*2014年4月11日撮影
これはショウジョウバカマです。ピンクの花が球状にかたまって咲く、ちょっと変わった美しい花。
きのう山道で発見しました。
高山にもあるので高山植物としても扱われますが、里山のような低い山にも咲きます。
*2014年4月11日撮影
花のアップです。
細い管の先に黒っぽいものがついているのが雄しべ。
それよりすこし太い管の先に釘の頭のようなものがついているのが雌しべ。
ショウジョウバカマの花は、雌しべだけが機能する雌性期を経て、雄しべが機能する雄性期に変わります。
自家受精を避けるために、時期によって雌花から雄花へ変わるわけです。
雌性期に他の雄性期にある花の花粉を虫たちの媒介によって受粉します。
そのあとで雄性期になり、雄しべの先の黒い部分がはじけて白い花粉を出すようになります。
この花は雄しべの先の黒い部分が少し白っぽくなっているので、花粉を出し始めているのではないかと思います。
*2014年4月11日撮影
無事に実が実ってからも茎は伸び続けてかなり大きくなります。
萼(?)が実を包んで、花のような姿をしているので、夏は緑の花が咲いているように見えます。
秋になって実が熟し種が地に落ちて芽が出てからさらに二年かかって、春に花が咲くとされています。
ところが種が芽生えて育つ確率はたいへん低いのだそうです。
そこで、種を経ないで、葉の先から自分のクローンを発生させて増えるという能力をもっているのです。
なかなか不思議な植物のようです。