平尾台自然の郷野草勉強会

平尾台の自然と野草を見守り観察し
記録するボランティアのグループ。

ノハナショブ 近年に無い群生。

2013-06-28 | 野草の観察

25日の下見で8個の幼菌を発見勉強会まで持ちますようにと願いながら
翌日も翌日も来てみました。残念なことに皆さんが観察出来たのは1本のみ
それでも初めてと喜んで頂きホッとしましたが、キヌガサダケばかり数カ所も回り
ノハナショウブの咲き誇る湿地を見る余裕がありませんでした。




下見で開花したキヌガサダケ

子実体は初めは鶏卵のような球体として地上に出現し、
底部には太いひも状~根状の(根状菌糸束)を備えることが多い。
白い外皮の内部には、薄くて丈夫な膜質の殻皮内層に
包まれた基本体が形成される。
基本体は薄くて釣鐘状を呈するかさの表面を覆い、
さらにかさに包み込まれるようにして基本体を高く持ち上げる托が発達している。
球状のつぼみの先端が大きく裂けて開き、基本体を乗せたかさの先端が現れ、
さらに托がすみやかに伸長する。
托の伸びが限界に達したところで、かさの下端と托の基部付近をつないでいた殻皮内層が切れ、
それに引き出されるようにして、かさの内面に折りたたまれていた菌網(indusium)と呼ばれる
レース状の附属器官が伸び始める。

今回の観察で幼菌から菌網が開くまでの時間は夜とは限らない
外気温に関係している様に感じました。
昼の11時ごろ基本体を発見夕方17時頃見に行くと、
まだ少し伸び始めたばかり、翌朝の6時再度行ってみると、菌網は完全には
降り切っていませんでした。ながーい観察に疲れます。
それでも、飛び出す瞬間にはまだ出会わない修行が足りないのでしょうネ




カラスビシャク(烏柄杓)
学名:Pinellia ternata)とは、サトイモ科の植物の一種。
花の形がウラシマソウによく似ている。むしろテンナンショウ属の多くより似ている
苞の中の柱状の花序がその背面で苞と癒合するなど、はっきりと異なる点から別属とされる。




ちょっと違うコナスビがあると思っていましたら
写してくれていました。



ナガエコナスビ
サクラソウ科 オカトラノオ属
花柄が6~18mmのものをナガエコナスビ(var. thunbergiana)
として分けることがあり、山地に見られ、花も大きい

  
コマツナギ    ソクシンラン種子    

コマツナギ(駒繋)マメ科
学名は、Indigofera pseudotinctoria
葉は奇数羽状複葉。小葉は4~5対で長さ8~20mmの長楕円形。葉の脇から総状花序を出し、
淡紅紫色で長さ4mmの蝶形花を開く。豆果は長さ約3cmの円柱形。
  最近道路緑化などのために中国などのトウコマツナギ
(Indigofera bungeana )が持ち込まれている。
台上への登山道にも植えられていて心配です。

ソクシンラン(束心蘭)ユリ科ソクシンラン属
学名は、Aletris spicata
花の時期より種子が目立つ気になって写して頂きました
とても可愛いのです。

撮影:釘宮



この開花調査の成果気持ちよく写真を提供して頂いています。
台上では珍しい花を写してきてくれました。



正式名はウマノアシガタ(八重)
一説にはウマノアシガタの八重咲きをキンポウゲと呼ぶのだと言う人もいる。
 日本全土、中国、朝鮮半島に分布し、しばしば群生して野を黄金色に彩り、
金鳳花の名にふさわしい花姿を見せる。

 花弁が光を浴びてキラキラ光るのは花弁の下のデンプンを
含む細胞層が光を反射する事による。
キンポウゲはいかにもふさわしい名であるが、
分類上は固体を指す言葉では無く、キンポウゲ科全体を指し、
この花の名はウマノアシガタである。


    
アマドコロ(種子)     シオデ(雌花)    ゲンノショウコ 

シオデ(雌花)
シオデ属(学名 Smilax)は、サルトリイバラ科
(またはユリ科)に分類される多年生植物。

ゲンノショウコ(現の証拠)
今年初めてのの観察です。 

撮影:吉松



野焼きの飛び火のため大切な野草が絶えてしまうと新聞が騒ぎましたが
全く反対で見事に再生した一面のノハナショブ・ヌマトラノオ



ノハナショウブ(野花菖蒲) アヤメ科アヤメ属
学名:Iris ensata var. spontanea)
多年草。花期は6月から7月で、赤紫色の花びらの基部に黄色のすじが入るのが特徴。
アヤメには網目模様が入り、カキツバタには白色から淡黄色のすじが入る。
園芸種であるハナショウブ(花菖蒲 Iris ensata var. ensata)の原種である。

山口県のウツギバタと言う所へノハナショウブの自生地を
見学に行きましたが白やピンクのノハナショウブが咲いており
どの色にも黄色い筋がくっきりと入っていました。


  
ヌマトラノオ     ムラサキニガナ

ヌマトラノオ(サクラソウ科 オカトラノオ属)
学名:Lysimachia fortunei 
和名の由来は通常の草原に生育するオカトラノオと比較したもの。
初夏に花穂を形成し、白い花を咲かせるが、
オカトラノオのようには頭を垂れない。 


ムラサキニガナ(紫苦菜)
学名は、Lactuca sororia キク科アキノノゲシ属





ハエドクソウ(蠅毒草)ハエドクソウ科(クロンキスト体系ではクマツヅラ科)の多年草。
学名:Phryma leptostahya subsp asiatica)は
有毒植物。和名は、この植物から出る液が蛆殺しや殺虫剤に使われていることに由来する。主な毒の
成分はフリマロリンで、食べると嘔吐などを引き起こす。

この小さな花はレンズを通すと物すごく繊細で可愛い
小さく揺れる暗い場所での、さすがの撮影


 
ツマグロヒョウモン雌・雄

今回撮影が出来た蝶


撮影:桃坂





ムラサキカタバミ 「カタバミ科カタバミ属」
南アフリカ原産の半耐寒性の多年草(球根植物)、カタバミの園芸品種です。
花茎を伸ばした茎先に桃色の大輪の花を咲かせる 葉は
三つ葉形で緑色をしています。 葯と花の中心部の色は黄色です。
カタバミの名は「傍食(かたばみ=1部が欠けていること)」の意味で、
小葉がハート形になっていて、欠けているように見えるため
名づけられたという。



ベニシジミ

撮影:下猶



当日は九工大のロケット打ち上げのため
通行止めが多く神社林道の観察が出来ませんでした。

ムシムシと暑い中の開花調査お疲れさまでした。
誰一人文句も言わず黙々とボランティア調査をしています。
そんな小さな積み重ねが、少しでも後世の人の役に立つ事が出来たら幸せですね。

お知らせ
無料休憩所が写真展が出来るように改装されました。

第1回目写真展をしています。
期間7/1日~31日迄

小さな写真展 平尾台の四季  児島 宏 15点
フォトクラブ華連 平尾台風景 華連メンバー内9名 

平尾台へお越しの節は
是非、見に来てください。無料です。




次回7/26日(金曜日)
平尾台自然の郷花工房 9:30分発

暑さ本番です水分・暑さ対策を充分にしておいで下さい。




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台風予報の最中に

2013-06-12 | 野草の観察

6月の台風・・・予報、が出て観察会も出来ないかと心配していましたが
本日晴れ後曇り、8:30分外気温は既に26℃これでは熱中症に注意が必要なお天気です。

久しぶりの青空 午後からは秋の様な鰯雲、反対の空は入道雲と変な天気です。

下見では



コガクウツギ
(小額空木、小萼空木、)
学名:Hydrangea luteovenosa)は、アジサイ科、アジサイ属の落葉低木。
名の由来はガクウツギよりも花が小さいことによる。
枝先に散房花序をつける。 両生花と装飾花がいっしょにつく。 直径3~5cm。
 装飾花のガク片は白色で3~4個、大小がある。


    
キダチニンドウ   スイカズラ       ヒルガオ

キダチニンドウ
スイカズラ科スイカズラ属の常緑つる性木本。
(吸い葛、学名:Lonicera japonica)
別名、ニンドウ(忍冬)。冬場を耐え忍ぶ事からこの名がついた。

スイカズラ「吸い葛」
、古くは花を口にくわえて甘い蜜を吸うことが行なわれたことに因む
砂糖の無い頃の日本では、砂糖の代わりとして用いられていた。
スイカズラ類の英名(honeysuckle)もそれに因む名称で、
洋の東西を問わずスイカズラやその近縁の植物の花を
口にくわえて蜜を吸うことが行われていたようである。

ヒルガオ(昼顔)ヒルガオ科の植物。
学名Calystegia japonica、シノニムCalystegia pubescens他)
アサガオ同様朝開花するが昼になっても花がしぼまないことからこの名がある。
花の形は漏斗形。苞葉が萼を包み込むので、
帰化植物のセイヨウヒルガオ(西洋昼顔、学名Convolvulus arvensis)と区別できる。



センダン「栴檀」センダン科センダン属の落葉高木。
、学名: Melia azedarach)は、別名としてオウチ(楝)、アミノキなどがある。
「栴檀は双葉より芳(かんば)し」のことわざでよく知られるが、
これはセンダンではなくビャクダン(白檀)を指す。

撮影・編集 森




今日も貴重な写真を頂きました。



キキョウソウ
別名ダンダンギキョウ 
キキョウ科
学名 Triodanis perfoliata
英名等 Common nenus’ Looking-glass
自然分布 北アメリカ 
一年草.茎は高さ20~80cm,稜上にまばらな毛がある.葉は互生,
無柄でハート形の基部で茎を抱き,下面とへりに毛.花はほとんど無柄.
葉笨に1~3個ずつつくが,初めに閉鎖花のみつけ,後から普通の花をつける.
鮮紫色で5裂,がく片5個,雄ずい5個(閉鎖花では3個),雌ずい1個.
果実は円筒形で頂部にがく片が残る.


  

ミゾコウジュ「シソ科 アキギリ属 」
学名Salvia plebeia
田の縁や河川敷など,湿り気のある日当たりのよい所に生える越年草。
キバナアキギリやアキノタムラソウなどと同じアキギリ属の仲間だが,
花が小さいので同じ仲間とは気がつきにくい。
アキギリ属のほかの種は夏から秋に花が咲くものがほとんどだが,
ミゾコウジュは春の終わりに花を咲かせる。

  

実物を見てないので不確実なのです。
もしかして、
ビロードツメクサ「マメ科」
       学名:Trifolium hirtum トリフォリウム・ヒルツム
和名:ビロードアカツメクサ
英名:Rose Clover 性状:一年草
原産地:ヨーロッパ東部~南部
特徴など:日本にも帰化植物として入ってきているクローバーの仲間。
淡いピンク色の花がかわいい。



ヤブムラサキ
学名は、Callicarpa mollis
クマツヅラ科ムラサキシキブ属
枝や葉裏、花柄、萼などに灰白色の星状毛が密生する。葉は対生。

まだ蕊の出始めたばかりの可愛いヤブムラサキ
葉を触るとビロードのような手触りです。

撮影:釘宮



最近マクロ撮影に精を出して頑張っています。



アメリカイヌホウズキ
「ナス科ナス属」 学名:Solanum ptychanthum
」1年草
北アメリカ原産の帰化植物。葉はやや幅が狭い。葉の下部の縁にあらい鋸歯があるものが多い。
花は2~4個が枝先の散形花序(小花柄が1箇所につく。
直径8mmほどの淡紫色~白色。花が終わると花柄は下に垂れ、
花期は7~9月
オオイヌホオズキ、アメリカイヌホオズキなどは、よく似ており分類が難しい。



ヒメジョンとモンキチョウ

撮影:吉松






カワジシャ
(川苣、カワジサ):
 貝原益軒の「菜譜」(1704年)には「水萵苣(かわちさ) 
「水辺に生ず。泥溝の地に宜し、子あり、をのづから地におちて春生ず。
生なるを酢みそにて食す。性冷なり。虚寒の人食ふべからず」とある。
「本朝食鑑」(1697年)の中で、「昧は微苦、無毒、風熱(せき、痰の出るかぜ)、
咽痛を治し、
酒毒を解する」として、民間薬の効能について述べている。
葉には明確な鋸歯があり、これは外来種のオオカワヂシャと見分ける最大のポイントで
花柄が直線的に斜上するのも本種の特徴。

  
シオデ         テイカカズラ

シオデ
シオデ(牛尾菜)
学名は、Smilax riparia
サルトリイバラ科シオデ属
よく似たタチシオデは、雄しべの葯が楕円形、花被片が平開、葉の裏面が粉白色、

撮影:桃坂



何時も意味深な写真を見せてくれます。
目の付けどころが違う方です。




シロミノヘビイチゴ(白実野蛇苺)
1930年に牧野富太郎氏が栃木県で発見したとされております。
新日本植物図鑑では見当たりません。
また、ヤブヘビイチゴ(未掲載)の白実種ではないかとの説もあるようです。
観察では草丈が5~10センチ、
葉は3出複葉で小葉には細かい鋸歯があります。
4~5月に、葉脇より長い柄を出して5弁花を付けるようです。
花の時期は同じ色なので、はっきり見分ける事が出来ません。
花後に付ける直径1~1.5センチで球形の偽果が真っ白なのが特徴でした。

シロミノヤブヘビイチゴ学名Duchesnea indica f. albocaput





アブラギリ「油桐」別名ドクエ(毒荏)
学名:Vernicia cordata)はトウダイグサ科の落葉高木。
種子から桐油と呼ばれる油を採取して塗料などに用いる。桐油は不飽和脂肪酸を多く含む乾性油であるため、
塗料や油紙の材料として盛んに使われた。ただし、エレオステアリン酸など毒性を持つ不飽和脂肪酸を含むため、食用にはできない
これは古くから種子の油を食用や塗料用として用いた エゴマ(荏)と対比した名前である。




 

ハンカイソウ
学名: Ligularia japonica )キク科メタカラコウ属の多年草。
直径30cmにもなる切れこんだ大きな葉が最大の特徴。草丈も
人の目の位置ぐらいまでになる。
属名の Ligularia はラテン語の「ligula(舌)」からきている。
小さい舌状の花弁から名づけられた。
種小名の japonica は「日本の」という意味である。 

撮影:河田



暑い中日陰もない登山道は疲れます。
でも、昼食時の茶が床は涼やかで、眠りに就きたい心地よさです。

この季節は、花の過渡期にあり あまり観察出来ないと思っていましたが
結構いろんな花を楽しむ事が出来ました。
帽子を忘れた人、水が少なかった人等、少々のアクシデントはありましたが
何とか無事観察会を終える事が出来ました。

怪我無く観察が出来ました。
これ以上に厳しい季節を迎えます
お身体に気を付けてお過ごしくださいますように!


次回勉強会
6/28日(金曜日)です。
元気でおいで下さい。





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