駄楽器駄日記(ドラム、パーカッション)

ロッキンローラーの打楽器日記

グリーンブック

2019年03月09日 | 映画
念願の「グリーンブック」観てきたとです。
今年のアカデミー賞3部門受賞作。でもその肩書はあってもなくても関係なく観たかった映画。
受賞が決まった時、その周辺でけっこう賛否両論あって、なんでやねんなという興味も大いにありましたけど。
ピーター・ファレリー監督。実話ということなんですが、役者がとても魅力的でした。
主演の運転手トニー・リップ・バレロンガ役のヴィゴ・モーテンセンは、『ロード・オブ・ザ・リング』三部作のアラゴルン役で名を知られ、黒人ピアニスト、ドン・シャーリー役がマハーシャラ・アリということで、お二人とも有名な俳優だったようですが、自分はじぇんじぇん知りましぇんでした。。。
主役のトニー・リップ役のヴィゴ・モーテンセンですが、はじめは、妙に中年の腹の出たオヤジが妙にきれいな奥さんと小さい子供がいるのも変だよなあなんて思ってましたが、実際にあんな感じのオジサンだというのがエンドロールの顔写真でわかって、は・はーんとなりましたし、ドン・シャーリーもあんな感じの顔写真でほ・ほーっとうなりました。
お二人とも、映画を観ているうちにどんどん好きになっていく演技で、またトニーの大家族もいい感じで喧しくて素敵な家族に感じるようになる。
そして、奥さんのドロレス役、リンダ・カーデリーニがかわゆくて素敵。ラブレター書きたくなります(笑)

時代のせいか「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のマーティーの母ロレインの若かりし頃に似ている(笑)

映画自体はじつに楽しかった。まったりと、ほっこりとした気分で帰ってこられる気持ちのいい映画でした。予告編を観た時からその予感がして、ちゃんと裏切られずに満足させてくれる。
でも、題材は黒人への人種差別という米国の長く深い闇に関することなので、もっと深刻などろどろした内容なんじゃないのかと思うけれど、コメディタッチでしかも皮肉っぽく描かれていて、観ていてニヤニヤとしてしまうほど明るい。
博士号を持つ黒人の天才ピアニストと粗暴なイタリア系白人用心棒が、青いキャデラックで人種差別のひどい米国南部地方を演奏旅行するというだけの映画ですが、そこでのドラマが2人を変える。
まあまあ内容は単純明快。実話に基づいて脚本されたというので、実際のエピソードはもっといろいろあったのかもしれないし、なかったかもしれない。しかし映画なので、時に手に汗を握り、時に怒りに震えたりと、実にわかりやすい。
そのあたりが軽い感じで批判を受ける材料になったのかも、なんて思いましたが、分かりやすくて大いにけっこうなんて思っちゃった次第。
映像もきれいでいいし、キャデラックがいいなあ。憧れのアメ車。オールディーズ世代のオレにはたまらないご馳走。

音楽もしかりで、60年代のアメリカンミュージックはやっぱりご馳走。お腹一杯(笑)。

個人的な感想だけど、この「グリーンブック」と同様に、日本の「万引き家族」もアカデミー賞は取れなかったけれども、米国とは違ったニッポンの社会の底辺にある深い闇を題材にしたからこそ成功したのかなと思ったりします。
コメント
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