平尾台自然の郷野草勉強会

平尾台の自然と野草を見守り観察し
記録するボランティアのグループ。

雨のち曇りそして暑い観察になりました。

2012-10-26 | 野草の観察

嬉しい報告が出来る開花調査と弾む気持とはウラハラ
怪しげな雲行き、走り出すとすぐポトポトと雨音がウインドウを叩く
エ~ウソでしょう 雨の散策路は、調査はどうしようと目まぐるしく思いが交差する。
ケ・セラセラと運転に集中 

下見では



アキノキリンソウの黄色ではなく何故かセイタカアワダチソウの
黄色が強烈に目に飛び込んでくる。

ボランティアの駆除の努力を嘲笑っているようです。



イヌセンブリ (リンドウ科 センブリ属)
学名:Swertia diluta var. tosaensis 
茎は細く、柔らかい。葉は倒被針形で、センブリに比べると幅が広い。
花は白地に紫色の筋が入る。イヌセンブリは苦味がないので、薬用には用いられない。
口にしてみると、苦味がまったくないわけではなく、センブリの苦味がわずかにある。
 各地で生育数が減少していることが指摘されており、RDB種として指定されている

台上でも今年は数株しか見られず
終花が一株残っていました。


    
アキノキリンソウ   ヤマジソ   ヤマラッキョウ

1)アキノキリンソウ(秋の麒麟草)キク科アキノキリンソウ属の多年草
学名:Solidago virgaurea var. asiatica)

以前は里山に囲まれた水田の周辺、ため池の土手などにごく普通に見られ、
秋草の代表であり、リンドウ等と共に見慣れた野の花でした。
しかし、そのような環境の減少や荒廃と共に見られる場所が少なくなり、
「秋の道ばたの黄色い花」はセイタカアワダチソウに取って代わられたようです。


2)ヤマジソ(山紫蘇) / シソ科 イヌコウジュ属 1年草
 葉は対生し、短い柄があり、卵状長楕円形で、
  低い鋸歯がある。苞は卵形で3~6mm。花は淡紅紫色で長さ約3mmの唇形花をつける。
茎は直立してよく枝を分け,高さ5~30cm,開出する毛がある。葉は対生し,
長卵形で長さ1~3cm,縁には少数の鋸歯がある。花は9~10月ころ,
茎や枝の先にやや密な花穂を作り,小型で淡紅紫色。
花序には卵形~広卵形の苞がある。萼は先が5裂し,
毛があって果実のなる時には5~7mmとなる。
昨年まで一カ所のみで確認でしたが、あの環境を探せば他にも
あるはずと探したところ他所でも発見嬉しい報告です。

3)ヤマラッキョウ(山辣韮)
学名:Allium thunbergii)は、ネギ属の多年草。
9-11月にかけて紅紫色の球状花序をつける。
花1つ1つは雄蕊が長く突き出、花弁(合花弁)は6枚ある。
葉は根出葉、断面が稜形で幅は5-1cm程度、今年の開花が遅れているのか
探すため藪に分け居入り踏んでしまったのか
非常に少ない。

報告:写真 森






ツルリンドウ(蔓竜胆、学名:Tripterospermum japonicum)は、
リンドウ科ツルリンドウ属の多年草のつる植物。
山地の木陰に生え、蔓が地面を這ったり草木にからんで長さ40~80 cmになる
葉腋に淡紫色の鐘状の5裂した花をつけて、紅紫色の果実が花弁の先に実る。
開花時期は8月~10月。葉は対生し、3本の主脈が目立つ。

花に季節にはつい見逃してしまいますが
赤い実は目立ちます 鳥さんへのアピールでしょうか?


  
コシロノセンダングサ     シマカンギク

コシロノセンダングサ[キク科センダングサ属」
別名シロバナセンダングサ、シロノセンダングサ
北米原産の帰化植物。下部の葉は対生、上部の葉は互生し、
長さ12~19cm。3全裂または羽状に全裂。頂小葉の先端は細長く
とがる。上部の枝先に4~7個の白色の舌状花と黄色の筒状花から
なる直径2cmの花を1個づつつける。
総苞片はへら形で先はとがり、7~8個が1列に並ぶ。
舌状花は雌しべが退化し結実しない。


シマカンギク

(島寒菊)別名アブラギク。
「キク科キク属」花期は10~12月。
学名:Chrysanthemum indicum
名前に、島がつくが島に多く自生しているわけではない様です。
アブラギクの名の由来は、
江戸時代に長崎で花を油にひたし傷薬にしていたことから付いた別名
車道では群生が見られますが山では
ボチボチ咲き始めたところでした。


  


アリタソウ(有田草)
学名: Chenopodium ambrosioides または Dysphania ambrosioides)
アカザ科(APG植物分類体系ではヒユ科)アカザ属またはアリタソウ属の一年草。
中南米、メキシコ南部原産。の外来種
和名は、駆虫薬として佐賀県有田町で栽培していたことに由来する。

写真:釘宮







ムラサキセンブリ 「リンドウ科 センブリ属 」
センブリに似ていますが,花はひとまわり大きめです。花の色が紫色になる点が
花柱が紫色をしているが、わかりやすいポイント。
関東以西に分布するが,どこにでも生えているというほど普通のものではない。
蛇紋岩地帯の崩壊地周辺や,山焼きされて草原が維持されているような茅場に
生えていることが多い。センブリは苦味の強い胃健薬として有名だが,
ムラサキセンブリはセンブリに比べて薬効が弱く,葉を噛んでも苦味が弱い。


  
センブリ      ヒメヒゴダイ

センブリ(千振)リンドウ科センブリ属の二年草。
学名:Swertia japonica )は薬草として利用され、
生薬名は当薬(とうやく)という。
名前の由来は「千回振出してもまだ苦い」ということからつけられたとされている。
その由来の通り非常に苦味が強く、最も苦い生薬(ハーブ)といわれる。


ヒメヒゴタイ【漢字名】姫平江帯「キク科 トウヒレン属 」
学名:Saussurea pulchella
大陸系の植物で総苞片の先に乾膜質の付属片があり
蕾の時からピンク色で美しく他に例が無い。
日本列島での分布は西に行くほど多い傾向がある。

昨年は登山道を歩けば出会える花
普通に見れる花でしたが、開花期が変化したのか
終花ばかりその中で一輪いえいえ
立派な株が折り取られ脇芽が開花した花でした。

運が悪いと言いますか次から次にご不幸に
見舞われ心配していましたが、
医者の言う事を聞いて休養ばかりしていると歩けなくなると
頑張って参加された撮影者の心意気にエールを送ります。

撮影:山中








ウメバチソウ(梅鉢草)
学名:Parnassia palustris)はウメバチソウ属の多年草。花が梅の花を思わせる。
根出葉は柄があってハート形。高さは10-40cmで、花茎には葉が1枚と花を1個つける。葉は茎を抱いている。
花期は8-10月で2cmほどの白色の花を咲かせる。

この季節台上を華やかに・・清楚に彩る可愛い花です。


    
     ムラサキゲイトウ

ムラサキアオゲイトウ(紫青鶏頭) ヒユ科  
学名:Amaranthus hybridus
南アメリカ原産の帰化植物であるホソアオゲイトウ
の仲間で、花や茎が赤紫色をしており、日本各地の道端や空き地、
畑の雑草などに進出している。ケイトウの名前は園芸種のケイトウ
やウモウゲイトウウモウゲイトウ、ノゲイトウなどに似ることから


暫くぶりに写真を見せて頂く
ロ質のオーバーを除いてはピンがシッカリしてて
熱心に撮影してる姿が思い出されます。

撮影:安松







チャノキ(茶の木)ツバキ科ツバキ属の常緑樹である。
学名:Camellia sinensis)
チャの木、あるいは茶樹とも記される。単にチャ(茶)と呼ぶこともある。
原産地は中国南部とされているが確かなことはわかっていない。
花は10-11月頃に咲く。花は枝の途中の葉柄基部から1つずつつき、
短い柄でぶら下がるように下を向く。花冠は白く、径2-2.5cm、
ツバキの花に似るが、花弁が抱え込むように丸っこく開く。



    
ミコシグサ    シロダモ雌花       シロダモ雄花


ゲンノショウコ(別名ミコシグサ)
「フウロソウ科 フウロソウ属 」学名:Geranium thunbergii
萼片は花が終ると、赤味を帯びてくる。
心皮の上部がくちばし状に成長したさく果は、成熟してある段階まで乾燥する
と、種子のついている下の方が外れて上に巻き上がり、その勢いで種子を遠くに
弾き飛ばします。ですからお神輿の屋根のようなものの先端の袋の中は
皆空っぽです。


シロダモ(白だも)「クスノキ科シロダモ属の常緑高木。」
学名:Neolitsea sericea)別名はシロタブ、タマガヤ。
花期は秋。花は散形花序で、葉腋に黄褐色の小花を多数つけ、
翌年の秋果実が赤色に熟す。果実は楕円状球形で、
木全体に精油を含み芳香があり、種子から採油し、蝋燭の材料とする。
 また、防風林として植栽もされる他、木材としても利用される。

撮影者の繊細な撮影は定評
見習わなくてはと思いながら中々そうは移せません。

撮影:桃坂





帰りには汗が出るようなお天気に
今季最後のウッドストックの豪華お弁当も惜しかったです。

前回の反省からやはり班別に撮影観察をするようにしました。
どうしても、誰かが写してるとその花に群がってしまうのです
それなりに好きな花姿、美観は違うのに見つける努力をしない。

また、大きな声で「綺麗、美しい」と叫ぶするとどうしても一カ所に
群がり踏み跡を残してしまうのです。

気付いているのでしょうか?

花はいろんな姿を見せてくれますが、
それは写真に写されるためでは無いのです
子孫を残すための必死の努力
それを傷め踏み散らしてはいけません

思いやりのある観察、撮影に謙虚に努めていきましょう。


では、体調の悪い中参加のみなさんお疲れさまでした
元気を沢山いただき元気になられてください。


次回は今期最終観察会

11月14日(水曜日)です
9:30分平尾台花工房発。












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台上では中々会えない花にざわめく観察会

2012-10-10 | 野草の観察

体調と天気を気にしながら初めてのコースにチャレンジ
防火帯工事の真っ最中の台上、運よく草刈り前の登山道へ到着



下見の山頂からは周防灘~玄界灘まで見渡せました。



下見では立派に育っていた大株の上部が
折り取られていました。
まだまだこの様な事をするのだなと
驚きと哀れを感じます。



ヒメヒゴタイ 「キク科」


    

タカネハンショウヅル   タンキリマメ           アオミズ

タカネハンショウヅル今年は中々目にしない花ですが
ここではすでに終わりに近づいていました。


今月の初確認

  

ヤマニガナ(山苦菜)「キク科 アキノノゲシ属」花 期:8~9月
学名にはLactuca raddeana var. elata

 切ると白い乳液が出ると言う意味のLactucaが使われています。
山地の林の縁や草原に生える。茎は高さ60-200cm。葉の表面は深緑色。裏面はやや粉白色。
狭い円錐花序に多数の頭花をつける。頭花は径1cm内外で上向きに咲く。

アキノノゲシとは違うヤナギタンポポでもない
なにかの変種と思っていましたが、センターのK氏が
調査の結果 これではと言われいろんな辞書を調べてみました。
調べるうちにもう一種類ある事がわかりました。


   
スイラン   ヤマハッカ

何時も見るヤマハッカと違う感じがしてる種
イヌヤマハッカと言う種が北九州にはあると言う
何時かしっかり調査したい種です。

撮影:森







チョウセンヤマニガナ

  
葉の様子     葉裏

チョウセンヤマニガナ 科名 キク科
学名 Lactuca raddeana Maxim.

ヤマニガナによく似るが、頭花の小花の数が多く、10~17個ある。
   痩果は長さ2.5~3mmで、両面に各4~5肋がある。
   九州北部、朝鮮・中国に分布する。

大陸系要素で植物分布上重要である。個体数もごく少数にすぎない。
貴重な植物だと記されていました。

種子を採取しシッカリ同定したいと思います。


初秋のたたずまい

    
ナンバンハコベ     イシミカワ       アキグミ


ナンバンハコベ(南蛮繁縷、学名:Cucubalus baccifer var. japonicus )
ナデシコ科ナンバンハコベ属の多年草。
種子は長さ約1.3mmの腎形で、光沢のある黒色になる。

イシミカワ(Persicaria perfoliata)タデ科イヌタデ属のつる性の一年草。
和名:石見川・石実皮・石膠の字が当てられ、
それぞれの謂われが伝えられるが、いずれが本来の語源かはっきりしない。
漢名は杠板帰(コウバンキ)

アキグミ(秋茱萸、学名Elaeagnus umbellata)はグミ科グミ属の落葉低木。
食用となるが、タンニンを多く含むため強い渋みを感じさせる。
また、実にトマトの7〜17倍のリコペンを含む。

サラシナショウマにアサギマダラ蝶
昼食もそこそこに駈け出して行きます。

 
  
サラシナショウマ「キンポウゲ科サラシナショウマ属 の多年草の植物」

(晒菜升麻、更科升麻、学名:Cimicifuga simplex (DC.) Wormsk. ex Turcz.)
名前の「サラシナ」は若菜を茹で水にさらして山菜として食したことに由来する
本種やその他同属植物の根茎は升麻(ショウマ)という日本薬局方に収録された生薬です。


写真:釘宮




イノシシのヌタバらしき小さな湿地に



アゼトウガラシ「ゴマノハグサ科アゼトウガラシ属」花期は8~10月

北海道~九州の水田のあぜや、やや湿り気のある畑などに生える。茎は根もとで枝分かれし、
高さ10~20cm。葉は対生し、長さ1~3cm、披針形で柄はなく、鈍鋸歯があり、先は鈍いか尖る。
上部の葉の脇から出した花柄に長さ約1cmの淡紅紫色の花をひとつつける。
下唇の中央に黄斑がある。果実は細長く長さ約1.3cmある。


  
カワミドリ      アケボノソウ

カワミドリ「シソ科」
日本名:河緑  原産: 日本、東アジア
山地に自生する草丈1mほどの多年草。茎は四角でよく分枝し、夏から秋にかけ円柱状花穂に
淡紫色の唇形の花がつき、ハッカに似た香りがします。


アケボノソウ「リンドウ科」
和名アケボノソウ(曙草)の名前は、
花冠の模様を夜明けの星空に見立てた名前だそうです。


撮影:桃坂




この様なところに密かに
下見の時には花は目立たず咲いてるかどうか不明でした。

   

ヌカボタデ「タデ科」
和名 ヌカボタデ
学名 Persicaria taquetii (H. Lev.) Koidz.
環境省カテゴリー 絶滅危惧II類

1年生草本。葉は薄く、狭披針形、鋭尖頭、基部はくさび形、
下面に腺点はない。花期は9~11月、穂状花序で、
花は花軸にややまばらに着いて花被は紅色。


ヤナギヌカボかと思っていましたが
帰宅後、辞書と標本を見比べてヌカボタデと判明しました。

ヤナギヌカボ
近縁種のヤナギヌカボは葉はやや厚くて、下面に腺点があり、
花は通常花軸に密に着き、茎や葉は乾くと赤褐色になる。
通常葉の上面中肋の両側に1対の黒斑があり、花は通常花軸にまばらに着く。





        
  ボントクタデ     アキノウナギツカミ    ツルニンジン

ボントクタデ「タデ科」の1年草。
ヤナギタデに似ているが、辛味がないので薬味として
使えないのでこの名がある。ヤナギタデと同じようなところに生え、
同じような外見をしているが、もっとも簡単な識別法は、葉を噛んでみることである。
ヤナギタデなら辛味があるが、ボントクタデにはない。




アキノウナギツカミ「タデ科」
低地の湿り気のあるところに生える一年草。
同じようなコンペイトウ形の花序をつけるものに,
ミゾソバやママコノシリヌグイがあるが,
同じような環境でよく見かける種としてはヤノネグサガあるが,
花序は顕著な球形ではなく花はやじり形に集まる。




一段と目を引く大型のノギク



オオユウガギク (大柚香菊)花期:8~10月。
学名:Aster robustus「キク科シオン属 」

花の直径が3.5cmくらいあり
ふちには欠刻状の大きな鋸歯がある。上部の葉は線状披針形。頭花は直径3~3.5cmの淡青紫色。
総苞は長さ5~6mm。そう果は長さ3~3.5mmの扁平な倒卵形で、冠毛は1mm以上で長短がある。

山麓では時折見かけますが台上で見るのは初めてです。





  

ツリフネソウ「ツリフネソウ科ツリフネソウ属 」
  学名  Impatiens textori                  
             Impatiens(インパチエンス)は、ラテン語の
  「impatient(我慢できない)」が語源。種子が熟すると勢いよくはじけ飛ぶことから

白い花は無いかと探してた桃坂氏がピンクを見つけて
くれました。

残念なことにこの花を撮影しようと花の傍まで分け入り
沢山の花を踏んでしまった事です。
反省してます。


体調不良で午前中で下山と言われてた
お二人のためにも帰りもゆっくり歩きでした、話題は
初めての花たちの話で盛り上がります。

まだまだ書ききれないほどの花との出会いでした
この後草刈り業者が来てましたので
最後の観察になるでしょう

通年ではムラサキセンブリ、ヤマラッキョウ等が
ぼつぼつ見えるはずなのですが
この場所では一輪も開花は見れませんでした。

長い道のりでしたが無事終了お疲れさまでした。

編集後記


今回は台上初見の植物が多く調べるのに苦労しました
特にヤマニガナに関する書物が無く
チョウセンヤマニガナに関しては皆無状態でした。
半分推測の域ですのでご推察の上お気づきの点が
ありましたらお知らせくださいますよう
お願いいたします。

次回観察会

今年もあと2回です
10月26日(金曜日)
自然の郷花工房9:30分発です。
どんな花に出会えるか楽しみですネ




 


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