平尾台自然の郷野草勉強会

平尾台の自然と野草を見守り観察し
記録するボランティアのグループ。

大きな災害が予想される台風27号接近中の野草勉強会

2013-10-25 | 野草の観察

心配の進路をはずれ南下したものの、雨と霧の中、台上は視界5m前後
霧の中から怖かったと一人二人と心配そうな顔・顔・・。
午後から上がるから大丈夫と気強く語り合いながら開花調査へ出発。




10/5日の下見では快晴あのコースで決まりネと話しながら快調に調査
ヤマラッキョウも開花し始めています。



リンドウ(竜胆)リンドウ科リンドウ属の多年生植物。
花は晴天の時だけ開き、釣り鐘型のきれいな紫色で、茎の先に上向きにいくつも
咲かせる。高さは50cmほど。葉は細長く、対生につく。


今年のセンブリの多さに感激



センブリ(千振)
学名:Swertia japonica (Schult.) Makino
リンドウ科センブリ属の二年草
薬草として利用され、生薬名及び別名は当薬(とうやく)という。


湿原のスイランも満開



スイラン
キク科スイラン属( Hololeion)
根出葉は線状披針形で長さ50cmになる。葉形がランに似ており,
湿地に生えるところからスイラン(水蘭)とよばれる。


イヌセンブリも健在でしたセンターのボランティアの方たちが
ロープを張って下さると言うので杭の打ち込み場所を確認
杭を運んで下さった釘宮さんへ<感謝>





ゲンノショウコ(現証拠)、ミコシグサ(神輿草)
フウロソウ科 フウロソウ属
左は熟した種を飛ばした後、 形が神輿の屋根に似ているので
神輿草(ミコシグサ)という名前があります。





ムラサキセンブリ( 紫千振)
 科名 リンドウ 属名 センブリ
 学名 Swertia pseudochinensis
環境省のレッドリスト(2007)では、準絶滅危惧(NT)に登録されている。
千振(センブリ)と同様に苦味があるが、薬用にはされない。
花は合弁花で、花冠が5つに深く裂ける。雄しべは1本、雌しべは1本です。
開花前の可愛さを撮影してみました。 





野焼きが適切な時期に行われた
所為でしょうかススキの生育が順調のようです。

10/22日センターボランティアで再度の下見を兼ねてきました。



サラシナショウマ
サラシナショウマ(晒菜升麻)キンポウゲ科サラシナショウマ属 の多年草。
学名:Cimicifuga simplex (DC.) Wormsk. ex Turcz.
名前の「サラシナ」は若菜を茹で水にさらして山菜として食したことに由来する。
本種やその他同属植物の根茎は升麻(ショウマ)と言う薬草として使用される。
ススキとサラシナショマが群生
とても人の入れる所では無いのですが無理を言って入って頂きました。






ツチイナゴ Patanga japonica
他のバッタとは違う特徴が多い。体長は4 - 5cmほどで、
成虫の体型はトノサマバッタに似るが、体色は褐色で、
背中の真ん中に白っぽい線があり、複眼の下に黒っぽい線がある。
また、全身に細かい毛が生えている。食べる植物はイネ科植物ではなく、
クズやカナムグラなどの葉の広い植物で、それらの植物が生えている
草丈の高い茂みによく生息する。他のバッタは卵で越冬するが、
ツチイナゴは成虫で越冬する。




メスグロヒョウモン♀(雌黒豹紋)チョウ目(鱗翅目)
科名:タテハチョウ科ドクチョウ亜科ヒョウモンチョウ族に分類されるチョウの一種。
学名: Damora saganaまたはArgynnis sagana
和名通りメスが黒っぽく、雌雄で極端に体色が異なる
福岡県の絶滅危惧種だそうです。



アケボノソウ(曙草)別名キツネノササゲ。リンドウ科センブリ属の多年草。
学名:Swertia bimaculata
分枝した茎の先端に径2cm程度の白い花をつける。花は5弁で星型。花弁には紫色の点と、
黄緑色の特徴的な丸い模様がつく。
和名アケボノソウの名前は、この模様を夜明けの星空に見立てた名前。





シロバナサクラタデ(白花桜蓼)タデ科 イヌタデ属
学名: Persicaria japonica  (Meisn.) H. Gross
紅色を帯びる節がある。葉は披針形。鞘状の托葉は長さ1~2.5cmで、粗い伏毛があり、
縁には長毛が生える。枝先に花序を1~5本出し、花を多数つける。花被は白色で腺点があり、
長さ3~4mm。雄しべは普通8個、雌しべは1個で花柱は2~3岐。
花には長花柱花と短花柱花との2型がある。

下見では日にちを選べるのですが勉強会は
日程が決まっていますので雨でも風でも仕方がありませんネ
今年は今まで一回のお休みもありませんでした。


10/25日小雨



ススキもないガレ場に小さなナンバンギセルが転々と咲いています。
ヒメナンバンギセルと言うのがあるそうですが
実物を見た事が無いのでもしかしたらと想像の世界です。

撮影:編集:森










シロヨメナ(白嫁菜) 科名 キク 属名 シオン
学名 Aster ageratoides 分布 本州から沖縄にかけて分布。海外では、台湾にも分布。
葉には短かい柄があって互生し、長楕円状披針形で先は鋭くとがり、
基部はくさび形で、縁には大きな鋸歯がある。白色の頭花は径1.5~2cm。
そう果に長さ3~5mmの冠毛がある。総苞は筒状。






ツルリンドウ(蔓竜胆)リンドウ科ツルリンドウ属の多年草のつる植物。
学名:Tripterospermum japonicum)、紅紫色の果実が花弁の先に実る。


撮影:吉松







センニンソウ(仙人草)キンポウゲ科センニンソウ属の多年草。
学名 Clematis terniflora
果実は種子状で平たく倒卵形でミカン色で、花の後の雌しべの花柱(かちゅう)が
伸びて果実に残り、長さ3センチくらいになって羽毛状になり、風で飛散して繁殖します。




アキグミ
アキグミ(秋茱萸)グミ科グミ属の落葉低木。
学名Elaeagnus umbellata
果実は食用となり、果実酒などに利用される。
和名の由来は、秋に果実が熟すことから。

雨の日も悪い事ばかりではありませんネ
人によっては雨か霧でしか花は写さないと言う事を
聞いたことがあります。





ベニバナボロギク
ベニバナボロギク(紅花襤褸菊)キク科ベニバナボロギク属の一年草。
学名:Crassocephalum crepidioides
柔らかな草で、筒状の先端が赤くなる花をつける。




シマカンギク(島寒菊)キク科キク属 別名アブラギク。
学名は、Chrysanthemum indicum
和名の由来は、九州北部一帯の海岸や島々などに大きな群落が見られたことによる。
別名を油菊(アブラギク)これは、
江戸時代にこの花を油に浸したものを傷薬にしたことに由来する


撮影:山中






コマユミ(小檀)ニシキギ科ニシキギ属
学名は、Euonymus alatus f. striatus
果実はさく果で、1~2個(最大4個)の分果となるが、発達の悪い場合がある。
分果は長さ5~8mmの楕円形。熟すと裂開し、橙赤色の仮種皮に包まれた種子が出る。





シオガマギク(塩竈菊)ゴマノハグサ科シオガマギク属の多年草
新しいAPG植物分類体系では、シオガマギク属はハマウツボ科に分類。
学名:Pedicularis resupinata subsp. oppositifoliaシベリアシオガマを分類上の基本種とする亜種

日本舞踊の汐汲みの中で「浜で美しいのは塩釜」
それをもじって
葉まで美しい塩釜菊と名付けられたと言われています。

撮影:釘宮

写真の提供有難うございました。
当日写したままをカメラから直接頂いたものです。




雨のも関わらず申込者全員の参加でした。
午後からの下見のコースを雲行きが怪しいため変更
冒険コースになってしまいましたが
きっちり約束を守っての行動怪我もなく終ホッと安堵です。

何時もの観察途中に、聞くのですが
観察会に参加できなかった方からメールや電話で
花の場所を聞いてくるそうです。

以前からの方はご存知と思いますが、
この会ではそれを禁じています。聞きかじりで行けば踏み荒らしの
原因になります。場所によっては事前に許可を得て行く所も
あります。充分注意をしてください。会のメーリングがありますので
其処で全員に返信でお尋ねくださいますよう重ねてお願いします。



次回最終回
11/13日(水曜日)

元気に参加されますようお待ちしています。


 

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野草勉強会~台風の進路に一喜一憂

2013-10-09 | 野草の観察

台風のため自然郷が、開園か閉園が当日午前8時まで不明と言う中で台風の進路に眠れない前夜でした。
16名の参加者が12名に、当日は10名の参加になってしましましたが、これでは仕方ないですね
雨傘も不要予報とは裏腹何時もの和やかさでゆったりと観察が出来ました。



今年の台上はススキが以前の賑やかさを取り戻しキラキラと
風に揺らいでいます。もう少しで見ごろを迎える事でしょう。

10/01日下見を兼ねて台上へもう遅くなって夕陽の時間と成っていました。
茶が床前の岩場へと向かいました。
なんと其処には



笹の中にヒガンバナ~えーっと思い持って見ると
刈り取った花が岩に回りに50~60本位挿してありました。
写真を撮られたのでしょうが後片付けをシッカリして頂きたいものです
写真家のマナーの悪さが至る所で耳にします。



10/04何時ものメンバーで下見M氏が体調不良との事
3人で昨年素晴らしかった尾根側の散策路へ
マァ昨年良かったから今年もと言うのは虫の良い話でしたが、
花の数は少ないものの種類は多かったのです。



ボントクタデ「タデ科」の1年草。
ヤナギタデに似ているが、辛味がないので薬味として使えないのでこの名がある。
役に立たないのに
なぜか風情を誘う優しがあります。





アカネアカネ(茜)アカネ科のつる性多年生植物。
学名:Rubia argyi
果実は1つ、たまに2つくっついてできる。
中には軟らかい果肉とやや硬い種子が一つ入っている。
こんなにしっかり種が見えたのは初めてでした。

  
オオユウガギク   ツルニンジン


10/05翌日雨の中他の下見で台上へ



ヒメヒゴタイ(姫平帯)キク科 トウヒレン属 
学名:Saussurea pulchella

いくつもの小さな花(小花)が集まったもので、頭花と呼ばれます。
開花すると紫色の花冠をもった多数の小花(筒状花)がポンポンのように散開して
とても美しく、さらに、総苞片(頭花の下部にある萼片状のも)の先端に淡紅色を
した半円形の付属片があり、つぼみの時からすでに美しく目立ちます。
ようやく開花していました。


     
       コシオガマ    ナガバノヤノネグサ ヒメヒゴタイ フタバムグラ

コシオガマ(小塩竈)ゴマノハグサ科コシオガマ属の一年草。
学名:Phtheirospermum japonicum
新しいAPG植物分類体系では、コシオガマ属はハマウツボ科に分類される
和名の由来は、同科シオガマギク属のシオガマギク(塩竈菊)に似るが、
比べると全体に小さく、花も小型であるため、コシオガマ(小塩竈)。


ナガバノヤノネグサ(長葉矢の根草)  タデ科 タデ属 1年草 
葉の形を矢の根(矢じり)に見立てたもの。
 水辺や湿地に生える高さ約50㎝の多年草。
花穂が他の蓼果の花とは違っててもっと小さな花です。


フタバムグラ(双葉葎)アカネ科フタバムグラ属
学名:Hedyotis diffusa
茎は細い円柱形で、基部から枝分かれして斜上するか、横に広がる。
葉は対生し、長さ1~3.5cmの線形~広線形で、ふちにざらつく短毛がある。
葉の基部の托葉は膜質で先が数裂する。花はわずかに紅色を帯びた白色で葉腋に1~2個つく。

午後からは周辺の池巡りへ此処も楽しいところです。
何時か皆さんと回ってみると楽しいと思いました。


本日台上は雨雲と霧で真っ白。台風明けの山は
何時雨が降り出すのか不安なので里山を歩く事にしました。



マルバツユクサ
学名:(Commelina benghalensis)
ツユクサ科ツユクサ属のマルバツユクサは
 その名のように葉は広い卵形をしていて、
 小さなかわいい花を咲かせるツユクサの仲間です。

またこの様に突然変異のツユクサにも合いました。



ツユクサ



ルコウソウ

縷紅草 ヒルガオ科サツマイモ属
つる性の一年草
強烈の紅色の花です。


今月の蝶

    
イシガケチョウ      ヒメアカタテハ     ルリタテハ

イシガケチョウ(石崖蝶・石垣蝶)
学名: Cyrestis thyodamas)
チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科に分類されるチョウの一種。

ヒメアカタテハ
チョウ目 タテハチョウ科
夏から秋にかけて、温暖地から寒冷地に向かってどんどん分布を広げる。
寒さに弱いので寒冷地では冬越しできない。

ルリタテハ(瑠璃立羽)チョウ目・タテハチョウ科
学名 Kaniska canace)ルリタテハ属唯一の現存種だそうです。

撮影:森


此処に掲載の写真は当日写したままを借用した写真です。



サクラタデ(桜蓼)タデ科イヌタデ属
学名:Polygonum Conspicuum
上部は垂れ下がる。花被は深く5裂し、長さ5~6mmで淡紅色を帯びる。
花は直径約8mm。花には長花柱花と短花柱花との2型がある。雄しべは通常8個、
雌しべは1個で柱頭は3岐する。タデ科の中でも最も美しい言われています。




コナギ(小菜葱、子菜葱、小水葱、子水葱、)、ミズアオイ科に分類される一年性の水田雑草。
学名:Monochoria vaginalis var. plantaginea
農家の方には迷惑な雑草ですがミズアオイ科だけあって
素敵な花を咲かせています。


撮影:吉松






ホソバアキノノゲシ(秋の野芥子、秋の野罌粟、)キク科アキノノゲシ属の一年草または二年草。
学名: Lactuca indica
和名:春に咲くノゲシに似て、秋に咲くことから付けられた。


  
クサギ       ヤマハッカ

クサギ(臭木)シソ科の落葉小高木。
学名:Clerodendrum trichotomum)
葉に悪臭がある事からこの名がある。
従来はクマツヅラ科に入れられてきたが、現在はシソ科に移されている。

ヤマハッカ(山薄荷)シソ科
まれに輪生し、縁には鋸歯がある。花は6個内外が仮輪をつくり、
まばらな総状花序または円錐花序をつくる。


撮影:下猶


 

心配していました勉強会
何とか実施できてホッとしています。
先月から車とグループの面倒を交代制でする事にして
みました。それぞれの方に観察会のマナー・意識を体感して頂く為です
 戸惑いも感じてる様ですが
誰が居なくても戸惑うこと無く観察会が出来るよう頑張って行きましょう。


次回 野草勉強会
2013年10月25日(金曜日)
平尾台自然の郷花工房発  9:30分です。
余裕を持っておいで下さいますようお願いいたします。





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