さんぽで出会う花鳥風月

ひでじいの四季の写真

クロスキバホウジャク

2020-08-20 22:11:58 | 昆虫

*2020年8月20日撮影

 今日も快晴。猛暑でした。

 河原に植えられているアベリアの花に、クマバチなどの蜂が群がっています。
 その中に、キビキビと動きが速くて目立つのがホウジャク達です。
 ホウジャクというのは蛾なのですが、飛んでいるところは蜂のように見えます。
 色々な種類のホウジャクがいて、飛んでいる姿では区別が難しいので、とりあえず頑張って写真を撮ってから調べることになります。

 この写真のホウジャクは、クロスキバホウジャクのようです。
 なかなか珍しいホウジャクかもしれません。





*2020年8月20日撮影

 ホウジャク類は大きくはスズメガ科にくくられる蛾の仲間です。
 スズメガという蛾の仲間は、形が大きく胴体も太いのですが、静止した時背中側から見ると左右の翅で三角形に見えるのが特徴です。
 スズメの名は、見た目ではなくて、ちょこちょこと忙しく飛ぶところがスズメに似ているとされたようです。
 スズメガ科の蛾は大抵飛ぶのが速いのですが、ホウジャクという名がついた一群は特に高速飛行が得意です。
 ホウジャク類はホバリング(空中に静止)して花の蜜を吸うという特技を持っています。
 花の周りを飛び回る姿が蜂のように見えるので、「蜂雀」つまり蜂のような雀蛾という意味のホウジャクと名付けられました。





*2020年8月20日撮影

 今日の写真のホウジャクは、翅が透明で透けて見えるので、スキバあるいはスカシバと呼ばれます。
 「透翅」の意味です。
 それでスキバホウジャク、あるはスカシバホウジャクというわけです。
 スキバホウジャクには2種類あって、クロスキバホウジャクとただのスキバホウジャクです。
 スキバホウジャクは後ろの翅の付け根が橙色をしていることで判別できます。
 この写真のホウジャクは後翅の付け根に橙色はないので、クロスキバホウジャクということになります。





*2020年8月20日撮影

 じつは、写真のホウジャクとよく似た、オオスカシバという蛾がいます。
 オオスカシバもホウジャクの仲間なのですが、スカシバ「透翅」を持つ大型の蛾ということで、別格のようにオオスカシバという名がついています。
 オオスカシバは姿形も大型ですが、そのほかに、翅の周りの黒っぽい縁取りがスキバホウジャク類のように太くなくて、翅がすっきり透明に見えます。
 オオスカシバはよく見かける蛾ですが、スキバホウジャク類は数が少ないとされているようです。


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