今日のタイトルのために、この絵を選びました。
森の中を風が抜けるさまを描きたかったと覚えています。
横浜釜利谷から山伝いに鎌倉に抜ける路です。
敢えて、プロジェクトエンジニアーのカテゴリーに入れることにしました。
今日のタイトル、「悪くないのに謝る」です。
これまた、簡単ではないことです。
口先だけで謝るのは、いとも簡単にできます。
心から、相手のことを考えて謝ることは、なかなかできるものではありません。
おかあちゃんが、、むずかる子に「おかあちゃんが悪かったね」と謝ります。
おかあちゃんは、半分本気です。
私が至らないばかりに、この子の邪魔になっていないかと
心配するあまり出る言葉です。
子供には、そのおかあちゃんの心の底はわかりません。
悪態をついて、おかあちゃんのせいにします。
おかあちゃんは、自分のみすぼらしさを忘れて子供にご飯を食べさせます。
自分をきれいにすることを忘れて、教育を受けさせます。
眠いのも我慢して、子どもの服の繕いをし、
恥ずかしい想いをさせないようにします。
子供が悪いことをした時も、ひたすら頭を下げます。
ただただ、私が至らないばかりに世間様に申し訳ない。
この子にも辛い想いをさせていると思います。
おかあちゃんは、ちっとも悪くない。
悪いのは、このバカ息子です。
施主から、怒られることもしばしばありました。
施主は、出来上がったものを見てクレームをつけます。
だから、先に言った。では、すみませんでした。
こうなると施主に先に伝えたが、納得してもらえていなかったのです。
これは、プロフェッショナルとして仕事を軽く見ていたことになります。
施主がイメージできないことは、モデルとして見せるとかしなければならなかった。
モデルと行かないまでも、図面で具体的に示さなければならなかった。
少なくとも、一緒に考えなければならなかった。
施主に言われるままに、施工したでは済まないことでした。
こんな時は、謝るしかありません。
納得していただくよう、改善をしなければなりません。
悪くないのに謝る。
「悪くないのに」の出発点が、そもそも間違っていたのです。
客の目線で考えていないことになります。
もっと言えば、自分よがりの判断でした。
適切な判断をできなかった。
こんな時、父ちゃんが必要です。
お前、おかあちゃんの気持ちが分らぬかと叱れる人のことです。
会社では、上司になります。
子供に、親と思えと言う前に、
子供のことを本気で考えているかとなります。
おかあちゃんは、本気でこの子の行く末を案じているのです。
世の中の役に立つ子に育てたいのです。
ただただ、それだけです。
実るほど 頭をたれる 稲穂かな
2017年9月11日