり、主人公を盛り立てるために歴史的に重要な部分をカットしたりしてしまいます。
歴史小説ではなく、歴史学者が実在する書面や写しから事実を突き詰めていく書物が私は好きです。
日本の中世史もここ20数年の間に新たな発見があったようで、今までの通説が怪しくなったりして非常に興味深いです。
最近、伊達政宗、徳川家康、上杉景勝を読みましたが、次は小田原北条か武田を読みたいと思っています。
あと、茨城の佐竹氏もなかなか面白そうです。
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