平荘町・上荘町ゆく(56) (平荘町)野の仏たち(7) ほほえみ地蔵
昭和54年、西山(加古川市平荘町)の墓地で二基の仏たち(写真)は発見されました。
見つけたのは西山在住の藤原良夫さんで、ウルシやツタが生い茂った中にで発見されました。
二基のうち写真右の一基は、「ほほえみ地蔵」として知られています。
お祭りの夜に、ゆれる灯明の明かりに照らされると、お顔が、にっこりと笑っているように見えたところから名づけられました。
「ほほえみ地蔵」は「線刻地蔵板碑」で、線刻で鮮明な写真がとれませんでしたので拓本で紹介します。
説明板(加古川市教育委員会)を読んでおきます。
この板碑は、古墳時代の家形石棺の身の底の部分を再利用し、線刻で蓮華座上に立つ地蔵菩薩を彫り出した珍しいものです。
地蔵像の左右に銘文があり、応長元年(1311)9月に造られたことが分かります。
・・・(一部略)・・・
制作年代が明らかなこの板碑は、この地域の特徴である、いわゆる石棺仏であり、線刻で仏像が表現された鎌倉時代の石造品としては県内唯一の例と考えられるものです。
それにしても、この地域に石棺仏の多いのは驚きです。
今後も新しく発見されるかもしれません。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます