(楽しかった日々:結婚までの二年間)
二人で街を歩く、これはボクにはかなり苦痛であった。
前にも書いた(アルバム 3 夫婦円満:私の場合11月13日付)が、
カミさんは素晴らしく美人だ。
そしてカミさんに比べると、ボクはどう見てもダサい男なのだ。
苦痛の種は、二人で街を歩くと、行きかう人が必ず振り向くことである。
視線が二人に集まる。
これが大変苦痛であった。
カミさんは、美人で視線が集まるのは慣れていても、
ボクは不細工であるからこれに慣れていない。
この苦痛は、いまだに続いている。
60歳定年になって、海外旅行に出かけて、
記念に自分のカメラで二人並んで写真を撮ってもらうと、
ツアーで一緒の人達が冷やかして、ピューピュー口笛を鳴らす。
恥ずかしいことこの上も無い。
スペイン旅行の時など、レース販売に当たって、カミさんがモデルに引き出されたりする。
レースをベール代わりに、頭からかぶせ、顔にかかるようにすると、
長年連れ添ったボクから見ても、見直すくらいである。
そのモデル代として、レースを一枚頂戴するなんて得をすることもあるが、
ボクの苦痛には変えられない。
独身時代の借金は、着実に返済していった。
何処でも、遊びに行けば、自分は持てているつもりであるが、
実はお金が持てているのであって、
本当は自分が持てているのではない。
金の切れ目が縁の切れ目とはよく言ったものだ。
結婚を申し込む前に遊んで貯めた借金も、
返す段になると、また遊んでこなくてはならない。
それでは、借金が減っていかない。
それが向こうの付け目なのだ。
しかし、ボクの意志が強いことは、きっと誰にも引けを取らない。
こういう場合、借金だけ返すことを考える。
キャバレーやクラブでは、
借金はおおむねホステスが立て替えていることが判った。
そこでホステスの更衣室を訪ねて借金を返す。
半分裸の女性で込み合っている更衣室で、
今まで懇意にしていたと自分では思っていた女性を、
呼び出してもらってお金を返す。
脂粉の臭いがぷんぷんする、
殆ど裸状態のホステスでごった返す更衣室の奥から、
当のホステスが出てきて、差し出したお金を受け取るや、
ブラジャーの中から領収書を引っ張り出して、
お礼も言わず領収証を渡してくれる。
ホステスは、借金だけ返しに来る男は、もうお客さんではない。
領収書を返すなり、奥のほうへ入ってしまう。
クラブも同じだ。
バーや一杯飲み屋は、お酒を飲むことなく、
お金を返すなり、受け取りを貰って帰る。
まさに金の切れ目は縁の切れ目。
もてた心算が、実はもてたのはお金。
井原西鶴の日本永代蔵よろしく、すべてこの世は金で動く。
それにしても一年かけて、よくも返したものだ。
後になって、仕事の都合で接待の途中、お金が無くても、
「今日はお金無いよ!あとで返すから」と言えば、
どのお店でも、平気で遊ぶことが出来た。
そんな自慢にもならない信用だけが、身についた。
さて、そうした日々は貧乏していたから、
彼女と一緒に遊び歩くのもままならず、土曜日は彼女の家に泊まりこみ、
日曜日は、ボクのアパートで、彼女が掃除洗濯という一年が続いた。
そして、次の二年目。結婚の費用のために貯金をした。
これには苦痛は伴わなかった。
日一日と過ぎるのが楽しみであり、
結婚式の日取りも決まると、その日が待ち遠しくなる。
新婚旅行は?
新居は?
結婚式の招待客はどうする?
どんどん日にちは過ぎていった。
カミさんはすべてボク任せ、
これで結婚生活うまくいくのかしら?
二人で街を歩く、これはボクにはかなり苦痛であった。
前にも書いた(アルバム 3 夫婦円満:私の場合11月13日付)が、
カミさんは素晴らしく美人だ。
そしてカミさんに比べると、ボクはどう見てもダサい男なのだ。
苦痛の種は、二人で街を歩くと、行きかう人が必ず振り向くことである。
視線が二人に集まる。
これが大変苦痛であった。
カミさんは、美人で視線が集まるのは慣れていても、
ボクは不細工であるからこれに慣れていない。
この苦痛は、いまだに続いている。
60歳定年になって、海外旅行に出かけて、
記念に自分のカメラで二人並んで写真を撮ってもらうと、
ツアーで一緒の人達が冷やかして、ピューピュー口笛を鳴らす。
恥ずかしいことこの上も無い。
スペイン旅行の時など、レース販売に当たって、カミさんがモデルに引き出されたりする。
レースをベール代わりに、頭からかぶせ、顔にかかるようにすると、
長年連れ添ったボクから見ても、見直すくらいである。
そのモデル代として、レースを一枚頂戴するなんて得をすることもあるが、
ボクの苦痛には変えられない。
独身時代の借金は、着実に返済していった。
何処でも、遊びに行けば、自分は持てているつもりであるが、
実はお金が持てているのであって、
本当は自分が持てているのではない。
金の切れ目が縁の切れ目とはよく言ったものだ。
結婚を申し込む前に遊んで貯めた借金も、
返す段になると、また遊んでこなくてはならない。
それでは、借金が減っていかない。
それが向こうの付け目なのだ。
しかし、ボクの意志が強いことは、きっと誰にも引けを取らない。
こういう場合、借金だけ返すことを考える。
キャバレーやクラブでは、
借金はおおむねホステスが立て替えていることが判った。
そこでホステスの更衣室を訪ねて借金を返す。
半分裸の女性で込み合っている更衣室で、
今まで懇意にしていたと自分では思っていた女性を、
呼び出してもらってお金を返す。
脂粉の臭いがぷんぷんする、
殆ど裸状態のホステスでごった返す更衣室の奥から、
当のホステスが出てきて、差し出したお金を受け取るや、
ブラジャーの中から領収書を引っ張り出して、
お礼も言わず領収証を渡してくれる。
ホステスは、借金だけ返しに来る男は、もうお客さんではない。
領収書を返すなり、奥のほうへ入ってしまう。
クラブも同じだ。
バーや一杯飲み屋は、お酒を飲むことなく、
お金を返すなり、受け取りを貰って帰る。
まさに金の切れ目は縁の切れ目。
もてた心算が、実はもてたのはお金。
井原西鶴の日本永代蔵よろしく、すべてこの世は金で動く。
それにしても一年かけて、よくも返したものだ。
後になって、仕事の都合で接待の途中、お金が無くても、
「今日はお金無いよ!あとで返すから」と言えば、
どのお店でも、平気で遊ぶことが出来た。
そんな自慢にもならない信用だけが、身についた。
さて、そうした日々は貧乏していたから、
彼女と一緒に遊び歩くのもままならず、土曜日は彼女の家に泊まりこみ、
日曜日は、ボクのアパートで、彼女が掃除洗濯という一年が続いた。
そして、次の二年目。結婚の費用のために貯金をした。
これには苦痛は伴わなかった。
日一日と過ぎるのが楽しみであり、
結婚式の日取りも決まると、その日が待ち遠しくなる。
新婚旅行は?
新居は?
結婚式の招待客はどうする?
どんどん日にちは過ぎていった。
カミさんはすべてボク任せ、
これで結婚生活うまくいくのかしら?
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