中小企業の「うつ病」対策ー人、資金、時間、情報に余裕がない

企業の労働安全衛生、特にメンタルヘルス問題に取り組んでいます。
拙著「中小企業のうつ病対策」をお読みください。

元受けを提訴

2019年01月14日 | 情報

元受けを提訴した事例です。
記事中に「男性は孫請けの従業員だったが、実際は日立製作所の責任者らの指示で働かされていたという。」
のが理由でしょう。
さらに、新聞報道のみで軽々に申し上げられませんが、その他にも問題があるように受け取れますね。

過労自殺で元請け日立などを提訴
18.1.10 NHK

日立製作所の下請けの会社で働いていた男性が長時間労働が原因で自殺したことをめぐり、
遺族が元請けにも安全に配慮する義務があったとして日立製作所などにあわせて
5500万円余りの損害賠償を求める訴えを起こしました。
大阪地方裁判所に訴えを起こしたのは、日立製作所の2次下請けの設備会社「三幸設備」の従業員で、
おととし、自殺した大阪市の男性(当時66)の遺族です。
訴えによりますと、男性は日立製作所が東京都内で進めていた建設工事に派遣され、現場監督を務めていましたが、
通常4か月かかる工事を2か月で行うよう指示されていたということです。
男性は亡くなる前日まで30日間休みがなく、朝から翌朝まで働きづめの日もあったということで、
「もうつかれた」とだけ書かれた遺書を残してみずから命を絶ちました。
労働基準監督署は、長時間労働によってうつ病を発症したことが自殺の原因だとして労災認定しています。
遺族3人は勤務先だけでなく、元請け企業にも安全に配慮する義務があったと主張して
日立製作所や三幸設備などに5500万円余りの損害賠償を求めています。
会見した男性の妻(66)は「責任感と使命感の強い人だったので無理な工事から逃げられず、苦しかったと思います。
会社は非を認め主人の命を返してほしい」と話しました。
提訴について日立製作所は「現時点で訴状を受け取っていないためコメントできない」としています。

過労自殺で元請け会社も提訴 日立製作所などに損害賠償求める大阪
毎日新聞 2019/01/10

建設現場で働いていた大阪市の男性(当時66歳)が自殺したのは長時間労働が原因だとして、
遺族が10日、勤務先の設備工事会社や、元請けの日立製作所などに計約5500万円の損害賠償を求め、大阪地裁に提訴した。
元請け企業にも労働時間を適切に管理する義務があったと主張している。
訴状などによると、配管技術者だった男性は2017年4月、単身赴任しながら東京の工場設備の建設現場で働くようになった。
工期を通常の半分に短縮するよう指示され、勤務は深夜まで及んだ。家族に過労や不眠を訴え、同年9月に自ら命を絶った。
亡くなる直前1カ月は休みがなく、時間外労働は月138時間に達していた。
長時間労働による精神障害が原因として、18年に労災認定された。
男性は孫請けの従業員だったが、実際は日立製作所の責任者らの指示で働かされていたという。
男性側は、日立や下請け会社も労働者の健康状態や勤務時間を適切に管理する安全配慮義務を怠ったと主張している。
男性の遺書には「もうつかれた」とだけ書かれていた。
記者会見した男性の妻(66)は「夫は若くなく、企業がもっと安全に配慮してほしかった。
労働者を使い捨てにするのはやめてほしい」と訴えた。
日立は「現時点で訴状を受け取っていないためお答えしかねる」とのコメントを出した。

過労自殺、遺族が元請けの日立製作所などを提訴
1/10(木)  MBS

配管工事会社に勤めていた60代の男性が自殺したのは、長時間労働によるうつ病が原因だとして、
遺族らが元請けの日立製作所などに損害賠償を求める裁判を起こしました。
訴えによりますと男性は大阪市から埼玉県に単身赴任して、
日立製作所などから請け負った工場プラント建設で現場監督を務めていましたが、
通常4か月かかる工程を2か月で行うよう指示され、おととし8月にうつ病を発症し9月に自殺しました。
発症する前のひと月の時間外労働は約140時間に上り、死亡前日までに30日間連続で働いていたなどとして、
去年6月に労災認定されました。
遺族は元請けの日立製作所などが労働時間の適正な把握を怠ったとして、合わせて約5500万円の損害賠償を求めています。

過重労働で自殺」遺族が元請など提訴 大阪地裁
2019.1.10 産経

建設現場の現場監督として勤務していた大阪市の男性=当時(66)=が自殺したのは
過重な労働による精神的な負担が原因として、遺族が10日、元請けの日立製作所や雇用契約を交わしていた
茨城県の設備工事会社などに計約5500万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こした。
訴状によると、男性は平成29年4月から都内の工場で現場監督として勤務。
同年9月に「もうつかれた」と記した遺書を残して自殺した。
7月以降は本来4カ月の工程を2カ月で行うよう指示され、業務量が増加していたという。
王子労働基準監督署(東京)は、自殺前日まで30日間連続で勤務し、
7、8月の時間外労働はそれぞれ100時間を超えていたとして労災認定した。
男性には抑鬱などの気分障害もあったといい、遺族側は「抑鬱などによって自殺を思いとどまれなかった。
発病は長時間労働や連続勤務を強いられた結果」とし、会社側は労働時間を適切に管理する義務に違反したと訴えている。
大阪市内で記者会見した男性の妻(66)は「会社側は非を認めてほしい」と話した。
日立製作所広報IR部は「訴状を受け取っていないためお答えできない」としている。


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