平尾台自然の郷野草勉強会

平尾台の自然と野草を見守り観察し
記録するボランティアのグループ。

夏・秋色の観察会

2014-09-26 | Weblog

西に青空・東に夏雲と初秋の微妙さを思わせる朝ですが、
台上は意外と涼しい。空気が乾燥しているせいでしょうか?暑くなりそうですかと平尾台ベテランさんにに聞くと
大丈夫。体感温度が涼しい絶好の観察日和です・・・。

下見では井出浦棚田へ


ヒガンバナ「ヒガンバナ化」
別名の曼珠沙華(マンジュシャゲ)は梵語(ぼんご)からで,白くやわらかい、
見た人を悪から離れさせる力がある天界の花との事、彼岸のころに咲くので
ヒガンバナかと思いましたが、梵語だったのです。



マルバツユクサ「ツユクサ科」
ツユクサ属のマルバツユクサは その名のように葉は広い卵形をしていて、
二枚貝のような苞に花を2つ咲かせます。
早朝花はすべて上向きに雄蕊を突き出すようにしているのですね。





コナギ(小菜葱、子菜葱、小水葱、子水葱、)
ミズアオイ科に分類される一年性の水田雑草。
ミズアオイ科の植物だけあってアップにするとなるほど鮮やかです。






セイタカハハコグサ「キク科」
ヨーロッパ原産帰化種
ハハコグサに似て白っぽく見える。茎は基部で分枝し、下部がやや倒伏して
先が直立する。葉は長さ1~6㎝の線形~スプーン形。
センターボランティアで初見のはなです。




    
      ツユクサ    ヒヨドリジョウゴ


ツユクサ(白花)
白いツユクサに喜んだのですが周りに除草剤が撒かれていて
脱色されてようです。胸が痛みます。


ヒヨドリジョウゴ「ナス科」
下部の葉は深い切れ込みがある。葉は変化が大きく分裂しないものから
3裂、5裂するものなどがある。花冠は白色で。5個の花弁はそり返る。





マメアサガオ(豆朝顔)ヒルガオ科サツマイモ属
名前の由来は アサガオに似た花が小さいことを豆に例えたことによります。
こちらでは白色はよく見かけますが、ピンク色は初めてでした。


撮影:森


当日は午前中各コースの開花調査頑張りました。

まずは親の看病で多忙だという まっちゃん うーんそうでしょう。


ツルニンジン
ツルニンジン(蔓人参)「キキョウ科」蔓性多年草。
東アジア一帯の森林に生育する。
別名はジイソブ(爺のそばかすの意)と言う意味だそうです。






カラスノゴマ「アオイ科」
花弁は5個。萼片は線状披針形でそり返る。雄しべは10~15個あり、その間に雄しべより長い仮雄しべが5個ある。
仮雄蕊が雄蕊より長い・・・何の役目をしているのか観察して見たくなります。


撮影:松島






何を悩んでいるのか中々シャッターが動きませんが、優しい写真です。


コカモメヅル (小鴎蔓)「 ガガイモ科」
花序は蔓や葉の大きさに比べて大きく、腋の葉を越えて長く伸びる。
花は暗紫色で5裂した花冠裂片の上面に目立たない微毛がある。花は終わっていました。
花と違って大きな種。


婿菜&白嫁菜

    
  シラヤマギク       ヤマシロギク

シラヤマギク
茎にはざらざらした毛が生えている。下部の葉には狭い翼のある長い柄があり、
葉身は心形で先は鋭くとがり、ふちには粗い鋸歯がある。葉は両面に短毛が密にあり、ざらつく。
上部の葉ほど小さく、柄も短い。頭花、舌状花は白色で数は少ない。




ヤマシロギク「キク科」
葉は長楕円状披針形で、まばらに鋸歯がある。両面に短毛を密生する。基部はやや茎を抱く。
舌状花は10枚はある。葉は長楕円状披針形でやや茎を抱く。



ヒメシオン「キク科」








アケボノソウ「リンドウ科」
花は5弁で星型。花弁には紫色の点と、黄緑色の特徴的な丸い模様がつく。
和名アケボノソウの名前は、この模様を夜明けの星空に見立てた名前。



撮影:河田







写真を見てくださいと一番に差し出してくれます。
最近、始めたばかりですが上手になりました。見てくださいね



ヤナギアザミ「キク科」 アザミ属 葉は茎を抱くことはない。
ヤナギのように細い葉が何よりの特徴 総苞片は先端が細くとがり斜上する。
上部の総苞片は紅紫色を帯びる





    
ツリフネソウ        ミズタマソウ        メナモミ



ツリフネソウ(釣船草、吊舟草)
「ツリフネソウ科」ツリフネソウ属の一年草。
ムラサキツリフネ(紫釣船)とも呼ばれる
大きく深い花がたくさん咲き距の部分に蜜がたまり、
主にマルハナバチなど大型のハナバチや、ツリアブ類などが好んで集まり、
花粉を媒介する。



メナモミ「キク科」
ナモミとは、ナモミ(菜揉み)からで、奈良・平安時代の古代の強壮薬
「神麹(しんき)」をつくるときに、米麹、アズキ、カワラニンジンなどと、
オナモミやメナモミの未熟果を混ぜて、揉んで発酵したもので、
この揉むことから、菜揉み(なもみ)がつき、雄菜揉み(オナモミ)より、
小型から、雌菜揉み(メナモニ)の名になった





ミズヒキ「蓼(たで)科」
上から見ると赤く見え、 下から見ると白く見える花を、
 紅白の水引に見立てた。 日陰を好む。



撮影:吉松







見るのも痛々しく辛そうだった股関節痛
それでも負けないで歩けるところだけ参加させてと、いって出てきていました。
頑張った成果が出てきました。もう大丈夫と張り切っています。


コシオガマ(小塩竈)「ゴマノハグサ科」
「葉まで美しい」と言われるピンクの花もきれいです。
 自分でも光合成をしながらイネ科の植物に寄生する半寄生植物だそうです。



  
   ガンクビソウ      コヤブタバコ 


ガンクビソウ「キク科」
頭花は花柄先の、基部に披針形の苞葉が2~4個輪生する。総苞は卵球形。総苞片は4列に並び、外片は短い。


コヤブタバコ「キク科」
上部の葉腋に黄色の頭花を下向きに1個ずつつける。頭花は直径約6~8mmで、
ほとんど柄がない。





ヒメアザミ「キク科」
花姿がやさしい花数も少なめです。





キヅタ「ウコギ科」
、球形の散形花序に、黄緑色の小さな花をたくさん付ける。花弁、雄しべは5つ。



撮影:釘宮






写真を提供してくれる唯一の男性
丁寧な写真は性格でしょうか?何をしても最後まできれいにされています。


イボクサ「ツユクサ科」
疣を取るのにつかわれたそうです。





ナガバノヤノネグサ(長葉矢の根草) 「タデ科」 1年草 
アキノウナギツカミやヤノネグサに比べると茎に鋭い毛が無く、
花はまばらにつく。葉が細く、葉柄の長さは3~4mmで、さや状たく葉も
ほぼ同じ長さ。山地の陰地に咲く



    
アカバナ      ベニバナボロギク        ミコシグサ


アカバナ「アカバナ科」
花弁は4個で先端は浅く2裂する。雌しべの柱頭はこん棒状をし、
子房には腺毛がある。萼には腺毛が多い。雄しべは8個



ベニバナボロギク」(紅花襤褸菊)「キク科」原産地はアフリカ
特に森林が伐採された際などに一斉に出現し、
パイオニア植物としての姿を見せている。


ミコシグサ「フウロソウ科」
現の証拠と書かれるフウロソウ科の花種子の頃には
種子をはじき出す莢の形が御輿に似ています。





ヒナタイノコヅチ「ヒユ科」
茎は分枝し、太く4稜形で節はやや膨らみ時にやや紅紫色を帯び、毛が多い。
。枝先には穂状花序をだし、緑色の花を密につけ、花後下を向いて花序の軸に
圧着する。小苞は2個、刺状となり、
雄しべは5個。仮雄しべはほぼ四角形でわずかに不明の歯牙がある。






ヌマダイコン「キク科」
花は秋、総苞片は長さ約4mm,花後反曲します。
  そう果には、粘着性のある冠毛があり、人に付着して厄介です。





チヂミザサ「イネ科」
花軸、茎ともほとんど無毛。葉の基部には毛があり、葉鞘の縁に長い毛。
長い芒があり、先は粘る。



撮影:桃坂



近月の蝶


       
キマダラセセリ        クロヒカゲ          コノマチョウ       キタテハ   


今週の鳥


エゾビタキ

さわやかな汗をかきながらの観察
本日もたくさんの写真をありがとうございました。
観察会が終わり花工房にて、カメラからみんなで写真を見ながら
再度名前の確認をし、ブログ用写真を提供していただいています。撮影したそのままです。
その分丁寧に写すので腕が上がります。


自分に厳しく腕も体調も整えて残り少ない花の季節を
楽しみましょう。


次回勉強会
10/8日(第2水曜日)
平尾台自然の里
9:30分発
お忘れの無いようお待ちしています。

 


 

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9月野草勉強会

2014-09-10 | 野草の観察

長かった雨季が去り、仲秋の名月の騒ぎの中、少し蒸し暑く
昨夜の疲れを残しながら、緩やかな草原を歩きを楽しみました。

下見では

コガンピ「ジンチョウゲ科」
和名の由来は和紙の原料となるガンピに似ていて
小さいことから。別名はガンピのように和紙の原料とならないため
イヌガンピと呼ばれた。コガンピは台湾にあるとされているが、
Flora of Chinaでは、台湾には記録がないとされ、
日本固有種の可能性が高い。平尾台周辺では初めて見る事が出来ました。



アイナエ【マチン科」
一年草で、日当たりの良い暖地の低湿原に生える。
茎は短く直立し,下部には卵型か長楕円型の葉が
2~4対着く。葉には3本の脈があり,基部がやや急に
細くなっている。1~3本花茎を伸ばし,3-15個の白色の花を咲かせる。



タヌキマメ「マメ科」学名:Crotalaria sessiliflora  
マメ科のなかでも国内では、このように直立する総状花序を持ち、
鮮やかな青紫色の蝶形花を開花するものはなく、とても愛嬌のある花。
珍しさのあまり探し回り、踏み荒らしの対象となり平尾台では絶滅寸前




ホドイモ「マメ科」
緑黄色の変わった形のおしゃれな花を付ける。



サイヨウシャジン「キキョウ科」
細葉・細腰とも辞書により書き方が異なるが
細い葉と言うのは当てはまらない様に思うこれほど葉の形が
変化する花も珍しく広い葉が多々ある。



フジカンゾウ(藤甘草)「マメ科」
フジカンゾウは5~7枚の小葉からなる「奇数羽状複葉」、
ヌスビトハギは3枚の小葉からなる「三出複葉」です。
大きく艶やかな花で違いは歴然としています。



ヤマニガナ「キク科」
チョウセンヤマニガナとヤマニガナの違いは
種を見ないと不明です。

沢山の花を観察出来ましたが、登山道の荒れている事
長雨の為草刈も出来ていない所為でしょう。

今回の観察では、



クワクサ「クワ科」
一年草。茎は直立し、細毛があり、しばしば分枝する。葉は有柄、卵形で、鈍鋸歯縁で、毛がある。
花は小型、淡緑色に紫色を帯びることがある。
私も花で~す。見てください。




ミソナオシ「マメ科」
ミソナオシは和名で、由来は「みそ直し」。
昔は葉や茎をみそおけの中に入れて味が落ちるのを防いだり、
みそにわいたウジ虫を殺したりする際に使われたという。
何時も草刈りに刈られていて、花も実もみる事が出来たのは
久しぶりでした。



スズメウリ(雀瓜)ウリ科スズメウリ属
水辺や平地のやや湿ったところに生える。時につるの先が地下に潜って越冬する。
雌雄同株。雌花、雄花ともに葉腋に単生するが、枝先では時に雄花が総状につくこともある。
一昨年の堰堤へやはり開花していました。


編集:写真 森



体調が悪くて前回はお休みの彼女が頑張りました。


ガガイモとハナムグリ「キョウチクトウ科」
茎は切ると白色の乳液が出る。
葉腋に総状花序とつけ、星型で内部が淡紫色の花を十数花つける。
ガガイモ科だったと想うのですが、キョウチクトウ科に変わっていました。



メハジキ(シソ科メハジキ属:越年草)
和名:目弾き/別名:益母草(やくもそう)の漢名は、母の益になる薬草という意味があり、
中国では古くから婦人薬として利用されてきたものです。
目を突っ張って遊んでいた事を思い出します。




イヌハギ「マメ科」
ハギに比べて花が目立たず、役に立たないということで
『イヌ』がついた。海岸や砂地を好むと辞書にありますが当地では
草原に生えています。



コミカンソウ「トウダイグサ科」
耕地や道ばたに生える1年草。雑草として嫌がられる存在ですが
花と実の可愛さについ一生懸命写してしまいます。


撮影:松島



最近、熱心に撮影されています。


ツルボ「ユリ科」クサスギカズラ科に変わる。
地下に鱗茎と呼ばれる丸い玉を持っている。強い繁殖力のため
雑草として嫌われるが、鱗茎にはたくさんのデンプンを含み
食べられる山野草であり、いわゆる救荒植物といえる。



ツルマメ(蔓豆)マメ科ダイズ属ダイズの原種とされる。
茎には下向きの粗い毛がある。葉は3小葉からなり、両面とも毛がある。
小さな淡紫色可愛い花を付けます。




キツネノマゴ(狐の孫)キツネノマゴ科
名前の由来について、小さな花を密集させた
穂状(すいじょう)花序(かじょ)をキツネの尻尾に見立てたようです。
白花と淡紫色の二色あるのです。


撮影:吉松


今月出会った蝶

      
ミスジチョウ      ダイミョウセセリ       ハグルマトモエ      アカタテハ♂


今月も精密写真の様な美しい写真です。

ミソハギ「ミソハギ科」
"和名の「ミソハギ」由来はミソギハギ(禊萩)で、水を含ませて仏前の供物に水をかけたことから。
またお盆の頃にさくので盆花(ボンバナ)ともいわれています。
雄蕊が倒れ、下から雌蕊が現れ、その周りに黄色い装飾花が見えています。




ミツバグサ「セリ科」
日本では九州にだけ分布する。草原に良好な生育地が多いが,生育地一帯の
植生遷移の進行や人工草地改変などによる環境変化で,生育地の消滅が懸念される。
現在では少し暗めの湿った登山道に良く見られる。



ヒナギキョウ「キキョウ科」
葉は、へら形~倒披針形で、ふちには波状の鈍い鋸歯がある。
花は青紫色で長さ5~8mmの5深裂した漏斗状鐘形の花を1個ずつ上向きに咲かせる。
受粉を済ませると小さな穂状になって飛んで行くようです。



ヤブマメ「マメ科」
紫色の花が鮮やかに秋の訪れを知らせているようです。




ヤブラン「ユリ科」クサスギカズラ科に変わったのですね
ラン科ではなくユリ科。林下の一部に生える
多年草で根の一部にふくらみがある。




ヒキオコシヒキオコシ(引起こし)シソ科ヤマハッカ属
別名:エンメイソウ(延命草)死にそうな人でも引き起こすと聞いたことが
あります。強い苦みを言っているのでしょうか?




ミゾソバ「タデ科」
花は紅紫色。密線をもつ虫媒花。
通常の花のほかに茎の下部から細い枝を地中に伸ばして閉鎖花をつける。


撮影:桃坂


今年の秋も実り多い花観察が出来そうです。
野草勉強会が始まって11年目第1回目の参加者は誰も居なくなりとても寂しい
想いをしております。体調を壊して山歩きが出来なくなった方が多く健康であること、
負けない事の大切さを身を持って感じています。何をおいても歩ける毎日を心がけて行きましょう。


次回観察会9/26日(金曜日)
平尾台自然の郷 花工房9:30分発
お間違いの無いようご参加ください。森




 

コメント (1)
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