超兵器磯辺2号

幻の超兵器2号。。。
磯辺氏の文才を惜しむ声に応えてコンパクトに再登場。
ウルトラな日々がまたここに綴られる。

セブン45周年のウルフェス

2012-08-14 19:20:06 | ヒーロー
今年もウルフェスの季節がやってきた。予定では数日しかOFFのない(これで受験生かよ)息子甘辛も「0歳児」の時を除けば10数年間、ウルフェスだけは外したことがない。「そろそろ卒業か・・・」と生温かい目で見ているが、彼曰く「これに行かないと夏休みになった気がしない」(もしかして私同様、友達少ないのか?!)
その昔は後楽園プリズムホールだったが、池袋サンシャインになって10年近く、入り口の大型ウルトラマン(今年は初代マンだった)で写真を撮り、会場内を飽くことなく見て回り、セブンのマーベラスアイスを頬張って、ライブステージに鳥肌を立て、ウルトラデパートで山ほど買い物をして帰る。飯も食わずに歩き回るから会場から出てくる頃には腹ペコになっていて、迎えの松屋で大盛り牛丼・・・毎年、計ったように同じことを繰り返している。

普段よほどのことがないと自分の財布からモノを買わない私が1年で最も豪快にアイテムを買いまくるのがウルフェスである。(ビールジョッキ5本大人買いとか)まして今年は私の愛して已まない「ウルトラセブン」45周年、今ウルトラ戦士の主役はその息子「ウルトラマンゼロ」、ちょうど我が父子と重なるところがあり、力が入るというものだ。茅ヶ崎の母の所へ泊まりに行った甘辛を拾って我々は湘南新宿ラインに乗り込んだ。どういうわけかウルフェスに行く時は毎年灼熱のような高温日だ。「池袋ってサンシャインまでが結構長いんだよなー」今年は珍しく曇っていて少し涼しかった。
お馴染みのALPA入り口には恒例の巨大ウルトラマン像が・・・少し上から見下ろす感じのこの初代マン像は浅草ROXの旧ウルトラマン倶楽部のものを持ってきたと思われるが、実はティガ、ガイア、アグル、ダイナなど同一サイズの像が何体もあり、普段はどこにあるのかわからない・・・ちなみに不思議にセブンは見たことがない。

      

入り口でライブステージの指定席券を受け取るが何と1時間先のショーが立ち見状態、我々は迷わず2時半からの回を選んだ。何せ今年は45周年のウルトラセブンが主役のはずだから立ち見などでは見ていられない。本編だけでなく、セブンはウルトラシリーズの色々な場面に登場している。次シリーズ「帰ってきたウルトラマン」ではベムスターに一旦敗れた帰マンに必殺ウルトラブレスレットを贈ったし、エース、タロウでも何度も登場する。レオでは悲劇的な役割で怪獣に足をやられ変身できなくなってしまう。ちなみにウルトラの父と母の実の息子、ウルトラの貴公子タロウとセブンは親戚である。なんとセブンのお母さんはウルトラの母のお姉さんなのである。(顔似てるでしょ?)
さて、ここからこの父子の会話について来れるのは我が街でも20人とはいないだろうから、写真だけでも見て行ってください。

「ぎゃーっはっは。父ちゃん、シャドー星人が新聞売ってるぞ。タクシーの運ちゃんが振り返った時は怖かったよなー。あれっ何で買ってんだ?家にその新聞あんじゃんか」「保存用だ」
「おーっ、このよくできてるなー。第一話で発進するしーんだな」「甘辛よ、よく見ろよ。玄関にあるうちのプラモと一緒じゃんか」自慢ではないが我々はセブン全48話のどのシーンを見てもそのタイトル、登場エイリアン、あらすじを語ることができる。甘辛などセブンの光線発射シーンだけで放った相手をあてられるほどだ。
トップバッターは第一話「姿なき挑戦者」で登場したクール星人だ。「名前?そう、モロボシ・ダンとでもしておきましょう」セブンが地球上で人間として名乗った記念すべきシーンである。クール星人の「人類なんて我々から見れば昆虫のようなものだ・・・」というまさしく「クール」なセリフが印象的だった。

          

次はそれこそ昆虫のようなちょっとシュールな姿のピット星人、有名な「エレキング」を飼育していた宇宙人で、何と「女性」(宇宙人に性別があるかは疑わしいが・・・)なのだ。「地球人の男性はかわいい子に弱いって事がわかったんですもの」というベタなセリフを吐く。「さすがのオレもここまでは知らなかったぜ」と甘辛が感心したのは「ダークゾーン」で地球防衛軍基地内の女性隊員アンヌの部屋にあった「人形」。。。ウルトラ警備隊の紅一点は自室で隊員服のまま女性らしく髪をとかすのである。次に登場するのが「宇宙囚人303」のガソリン大好きキュラソ星人だ。キュラソ連邦警察に追われて地球に潜入しガソリンを求めて街を彷徨う。とある家庭のガレージに逃げ込み、リビングに現れた時の恐怖に研究所時代の同僚Kメギさんの息子N人クンは泣き叫んだという。「あれは怖ぇよなー」甘辛も納得のシーンである。

        

ウルトラセブン屈指の名作「狙われた街」、夕闇の工業地帯(この頃は高度経済成長期で、工場排水による公害もひどくなってきた時代だ)水には写る美しいメトロン星人との対峙シーンが芸術的だ。モロボシ・ダンとメトロン星人がちゃぶ台を挟んであぐらをかいて話すウルトラシリーズきっての「ほっこり」シーンもある。しかし何より名作なのはエンディングのナレーションだ。「メトロン星人の地球侵略計画はこうして終わったのです・・人間同士の信頼関係を利用するとは恐るべき宇宙人です。でも、ご安心下さい・・このお話しは遠い遠い未来の物語なんです。 えっ!? 何故ですって? 我々人類は今、宇宙人に狙われる程、お互いを信頼してませんから」おーっ、セブンシリーズ屈指の強力ロボット「キングジョー」の登場だ。3つに分解して潜水艦で移動する防衛首脳を襲ったシーンが再現されていた。水槽の中には魚までいたのだが、フラッシュが反射してよく写らなかった・・・・

       

「盗まれたウルトラアイ」のマゼラン星人マヤ・・・中高生の時ウルトラセブンは再々放送くらいだったが、他のどんなアイドルよりも彼女のファンであった。この回には何と怪獣はもちろん、星人すら登場しない。恒星間弾道弾が地球に向かって接近するだけである。
そしていよいよこのブログのタイトルにもなったセブン信者である私の原点、「超兵器R1号」である。登場したのは「ギエロン星獣」、星人ではないところが深いところ、地球を侵略に来たのではなく、平和に暮らしていた母性を地球防衛兵器実験で破壊され、怒りにまかせて復讐にやってくるのである。
「地球を守るためなら、何をしてもいいのですか…?」(ダン)
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「超兵器が必要なんですね」(ダン)
「決まっているじゃないか!」(フルハシ)
「侵略者は、もっと強烈な破壊兵器を作りますよ!」(ダン)
「我々は、それよりも強力な兵器をまた作ればいいじゃないか!」(フルハシ)
「…それは、血を吐きながら続ける…、悲しいマラソンですよ」(ダン)
実は「血を吐きながら続けるマラソン」というこの名セリフは誰も気がつかないが、仕事上でも結構引用しているのだ。

     

ウルトラセブンの能力を測定し、罠にはめてエネルギーを消耗させてついには十字架に掛けてしまう、という神をも恐れぬ企てを見せたガッツ星人。。。子供ながら我らがヒーローが十字架に磔にされるという、恐ろしいシーンを目の当たりにしてしばらく悪夢に魘されたものだ。そしてウルトラ史上最高の名作と今でも思う、最終回「史上最大の侵略」、最後の力を振り絞ってパンドンと戦うセブン(ダンだと知らされる)を見たキリヤマ隊長の名セリフ「行こう!地球は我々人類自らの手で守り抜かなければならないんだ!」この言葉は約40年を経て甘辛が夢中になった「ウルトラマンメビウス」の最終回に蘇る。「あの時のキリヤマ隊長の握った拳って中指が微妙に飛び出てるんだよなー」甘辛はマニアのような指摘をする。。。

      

地球を攻撃から救う代償としてこれまでこれを戦って救ってきたウルトラマンを引き渡せ、という宇宙人の要求に対し、
「皆さん・・・CREW GUYS JAPAN総監サコミズです。タイム・リミット迄1時間・・・先ず最初に伝えるべき事が在ります。メビウスは・・・CREW GUYSの一員です。今、多くの人が驚き、動揺しているでしょう。ですが少しだけ・・・私の個人的な話を聞いて下さい。昔私が・・・亜光速で宇宙を飛んでいた時、侵略者から地球を守る為、人知れず闘っているウルトラマンを目撃しました。その時彼は言いました。『何れ人間が自分達と肩を並べる日が来る迄、我々が侵略者の盾になる。』と。彼等は人間を愛してくれた。そして人間を・・・命懸けで守り続けてくれたのです。私達は・・・その心に応える責任が在る。『地球は我々人類、自らの手で守り抜かなければならない。』ウルトラ警備隊、キリヤマ隊長が残した言葉です。この言葉は・・・ウルトラマンが必要で無いと言っている訳では在りません。彼等の力だけに頼る事無く、私達も・・・共に闘う可きだと伝えているのです。最後迄希望を失わず、ウルトラマンを声援する。それだけでも、彼等と共に闘っていると言えるのです。彼等に力を与える事が出来るのです。御願いします。今こそ勇気を持って下さい。侵略者の脅しに屈する事無く、人間としての・・・意思を示して下さい。一人一人の心の声に従い、最後の答えを出して下さい。」

いやぁ、つい熱くなってしまった・・・「おーっ、ウルトラ警備隊の地下基地だど!やっぱ最高なのはホーク1号だよなー。2号はマルサン倉庫に格納してあるな。ホーク3号は滝の中から出撃だが、さすがにホントの水じゃないなー」
ジオラマを丹念に見ながら甘辛は感心するが、私は再び「甘辛よ、よく見てみろ。ウルトラホーク、全部オレんちにあるEX超合金と一緒だぞ。」「おーっ、1号は父ちゃんのマンションにあったんだよな。あっと言う間に全部揃えたよな」それを世間では「大人買い」と言う。。。あまり褒められたことではないんだがな。飾るのは簡単だが「セット」が難しい・・・風呂場のジオラマにどのように応用するかずーっとシミュレーションしていた。それを見抜いたのか甘辛は「さすがにこれだけ精巧なモデルを雨ざらしはやばいべ・・・」おっしゃるとおりだ。ガーデンシェッドに全て飾ることに決めた。

      

甘辛が子供の頃大好きだった「ウルトラP」(人形劇)、そしてふれあいステージも外さすに参加した。(さすがに小さい子ばかりなので端っ子で見ていたにすぎないが)先日、訪れたスネークセンターの「ふれあい」とは大きな違いだな。そしてメインイベント「ウルトラマンライブステージ」だ。指定券は11列の27番、28番、会場の案内を見ると、何と一番端っこである。「前なのはいいんだが、一番端っこかよ・・・」ところがである。立ち見席は我々のはるか前でそれ以上立ち入り禁止、真後ろに黒いカーテンがある。「甘辛、もしかしてここは・・・」私の予想通りだった。このライブステージは経験上、舞台横の出入り口からも意表を衝いてウルトラ戦士、怪獣・エイリアンなどがいきなり現れるのだ。
「ぬおーっ、いきなり出た!」我が崇拝するウルトラセブンである。ストーリーの中での登場だったが、真横をゆっくり歩き過ぎるセブンに「抱きつきたい」衝動をやっとの思いで我慢した。
「やっぱ夏はウルフェスだよなー」来年は高校生になっているはずの息子と鳥肌をたてながら第2部(夏休み後半)も身に来る約束をし、オリンピック3回分連続で訪れた会場を後にしたのである。

      


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2 コメント

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Unknown (小夏)
2012-08-15 08:50:12
なんだってぇ~~~、いとこかいーっ
かなりビックリ事実、、深く考えたことはないけれど。
もしこれが「じつはお父さんが同じで・・」なーんて言うと韓ドラ ←一瞬そう思ったのはナイショ^^
ウルトラQのあの怖さからいつの間にか怪獣やっつける系のウルトラマンになった辺りがよくわからないのよねぇ~。(あーあのー、、発言が稚拙ですいません)

真横をゆっくり歩き過ぎるセブン気持ち伝わってきます~!!わ~、よかったですね~
私、平塚のホテル玄関でこの距離で落合(前)監督にすれ違ったの気付きました~(遠い眼)。ユニ姿の正装、去っていく後ろ姿は見慣れたいつもの優勝ジャンパーでした。磯辺さん、こういう時って、匂いも嗅いでいませんか?っていうか、嗅ごうと思っていなくても、雰囲気全身で覚えているって感じかな~。
ちなみに落合監督は無臭、すれ違う時に気付かせない「気」のコントロールはさすがと思います!
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Unknown (磯辺太郎)
2012-08-15 17:32:12
小夏様

そぉーなんです。。。(ボンチ風)意外と知られていませんが・・・(深く考える人もいない?!)
もちろん、後付け(なんて夢のないことを言ってる)

ははは。。。実はお父さんが同じでお母さんが訳有りで、ウルトラの母に陰に隠れてつつましい生活を・・・ってまさしく韓流ドラマの見過ぎ!
私はQになると少し外れてしまうんですが、コアなファンはセブン同様多いみたいですよ。

セブンが真横を通り過ぎた時、ホントに鳥肌が立ちました。落合監督のときもそうでしたか?いつも彼は優勝ジャンパーを着てらっしゃるのですか。
匂い・・・わかります!オーラで分かるような気もします。

オレ流の監督はあえて自身の気配を消す術をお持ちなのかな。
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