平尾台自然の郷野草勉強会

平尾台の自然と野草を見守り観察し
記録するボランティアのグループ。

予報は雨の勉強会

2008-08-22 | 野草の観察



台上へ上がるとポツーンと雨粒・・あれー予報は確か午後~

急遽予定変更、朝早めに見てきた山麓へ
下は蒸し暑くお空も晴れ
こんなにも気温が違うのかと驚く。



ヤブハギ「マメ科」
ヌスビトハギに似るが莢は、節の数が3~2、
区切りがはっきりしている。
花は淡紫紅色
または白で唇弁内側はピンク色の種。
薄暗い所が好きな様で撮影には苦しい限り。
最初は涼やかな花から


見慣れぬオトギリソウ発見


ミヤコオトギリ「オトギリソウ科」

花弁や萼片に黒線があり,縁には黒点がある。オトギリソウより花が小さい。葉はオトギリソウより細く,縁とともに黒点がある。
調べてこれと良く似てるのですが?です。


コヤブタバコ
「キク科」
ガンクビソウに似て下部の葉柄には広い翼が在る。
頭花はお椀形で先が細くならない。




コナスビ 「サクラソウ科」
茎は地を這いまばらに軟毛が生える。
名はそう果がナスに似る事から付いたようです。

この時期こんなに大きく開花したコナスビは初めて
見ました。




アオツヅラフジ「ツヅラフジ科」
葉の形はツル植物でよくあるように、変化に富んでいる。
まるでヤマノイモと間違ってしまうような3浅裂するものから、
三角形~広卵形まである。
葉柄が短く、茎には短毛がたくさん生えており、
葉裏にも毛が多いので目印となる。

白くておしゃれな花・・(臭木)



クサギ 「クマツヅラ科 」 
 木を折ったり葉をちぎったりするととてもいやな臭いがします。 花やそう果は葉の悪臭とはずいぶんと違い
おしゃれな感じです。




キンミズヒキ 「バラ科」

茎は毛が多く直立、茎や枝の先に穂状に黄色の花を付ける。

秋の野山何処にでも見られる花ですが良く観察すると
オレンジの葯を付けた華麗な花です。
静かなイメージの石田さんですが、
マクロ撮影では大胆さと奇抜な構図が目立ちます。




雷雨予報で急遽、此方へ来ましたが、草刈のされる前で
いろんな野の花を観察できました、が
今年は少し時期が早かったようです。
暑いくらい場所を早々に退散。

 

デジカメ初めて2ヶ月目釘宮さん撮影
カメラが良いからと言われても、大喜び。



イセハナビ 「キツネノゴマ科」
中国大陸原産の多年草草本
茎はやや木質で潅木状にそう生し、
5列した淡紅紫色の花を付け
九州南部では野生化しているようです。






ムラサキシジミ
めずらしい蝶だそうです 羽根を閉じると
地味なのですが広げると鮮やかなブルーが
シンクロナイズスイミングの衣装の様で目を引きます。




やはり台上は涼やか
昼食は日差しも無いので爽やかな風に
誘われて石のテーブルで賑やかに




ヒナノキンチャク(雛の巾着) ヒメハギ科 ヒメハギ属 
東北地方以西~九州
  日当たりのいい山野。和名は果実を小さな巾着に
見立てたもの。葉は楕円形、1~3cm。枝先に長さ2mmの
淡紫色の花を総状につける。果実は扁円形

まだ若くて貧乏なの・・・と言ってたかな?
名前の”巾着”がまだなのです
最初、(紅・白)の外花被が開き、黄色の内花被が
現れるのでしょうか?

美しい衣を何枚も重ね着
それにお金持ち、ラブリーさんですね。

実際は小さな花ですので
誤解の無いように




コマツナギ 「マメ科」
林縁、土手などに生え上部は草のような
半低木です。


カヤツリグサ・イグサ科等は全く不明なのですが、
何でもありの質問に調べてみました。

   

 ミヤマホタルイ

 タマガヤツリ


確かでは有りませんので
ご存知の方は教えてください。




キセワタ 「シソ科」
花弁の表面に白い毛が生えている様子を
綿を着せているように見立てて付いた
名のようです。



最後は赤や黄色の花咲く草原で
自由散策を楽しみました。

観察が終り、郷へ帰る途中雨が降り出し
日頃の行いがよい所為でしょうかねェ。

参加者数17名
開花調査
ミゾカクシ・タカサブロウ・ノブドウ・アキノタムラソウ・
ヌスビトハギ・イラクサ・ソクズ・オトコエシ・ミズタマソウ
アキカラマツ・サイヨウシャジン・ミシマサイコ
クズのはななど


下見参加者
石田 秀幸
石田美津子
桃坂 建信

開花記録
石田美津子

花の過渡期にあたり心配していましたが
充分な花を観察できラッキーでした。

お仕事多忙の欠席届を戴いた皆様
おつかれさまです。
次回は時間が取れますよう~に

次回観察日
2008年9月10日(水曜日)
時間:午前10時
場所:平尾台自然の郷

著作:編集 森ふさ恵




 

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ノヒメユリに引かされて猛暑の勉強会。

2008-08-11 | 野草の観察



ノヒメユリが咲き始めました。
平尾台のお姫様さあ暑さなんかに負けないで観察開始!



ヒゴタイ(キク科)

貝原益軒の「大和本草」(1709年)に「平行帯(ひんこうたい),花るり色なり,葉は敗醤(おみなえし)に似たり」として初めてでる。江戸時代中期から栽培されていたらしい。
平尾台でもその昔、盆花として栽培されていたと言う。


【悲しい知らせ】

少し早目に平尾台のお内裏様「ヒゴタイ」観察を計画していましたが
前日の巡回の際、切られているのを発見
毎年切る方がまた先を越されてしまった。是非どういう考えなのか
お聞きしてみたいものです。



             ノヒメユリ(ユリ科)

    


      九州、沖縄の日当たりの良い草地や崖地に自生し、
          茎は高さ0.6~1.5mほどになり、花は3~4cmの小型で数個下向きに咲き. 花被片は強く反り返る



この暑さに何となく元気が無い。
鴇色のスズのような花を咲かせ菅笠のように反り返るので「菅百合」
と言う別名がある。



カワラナデシコ (ナデシコ科)

基部は茎を抱きこみ(抱茎)、無毛で、粉白色を呈す。葉柄は無い。花期は69月。花は茎の頂端に付き、直径45cm、がく片は34cm、苞(ほう)は34対ある。花弁は5枚で、先が糸状に細裂している。雄蕊は10本、雌蕊は花柱2本。色は、淡紅色が一般的だが、白色も多い 。


センターのK氏から連絡をいただき
早速行ってみる其処には以前、平尾台には咲いていたと言われる
オグルマが勢い良く咲いていました。

   

 オグルマ

 キク科

秋の季語をあらわす小車、 葉は細長く先は尖り縁には
小さな突起状のギザギザがあり
柄が無くやや茎を抱く。黄色の舌状花は多数
名前は花の形から小さな車を想像したようです。







アカバナ (アカバナ科)

葉はやや狭い卵形で細長く縁に低いギザギザがある。
中央部の葉は、葉柄が無くやや茎を抱く。
上部の葉の付け根から棒状の子房が直上し花をつける。

秋になると葉が紫紅色に紅葉する事からこの名が付いたようです。
今年のアカバナは、虫の害により殆どが枯れて変色 
一輪のみ開花が見られました。


同じアカバナ科の植物




ミズタマソウ (アカバナ科)

山地林下のやや湿った所に咲く。
葉は細い卵形縁には低いギザギザがある花は白く小さく
目立たない 実は全体に白く鉤型の刺毛が密生し細い枝で
ぶら下がり動物や衣服について散布される。




目だた無い花をアップで見ると実に可愛い
鉤形の刺毛もはっきり見えるマクロ撮影の素晴らしい写真です。

この刺毛に夜露が溜まり水玉になるので
ミズタマソウの名前が付いたのではと楽しい想像。






暗さや虫と戦いながら観察が続きます。

   

 ツチアケビ(ラン科)
別名:キツネノトウガラシ

暗い山の陰地に生え
果実は赤く熟し、多数垂れ下がる姿は
異様で、ソーセージを想像する。
日本名はこれをアケビに見立てた
名前のようです。

 

同く暗い場所が好きな植物

蚊が多い事、蚊柱が立つという言葉を思い出すほどで
あまり近寄りたくない場所に咲くはな




ハグロソウ (キツネノマゴ科)

葉は葉柄があり細い楕円形、枝や茎の先に
1cm内外の柄をだしその先に二枚の苞を付ける。その合わさった
苞の間から花を出す。
花は淡紅色で筒型大きく上下に裂けて反り返り下側の裂片に
濃い色の斑点がある。

雄蕊だろうか中々立ち上がってきれいに見せてくれない
そんな蕊をシッカリ写す事が出来た一枚です。


同じキツネノマゴ科の花をもう一枚



キツネノマゴ (キツネノマゴ科)

道端や林縁などに普通に見られる花です
茎は四角形、花は茎の先に穂状に集まって咲く

名は花房の形をキツネノマゴと呼んだもののようですが
この写真ではなるほど狐の孫に似てると想いませんか?
実は狐の孫の顔を見たこと無いのです~ウフ



 

   

 ゴマノハグサ (ゴマノハグサ科)

日当たりの良いやや湿った草地に生える。
細長い総苞花序をつくり、蜜に沢山の花を
付ける花は緑黄色 
雄蕊が4個みえる下に
出てるのが、雌蕊のようです。


もう一つゴマノハグサ科
セイヨウヒキヨモギがはびこる中、台上では
わが世の春と言った風情でヒキヨモギが
沢山の花を咲かせています。



ヒキヨモギ (ゴマノハグサ科)

花は鮮黄色で、筒型全体に蜜に毛がある、
名は葉が蓬に似て、茎をちぎると維管束の糸が出てくる所から
付いたようです。



ヤイトバナ (アカネ科)
道端、藪などいたるところで普通に見れる。蔓は右巻き
花の内側の模様が灸をすえた跡に見えるらしい。
ヘクソカズラなどの別名があるが特有の匂いが
あると言う。





本当に暑い中おつかれさまでした。
観察参加者数:15名

開花情報
エゾミソハギ・ヤブガラシ・エゾノギシギシ・キキョウ・キンミズヒキ
ダイコンソウ・メハジキ・ヘクソカズラ・ヒメハギ・ヒメシロネ・
クルマバナ・オミナエシ・カワラケツメイ・ママコノシリヌグイ等
開花調査:石田 美津子

「暑さにも、冬の寒さにも負けず」と言う宮沢賢治の言葉
を思い出します 元気でこの暑さを乗り切りましょう。

昨年以来、仕事でお休みが続いていた田村氏
お仕事の合間を縫って参加され皆さんから大歓迎を
受けていました。

欠席届を戴いた皆様ありがとうございます。
お盆間じかでご多忙だった事と思います。
お元気で次回は是非お出でください。

次回は8月22日(金曜日)


制作:森 ふさ恵

 


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