平尾台自然の郷野草勉強会

平尾台の自然と野草を見守り観察し
記録するボランティアのグループ。

平尾台自然の郷野草勉強会が始まりました。「1」

2013-03-29 | Weblog



一面、岩だらけの壮大な眺め,
毎年のことながら、こんなに岩があったのかと出会う方々の驚嘆の声。
今年は野焼きが成功して、真っ黒焦げの中の羊郡岩独特の美しさを見せています。
絶滅危惧種の花たちにとっても命をつなぐ野焼きだった事でしょう。

開花調査を始めて6年目4コースもの欲張り調査 里山調査の初回を務められた
皆さんも体調を壊したり、年を重ねたりで少なくなって行きます。
継続こそ力なりと、使命感に燃えながら会のみんなで声かけ合って頑張っています。

下見では




アオイスミレ「スミレ科」
側片基部に微毛がある
葉は円心形、基部はハート形 縁に低鋸歯がある。
フタバアオイの葉に似ているから付いた名の様ですが
フタバアオイを知らない方には「葵の御紋」に似てると言うと
大体の方に理解していただけるようです。

    
ヒメスミレ ツクシショウジョウバカマ サツマイナモリ
ヒメスミレ「スミレ科」スミレ属の多年草。
全体にスミレ(Viola mandshurica)に似て、より小型。
道ばたや庭にもよく見かける普通種である。
匍匐茎も出さない。少数の根出葉を出し、
それらは長い柄があって三角形に近い葉身を持つ。
柔らかく、全体に毛がない。春に紫色の花をつける。
花は濃紫色、側弁の内側には毛がある。
葉は三角形で、基部はハート形、葉柄に翼がない。

ツクシショウジョウバカマ「ユリ科」
花被片の基部にふくらみがない点でショウジョウバカマと見わけられる。

サツマイナモリ「アカネ科」【漢字名】薩摩稲森
花の中央から飛び出しているのは雌しべ。
雄しべは花冠内部にある。


またオオチャルメルソウでは

 
オオチャルメルソウ雄花          オオチャルメルソウ雌花
オオチャルメルソウ
雌性両全性異株 (雌株と両性株がある)
魚の骨みたいな花弁が面白いです。
チャルメルソウの名前の由来は花びらが取れた後の
果実が楽器の「チャルメラ」に似ているからついたといわれています。
「チャルメラ」から「チャルメル」へなまったのでしょうか?

報告・撮影 森



今回は道を歩くと良く出会う花レンギョウについて
調べてみました。

良く聞かれるのですが、最近は短く刈り込まれた株が多く
花で比べてみました。
シナレンギョウとチョウセンレンギョウの簡単な見分け方



シナレンギョウ「モクセイ科」
シナレンギョウ花の内部を見ると
 花の内部の拡大。柱頭が雄しべよりも長い。

チョウセンレンギョウ花(内部)
 花の内部。雌しべは雄しべよりも短い。


  

この様に写真に写してみるとはっきり違いが解ります。
シナレンギョウは柱頭(雌蕊)が長いと覚えておくと便利です。

釘宮さんに両方の花の写真を写して頑張って
頂きました。




センボンヤリ「千本槍」
学名:Leibnitzia anandria )キク科センボンヤリ属の多年草。
頭花は春型と秋型の2型ある。別名、ムラサキタンポポ。
根出葉がロゼット状に発達し、葉の形は倒卵状長楕円形で頭大羽裂状に中裂する。
葉の裏はくも毛が密生する。春型の花茎は高さ10cmくらいになり、
春型の頭花には白色で裏面が紫色を帯びた頭花をつける。
、縁1列に舌状花がつき、中央には筒状花がつく。



ヤブニンジン「セリ科」
早々とヤブニンジンの開花が見られたそうです。


撮影:釘宮



はや~い~春一番です。



オキナグサ「翁草」
学名: Pulsatilla cernua )キンポウゲ科オキナグサ属の多年草。

全草にプロトアネモニン・ラナンクリンなどを含む有毒植物。
植物体から分泌される汁液に触れれば皮膚炎を引き起こすこともありご用心、
誤食して中毒すれば腹痛・嘔吐・血便のほか痙攣・
心停止(プロトアネモニンは心臓毒)に至る可能性もある。



 
ムラサキケマン   ナガバノタチツボスミレ

ムラサキケマン「紫華鬘」
学名:Corydalis incisa)はケマンソウ科キケマン属の越年草。
全草にプロトピンを含み有毒。誤食すれば嘔吐・呼吸麻痺・
心臓麻痺などを引き起こす。 ウスバシロチョウの幼虫の食草であり、
このためウスバシロチョウも有毒となる。
また、植物体を傷つけたときに出る汁は悪臭がする。

ナガバノタチツボスミレ「長葉立坪菫」「スミレ科」
平尾台を代表するスミレです。葉が長楕円形で先が尖る。
花が終わる頃には葉が長くなってくる。

撮影:渡辺



見慣れたオオイヌノフグリの可愛い姿
写し方でこの様になるのですね~




オオイヌノフグリ
名前のフグリとは陰嚢の事で、
実の形が雄犬のそれに似ている事からこの名前が付いた。
ただし、これは近縁のイヌノフグリに対してつけられたもので、
この種の果実はそれほど似ていない。
したがって正しくはイヌノフグリに似た大型の植物の意味のようです。

   
ヒロハハナヤスリ    ヒトリシズカ       ヒメウズ

ヒロハハナヤスリ 「ハナヤスリ科」
 和名 「広葉花鑢」学名:Ophioglossum vulgatum
 山地や原野に群生する小型のシダ。4~6月に見られる。
葉は長さ8cm程度の広卵形。胞子嚢穂はヤスリのような形をしている。

ヒトリシズカ「センリョウ科」
別名ヨシノシズカ白く清楚な花を静御前に例えたもの
一人は花穂が一つ付くことから付いた名の様です。

ヒメウズ「キンポウゲ科」
花も小さくて目立たないが、清楚である。花弁に見えるのは顎片で長さ5-6mm。
中心部にある花弁も5枚で、おしべを取り囲むように配列されており、長さ2.5mm。
白色であるが、ほんのりと紫色を帯びている。花の後に2~5つのキンポウゲ科特有の種子を稔らせる。
和名のウズは、鳥帽(トリカブト)のことであり、小さなトリカブトの意味となる。

撮影:山中



道端に群れをなすフラサバソウですが、



フラサバソウ  「オオバコ科」クワガタソウ属の植物の一種。
(学名:Veronica hederifolia)ヨーロッパ原産で、
日本には外来種として定着している。別名を「ツタバイヌノフグリ」といい、
学名及び英名も同じ意味である。
最初、長崎で採取され、ヨーロッパのものと同じであることを始めて報告した
Franchet と Savatier を記念し、フランチェット・サバチェルの両氏の名前を
略してフラサバ草と名付けられたという。このご両人は日本の植物に関し
、多くの新種を記載しており、学名の命名者名としてお馴染みである。

今回は紫紅色の種も撮影された。

   
ヤマネコノメソウ    ケキツネノボタン        シキミ      ヒメオドリコソウ

ヤマネコノメソウ(ユキノシタ科 ネコノメソウ属)
学名 Chrysosplenium japonicum 
花茎を出して頂きに花をつける。花茎と葉柄にはやや長い毛が散生する。
茎の間に付く葉は1~2枚と少数で、互生する。
茎の頂端に輪生するように付く葉は中心部に至るほど小さく、
色も黄緑色を帯びるようになる。花は直径5mm程度、顎片は4枚で黄緑色。
花が終わると開いていた顎片が立ち上がって、猫の目を連想させる状態になる。

ケキツネノボタン 「キンポウゲ科」【漢字名】毛狐の牡丹
小葉の裂片は幅が狭く互いに重なることはない点が、キツネノボタンとのちがい
茎の毛は開出する

ヒメオドリコソウ「シソ科」
学名L. album var. barbatum
オドリコソウ(踊り子草)の同属であるが、
背丈・葉や花の大きさとも半分以下で小さいため
「姫」の名を冠して呼ばれる。

撮影:桃坂



勉強会始まって初見です。



ベニヤマタケ
以前の平尾台では良く見られ食用にされていたと
良く耳にしていましたが、今回傍に壊れたのが二株ありました。




タナオスミレ
1964年4月三重県那賀郡種生(たなお)で種生小学生により発見される。
ヒゴスミレとフモトスミレの雑種

  

主に葉面の周辺にフモトスミレ状の短毛がある。葉裏面、葉柄は無毛。
側弁と唇弁に紫条があり、各弁に淡紫条があり側弁は有毛。距は長さ4~5mmで円筒形。
種では増えないので盗掘が心配されます。

野焼き前に確認した株はすでに持ち去られていました。  

カツラギスミレ「スミレ科」かと思いましたが良く調べてタナオスミレのようです。

観察コースで初めて見られたすみれです。


 
シュンラン      ヒメウズアップ




一週間遅れの観察会でしたが、1回目台上でこれほどの開花は
はじめてでした。コショウノキ、オニシバリ、ナガバモミジイチゴ等も
まだ開花しており、アオイスミレの可愛らしさに歓声があがり上々のうちに、
第1回開花調査を終える事ができました。
また、当分忙しい毎日が続きそうです。


時間ぎりぎりまでの観察お疲れ様でした。

次回4/10日(水曜日)
平尾台自然の郷
9:30分出発です。

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平尾台自然の郷10周年記念イベント

2013-03-27 | お知らせ

自然の郷開設10周年を記念していがりまさし先生の講演が行われます。



自然の郷にて前売り券の取り扱いをしております。
先着50名様です。

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