ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

散華の如く~心か、体か、~

2013-07-17 | 散華の如く~天下出世の蝶~
触れて欲しかった。
受け止めたかった。
なのに、
“ごめんねごめんね…”
生まれて来た命に、
ごめんねとは酷い。
和尚「やはり御従兄妹、似かよるものにございますな」
和尚様は明智様と熙子様の出会いを教えてくれた。
帰蝶「…」
私は初恋の方の、二度目の恋を聞くことになった。
和尚「皮膚病を患う熙子殿は…」
姿見に己を映し出し、
「お断り下さいませ」
キッパリ縁談を断る。
しかし困った。見合いの席に、相手が居らぬ無礼。
何とか場を取り繕うため、空席に姉を座らせたが、
“話が違う”
妹の代わりに姉を持って寄越すとは、
と、変わり身を見破ってしまわれた。
顔を付き合わせず、縁談を断るとは無礼千万。
ついには、お相手の妻木の家まで押し掛けた。
そのお怒りを鎮めようと、娘は意を決し、
「私の、この体は…」
病に侵された柔肌を見せた。
「斯様身体では、反ってご迷惑。お帰り下さいませ」
“見くびるでない”
そなたは体を嫁がせるか?
心で以て夫に尽くさぬか?
病など断る理由に値せず、
“兼ねてより、会いたいと思っておった”