中小企業の「うつ病」対策ー人、資金、時間、情報に余裕がない

企業の労働安全衛生、特にメンタルヘルス問題に取り組んでいます。
拙著「中小企業のうつ病対策」をお読みください。

休職・復職Q&A③ 

2024年03月06日 | 情報
Q;従業員60人規模の情報産業で、人事総務部長をしています。
うつ病での休職者が復職にむけて外出練習を行っているようです。
会社として、どの程度、関与すべきでしょうか、
また、具体的な行動を指示するべきでしょうか。

A; 
〇当該従業員は確かに御社の従業員ですが、現在は休職中です。
原則として、休職中の行動は休職者の任意で病気療養中なのですから、いたずらに介入することは止めましょう。
病状の回復に努めている様子が窺えるのであれば、断定的な回答、強制的な指示は、しないようにしましょう。
ただし、問い合わせやアドバイスについては、当該従業員に不安を与えないよう、丁寧で親身な言動、行動、支援が求められます。

〇その中でも、復職準備のための外出練習は、あくまでも体力や生活リズムの回復を目的として行うもので、
業務指示にならないよう注意をする必要があります。

 〇さらに、復職訓練の中でも、将来の通勤がありますので外出の練習は必須ですし、重要な行動です。
参考までに、以下に例示します。
はじめは、短時間で簡単にできることから、はじめましょう。

例1. 散歩でも、自宅の周囲を15分くらいの時間をかけて、ゆっくり歩いてくるから始めて、
通勤を想定して、バスや電車を利用して半日くらいの外出を試みてみる、が考えられます。

例2.事業所内でのデスクワークを想定して、図書館に通うことも有力な手段です。
最初は、図書館の中で、1時間くらい滞在することから始め、読書の対象は、最初は新聞、週刊誌から始め、
専門書、業務に必要な文献、小説などにレベルを上げ、重要と感じた部分の抜き書きや、感想文などにステップアップします。

〇繰り返し述べていますが、強く介入することはせず、放任することは避け、
当事者を包むようにして支援することが大切です。
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