平尾台自然の郷野草勉強会

平尾台の自然と野草を見守り観察し
記録するボランティアのグループ。

TVの異常気象予報におろおろ

2013-04-26 | 野草の観察



今朝は、雷、寒波などと怖い前夜の予報にビクつく
 避ける場所の無い草地では何と言っても雷は大敵。
危険な場合は室内でと、心を決めると案外楽になる。
大丈夫みたいです。
午前中は各、観察コースに分かれて進む。山コースを進んだ方たちは
風が強く寒いと身を縮めながら帰って来る。
風を避けて昼食、午後からは無風状態の観察路を進む。

下見では



ヒメハギ「ヒメハギ科 」
名の通り見かけがハギに似ており、左右相称の花は一見マメ科の蝶形花に似ているが、
マメ科との直接的な関係はないと考えられている。
複雑な花の構造



花は両性で左右相称。がくおよび花弁は普通各5枚、
内側のがく2枚が花弁状になるものが多い。花弁は下3枚が合生して舟形になるものが多く、
上2枚が小さい(またはない)。雄蕊は多くは8本、子房は上位2室で果または核果を作る。
種子には附属体(カルンクラ)がありアリがこれを好んで種子を運ぶ。




ツルコウゾ  クワ科 コウゾ属  別名 ムキミカズラ
西日本各地の山地に生える落葉つる低木です。

雌雄異株。
 雄花穂は長だ円形で長さ1-1.5㎝、雌花穂は小形の球形です。

前日のいがり講師の撮影講座で撮影したものです。


撮影:森



強い風の中



キクムグラ  アカネ科 ヤエムグラ属  別名 ヒメムグラ
茎は束生し、高さ30~50cm,下部は地表をはう。四角く滑らかで、まばらに分枝する。
 葉は、長さ1~1.5cmで、薄く、縁にだけ短毛がある。4~5枚輪生でうち2枚が正葉,他は托葉。
 花は夏,花冠は、4裂で径約2mm。花柄の基部に、細長い包葉を1枚つける。
 果実は、2分果からなり,短毛を密生する。
彼方此方に小さな花を咲かせています。葉が5枚、6枚輪生したものがあり
同定に迷いましたが、細長い包葉を見つけてキクムグラと決めました。

    
ムベ        オカオグルマ       サギゴケ
ムベ(郁子、野木瓜)
学名:Stauntonia hexaphylla)アケビ科ムベ属の常緑つる性木本植物。
別名、トキワアケビ(常葉通草)。
方言名はグベ(長崎県諫早地方)、フユビ(島根県隠岐郡)、
イノチナガ、コッコなど。
花には雌雄があり、芳香を発し、花冠は薄い黄色で細長く、
剥いたバナナの皮のようでアケビの花とは趣が異なる。

花の中が赤い珍しいムベを発見


オカオグルマ「キク科」

和名:丘小車、キク科キオン属の多年草。
学名:Senecio integrifolius subsp. fauriei)は黄色の舌状花と筒状花で構成される特徴をもつ、
直径4cm程の花を車輪状につける。
花期は5月から6月頃。花期にも毛を多く持つ根生葉がある。

ムラサキサギゴケ・ サギゴケ
ムラサキサギゴケ(紫鷺苔、Mazus miquelii)は、ハエドクソウ科の多年草。
別名、サギゴケ(鷺苔)。ただし、本種の白花に限ってサギゴケということもある。
和名は、花が紫色で、形がサギ(鷺)に似ていることから。
湿ったあぜ道などの日当たりの良い場所に生える多年草。匍匐茎で広がっていく。

  
スイバ♂    スイバ♀
スイバ(蓚・酸い葉、学名:Rumex acetosa)はタデ科の多年草。ギシギシという地方名もある。
また、スカンポ、スカンボなどの別名でも呼ばれることもあるが、
これらはイタドリの方言名としても用いられることが多い。英名からソレルとも呼ばれる。
北半球の温帯に広く分布し、田畑や道端によく見られる。

撮影:桃坂



初めて見つけました。



ヤブタビラコ [キク科]

ヤブタビラコ属(やぶたびらこぞく、Lapsana)はの属の1つ。
主な種の特徴は越年草で田圃に多く自生する。
葉はロゼット状に広がり、花茎は10〜25cmで春を中心に褐色の花を開く。
分布は主に温帯で東アジアを中心とする。

台上では初めて観察できた花です。
コオニタビラコ、タビラコ等は他方に繁殖をしていますが
ヤブタビラコのみ生存競争に敗れて
居るのでしょうか?

   
  オオバタネツケバナ      ヒメレンゲ

オオバタネツケバナ「アブラナ科」
学名:Cardamine scutata タネツケバナ属
普通無毛で付属体はない。
全体に比べて花が小さめなので、花序はややまばらに見える
タネツケバナに似ているが、普通ほとんど毛がなく、頂小葉が目だって
大きいことで識別できる。また、タネツケバナが越年草であるのにたいして、多年草。
ニシノオオタネツケバナ、オオケタネツケバナ等
識別不能と思える個体に出会うこともある。


ヒメレンゲ「ベンケイソウ科」

和名:姫蓮華 
学 名 Sedum subtile et Decne 
花 期 5月~6月草  生育地 山地谷沿の湿った路上や岩上

山地の谷沿いなどの湿った岩上に見られる植物です。
葉は互生し、広線形ですが、根元の葉はさじ形をしています。
集散花序を頂生し黄色の5弁花をつけます。花が終わると走出枝を出して
その先端にロゼットをつくり越冬する。


撮影:渡辺




イヌノフグリの語源



イヌノフグリ(犬の陰嚢)オオバコ科クワガタソウ属の越年草。
和名の由来は、果実の形状が雄犬の陰嚢に似ていることから牧野富太郎が命名した。

学名 Veronica didyma var. lilacina)
日本では本州以南に見られる在来種(古い時代に渡来した帰化植物である可能性あり)であり、
かつては路傍や畑の畦道などで普通に見られた雑草であった。
しかし近年は近縁種の帰化植物であるオオイヌノフグリにその生育地を奪われたほか、
育成地自体も人間の開発行為によって減少しているために数を大幅に減らしている。
環境省のレッドデータブックでは絶滅危惧II類(VU)に指定されている。

撮影:森

こんなに小さな花です。

 

左上:イヌノフグリ蕾        中央イヌノフグリ開花       右下オオイヌノフグリ 

小さく目立たない花ゆえに消えていく運命?
その様な事の無い様大切に見守って行きたい命ですね。


撮影:渡辺




まだまだ沢山の花が咲いています
今を盛りのウマノアシガタ、タチイヌノフグリ

      

咲き始めたばかりのタイリンアオイ、ヤエムグラ、



カノコソウ(鹿の子草)オミナエシ科カノコソウ属の多年草。
別名はハルオミナエシ。
学名:Valeriana fauriei Briq.)
山地の湿った草地にやや稀に生える。上から見ると、ポツポツとした蕾が鹿の子絞りに
見えることからカノコソウの名がついた。5-7月頃に、
オミナエシに似た姿で淡紅色の小花を多数咲かせる。このことから「ハルオミナエシ」の別名がある。
葉は羽状に全裂する。雄しべは4本で、花冠の直径は約3 mm。葉は対生する 

先初めの頃の雄しべ4本がシッカリ見える写真です。

撮影:桃坂




異常な予想の中、沢山の皆さんに、調査に協力して頂きました。<感謝>

古い野草の調査書を読んでいて、知った方の名前が出て来ると
アーこの方も担当して居たのだと嬉しくなる事があります。
勉強会も長い平尾台の歴史の一端を担える事が私たちに、
希望と生きがいを与えてくれます。

お疲れさまでした。

次回5月8日(水曜日)
平尾台自然の郷 花工房
9:30分発です。

水分・服装天気予報をに充分注意の上 
気を付けておいで下さい。 

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山を彩る春一番(2)

2013-04-10 | Weblog

暖かだった3月に比べ低温予報の出るこの頃ですが
ポカポカ陽気に早く頭を伸ばし始めた花たちは留まることが出来ない。
丁度満開の翁さん静さんを観察することにしました。



下見では

    
「ナガバノタチツボスミレ」 「リュウキュウコザクラ」 「ノジスミレ」

里山に咲く代表的な菫さん達

ナガバノタチツボスミレ
林縁などにもっとも普通に見られる種類で、早春から花をつけます。
 花弁の間に隙間が目立つことが特徴のひとつです。春早い時期にもう茎を伸ばして
 いることが多いのでよい区別点になります。また、葉は初めは楕円形ですが成長と共に葉が
長くなり長楕円形と変化していきます。

ノジスミレ
これらに似ていますが、花色がやや曇ったような紫色でスミレや
 アカネスミレよりもやや淡いことと、葉が立ち上がらずに地上に沿って広がってい
 ることが多く花も平開しているように見えるので、見た印象がベタッとしているこ
 とで区別できます。








センボンヤリ
日差しが強まると共に
もう枯れてしまったのかと思っていた花たちが
だんだん勢いを増してきます。


中々面白い写真です。



ヒトリシズカ 千両(せんりょう)科。
学名  Chloranthus japonicus Chloranthus :
       センリョウ属 japonicus : 日本の
 Chloranthus(クロランサス)は ギリシャ語の「chloros(黄緑)+ anthos(花)」
 別名 「吉野御前」(よしのごぜん) 「眉掃草」(まゆはきそう) ”ブラシ”で眉を掃く♪等があります。

 白い花のように見える部分は雄しべの花糸の集まり。
 花は花弁も萼片もなく、緑色の子房の先に薄黄緑色の柱頭があり、
 子房の横腹に1個の雄しべがくっついている。
雄しべは3分岐し、中央の花糸には葯がなく、葯は外側2本の花糸の基部に下向きにつき、黄色。
花糸は白色で長さ3~5mm。





ヒロハハナヤスリ「ハナヤスリ科」
栄養葉一枚に数本の根を持つのが基本的な植物体で、成長するにつれて葉の基部に
ある柄の部分(担葉体)から、より大きな葉を出す。葉が出る時に、
蕨巻状でないのもシダ類では異例である。

ヤスリだけが飛び出した珍しい写真を撮られました。


撮影:釘宮






モモの花

石灰岩地に咲く桃の花、食用の桃の原種では無いかと
言われています。

何時咲いたのでしょう。岩陰にひっそりとさいていました。




シロバナタンポポ(白花蒲公英)

学名: Taraxacum albidum)とはキク科タンポポ属の一種で多年生植物。
本種は日本在来種であり、本州関東以西、四国、九州に分布し、西の方ほど多い。 北限は定かではないが、
北海道松前町龍雲院の境内で確認されている。



撮影:吉松







シュンラン「ラン科」


    
     ヒメハギ      オキナグサ        ニオイタチツボスミレ

ヒメハギ「ヒメハギ科」
花は両性で左右相称。がくおよび花弁は普通各5枚、内側のがく2枚が花弁状になるものが多い。
花弁は下3枚が合生して舟形になるものが多く、上2枚が小さい(またはない)。
雄蕊は多くは8本、子房は上位2室で果または核果を作る。
種子には附属体(カルンクラ)がありアリがこれを好んで種子を運ぶ。
 

ニオイタチツボスミレ「スミレ科」
花色は濃紅紫色で、草姿もタチツボスミレに似ていますが、
 花弁が丸く花弁がそれぞれ重なっていること、花の中心が白く抜けたように
 なっていること、僅かに芳香があることで区別できます。


撮影:山中



花を観察してるうちその不思議な生態に触れ何だろうと、カメラに写しもっと観察したい
と言う欲望にかられ撮影するようになりましたが、個性的な姿を網膜に留めきれず
被写体としての美しさに魅かれ、どの様にすれば
その可憐さ、不思議さを表現できるか葛藤の日々が続きます。


山頂付近に居る間昼食時もポカポカ日より
帰路に着くと谷合を強風が吹き飛ばされそうでした。

皆さん元気で無事
久しぶりにお会いした石田夫妻も元気そうで、
一安心。

早い開花のためか花株は例年より小さいのですが
寒さに耐えて咲く花たちの懸命さに感動の観察会でした。


次回観察会
4/26日(金曜日)9:30分発

お忘れの無い様おいで下さい。



コメント (1)
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