伊豆半島は地球や大地がもたらす豊かな自然を見たり触ったり食したりできるポイントを多数もつ「ジオパーク」である。ECO検定資格を取得した時に学んだが、ジオパークとは地質学や地球科学上重要とされる地層、岩石、地形などを貴重な財産ととらえ、保護と活用を図る「大地の公園」だ。その大元は火山の活動で先に訪れた城ケ崎海岸など火山噴火による溶岩流により複雑に切り立った地形が出来上がっている。韓国済州島を旅行した時に息子甘辛が夏休みの自由研究に取り上げた「柱状節理」もところどころに見られる。今回はジオパークの一部とそれにまつわる寺院などを紹介しよう。まずは伊豆四季の花公園から歩いて行けるところにある有名なジオポイントである。
四季の花公園駐車場脇にはちょっと見逃してしまうほどの冴えない看板がある。海岸まで下りて歩くと20分、林間コースを歩くと10分で門脇灯台、城ケ崎吊り橋まで行けるピクニックコースになっているようなのだ。公園で1時間半あまりあじさいを堪能して歩き回り、ましてや高齢の母が一緒なのでどうしようかと思ったが、運よく雨は降っていなかったし、暑くもなかったので10分くらいなら、と歩き出してみた。逃すともう来る機会はないかも、と意識しだしたのか母親はこういう時かなり前向きだ。城ケ崎の吊り橋は前から知ってはいて、学生時代に旅行の帰りに来たような記憶があるのだが、どんな所だったかは完全に消えていた。しばらく歩くと断崖に切り立った岩肌、入り組んだ海岸線などとともに灯台が見えてきた。
その先の吊り橋まで行くと渡った先の岬の先に人がいて、何か撮影している。火曜サスペンス劇場で犯人が最後に罪を認め懺悔とともに飛び込む断崖絶壁のような恐ろしい光景だ。途中まで渡ってあまりの恐ろしさに前進を断念、灯台を登って景色を楽しむことにした。高さは23mと我々がニュージーランドで飛んだバンジージャンプ台の高さの半分だが、打ち寄せて砕ける白波の音と時折吹く横風のせいでどうにも足がすくんで先に進めなかった。私は灯台に上ってジオパークの名に相応しい溶岩流の造り出した複雑な地形と雄大な相模湾を眺めていた。天気がよい時は伊豆七島がくっきり見え、冬場にはイルカの群れも姿を現すという。
ピクニック林間コースを戻り、吊り橋とは反対方向に坂を下りて行くと3分程度で大きな寺院建築が見えてくる。観光ガイドにも出ていたが日蓮大聖人が鎌倉幕府に咎められて「法難にあった」とされる蓮着寺(タイトルはそのまんま?)である。四季の花公園展望テラスから「あの大きなお寺はなんだろうねえ」と話したほど立派な寺院だ。流罪になった日蓮が陸地から数百メートルの海上に見え隠れする岩に置き去りにされたという「俎岩(まないたいわ)」や地元の漁師に救われた際着ていた袈裟を掛けたという「袈裟掛けの松」など大聖人所縁のものや樹齢1000年の天然記念物、高さ15メートルの巨大な「ヤマモモ」、木の幹が石を取り込んでいるようにも見える「石喰いモチの木」などに加え、成就の鐘やボケ封じの木彫り地蔵など、香ばしいアイテム満載の境内だが、不思議なことに人っ子一人見ることがない。もうちょっと観光名所になってもいいところだと思った。社務所にすら人が見られず、録音された案内テープが境内に流れているだけだった。建物内には(どういう経緯なのか)南極の岩とベルリンの壁というさらに私好みのアイテムがあるようなのだが入り方が分からず見られなかったのが残念だ。
昼時を過ぎたので近くのドライブインで食事をとり、お土産などを物色しつつ店を出た時は14時を回っていた。結構色々歩いたので老人的には真っ直ぐホテルに向かって温泉にでも浸かりたいだろうと車を出したら、もう少しどこかに行こうという。ここのところ「いつまで元気で出掛けられるか?」というカウントダウンスイッチのようなものが入り、私同様「試に・・・」「ついでに・・・」「せっかくだから・・・」行ってみることが多い。地図を見て我々が好んで止まなかった熱海の宿泊施設「一碧荘」のネームの元と思われる一碧湖を訪れてみることにした。結構内陸部に入ったところにあり、割と最近できたという無料駐車場に車を停めて湖畔まで少し歩いてみた。この湖は約10万年前の噴火でできた火山湖で周囲には沼地も多く、湿気や独特な自然環境で樹木や野草が育まれているジオポイントだそうだ。
のんびりして周囲に何もない何の変哲もない湖である。少しばかりの手漕ぎボートや有名湖のお古をもらってきたような足こぎ白鳥ボートなどが見え、小舟で釣りに出ている人などが数グループ見える。ブラックバスでも釣っているのかと湖畔から水を覗き込むと細い15センチくらいの先日、山のように釣った小サバのような魚がたくさん泳いでいる。また少し平べったく青みがかったエボダイみたいな魚も見えた。休憩店のおじさんが「細いヤツはウグイ、ハヤともいうかな。平べったいやつはブルーギルと言って外来種なんだよ」実は外来種が繁殖して大きな問題になっているようだが、どうもこのブルーギル、日本で最初に持ち込んだのは今上陛下(当時は皇太子)らしく、それもこの場所一碧湖だったようなのだ。米国から殿下に寄贈され食用魚として期待されて放流されたらしいが、笑えない結果になってしまった。少しするとイ号潜水艦のような巨大なコイが群れをなして接近してきた。店でエサを売っていることから、もらえると思って集まって来たらしい。一番大きいのは1メートルを超えている!湖畔を歩くと数十匹のコイが後を付いてくる様はまるで潜水艦隊だった。
さらに我々は内陸方面にある「松川湖畔」を目指すことにした。こちらはジオパークとは直接関係ない人工ダムだが、伊豆観光サイトには「キンシバイが咲いている」と紹介されていたのだ。写真では黄色い大きな花が先乱れており、かなりの迫力だ。ダム事務所に車を停めて上部のアーチ上道路をずーっと歩いてみた。一周は約4キロでジョギング、ウォーキングコースになっているらしい。私は一目見てこのダムがロックフィルダムだと思った。群馬の奥地、奈良俣というところに似たような作りをしているダムがあり、ロックフィルダムだと聞いたのだ。主に岩石などをピラミッドのように積み重ねて作られている。しかし肝心の「キンシバイ」なる黄色い花はどこにも見当たらず、ネットに照会されている写真だけを頼りに「どこで撮影されたものか」を推理しながら周辺を彷徨うことになった。「展望広場」と「桜の木周辺は・・・」というコメントと小さく映っていた事務所らしき白い建物の見え方などから、場所を特定し何度か歩き回ったあげくやっと「その場」を見つけた。ちょうど海岸方面からは正反対側に位置したのだった。
さて、伊東市内ジオサイト周辺の海はプレートの沈み込みにより海から近い場所でも水深がある場所が多いため、浅い場所と深海の魚介が両方楽しめるという恵みがある。グルメ雑誌などで有名な店はいかにもな観光地価格で海鮮丼が2000円近くもするのがザラだが、前日に入ったドライブインは食券制で小鉢などはしょぼく見た目の華やかさはないが、海鮮丼、鯵生しらす丼など本体の中身は結構充実していて1000円を切る。(これはお得だった)
また翌日、伊東の朝市では少し小ぶりだがキンメダイやトロアジと言われる高級魚がかなり格安で売られており、その場で焼いたヤツを試食させてくれた。我々はトロアジ、キンメダイの3匹セットと大きなサバ、今が旬というカマスの干物を買い込んだ。どれもここ1,2日で天干しした新鮮なものだという。また湯がいて食うらしいが筍ではない「真竹」という竹の棒も試しに買ってみた。(竹を食うなんて初めて聞いた)
2日目はあいにく朝から雨が降っており、朝市でゆっくり地元の農海産物を物色した後、母に車内で待っていてもらい裏に広がる伊東港の堤防をくまなく偵察し「いけそうなポイント」を探したり、釣っている人に話を聞いたりした。雨脚によっては「アカオハーブ&ローズガーデン」は無理かもしれないから、帰りに寄ってみようかとナビ検索したのは「うさみ観音寺」である。ホテルでもらった観光案内地図に載っていたのを見つけたのだが、大船のような大きな観音像があるらしい。実際に行ってみるとかなり遠くから山の中腹に聳える大きな観音像が見え、こちらもかなり立派なお寺のようだ。先客は観光バスで来たと思われる小グループが一つだけで参拝券販売所にも誰もいなかった。「450円だってさ。どうする?」見たところかなり立派で見どころも多そうだし、仏教資料館には「釈迦が生まれてから仏教の歴史を綴った木彫り壁画」があるそうなので、中に入ってみた。
資料館は中々の見応えがあり(撮影は憚った)、チベット、インドから収集された珍しい仏像や曼荼羅などが展示されていた。日本古来の寺院仏閣というのではなく仏教発祥の地にちなむカラーが濃く、よく見ると「何でもアリ」という感じがするお寺だ。夫婦坂を歩いて夫婦円満を祈る夫婦乃鐘をつき、日本一の七福神が並ぶ像を撫でて回り、三十三観音を拝んで歩く。残念ながら大観音像までは行けなくなっていたが大仏舎利塔からの景色は素晴らしかった。さらに観音様に向かって左側の中腹には斜面を覆い尽くすほどのものすごい数の仏像が・・・1000体地蔵などというレベルではない。まるで兵馬俑である。出口に出て帰り際に係の人に何体くらいの仏像があるのか尋ねたらなんと2万体!蓮着寺といいうさみ観音寺といい、十分訪れる価値があると思うのだが、なぜかほとんど観光客らしい姿は見られないし従業員も不思議なくらいにいない・・・
その昔、学生時代には合宿と称して単に遊びに来ること多かった伊豆半島だが、ほとんど絶望的なくらいに道路が渋滞し、幹線道路沿いなどに現れる「カップルだと行ってみようかという気になる」博物館などはどえれも入館料が1000円くらいかかり、言っちゃあ悪いがかなり高い確率で「やられる」。ジオパークとして伊豆を訪れると今までよりもたくさん面白い所はたくさんあるようだし、四季の花も楽しめそうだ。また神社仏閣、歴史的名所もまだまだ行ってみたいところができた。実は天城越えゆかりの「浄蓮の滝」も訪れたことがないのだ。西伊豆もまだまだ未知の世界だが距離はあるものの射程距離範囲内だ。湘南に飽いたら四季を通じて遊びに行けるエリアだと思った。
四季の花公園駐車場脇にはちょっと見逃してしまうほどの冴えない看板がある。海岸まで下りて歩くと20分、林間コースを歩くと10分で門脇灯台、城ケ崎吊り橋まで行けるピクニックコースになっているようなのだ。公園で1時間半あまりあじさいを堪能して歩き回り、ましてや高齢の母が一緒なのでどうしようかと思ったが、運よく雨は降っていなかったし、暑くもなかったので10分くらいなら、と歩き出してみた。逃すともう来る機会はないかも、と意識しだしたのか母親はこういう時かなり前向きだ。城ケ崎の吊り橋は前から知ってはいて、学生時代に旅行の帰りに来たような記憶があるのだが、どんな所だったかは完全に消えていた。しばらく歩くと断崖に切り立った岩肌、入り組んだ海岸線などとともに灯台が見えてきた。
その先の吊り橋まで行くと渡った先の岬の先に人がいて、何か撮影している。火曜サスペンス劇場で犯人が最後に罪を認め懺悔とともに飛び込む断崖絶壁のような恐ろしい光景だ。途中まで渡ってあまりの恐ろしさに前進を断念、灯台を登って景色を楽しむことにした。高さは23mと我々がニュージーランドで飛んだバンジージャンプ台の高さの半分だが、打ち寄せて砕ける白波の音と時折吹く横風のせいでどうにも足がすくんで先に進めなかった。私は灯台に上ってジオパークの名に相応しい溶岩流の造り出した複雑な地形と雄大な相模湾を眺めていた。天気がよい時は伊豆七島がくっきり見え、冬場にはイルカの群れも姿を現すという。
ピクニック林間コースを戻り、吊り橋とは反対方向に坂を下りて行くと3分程度で大きな寺院建築が見えてくる。観光ガイドにも出ていたが日蓮大聖人が鎌倉幕府に咎められて「法難にあった」とされる蓮着寺(タイトルはそのまんま?)である。四季の花公園展望テラスから「あの大きなお寺はなんだろうねえ」と話したほど立派な寺院だ。流罪になった日蓮が陸地から数百メートルの海上に見え隠れする岩に置き去りにされたという「俎岩(まないたいわ)」や地元の漁師に救われた際着ていた袈裟を掛けたという「袈裟掛けの松」など大聖人所縁のものや樹齢1000年の天然記念物、高さ15メートルの巨大な「ヤマモモ」、木の幹が石を取り込んでいるようにも見える「石喰いモチの木」などに加え、成就の鐘やボケ封じの木彫り地蔵など、香ばしいアイテム満載の境内だが、不思議なことに人っ子一人見ることがない。もうちょっと観光名所になってもいいところだと思った。社務所にすら人が見られず、録音された案内テープが境内に流れているだけだった。建物内には(どういう経緯なのか)南極の岩とベルリンの壁というさらに私好みのアイテムがあるようなのだが入り方が分からず見られなかったのが残念だ。
昼時を過ぎたので近くのドライブインで食事をとり、お土産などを物色しつつ店を出た時は14時を回っていた。結構色々歩いたので老人的には真っ直ぐホテルに向かって温泉にでも浸かりたいだろうと車を出したら、もう少しどこかに行こうという。ここのところ「いつまで元気で出掛けられるか?」というカウントダウンスイッチのようなものが入り、私同様「試に・・・」「ついでに・・・」「せっかくだから・・・」行ってみることが多い。地図を見て我々が好んで止まなかった熱海の宿泊施設「一碧荘」のネームの元と思われる一碧湖を訪れてみることにした。結構内陸部に入ったところにあり、割と最近できたという無料駐車場に車を停めて湖畔まで少し歩いてみた。この湖は約10万年前の噴火でできた火山湖で周囲には沼地も多く、湿気や独特な自然環境で樹木や野草が育まれているジオポイントだそうだ。
のんびりして周囲に何もない何の変哲もない湖である。少しばかりの手漕ぎボートや有名湖のお古をもらってきたような足こぎ白鳥ボートなどが見え、小舟で釣りに出ている人などが数グループ見える。ブラックバスでも釣っているのかと湖畔から水を覗き込むと細い15センチくらいの先日、山のように釣った小サバのような魚がたくさん泳いでいる。また少し平べったく青みがかったエボダイみたいな魚も見えた。休憩店のおじさんが「細いヤツはウグイ、ハヤともいうかな。平べったいやつはブルーギルと言って外来種なんだよ」実は外来種が繁殖して大きな問題になっているようだが、どうもこのブルーギル、日本で最初に持ち込んだのは今上陛下(当時は皇太子)らしく、それもこの場所一碧湖だったようなのだ。米国から殿下に寄贈され食用魚として期待されて放流されたらしいが、笑えない結果になってしまった。少しするとイ号潜水艦のような巨大なコイが群れをなして接近してきた。店でエサを売っていることから、もらえると思って集まって来たらしい。一番大きいのは1メートルを超えている!湖畔を歩くと数十匹のコイが後を付いてくる様はまるで潜水艦隊だった。
さらに我々は内陸方面にある「松川湖畔」を目指すことにした。こちらはジオパークとは直接関係ない人工ダムだが、伊豆観光サイトには「キンシバイが咲いている」と紹介されていたのだ。写真では黄色い大きな花が先乱れており、かなりの迫力だ。ダム事務所に車を停めて上部のアーチ上道路をずーっと歩いてみた。一周は約4キロでジョギング、ウォーキングコースになっているらしい。私は一目見てこのダムがロックフィルダムだと思った。群馬の奥地、奈良俣というところに似たような作りをしているダムがあり、ロックフィルダムだと聞いたのだ。主に岩石などをピラミッドのように積み重ねて作られている。しかし肝心の「キンシバイ」なる黄色い花はどこにも見当たらず、ネットに照会されている写真だけを頼りに「どこで撮影されたものか」を推理しながら周辺を彷徨うことになった。「展望広場」と「桜の木周辺は・・・」というコメントと小さく映っていた事務所らしき白い建物の見え方などから、場所を特定し何度か歩き回ったあげくやっと「その場」を見つけた。ちょうど海岸方面からは正反対側に位置したのだった。
さて、伊東市内ジオサイト周辺の海はプレートの沈み込みにより海から近い場所でも水深がある場所が多いため、浅い場所と深海の魚介が両方楽しめるという恵みがある。グルメ雑誌などで有名な店はいかにもな観光地価格で海鮮丼が2000円近くもするのがザラだが、前日に入ったドライブインは食券制で小鉢などはしょぼく見た目の華やかさはないが、海鮮丼、鯵生しらす丼など本体の中身は結構充実していて1000円を切る。(これはお得だった)
また翌日、伊東の朝市では少し小ぶりだがキンメダイやトロアジと言われる高級魚がかなり格安で売られており、その場で焼いたヤツを試食させてくれた。我々はトロアジ、キンメダイの3匹セットと大きなサバ、今が旬というカマスの干物を買い込んだ。どれもここ1,2日で天干しした新鮮なものだという。また湯がいて食うらしいが筍ではない「真竹」という竹の棒も試しに買ってみた。(竹を食うなんて初めて聞いた)
2日目はあいにく朝から雨が降っており、朝市でゆっくり地元の農海産物を物色した後、母に車内で待っていてもらい裏に広がる伊東港の堤防をくまなく偵察し「いけそうなポイント」を探したり、釣っている人に話を聞いたりした。雨脚によっては「アカオハーブ&ローズガーデン」は無理かもしれないから、帰りに寄ってみようかとナビ検索したのは「うさみ観音寺」である。ホテルでもらった観光案内地図に載っていたのを見つけたのだが、大船のような大きな観音像があるらしい。実際に行ってみるとかなり遠くから山の中腹に聳える大きな観音像が見え、こちらもかなり立派なお寺のようだ。先客は観光バスで来たと思われる小グループが一つだけで参拝券販売所にも誰もいなかった。「450円だってさ。どうする?」見たところかなり立派で見どころも多そうだし、仏教資料館には「釈迦が生まれてから仏教の歴史を綴った木彫り壁画」があるそうなので、中に入ってみた。
資料館は中々の見応えがあり(撮影は憚った)、チベット、インドから収集された珍しい仏像や曼荼羅などが展示されていた。日本古来の寺院仏閣というのではなく仏教発祥の地にちなむカラーが濃く、よく見ると「何でもアリ」という感じがするお寺だ。夫婦坂を歩いて夫婦円満を祈る夫婦乃鐘をつき、日本一の七福神が並ぶ像を撫でて回り、三十三観音を拝んで歩く。残念ながら大観音像までは行けなくなっていたが大仏舎利塔からの景色は素晴らしかった。さらに観音様に向かって左側の中腹には斜面を覆い尽くすほどのものすごい数の仏像が・・・1000体地蔵などというレベルではない。まるで兵馬俑である。出口に出て帰り際に係の人に何体くらいの仏像があるのか尋ねたらなんと2万体!蓮着寺といいうさみ観音寺といい、十分訪れる価値があると思うのだが、なぜかほとんど観光客らしい姿は見られないし従業員も不思議なくらいにいない・・・
その昔、学生時代には合宿と称して単に遊びに来ること多かった伊豆半島だが、ほとんど絶望的なくらいに道路が渋滞し、幹線道路沿いなどに現れる「カップルだと行ってみようかという気になる」博物館などはどえれも入館料が1000円くらいかかり、言っちゃあ悪いがかなり高い確率で「やられる」。ジオパークとして伊豆を訪れると今までよりもたくさん面白い所はたくさんあるようだし、四季の花も楽しめそうだ。また神社仏閣、歴史的名所もまだまだ行ってみたいところができた。実は天城越えゆかりの「浄蓮の滝」も訪れたことがないのだ。西伊豆もまだまだ未知の世界だが距離はあるものの射程距離範囲内だ。湘南に飽いたら四季を通じて遊びに行けるエリアだと思った。