goo blog サービス終了のお知らせ 

さんぽで出会う花鳥風月

ひでじいの四季の写真

ササの花

2021-06-06 20:04:06 | 樹木

*2021年6月5日撮影

 6月になりました。
 穏やかな晴れた日が数日続いていますが、なぜか朝のうちは曇り空なのです。

 珍しい、といっていいのか分かりませんが、ササの花が咲いているのを発見しました。
 ササの花は数十年に一度しか咲かないと言われ、花が咲けばササは枯れるとされています。
 ササもタケも同じようです。





*2021年6月3日撮影

 見渡す限りのササの原に花が咲いていて、やがてすべて枯れていく、というイメージがわきます。
 同じように竹林の竹が、あるときいっせいに花を咲かせ、やがてすべて枯れていく、ように考えてしまいます。

 しかしササもタケも1本1本を考えれば、生えた時期が違うので、仮に60年に1回花を咲かせるとしても、花を咲かせる時期はそれぞれ違うということになります。
 なので、結構頻繁に花を咲かせたササに出会えるのだそうです。
 ササがたくさん生えていても、その中のごく一部だけが開花するというわけです。





*2021年6月3日撮影

 ササやタケはイネ科の植物ですが、草ではなく樹木の方に分類されています。
 花は稲と似ていて、花弁などはなく、オシベ、メシベがむき出しです。
 目立つのはたくさんぶら下がっている、黄色いオシベです。

 花の後には黄金色の実が付くはずです。





*2021年6月3日撮影

 花が咲いているササはほんの3mくらいの範囲にありました。
 このササの種類は分かりません。
 私は、チマキや笹団子に使うチマキザサではないかと思っていますが、確証はありません。
 ササやタケの区別はきわめて難しいと思っています。

 

 

スモモ(花)

2021-04-15 23:18:35 | 樹木

*2021年4月15日撮影

 今年は4月3日に開花した会津の鶴ヶ城公園の桜、ソメイヨシノは盛んに花を散らせています。
 あと数日で花の時期は終わります。
 ソメイヨシノ以外の、八重桜などはまだこれからです。

 今年は、ウメとサクラがほぼ同時期に咲きましたが、少し遅れてハナモモやスモモも咲いています。
 みなバラ科のサクラ属で同じような花が咲くので、見分けるのはなかなか難しい。

 そんななかから、今日はスモモの花をごらんください。





*2021年4月15日撮影

 スモモは真っ白な花で、花と一緒に葉も伸び始めるので、サクラよりは少し地味な印象があります。
 ウメやハナモモは花の「柄」がごく短いのが特徴で、枝に直に花がついているように見えます。
 サクラやスモモは花の「柄」が長くて、枝からちょっと離れたところに花が咲きます。
 サクラの花びらには先端に切れ込みがあるのですが、スモモには切れ込みがなく、丸い花びらとなっています。
 花で見分けるには、ざっとこんなふうに言われています。
 でも、実際に見分けるのはとても難しいと感じています。





*2021年4月15日撮影

 スモモという名前は「酸っぱい桃」という意味で、「酸桃」というふうにも書きます。
 一般的には「李」という字を当てますが、これは中国での表記から来ています。
 もともとの原産地は中国ということです。
 
 現在、果実のために栽培されているさまざまな品種は、アメリカで品種改良されて里帰りしたものと言われています。
 江戸時代末期から、スモモはアメリカに渡ったようです。
 アメリカでは珍しかったのでしょうか。





*2021年4月15日撮影

 果実目的で栽培されているスモモとは別に、花を愛でるための庭木として植えられているスモモがあります。
 今回取り上げているのは庭木の方のスモモで、実をつけることはあまり無いとされています。

 この写真の木は、だいぶ葉が大きくなっています。
 咲いている場所や、たぶん品種などによって葉が育つタイミングもずいぶん違うようです。





*2021年4月12日撮影

 華やかさではサクラに負けるけれども、白く輝く花がビッシリ枝に付いたところは豪華な美しさがあります。
 
 ソメイヨシノが散っても、スモモの方はもうしばらくは楽しめそうです。

コブシ(花)

2021-04-10 23:06:58 | 樹木

*2021年4月10日撮影

 会津の鶴ヶ城公園の桜は今が満開で、とても見事です。
 今年はこれまでになく早い開花だったので、梅やそのほかの花木類と同時期に一斉に花が咲いたように感じます。

 少し地味ですが、コブシの花も咲いています。
 もうそろそろ終わりかけでしょうか。
 今日はコブシの花の写真をごらんください。





2021年4月8日撮影

 コブシによく似た花として、ハクモクレンがあります。
 ハクモクレンはモクレン(紫色の花をつける、シモクレン)の仲間で、白い花を咲かせます。
 コブシよりも花が大きくて、密集して咲きます。
 モクレンやハクモクレンは花が同じ方向に傾いて咲くので、コブシとは花のつき方の雰囲気が違います。





*2021年4月7日撮影

 ハクモクレンよりももっとコブシに似た花が咲くのは、タムシバという樹木です。
 タムシバは山に咲き、コブシは里に咲くと言われますが、それほどきれいに棲み分けられてはいません。
 コブシは花の下に小さな葉が1枚つくのが特徴で、タムシバの花には葉がつかないので、それで見分けます。





*2021年4月7日撮影

 コブシという名は、花のあとにつく実の形が握り拳のようだというので、コブシになったとされています。
 コブシの実はとてもユニークな姿をしているので、いつかご紹介したいと思っています。

 コブシは「辛夷」と書きますが、これは中国での辛夷(しんい)という漢方薬の名で、モクレンやハクモクレンなどの花のつぼみを乾燥させたものとされています。
 なので、コブシという樹木名を「辛夷」と書くのは、誤用であるとされています。
 誤用であっても、日本ではこの表記が定着してしまいました。





*2021年4月3日撮影

 青空をバックにコブシの花を撮影できました。

 コブシの花は咲き始めはとてもきれいなのですが、花がすぐに茶色く痛んでしまうのが残念です。
 いちばんいい状態の輝いている花のときを、せめて写真にとどめておきたいと、撮影に励んでいます。

            

ドウダンツツジ(冬)

2021-02-20 21:46:45 | 樹木

*2021年2月20日撮影

 2月になって、もう後半。
 今年は、よく雪が降ります。数日続けて降っては、ぱっと晴れる日がやってきます。
 ようやく雪が減ってきたなあと思う頃、また数日続けてどっと雪が降ります。
 今日はその、ぱっと晴れた1日でした。

 雪の少ない冬を2年過ごして、3年目の今年は当たり前に雪の冬です。
 それでも少ない方かなあ、とも思います。

 今日の朝は冷えたので、樹木の枝先が凍りました。
 写真は、積もった雪の中で凍ったドウダンツツジです。
 赤い芽がきれいです。





*2021年2月20日撮影

 ドウダンツツジはびっしりとさく白い花が見事で「満点星」という漢字があてられたりします。
 秋の紅葉も美しい樹木です。

 本来は「灯台躑躅」というふうに書くようです。
 この場合の「灯台」は、油を入れた皿に芯を入れて火をつけ、明かりとしたものをさします。
 3本の棒を中程で紐で縛って油皿の台にしたものを「結び灯台」といい、ドウダンツツジの枝が3つに分かれる姿を「結び灯台」に見立てたことが「ドウダン」の語源とされています。
 トウダイがドウダンに変化したのだそうです。





*2021年2月20日撮影

 積もった雪の中で、凍っている赤い冬芽。
 なかなか出会えない、美しい景色です。





*2021年1月26日撮影

 さて、これも凍りついている赤い冬芽です。
 1月末の頃の寒い朝に撮影しました。
 ドウダンツツジはこんな冬にも、その美しさをアピールしています。
 やがて咲く満開の白い花「満点星」を楽しみに待ちたいと思います。

ユリノキ(実)

2021-01-25 21:18:55 | 樹木

*2021年1月25日撮影

 今日は良く晴れました。
 晴れの日が多いのは嬉しいことです。
 このまま、雪はもう終わりになってほしいとも思いますが、どうなることでしょうか。

 ユリノキに実がついていて、茶色く枯れてはいるけれど、チューリップの花のように見えています。
 ユリノキの実は熟す頃は松かさのような姿ですが、秋が深まる頃から翼果と呼ばれる花びら状の実が外側から開いて、こういう姿になります。
 ユリノキが別名をチューリップツリーというのは、春に咲く花がチューリップに似ているからなのですが、じつは冬の実もチューリップのようなのです。





*2021年1月25日撮影

 ユリノキは北アメリカ原産の樹木で、明治の初めに渡来し、街路樹や公園樹などとして今も植えられています。
 ユリノキの花はチューリップに似ていて、ユリには見えませんが、学名を直訳すると「ユリノキ」になるので日本名として採用されたようです。
 当時はチューリップはあまり知られていなかったため、「ユリに似た花」としてやむなしだったのかもしれません。





*2021年1月11日撮影

 ユリノキの実に雪が積もった姿です。

 雪景色の風情にはなぜか心惹かれます。
 生活の都合としては雪は少ない方がいいと思いながら、雪景色への憧れも捨てられません。