大垣市の 親切ていねいな ふすまと内装工事のお店 【創業80余年 林文香堂】 三代目店主の前向きな日記 

明るく朗らかに、人に親切に、素直に、謙虚に、感謝して の五つの基本を胸に、日々の小さなよろこびを綴ります。

古い戸襖の張り替え 難儀な場合の対処。

2012年10月09日 | ふすま・表具
永くふすまの張り替えの仕事をしていますと、ときどき古いふすまに出合います。

きちんと作られているものもあれば、時にそうでないものもあります。

たとえば。

ふすま紙を張る面のベニヤが一枚ものでなく、何枚か幅の細いものが使ってある
「はぎあわせ」。
製作者が材料を節約したものと考えられます。

当然、ベニヤの切断面から弱くなるので、表層の薄板がめくれ上がってくることがあります。

そもそもベニヤは薄板をタテヨコに接着剤とプレスによって貼り合わせてあるものです。
薄板はもちろん接着剤も経年劣化しますので表層の質は悪くなります。

ふすま紙と框との境では、紙の乾燥にともなう引っ張りにベニヤの表層が負けて
紙とともにはく離をおこしてしまうことがあります。



この場合の張り替えがまたやっかいで。(張り替えの張り替え。お代はいただけません。)

上張り紙はパー。張りなおしですから。
しかも下地のベニヤの補修・補強からやりなおしです。

まずベニヤの表層をボンドや釘で押さます。
状況により表層をはぎ取ることもあります。この場合は段差をなくすためクロス用のパテを
使って平滑にすることもあります。
その後、帯状の和紙で「捨て貼り」をします。補強の補強です。



そうしてようやく上張り紙を張るわけです。

ふすまも戸襖も数年後には張り替えをするのですから、
新規に制作するときには、そのことを前提に、しっかりした下地材できっちり作って
いただきたいと思うのであります。


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