俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

鷽替(うそかえ)

2018年01月18日 | 俳句

日の本は 忘却の地震 土竜打ち
(ひのもとは ぼうきゃくのなゐ もぐらうち)
18908 【季語】 土竜打ち 【季節】 新年
土竜打ち=もぐらたたき。地震=なゐ。地震の古語。


各々の 年賀に見ゆる 年の嵩
(おのおのの ねんがにみゆる としのかさ)
18909 【季語】 年賀状 【季節】 新年


生き晒し 七十にして 鷽替か
(いきさらし ななじゅうにして うそかえか)
18910 【季語】 鷽替 【季節】 新年
鷽替え(うそかえ)=菅原道真を祭神とする
神社(天満宮)において行われる神事である。
鷽(ウソ)が嘘(うそ)に通じることから、
前年にあった災厄・凶事などを嘘とし、
本年は吉となることを祈念して行われる。
太宰府天満宮が有名。


冬銀河 虚空清浄 煌めけり
(ふゆぎんが こくうせいじょう きらめけり)
18911 【季語】 冬 【季節】 三冬


手を打てば 犇めき寄りぬ 寒の鯉
(てをうてば ひしめきよりぬ かんのこい)
18912 【季語】 寒鯉 【季節】 晩冬


寒鯉の 腹と脇腹 擦り傷
(かんごいの はらとわきばら こすりきず)
18913 【季語】 寒鯉 【季節】 晩冬


寒鯉の 沈み動かぬ 川の底
(かんごいの しずみうごかぬ かわのそこ)
18914 【季語】 寒鯉 【季節】 晩冬


冬空を 鳶輪を描き 急降下
(ふゆぞらを とんびわをかき きゅうこうか)
18915 【季語】 冬 【季節】 三冬


宝輪の 天を切り裂く 寒日和
(ほうりんの てんをきりさく かんびより)
18916 【季語】 寒日和 【季節】 晩冬


荒波の 岸壁に付く 石蓴採り
(あらなみの がんぺきにつく あおさとり)
18917 【季語】 石蓴採り 【季節】 晩冬
石蓴採りを機械化は、成功したのだろうか。


何せむに ふくら雀は たじろがず
(なにせむに ふくらすずめは たじろがず)
18918 【季語】 ふくら雀 【季節】 晩冬
ふくら雀=羽根の間に空気を取り込んで、
身を丸くして寒さを防いでいる雀。


石油から 原子力へ 冬の闇
(せきゆから げんしりょくへ ふゆのやみ)
18919 【季語】 冬 【季節】 三冬


靴下を 脱ぎ忘れてか 霜焼けに
(くつしたを ぬぎわすれてか しもやけに)
18920 【季語】 霜焼け 【季節】 晩冬


鰭の酒 注ぎ足し三杯 火もつかず
(ひれのさけ つぎたしさんばい ひもつかず)
18921 【季語】 鰭酒 【季節】 三冬


鰭酒の 句は多けれど 誘いなし
(ひれざけの くはたけれど さそいなし)
18922 【季語】 鰭酒 【季節】 三冬


寝正月 どうでもいいや 今日明日
(ねしょうがつ どうでもいいや きょうあした)
18923 【季語】 寝正月 【季節】 新年


サボり癖 軽い病で 寝正月
(さぼりぐせ かるいやまいで ねしょうがつ)
18924 【季語】 寝正月 【季節】 新年


手枕は どこでも寝れる 寝正月
(てまくらは どこでもねれる ねしょうがつ)
18925 【季語】 寝正月 【季節】 新年


寝正月 腹の時計は 狂いなし
(ねしょうがつ はらのとけいは くるいなし)
18926 【季語】 寝正月 【季節】 新年


未完の句 増え続け居る 寝正月
(みかんのく ふえつづけおる ねしょうがつ)
18927 【季語】 寝正月 【季節】 新年



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1月18日 震災の恐怖

2018年01月18日 | 俳句暦

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