俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

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          千秀

冬物語

2018年01月29日 | 俳句

まだまだに 雪のニュースや 冬日本
(まだまだに ゆきのにゅーすや ふゆにほん)
19043 【季語】 雪 【季節】 晩冬


災害に 災害続き 春を待つ
(さいがいに さいがいつづき はるをまつ)
19044 【季語】 春を待つ 【季節】 晩冬


レールに耳 谺聞こえて 山眠る
(れーるにみみ こだまきこえて やまねむる)
19045 【季語】 山眠る 【季節】 三冬
幼き頃、自宅の前を石炭の積み出し用の貨車が通っていて、
線路は危険を承知の遊び場だった。


レールに釘 忍者遊びや 山眠る
(れーるにくぎ にんじゃあそびや やまねむる)
19046 【季語】 山眠る 【季節】 三冬


窓の露 拭けば遙かに 冬銀河
(まどのつゆ ふけばはるかに ふゆぎんが)
19047 【季語】 冬銀河 【季節】 三冬


冬うらら 出される物を 食すのみ
(ふゆうらら だされるものを しょくすのみ)
19048 【季語】 冬麗 【季節】 三冬


遠は柔 近は剛とや 雪の富士
(えんはじゅう きんはごうとや ゆきのふじ)
19049 【季語】 雪 【季節】 晩冬


たおやめと ますらおの顔 雪の富士
(たおやめと ますらおのかお ゆきのふじ)
19050 【季語】 雪 【季節】 晩冬


声を出せ 出さねば死ぬる 冬日本
(こえをだせ ださねばしぬる ふゆにほん)
19051 【季語】 冬 【季節】 三冬


寒晴れや 掌で見る 北の国
(かんばれや てのひらでみる きたのくに)
19052 【季語】 寒晴れ 【季節】 晩冬
掌をかざして方向が判る人がいる。


寒晴れや 蝌蚪にあやかり 手足出す
(かんばれや かとにあやかり てあしだす)
19053 【季語】 寒晴れ 【季節】 晩冬
蝌蚪=おたまじゃくし


去年今年 馬に念仏 大相撲
(こぞことし うまにねんぶつ おおずもう)
19054 【季語】 去年今年 【季節】 新年


可惜夜や 思い余りし 冬の朝
(あたらよや おもいあまりし ふゆのあさ)
19055 【季語】 冬 【季節】 三冬
可惜夜=明けてしまうのが惜しい夜。可惜・・惜しむべく。


首を垂る 冬の狗尾 生き長し
(くびをたる ふゆのえのころ いきながし)
19056 【季語】 冬 【季節】 三冬
狗尾(えのころ)=狗尾草=ねこじゃらし


月明かり 冬のブランコ 足下の夜
(つきあかり ふゆのぶらんこ そっかのよ)
19057 【季語】 冬 【季節】 三冬


駆け足で 春を呼び込め 風信子
(かけあしで はるをよびこめ ふうしんし)
19058 【季語】 風信子 【季節】 初春
風信子(ふうしんし)=ヒヤシンス


冬風船 中の虚空で 浮き沈み
(ふゆふうせん なかのこくうで うきしずみ)
19059 【季語】 冬 【季節】 三冬


冬夕焼 鷺の嘴 光り物
(ふゆゆうやけ さぎのくちばし ひかりもの)
19060 【季語】 冬 【季節】 三冬
鷺が小魚を咥えているのだが、飲み込むまでの時間が長い。


白壁に 雪の一文字 淡く消え
(しらかべに ゆきのひともじ あわくきえ)
19061 【季語】 雪 【季節】 晩冬


老いること 信じ難きや 冬物語
(おいること しんじがたきや ふゆものがたり)
19062 【季語】 冬 【季節】 三冬