超兵器磯辺2号

幻の超兵器2号。。。
磯辺氏の文才を惜しむ声に応えてコンパクトに再登場。
ウルトラな日々がまたここに綴られる。

シャッターチャンス

2008-08-06 22:00:43 | 出来事
息子甘辛はサッカースクールのサマーキャンプで不在だが、毎年行く「江ノ島花火大会」に妻と二人で見に行った。
行くと言っても酒・ツマミを買い込みチャリで5分ほど走るだけだ。
いつもはお友達家族と海岸へ行くのだが、風が強く砂に悩まされてあまり快適とは言えない。
今年はベストスポットを考えていたようだ。

ここ数日、カンカン照りかと思えば電車が止まってしまうほどの豪雷雨があり、昨日も新宿では午後から雷が轟き、どしゃっと雨が降っちゃあ止んでいた。
会社を少し早めに上がって帰宅すると何とか天気はもちそうだ。
藤沢駅には七夕と同じく浴衣を着た若い女性がたくさん歩いていた。

浴衣姿ってかなり艶やかだが、中にはコスプレみたいな人や冗談(例えば髑髏)のような柄の人がいた。
見る場所は鵠沼引地川河口近くの橋だ。なるほど真正面が江ノ島でそこそこ空いているし、カウンターのように手すりにものを置ける
下は川だから花火が反射してなかなか美しい。

前もって調べてみるとこの花火大会、湘南地方では唯一20号玉(2尺玉)が上がるそうだ。
そういやあ、あまり気にしてなかったが毎年「うおぉっ」というようなドでかいやつがあったな。
これは何とか画像におさめたいものだ。携帯をかまえた。

全部で4発あるという。私の悪い癖で、こう考え始めると花火自体はどうでもよく、この「2尺玉」炸裂シーンをゲットすることしか頭に無くなってしまう。。。
作戦は次のとおり。。。

まず1発目は捨てる。大きさや上がるタイミングをはかり何か特徴的な予兆はないか探る。
スターマインの後に上がるのかと思ったが、通常の尺玉だった。大雨洪水警報が出ている中だろうか、打ち上げ間隔がやけに短い。焦っている感じだ。
そんな中「ん?」と思える「間」があって、江ノ島全体を覆い尽くすほどの巨大球が炸裂した。

これか!!こりゃすげえ。。。携帯をカメラモードにした。

2発目も基本的には捨てる。さっき見た「タメ」が間違いない予兆がどうかを確かめ、シャッターを押したときのタイムラグを測るのだ。
携帯カメラは押した瞬間にシャッターは下りない。少し早めに切る必要があるはずだ。
しばらく待っているとスターマインの後、尺玉が数発きて、やはりちょっとした「タメ」を起き、波動砲のようなやつが炸裂した。

よぉし、上がるタイミングも覚えた。問題はシャッターを押す瞬間だ。今のやつは遅すぎた。勝負は3発目だ。
となりの浴衣女性もデジカメを構えており、

「タメが来たら。。。次の瞬間ですよね」

やはりいつもよりも忙しく花火が打ち上がり、見事な「しだれ柳」が数発炸裂したあと、同じ「タメ」が入った。
今だ!いつもより高い位置まで火柱が軌道を描き、目も眩むような閃光が炸裂して

「パシャっ」

やったあ!タイミングバッチリ!っと思ったら、あれれっ?花火が違う。。。
確かにデカイが一発大玉ではなく、小さいやつがバババっと炸裂する拡散波動砲パターンだ。
うーむ。これはこれで見事だが、ちょとオレの被写体にはふさわしくない。

「こりゃあないよね。罠だよねえ」

隣の浴衣女性も熱くなっていた。。。ちなみに彼氏はクールそのものだ。
こうなりゃフィナーレの最後の一発にすべてを賭けよう。
携帯のバッテリーがあと1目印になっちゃった。。。大丈夫か?

そして予定より10分ほど早くフィナーレがやってきた。いつもながら花火大会のフィナーレって血沸き肉踊るぜ。
後ろの江ノ島が真っ白で何も見えなくなるくらいの見事な「しだれ柳」の連発、最後の一発がひときわデカかった。
もしかしてこれか?!最後の一発もノーマル玉ではなかったのか?思わずシャッターを押した。

画像を見ると何とか撮れている。ホントは満開のドデカイやつが撮りたかったんだけどまあいいか。。。
っと次の瞬間。。。

「シュバっ!!」

強烈な火柱が上空に向った。「しまった!さっきのは囮か!?こっちが本物か!やはりタメを信じればよかった」

しかし、すばやくカメラを構えセットアップできた瞬間「パシャっ」!!!
どうだっ何とか間に合ったぞ!
うーむ。すばらしく見事な大玉が散開したが、慌てて押したのでタイミングがちょっと早すぎた。。。

苦戦の末、作戦は成功とは言えなかったが、一応載せておこう。
まさに波動砲発射の瞬間だ。
見えるかな、下のちびっちゃあいのは心霊写真ではなく、ライトアップした新江ノ島灯台です。
一見やばげよね。。。