超兵器磯辺2号

幻の超兵器2号。。。
磯辺氏の文才を惜しむ声に応えてコンパクトに再登場。
ウルトラな日々がまたここに綴られる。

大阪の街

2012-12-08 06:32:05 | 旅行お出かけ
全国イベントの日、前日の夕方に大阪入りしたのだが、懇親会までは2時間以上も時間が空いていた。地元の赤ちょうちんで軽く一杯、という「一人飲み」ができない私は取りあえず来年受験の息子のために「学問の神様」という大阪天満宮に向かった。地下鉄の駅を降りて地上に出ると日本一長いと言われる「天神橋筋商店街」を歩き、あまり目立たない標識を曲がるとちょっと地味な社が現れる。学問の菅原道真公が大宰府に左遷される時に途中立ち寄ったといういわれがある。自己の利益のための神頼みをよしとしない私は、むろん3000円もする学業成就などは購入せず、「外堀」を固めてやるため「厄除け」のお守りと「鉛筆」だけ購入した。日が暮れて大阪の街はやたら風が冷たく寒くなってきた。
        


その後再び移動し大阪城公園駅で降りた。実は大阪環状線の隣駅「森の宮」という駅から15分ほど公園沿いを歩いたところに西日本エリアの拠点があり、これまで何度も訪れたのだが一つ手前の「大阪城公園」で降りるのは初めてだ。もう真っ暗になっていたが、公園内はジョギングする人や散歩するカップル、帰宅途中の人などが結構歩いていた。ものすごく広い公園だ。桜や梅林など季節の楽しみも多く、歴史的な施設もたくさんあって昼間だったら色々見所があるのだろう。豪華絢爛の安土桃山時代、歴史のヒーローたちはこの地でどのように想いを馳せたのか?ベタなのだが行ったことがないので大阪城天守閣の展示を見ようとしたが、閉館時刻を過ぎてしまっていた。ところどころ美しく紅葉し、天守閣そのものもライトアップされていた。大阪市内を一望できる広大な公園でその中心からの眺めというのはまさしく天下人の眺めなのだろう。それにしても大阪では車内マナーの呼びかけに懐かしのキャラクターをたくさん使ってるんだな。

            

環状線で大阪まで戻ることにした。新名所「梅田スカイタワー」で開催されている「ドイツクリスマスマーケット」を見るためである。本場ドイツからクリスマスのマーケットが丸ごとやってくるイベントらしい。何せエントランスのアーチからしてドイツ語で、その向こうにメリーゴーランドがある。スカイビルの空中庭園がすごく巨大なのであまり目立たない気もするが、シンボルのクリスマスツリーは高さ27mで世界最大級らしい。会場にはドイツを代表する工芸品や温かいグリューワイン、香り豊かな焼きソーセージなどの飲食物を販売するヒュッテ(小屋)がたくさん軒を連ねていた。小さな可愛らしい小屋でたぶんドイツ人のコックが独特なお菓子を製作していた。ミュンヘンのオクトーバーフェストを思い出す。このマーケットは20回くらい開催されているらしく年々豪華になっているようだが、とにかくカップルが多く(当たり前か!)、一人でほっつき歩くには落ち着かないゾーンだった。

          

さてその梅田スカイビルの地下1階に地味だが中々面白いところがあった。滝見小路という昭和中期時代を再現したレトロなゾーンである。地上の華やかなクリスマスムードとは正反対の雰囲気でものすごいギャップがまた興味深かった。入り口に滝見交番があり、いきなりビクターの犬の出迎えを受ける。看板にあって知ったのだが、あの首を少し傾げた犬、名前は「ニッパー君」というんだな。中学の同級生に「家にビクターの犬が3匹いた」というのを聞いて驚いた。むろん売り物ではないと思うから、今だったら鑑定団に出せばかなり「いい仕事」としてかなりの値がつくのではないか?!新横浜のラーメン博物館あたりがハシリかもしれないが、最近昭和時代の横町や街の情景を再現したゾーンがあちこちで見る。自分達が戦後の昭和ど真ん中だったこともあるが、「昭和は良かった」という言葉をよく聞く。平成も悪くないと思うんだが・・・江戸時代で言えば上り調子の「元禄文化」と下降気味の「化政文化」というところか。。。

    

この滝見小路、壁の張り紙とかちょっとした飾りなどホントに当時(って言うかその時は生まれてないけど)をよく再現している。あまりお店の写真がないのは、すごいことに一軒一軒ちゃんと入って飲めることだ。中にお客さんがいるから店そのものを写すのはためらわれたのだ。さすがに値段も当時というわけにはいかないが、カレーカツ丼やらチーズカツ丼、キムチカツ丼などゲテ臭プンプンのメニューが盛りだくさんだった。その中のいかにも「昔の赤ちょうちん」ぽい店があって、勇気を出して入ろうかと思ったが、中から聞こえてくる盛大な関西弁に気押されてやはりダメだった・・・おーっ、ぱっと見C3POとR2D2を混ぜたような昔の公衆電話があるが、これもホントに使えるんだからすごい。さすがにヘリで上空から妻に無言電話という気にはならなかったが・・・

      

大阪行きの少し前、たまたま「ALWAYS三丁目の夕日64‘」を見たばかりだったから、地上の華やかさよりも「昭和の街」の方が親しみを持てた。三丁目の夕日64’はALWAYSシリーズの3作目で「昭和」を長く生きた人ならだれもが共感、感動を覚える映画だと思う。赤い頬で青森から上京してきた「ロクちゃん」もパートナーを見つけて鈴木オートを出ることになり、向かいの小説家に転がり込んだ淳之介は東大受験を捨てて小説家を目指すことになる。新幹線が開通し「東京オリンピック」が開催され、近所には東京タワーがそびえる・・・日本の戦後復興・高度成長を象徴するような年である。街には活気が溢れ、誰もが上を目指し、豊かになって行くことを疑っていなかった。その中で「それだけが幸せではないだろう」というシーンや昔から変わらない「親心」みたいなものに痺れた。

大阪駅の梅田側は今大々的に再開発しているようで、最初どこをどのように歩けば梅田スカイビルに行けるのか全然わからなかった。もしかしてまだ建設中なのか?とも思った。今回は夜ほっつき歩いただけなのでよく分からなかったが、明るい時だったらもっと色々なことが見えて面白かったろう。電車も使ったが携帯の歩数カウンターを見たら17000歩!普段の倍くらい歩いた。何か一つ大阪名物でも腹に入れたかったのだが、ラーメン屋と牛丼屋以外一人では入れない私は諦めて懇親会会場に向かったのだった。


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2 コメント

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Unknown (小夏)
2012-12-08 09:54:36
懐かしのキャラクター!わ~さすが、完成度も高~いっ!!
そのキャラの声で聞こえてくるようです♪

少し歩くと(って随分な歩数だったのですねー@@!)なんてたくさんの物に出会えたのでしょう~。
夜間のお城って、お写真でさえゾクっとしてしまいました。(怖がらせる意味じゃないですよ 爆) そういえば夜間に近づいたことないので石垣とか一段と迫力がー!!スバラシイ!!

映画、そんなに続いているのですね~。お正月に見てみたいな~(DVD買わないと見られない 泣)
梅ちゃん先生に出演されていた広島出身の世良さんが「当時の大人たちは敗戦の不幸感や悲壮感はみじんも感じなかった。感じなかったというより、当時の大人たちが感じさせなかった。そしてぼくは、白黒のテレビに映し出されるアニメに夢中になっていた。戦後10数年ですでに、子どもたちが夢中になれる社会をつくってしまった当時の大人たちのパワーやバイタリティはすごいと思います。今の時代に戦後の大人達を描くことに意味を感じる。大人に“大人力”が求められている時代ではないか」とNHKサイトで語っていらっしゃいましたが、これ今年の膝打った名言の一つでした。

おぉ、この公衆電話はー!!レトロインテリアの箱根のお宿(私が泊まった新しい方はこの前の日曜日のTBS朝の番組でテリー伊藤さんがお姉ちゃんたち連れてキャーキャーやっていました^^)でハニ丸が「ほんとに使えるんだよ、スゴイ!と興奮していたものに似ていますー!!C3POとR2D2を混ぜたようなって、ぷーーー確かにっ 

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Unknown (磯辺太郎)
2012-12-09 05:04:56
小夏様

ガッチャマンの「ベルクカッツェ」(ドイツ語で山猫?)の酔っ払いが雰囲気出てました。子門真人の「誰だ、誰だ~」もねー。

いやー、とにかく歩きました。大阪城天守閣、ぜひ行ってみたかったのですが、周囲を歩き回っただけで残念・・・でもホント、ゾクっとする迫力でした。(すごく寒かったです)

ALWAYSシリーズ、お正月にでもお時間があったらぜひ。昭和生まれの人には共感が持てるかと思います。「梅ちゃん先生」はヒロインが同じだったので、すごくダブりました。明治と戦後の日本人って、歴史上もっともパワーを発揮した期間だと思ってます。

あの公衆電話どこから持ってきたんですかねえ。ちなみに受話器をあげるとしゃべり口と受話器が素晴らしく「しっくり」しました。それに比べて今の携帯のしゃべりにくさと言ったら・・・
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