絵のタイトルは、「おかめ」です。
ヒロインのさなさんにもう少し考えて欲しいから、主人公の背中にもんもんを入れました。
次回作を書けない私に友人が言いました。
もんもんなんかしょわせるから。
友人のイギリス人が、愛する女性の入れ墨を背中に入れました。
なにかの行き違い(兄貴とできちゃった)で別れました。
しばらくぶりに来日した友人に尋ねました。
背中の彼女は元気かと。
友人は、一瞬目を剥き、穏やかな笑顔でした。
消したいな 入れ墨と恥 しょって粋
今日のタイトルは、「煙たい話」です。
親、先生、先輩、時にかみさんの話が煙たい。
私だって、真実は書けない。
殊に、法律に触れること、政治や宗教、地域や個人を特定することは避けています。
極めつけは、会社の上司です。
いうことを聞かないと、査定や人事で陽の目をみることがない。
A、Bと部長がいて、出世街道をひた走り社内のライバルです。
過去にも書きましたが、ビッグサイトで会社の代表として講演をすることになった。
聴衆は、150人。講演時間は1時間。
リハーサルをやること10回。
広報の人たちが4,5人来てタイムキーパーや所作をチェックする。
困りごとは、Aという部長が何かの提案をする。
B部長が、Aの提案に反対意見を出す。
講演のリハーサルが代理戦争の舞台になりました。
私は、悩み果てたのちに、くびを覚悟で、B部長にA部長の提案を受け入れると話に行きました。
B部長の言葉に腰を抜かしました。
「なんのこと?」とB部長は忘れていました。
反対ありきのB部長の思い付きのカウンターでした。
何故、煙たいか。
世間は、成功話が得意です。
寄ってたかって、民主主義的多数派攻撃です。
子供の進路に対し、親が主導権をとると碌なことがない。
子供が社会に出る頃は、AIが代わりにやって、職種さえ消えている。
何しろ、30年後には現在ある仕事の40%が消失している。
なのに、親が現在の成功者の追随を子供に強制する。
親も先輩も威厳を保つために、成功話しかしない。
親父から戦争の話を聞いたことがありませんでした。
相当、ひどいことをし、体験したから言えないのです。
会社だって、トップに上り詰めるのは成功者ばかりです。
会社に損失を与えたものは、左遷か退職です。
成功に異議を唱えるなんてできない。
首根っこを押さえつけられて、話を聞かされる。
多くの裸の王様を観ることになる。
いっぽう、世界で一番入りにくい居酒屋は、自由です。
犯罪まがいの話やモラル違反の話が横行します。
失敗談も、ウイットを効かせないと誰も耳を傾けない。
笑って飲んで、ハイおしまい。
忘れてしまえと憂さを晴らす。
少しやんちゃなお兄さんや、親が大嫌いなお姉さんがたむろする。
その口にお握りを放り込むおばさんがいる。
腹が減ってるから、悪さをする。
なんとか世間を渡り、おばさんに結婚報告をし頭を下げる。
本当にやばい話は、墓場まで持っていく。
沈黙こそ金です。
60歳にもなれば、
やらかしたことも笑い話。
そんな風に粋に生きたい、話したい。
敗戦後、人々は思った。
上の者は、自由に話せる場を作らなければならない。
下の者は、その場で自由に話さなければならない。
そのはずなんですが、のど元過ぎれば熱さも忘れるのです。
馬鹿野郎と森田健作風に叫びたいのをじっとこらえる。
2024年3月6日