平尾台自然の郷野草勉強会

平尾台の自然と野草を見守り観察し
記録するボランティアのグループ。

まだまだ暑い勉強会です。

2012-09-28 | 野草の観察

台風が近づいて来ている台上かなと、心配してましたが、
思いのほかの好天、いやー暑い一日となりました。



下見では、朝、早目に出かけ
台風前の雨に備えて、彼方此方と巡り開花状態を確認してみました。
おかげで朝露を一杯抱えた植物に出会うこと出来ました。




ナンバンハコベ「ナデシコ科」

日本の各地をはじめ朝鮮半島や中国、アムール、サハリンに分布しています。
山野に生え、茎は細くてつる状にのび、多くの枝を出して樹木などに
絡みつきます。葉は卵形で対生します。6月から10月ごろ、
特徴のある花を咲かせます。萼は半球形で、
果期には反り返って皿状になります。ナンバンと名前がついていますが、
花のかたちが外国風のいう意味だけで、在来種です。


   
カラスウリ雄花       カラスウリ雌花

カラスウリ「ウリ科」
夏の夜に、花弁の縁が糸状に長く伸びる花を咲かせます。
この複雑な花弁は、蕾の時にはきれいに折りたたまれているのですが、
時が訪れると一糸乱れずに展開していき、短時間で完全に開ききります
雄花だけを付ける雄株と雌花だけを付ける雌株があり、
そのレースの精密さ美しさには、夜開花するため中々出会えません




コミカンソウ「トウダイグサ科」

花期は7~10月
雌雄同株で、枝の先端のほうの葉腋に雄花、
基部から3/4くらいの葉腋には雌花が付く。いずれも黄緑色、
花被片は6枚。雌花は花の後、
しわがあって赤褐色の平たい球形のさく果になる。


野に咲く朝顔

    

マルバアメリカアサガオ    ホシアサガオ        マメアサガオ

マルバアメリカアサガオ「ヒルガオ科」
アメリカ原産
穀物種子に混じって渡来したと推測される帰化アサガオ類だそうで、
観賞用としては当然”フツウ”のアサガオの方が美しいですが、田の縁に
ブルーの鮮やかさが目を引きます。


ホシアサガオ「ヒルガオ科」
熱帯アメリカ原産で道端や河川などに生える
つる性一年草で第二次大戦後に帰化した帰化植物。
葉腋から花柄をだし、2cm程の淡紫色の漏斗形の花を数個つける。
葉は互生、葉身は卵円形から心形または3裂。
最近では近くでは一か所のみ繁殖
ピンクの可愛いアサガオです。


マメアサガオ「ヒルガオ科」
道端や空き地に自生するつる性の多年草で帰化植物。
5角形の花を咲かせる。葉は互生し、葉身は広卵形で先がとがる。
小さな小さなアサガオです。アメリカイヌホウズキの花と
比べてみました。


下調べ報告・写真:森






キュシュウコゴメグサ

  
葉            萼

キュウシュウコゴメグサ「ゴマノハグサ科」
高さ15~25cmと小さく、葉は対生、片側3~4個の鋭いギザギザが3~
4個、萼は上下左右に等しい深さに4裂する。

他所で観察するコゴメグサに比べ弱々しく
か細いので葉と萼を調べてみましたが
栄養分に少ないガレ場に育つ所為のようです。





     
スイラン         ケチヂミザサ       

 スイラン「キク科」

外側の総苞片が細長く尖る。花柄は3.5~10cmと長く
色も濃い黄色で、マンシュウスイランとの違いははっきりしています。

ケチヂミザサ「イネ科」
どの葉にも横に波打った”しわ”がある。
これを織物の”縮み”に見立てて付いた名前の様です。
本種は毛が多く太い芒があるので「ケチヂミザサ」です。
横枝にぶら下がる形で小穂「花に相当する」小穂には長い刺(芒という)
小穂の先に小さな毛バタキが2本あるこれが雌蕊の一部で花粉を受け止める
器官です。雄蕊は柄が横別れし、花粉を伸ばす役目。
小穂が果期になると長い芒から粘液を出して人や動物について移動する。


  

ヒキオコシ「シソ科」
弘法大使が倒れていた修験者に、この絞りじるを
飲ませると元気になったという伝説による命名のようです。
可愛い小さな花はまるでクリオネ風
私たちは”クリオネさん”と呼んで風に揺れる姿を愛しんでいます


キヅタ「ウコギ科」
花のつく枝では菱形状卵形の切り込みのない葉を付け、
枝先の軸は枝を分け、軸枝先に多数の黄緑色の花を球状に付く
長い蕊を精一杯伸ばして花粉を受けようとする
姿が可愛いです 写真も精密ですね




秋を知らせてくれるはなです。




ヒヨドリジョウゴ「ナス科」
5列に深く切れ込み、反転(反り返る)が、合弁花なのです。
茎や柄に毛があり 葉にも切れ込みが
あるので分かりやすい 秋深まる頃
赤く変身、紅葉を告げます。


写真:桃坂



初見の花


  

キバナハタザオかと思いましたが
葉の様子がすこし違う様に感じます
何方かご存知の方はおしえてください。






ジイソプ「キキョウ科」  和名ツルニンジン

根がオタネニンジンに似て、蔓性であることから。
 ジイソブは、バアソブの対、花の内側の文様を、
老人のそばかすに擬えて。
參(シン,shen1)の字は、転じては(オタネニンジン
(朝鮮ニンジン、高句麗ニンジン)をさす。)のように
食用・薬用にする太い根を持つ植物(その根)を言うそうです。



イヌホウズキ

  
イヌホウズキ実 (参考)   イヌホウズキ葉




イヌホウズキ「ナス科」 花期は7~10月

原産地南アメリカの帰化植物。
オオイヌホオズキかと思いましたが、
花は散状(一点から)に4~7個程度つくが、
花が多いと一点からはずれて花がつく。
実に照りが少ないなど一地点が多いのですが
葉にへこみがあるのでイヌホウズキとしました。

アメリカイヌホウズキ、テルミノイヌホウズキに押されて
注意して見てなかったのですが
昨年からこの種を確認しています。


いよいよ仙人の登場です。



センニンソウ「キンポウゲ科」
夏の白い花がこの様に変化するのです。
もう少しすると毛がのびて仙人の白髪頭らしくなって来ますよ。



撮影:釘宮


観念に捉われず注意深く周囲を見回すと、
今回も遅い、遅れていると言われながら
新発見など沢山の花を観察できます。

花たちが子孫を残すための
最終期の活躍を観察することが出来ました。

うれしいニュース
体調を壊して長くお休みしていた方が復帰
元気な姿を見せてくれました。
美味しいおまんじゅうをありがとうございました。
Iご夫妻も、大分回復そろそろ復帰できそうと
メールを頂き喜んでいます。

自然のパワーの中で、花たちの元気を感じながら歩くこと
楽しみを同じくする人と、同じお弁当を頂きながら
語らう時間を大切にして行きたいと想います。


次回野草勉強会

2012年10月10日(水曜日) 

平尾台自然の郷 花工房
午前9:30分発

お間違いの無いようお出で下さい。






 

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残暑厳しき野草勉強会。

2012-09-12 | Weblog

9月に入っても暑さは衰えもせず。
当日の予報も快晴・ト・ホ・ホ・ホ 嬉しいのやら言葉に出来ません
ですが、嬉しい開花情報に喜び勇んで出発です。お花の話になると元気凛々!

 



下見では何時もの石田夫妻が膝痛で当分お休みとの連絡にチョッと心配。
この日も6時出でしたが、日が上がると蒸し暑さで汗びっしょりで歩きました
少しづつ彩りを変えた野山は季節の変わり目を伝えていました。





チゴザサ「イネ科」
写し忘れたいたチゴザサ一株咲いていました。




  

サネカズラ(実葛、学名:Kadsura japonica)はマツブサ科サネカズラ属
常緑つる性木本。 別名、ビナンカズラ(美男葛)。

 ふつう雌雄異株で、8月頃開く花は径1cmほど、10枚前後の白い花被に包まれ、
中央におしべ、 めしべがそれぞれ多数らせん状に集まる。
雌花の花床は結実とともにふくらみ、
 キイチゴを大きくしたような真っ赤な丸い集合果をつくる。

雄花と雌花を一度に撮影できたのは珍しい事です。




ヤブツルアズキ「マメ科」

登山道に入るとすぐ沢山のお豆を下げたヤブツルアズキ
が群生しています。




  
メドハギ        ヌルデ
 

メドハギ「マメ科 ハギ属」
 普通には単なる雑草であるが、薬草として使われることもある。それ以外に、
 文化的な面で利用されることもある。漢名は鉄掃箒。名前の由来については、
 牧野博士は目処萩であり、元来は筮萩(めどぎはぎ)と言ったのがなまったものとしている。


ヌルデ「ウルシ科ウルシ属」 (落葉小高木) 有毒植物
 雌雄異株。8~9月に、本年枝の先に円錐花序を付け、黄白色の小さな花を多数開く。
 ウルシの仲間だが、ウルシは採れない。代わりにいろいろ役立つ。虫こぶはその代表で、
中国では「五倍子」と書いて、 産業としてタンニンを大いに産出している。
日本では「ゴバイシ」あるいは「フシ」と呼ぶ。医薬品、インクや染料の原料、
 革なめし用などいろいろ使われる。

撮影:鎌田氏

  
ニッポンイヌノヒゲ  イトイヌノヒゲ(コイヌノヒゲ)

ニッポンイヌノヒゲ「ホシクサ科」
湿地のイヌノヒゲの群落の中にひと際高く咲いていて、総苞片が際立って長いことで区別できる。
 総苞片といえば双子葉類キク科のようだがこれは単子葉、またイネ科に近いように思えるが虫媒花です。


イトイヌノヒゲ「ホシクサ科」
 日本のホシクサの内で最も小さな種で、コイヌノヒゲとして区別されたこともあったそうです。
が、今では定かでありません。

    

「コイヌノハナヒゲ」 「オオイヌノハナヒゲ」 「イトイヌノハナヒゲ」

湿地にも見られたコイヌノハナヒゲはこちらの種のようです。


マルバハギに変わって花柄の長いハギが咲き始めています。



    

ヤマハギ「マメ科」ハギ属
「萩」と呼ばれるのは、ヤマハギ節の植物で、特に日本で観賞されます
Garden lespedezaの英名がありますが、 日本以外ではあまり栽培されていません。
 日本には、ヤマハギ節植物は8種
 (ヤマハギ、マルバハギ、クロバナキハギ、ツクシハギ、ビッチュウヤマハギ、ケハギ、キハギ、チョウセンキハギ)が
野生します。 これらの野生種の他に、
ふつう庭園に栽培されるミヤギノハギ、ニシキハギ、シラハギなどの栽培品種があります。


      
ネコハギ         ヤブマメ        クルマバナ

ヤブマメ
 夏から秋にかけて花を咲かせ、実をつけるが、地中にも閉鎖花を付ける。
茎の一部から地中に枝が伸び、土の中で果実を稔らせる。
 この果実の中には種子は1つしかなく、地上部に形成される種子よりも大きい。
地上部の種子は有性生殖であるので多様な性質を持っており、
 新たな場所へと散布されることを期待している。
地下に形成した種子は、単為生殖であるので自らと同じ遺伝子を持っており、
 まずは来年への存続を確保するという戦略である。


クルマバナ
「合弁花類シソ科」 5数性左右相称多年生草本。
花冠は上唇と下唇に分かれ、上唇は2花弁が上部を少し残して合体し、
 下唇は3花弁が中ほどまで合体、真中の花弁は先が凹頭、
もとには2列の白毛の蜜標がある。雄しべは1本が退化して4本になり
 、2本が長く2本が短い。子房 の心皮は3枚退化し2枚。
果実は四つの割れ目がある(4分果)。体表に精油を分泌するりん片があるのでよく匂う。




マルバヤハズソウ「マメ科ヤハズソウ属 」
 小葉は茎の下部では倒卵形で、先が凹む。枝先の小葉は幅が狭く、やや密につく。
葉腋に淡紅色の小さな蝶形花をつける。
 豆果。花期は8~9月。 似た花にヤハズソウがあり、葉の先端が尖る。茎の毛が下向きに生える。
などの違いがあります。


撮影:釘宮








ムラサキミミカキグサ「タヌキモ科」



ヌルデ

素晴らしい写真です 撮影:桃坂




今回も猛暑の中でしたので、早めに切り上げたのですが
途中、もしかしてと覗いた藪に立派に開花していました寄り道



ナンバンハコベ 「ナデシコ科」




カラスノゴマ「シナノキ科」
 それぞれの花弁の内側には4本ずつの雄しべがあり、外側の花弁に近いものほど短く
 (中心の雌しべに近いものほど長く)、一番長いのが花粉を受け取る役目に変わった仮雄しべである」
 ということになります。そして、花弁が5個あるわけですから、花全体としては、仮雄しべ5、
 長雄しべ5、中雄しべ5、短雄しべ5、つまり、仮雄しべ5本に、雄しべが15本あることになります
全部写すのは至難の業です。



大幅に時間オーバーになりましたが、沢山の花に出会い
疲れも忘れていました。

体調を壊して少しヨワヨワしい方がひとり何時もの元気が
無いのが気がかりです。

尚、絶滅が危惧される種やラン系統のアップは保護のため
残念ですが、一切しておりません

写真は撮影者に著作権があります。
ご使用の際は連絡お願いします。



次回9月28日(金曜日)
すっかり秋らしくなっている事でしょう
お元気で参加される事を祈っています。
9:30分自然の郷発

コメント (1)
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