先月の半ばくらいだったろうか、久々に「ダーク・ウルトラ会」のキリヤマ隊長から招集の連絡があった。新年度の活動計画について、作戦会議を開きたいという。この会は以前の職場の業界エクゼクティブで構成するとある連絡会で、私が何気なくバルタン星人のネクタイにMATのピンをしていたのを見咎められ(もとい!見出され)、見習い隊員の身分でいたものである。デビュー戦は約1年弱前で、ここから「アニソン・特撮縛り」のカラオケが始まった。地元の悪友たちとこの趣向でカラオケを行き始めたのは、全て「ダーク・ウルトラ会」に向けた練習だったのだ。その後、「ダーク・ウルトラ会西へ」作戦(スタートレックコラボ店潜入)、「シン・ゴジラ」鑑賞会、「永井豪オーケストラ」、「スターウォーズ(ローグ1)」鑑賞忘年会など、奇抜とも思える活動を続けていた。ただ残念ながら平日の勤務後の集まりはやたらに「仕掛け時間」が遅く、デビュー後は見習いと言いながら参加できたのは「永井豪」だけだったのだ。
その昔のアニメ、特撮、映画など確かに話が小気味よく通じるが、自ら「ウルトラの会」と名乗る割にはウルトラ戦士そのものの話題よりも、海外もののSFなどそれこそ「ディープでダーク」な世界に誰もが造詣深い。メンバは誰もがその名を知っているグループ企業の一会社を担うエクゼクティブばかりで私はずーっと「見習い」を名乗っていたが、永井豪オーケストラの反省会で「もういい加減に正規隊員になれ」という隊長の一言で「ホシノ隊員」となった。これは初代ウルトラマンの「科学特捜隊」に出入りして「見習い隊員」としてお手伝いをしていた「ホシノ少年」に因んだものだ。むろん本当はウルトラ警備隊の「モロボシ・ダン隊員」をネームにしたかったのだが、キリヤマ隊長の以前のネームが「ダン」だったのでちょっと憚ったのだった。メンバはキリヤマ隊長始め、イデ隊員、ハヤタ隊員、フジ隊員(女性)、アンヌ隊員(女性)、エキゾスカウト隊員・・・皆それなりの会社の幹部なのに円谷特撮防衛隊員で呼び合うのが不思議というか不気味だ。
その隊長命令の招集場所は何と「怪獣酒場」であった。これまで「打てないほどではないが」ストライクゾーンから外角高めにボール1個分ずれていた感があって大人しくしていたのだが、「久々にオレの出番か?!」今回は万難を排しても参加するつもりだった。さすがに年度末始は皆も忙しいらしく、1ヶ月くらい先まで見えるネット上のスケジューラで調整し、4月5日、6日どちらかということになった。「ホシノです。人間標本5・6どちらもOKです」有名な三面怪人ダダの登場したタイトルを使用した、ざっとこんなやりとりをする会なのである。しばらくして開催日の連絡がやってきた。大阪支部勤務の隊員以外は全員参加の模様である。キリヤマ隊長自らは同僚の隊員を従え、会社のノー残業デー制度を利用して開店前から列に並ぶという意気込みである。
開催は18時半目途、2時間制限だからギリギリ間に合うと踏んでいたのだがよりにもよって、そんな大事な日に限って珍しく仕事の予定がどどどーっとスケジューリングされてしまい、夜の部までセッティングされてしまいそうな勢いだった。年度当初で色々あってスタッフにもちろん悪気はないし、私はがっかりして隊長に「業務繁忙のため不参加」とお詫びのメールを打った。「仕事で行けない」などということは最も私のポリシーに反することだ・・・(「そうじゃねーだろ」と言われそうだが)前日に隊長からリマインダーが来てメンバを見ると途中からもあるが、大阪支部隊員と私以外は参加になっていた。特にフジ隊員(女性)など大阪への日帰り出張帰りでお開き時間ぎりぎりに駆け付けるという。うーむ。。。新幹線での遠距離出張にも関わらず参加しようという隊員がいるのに、電車で30分程度の位置にいる私が欠席とは何と不義なことか。
私は外せない会議以外のスケジュールは手を尽くして(謝りまくって)調整し、時間を圧縮したり別の日程にずらしてもらったりして、ダーク・ウルトラ会後半には行けるように目処をつけた。その旨隊長に報告すると「F.A.B!我々はノー残業デーを利用して5時から席取りしています。」そしてリマインダーを帰してきたエキゾスカウト隊員には「S.I.G!エンジェル編隊で行きましょう!」何のことだかさっぱり分からぬだろうが、「F.A.B」とは2015年に50年ぶりに放映された「サンダーバード ARE GO!」で隊員が「了解」のような意味でよく使う略語、そして「S.I.G」はこれも50年前のサンダーバードに続く「キャプテン・スカーレット」に登場する地球防衛機構(スペクトラム)の隊員が使用する「Spectrum Is Green」という了解を意味する略語であり、彼らの乗る迎撃戦闘機がエンジェルインターセプターという。これまた知ってはいるが50年前の英国の特撮シリーズで、私にとっては低めにボール半個分くらいずれている。
ちなみに英国の影響を受けているのか円谷の特撮シリーズの中でも「了解!」というニュアンスでアルファベットを3つ並べて使用するパターンがある。古くはやはり50年くらい前の「戦え!マイティジャック」で「S.M.J」(yes Sir Mighty Jack)、最近ではウルトラマンメビウスのクルーGUYSで「G.I.G」(Guys Is Green)と使われる。隊員は全てアルファベット読みで発音し、DAIGOさんのやたらに日本語の頭文字だけ取った意味不明の表現とは異なる。因みに以前聞いたことがあるのだが、よく知られている了解の意味で「ラジャー」は元々軍隊で無線の命令を受けたときに「received」という意味で“R”というワードを使っていたが聞き間違うといけないので「Roger(人名)のR」と言っていたのが、そのまま「了解」を表すようになったようだ。実は我が社にもアルファベットを聞き間違えないように特定の名詞を使う文化がある。「ジャイアンツのG、タイガースのT、ドラゴンズのD、スワローズのS・・・」なぜかプロ野球が多い。
さてダーク・ウルトラ会当日、思ったよりも少しだけ早く予定をこなし、走りに走って怪獣酒場に向かった。隊長からメンバーには「欠席予定だったホシノ隊員は部下をダマして抜け出す予定(笑)・・・」とか連絡が行っていた。(んなわけねえだろ)19時半くらい、つまり前半終わり間際くらいに飛び込んだ。通されたのは大部屋だったが、グンマを去るときにプレゼントされた初代マン模様のネクタイと科特隊ピンバッジを身に着けて現れた私に隊員は拍手喝采で迎えてくれた。普段は微妙にコースをつかれて中々ジャストミーできなかったが、この地ではほとんどホームグランドに近いもので何をするにも自信がある。テーブル上に並んだ大皿料理を見て、定番のスペシャルモノが多かったので、何を注文したのかほぼ一瞬にして把握できたのだ。
「早かったじゃない。何にする?ビールでいい?」アンヌ隊員がにこにこメニューを渡そうとするのを手で制し、一緒に注文を取りに来たお馴染みダダ模様Tシャツの店員に「ベロンベロンボンバーをお願いします」「へっ?ベロンベロン?何それ・・・」「来れば分かりますよ」キリヤマ隊長が「そのネクタイ最高ですね。特注品なんですか?」隣のハヤタ隊員は「ピンバッチもかっこいいですよ。会社でしてるんですか?」矢継ぎ早の質問にへーこら答えながら、持って来られたジョッキを片手に隊員皆と再会を祝した。ハヤタ隊員はイエローゴールドの小物を取り出して「ボク、これもらったんですよ」「あ、ナースですね。あれは食べでありますよねー」アンヌ隊員は「皆、お腹結構一杯だからこの辺の出てるヤツ食べてよ。これちょっと辛いのよ」「ははは。これはバードンかな。口から火が出ますからね」「すごーい、食べかけ見ただけでメニュー分かるの?」
今年は私のこよなく愛する「ウルトラしぇぶうーぅぅん」50周年なので、持って帰れる箸置きを全てセブンのオープニングタイトルだった。「姿なる挑戦者」「狙われた街」「湖のひもつ」・・・私も甘辛も迷いなく登場宇宙人、内容などを語れるタイトルである。隣にいた中々話の合うエキゾスカウト隊員と熱くエピソードを語り合っていた。あっという間にラストオーダーとなり、それぞれ飲み物とキリヤマ隊長が代表して「ペガッサ星人のダークゾーン」を注文した。「あー、海鮮焼きソバですよね。見た目はやたら面白いですよ。」想定通り、年間の作戦計画と言いながらも次の活動は会社員の聖地にいよいよ出店するという新しい「怪獣酒場」に開店直後に乗り込もうという「メールの一文」で済んじゃうような事項だけだった。このメンバーの今後の活動に期待したい。実はこの来店で私は記念すべき10回目、シルバー会員の称号とともに非売品プレゼントがあったのだが、それがただの「ダダ」の名刺・・・もうちょっと何か色つけてくださいよ~。
その昔のアニメ、特撮、映画など確かに話が小気味よく通じるが、自ら「ウルトラの会」と名乗る割にはウルトラ戦士そのものの話題よりも、海外もののSFなどそれこそ「ディープでダーク」な世界に誰もが造詣深い。メンバは誰もがその名を知っているグループ企業の一会社を担うエクゼクティブばかりで私はずーっと「見習い」を名乗っていたが、永井豪オーケストラの反省会で「もういい加減に正規隊員になれ」という隊長の一言で「ホシノ隊員」となった。これは初代ウルトラマンの「科学特捜隊」に出入りして「見習い隊員」としてお手伝いをしていた「ホシノ少年」に因んだものだ。むろん本当はウルトラ警備隊の「モロボシ・ダン隊員」をネームにしたかったのだが、キリヤマ隊長の以前のネームが「ダン」だったのでちょっと憚ったのだった。メンバはキリヤマ隊長始め、イデ隊員、ハヤタ隊員、フジ隊員(女性)、アンヌ隊員(女性)、エキゾスカウト隊員・・・皆それなりの会社の幹部なのに円谷特撮防衛隊員で呼び合うのが不思議というか不気味だ。
その隊長命令の招集場所は何と「怪獣酒場」であった。これまで「打てないほどではないが」ストライクゾーンから外角高めにボール1個分ずれていた感があって大人しくしていたのだが、「久々にオレの出番か?!」今回は万難を排しても参加するつもりだった。さすがに年度末始は皆も忙しいらしく、1ヶ月くらい先まで見えるネット上のスケジューラで調整し、4月5日、6日どちらかということになった。「ホシノです。人間標本5・6どちらもOKです」有名な三面怪人ダダの登場したタイトルを使用した、ざっとこんなやりとりをする会なのである。しばらくして開催日の連絡がやってきた。大阪支部勤務の隊員以外は全員参加の模様である。キリヤマ隊長自らは同僚の隊員を従え、会社のノー残業デー制度を利用して開店前から列に並ぶという意気込みである。
開催は18時半目途、2時間制限だからギリギリ間に合うと踏んでいたのだがよりにもよって、そんな大事な日に限って珍しく仕事の予定がどどどーっとスケジューリングされてしまい、夜の部までセッティングされてしまいそうな勢いだった。年度当初で色々あってスタッフにもちろん悪気はないし、私はがっかりして隊長に「業務繁忙のため不参加」とお詫びのメールを打った。「仕事で行けない」などということは最も私のポリシーに反することだ・・・(「そうじゃねーだろ」と言われそうだが)前日に隊長からリマインダーが来てメンバを見ると途中からもあるが、大阪支部隊員と私以外は参加になっていた。特にフジ隊員(女性)など大阪への日帰り出張帰りでお開き時間ぎりぎりに駆け付けるという。うーむ。。。新幹線での遠距離出張にも関わらず参加しようという隊員がいるのに、電車で30分程度の位置にいる私が欠席とは何と不義なことか。
私は外せない会議以外のスケジュールは手を尽くして(謝りまくって)調整し、時間を圧縮したり別の日程にずらしてもらったりして、ダーク・ウルトラ会後半には行けるように目処をつけた。その旨隊長に報告すると「F.A.B!我々はノー残業デーを利用して5時から席取りしています。」そしてリマインダーを帰してきたエキゾスカウト隊員には「S.I.G!エンジェル編隊で行きましょう!」何のことだかさっぱり分からぬだろうが、「F.A.B」とは2015年に50年ぶりに放映された「サンダーバード ARE GO!」で隊員が「了解」のような意味でよく使う略語、そして「S.I.G」はこれも50年前のサンダーバードに続く「キャプテン・スカーレット」に登場する地球防衛機構(スペクトラム)の隊員が使用する「Spectrum Is Green」という了解を意味する略語であり、彼らの乗る迎撃戦闘機がエンジェルインターセプターという。これまた知ってはいるが50年前の英国の特撮シリーズで、私にとっては低めにボール半個分くらいずれている。
ちなみに英国の影響を受けているのか円谷の特撮シリーズの中でも「了解!」というニュアンスでアルファベットを3つ並べて使用するパターンがある。古くはやはり50年くらい前の「戦え!マイティジャック」で「S.M.J」(yes Sir Mighty Jack)、最近ではウルトラマンメビウスのクルーGUYSで「G.I.G」(Guys Is Green)と使われる。隊員は全てアルファベット読みで発音し、DAIGOさんのやたらに日本語の頭文字だけ取った意味不明の表現とは異なる。因みに以前聞いたことがあるのだが、よく知られている了解の意味で「ラジャー」は元々軍隊で無線の命令を受けたときに「received」という意味で“R”というワードを使っていたが聞き間違うといけないので「Roger(人名)のR」と言っていたのが、そのまま「了解」を表すようになったようだ。実は我が社にもアルファベットを聞き間違えないように特定の名詞を使う文化がある。「ジャイアンツのG、タイガースのT、ドラゴンズのD、スワローズのS・・・」なぜかプロ野球が多い。
さてダーク・ウルトラ会当日、思ったよりも少しだけ早く予定をこなし、走りに走って怪獣酒場に向かった。隊長からメンバーには「欠席予定だったホシノ隊員は部下をダマして抜け出す予定(笑)・・・」とか連絡が行っていた。(んなわけねえだろ)19時半くらい、つまり前半終わり間際くらいに飛び込んだ。通されたのは大部屋だったが、グンマを去るときにプレゼントされた初代マン模様のネクタイと科特隊ピンバッジを身に着けて現れた私に隊員は拍手喝采で迎えてくれた。普段は微妙にコースをつかれて中々ジャストミーできなかったが、この地ではほとんどホームグランドに近いもので何をするにも自信がある。テーブル上に並んだ大皿料理を見て、定番のスペシャルモノが多かったので、何を注文したのかほぼ一瞬にして把握できたのだ。
「早かったじゃない。何にする?ビールでいい?」アンヌ隊員がにこにこメニューを渡そうとするのを手で制し、一緒に注文を取りに来たお馴染みダダ模様Tシャツの店員に「ベロンベロンボンバーをお願いします」「へっ?ベロンベロン?何それ・・・」「来れば分かりますよ」キリヤマ隊長が「そのネクタイ最高ですね。特注品なんですか?」隣のハヤタ隊員は「ピンバッチもかっこいいですよ。会社でしてるんですか?」矢継ぎ早の質問にへーこら答えながら、持って来られたジョッキを片手に隊員皆と再会を祝した。ハヤタ隊員はイエローゴールドの小物を取り出して「ボク、これもらったんですよ」「あ、ナースですね。あれは食べでありますよねー」アンヌ隊員は「皆、お腹結構一杯だからこの辺の出てるヤツ食べてよ。これちょっと辛いのよ」「ははは。これはバードンかな。口から火が出ますからね」「すごーい、食べかけ見ただけでメニュー分かるの?」
今年は私のこよなく愛する「ウルトラしぇぶうーぅぅん」50周年なので、持って帰れる箸置きを全てセブンのオープニングタイトルだった。「姿なる挑戦者」「狙われた街」「湖のひもつ」・・・私も甘辛も迷いなく登場宇宙人、内容などを語れるタイトルである。隣にいた中々話の合うエキゾスカウト隊員と熱くエピソードを語り合っていた。あっという間にラストオーダーとなり、それぞれ飲み物とキリヤマ隊長が代表して「ペガッサ星人のダークゾーン」を注文した。「あー、海鮮焼きソバですよね。見た目はやたら面白いですよ。」想定通り、年間の作戦計画と言いながらも次の活動は会社員の聖地にいよいよ出店するという新しい「怪獣酒場」に開店直後に乗り込もうという「メールの一文」で済んじゃうような事項だけだった。このメンバーの今後の活動に期待したい。実はこの来店で私は記念すべき10回目、シルバー会員の称号とともに非売品プレゼントがあったのだが、それがただの「ダダ」の名刺・・・もうちょっと何か色つけてくださいよ~。