
17日、大阪狭山市大野台2丁目「コノミヤ狭山店」に高齢者が運転する自動車が突っ込む事故が起きた。また、高齢者の自動車事故である。
私は、強制的に高齢者の自動車の運転を規制すべきだとは言えないと思ってはいるが、後期高齢者は、人生の先輩の誇りを示すためにも、自動車運転免許証を自主的に返納をする良識を持てと言いたい。
尤も、総ての後期高齢者が同じ状況で生きてるはずがなく、絶対に車がなくては生活が成り立たない人もいて、その人たちは当然運転免許証が必須で手放せないと思う。従って、誠心誠意考えて、良心に問うて、運転免許証返納を考えて欲しいと言うことである。身近な老人を見ていても、危なくて免許証を返納すべきだと思える人が結構沢山いるのである。
まず、自分自身の運転免許証の遍歴を思い出してみたい。
私は若いときに運転面免許証を持っていなかったのだが、海外生活を始めると、これがないと生活できないことに気づいた。
最初のアメリカは、フィラデルフィアでの大学院生活であったので、自動車がなくても生活できたが、ブラジルのサンパウロに赴任してビジネスを始めると、自動車が運転できなければ仕事にならなくなってしまった。
比較的運転免許証の取得の容易であった仕事先のパラグアイで取得してブラジルの免許証に切り替えた。
4年後に、日本に帰ったので日本の運転免許証に書き換えた。
その後、海外出張が多くなってきたので、国際免許を取得したが、オランダに赴任したので、オランダの運転免許証に切り替えて、再び、イギリスに移住した(永住権を取得した)ので、イギリスの運転免許証に更新した。
結局、ほぼ半世紀前に取った運転免許証が、パラグアイーブラジルー日本ーオランダーイギリスと転々と遍歴し、日本へ帰った時には、前に登録されているので簡単な手続きで日本の運転免許証に変った。
日本に帰ってからは、千葉の田舎に住んでいたので、自動車が生活必需品であり、非常に重宝した。
ところが、鎌倉に移転して生活を始めると、必要ではあったが、非常に運転しづらく、運転することが殆どなくなり、意識して自動車の運転を止めた。
70歳になってから、一度ゴールドから3年更新を行ったが、後期高齢者になった時点で、自動車運転免許証を自主返納した。
別に身体に異常があるわけではなく、通常通りに運転できると思ったが、確率的に事故フリーであるとは思えなかったのでスッパリと思い切ったのである。
ブラジルでは、繁華で交通事情が良くないサンパウロは勿論、高速でリオデジャネイロやサントスなど遠くへ足を伸ばし、東西南北田舎へも出かけたし、存分にラテン気質ムンムンの雰囲気を、車があったればこそ味わうことが出来た。ブラジルでノックダウンのフォードのマベリックで、結構故障はするし、ブラジルのガソリンは質が悪いので、街中の急坂で絶えずエンストを起こすし、保険会社にお世話になりっぱなしであったが、大きな事故がなかったのは奇蹟だと思うことがある。
ヨーロッパは、都合8年居たので、アムステルダムを起点にして、アウディの大型車で、東はウィーン、北はコペンハーゲン、南はブレンナー峠越えでイタリアへ、当然、その間のドイツ、オーストリア、スイス、ベルギーなどは、あっちこっちを移動した。真ん中に位置するドイツには、速度無制限のアウトバーンがあるので、短時間に国境を越えてかなり遠くまで走れるのである。
フランスは、やはりラテン系なので、装甲車のようなボルボや大型のベンツのレンターカーを借りて移動した。流石に、スペインやポルトガルは、運転を諦めて安いタクシーを使った。グラナダからコルドバまでタクシーで走っても料金は知れているのである。
イギリス国内は、日頃通勤に使っていた小型のベンツで、イングランド、スコットランド、ウェールズに、くまなく足を運んだが、アイルランドでは、車で走る機会がなかった。
ヨーロッパの移動では、結構、飛行機やTEE高速鉄道を使ったが、車だと自由にどんな田舎へでも足を伸ばして隠れたヨーロッパの姿が見られるるので、随分貴重な体験をした。絵はがきや旅行記では味わえない本当のヨーロッパが垣間見えると感動する。
地図の読めない女の典型のような家内のナビゲーターで、唯一の便りはミシュランの地図とガイドブックで、勿論、カーナビなどのない時代であったが、若気の至りと言うことであろうか、よく知らないヨーロッパを、よくも無謀に走ったものだと、今になって冷や汗をかいている。
今でも良くやったと思うのは、最初はアムステルダムにいて、後半はロンドンに移転して、オランダとイギリスの仕事を掛け持ちしていて頻繁に往復していたのだが、右側通行と左側通行と代わるので、運転席が左右に違う車に乗り換えて、それに、国毎に交通法規がかなり違うところを器用に乗り切れたと言うことである。交差点ではなくサークルの多いヨーロッパだが、侵入の優先が英蘭では真逆だし、ドイツやスイス、オーストリア、デンマークでは又違うし、言語の違う法規が違う交通標識を理解して走るのも、また大変であった。
さて、本題に戻るが、これだけ、自動車の運転に経験を積んで傘寿を超えた私が言うのだから、いくら、運転に自信があっても、後期高齢者ともなれば、体のどこかのピンが外れていて、必ず、自動車事故を起こす筈だと思っても間違いないと思うので、勇を鼓して、自動車運転免許証を、自主返納して欲しい。
Mew Sphereの記事「運転を年齢制限すべき? 97歳フィリップ殿下の事故で、英国で議論」で、
”イギリスでは、運転免許に年齢の上限はなく、70歳を超えると3年ごとに更新することになっている。ただし、運転テストを再び受ける必要はない。視力も、20メートル先のナンバープレートが読めるなどの、最低基準を満たせばよいとされている。運転免許を返納するケースは、医師から運転をやめるように指示された場合、または健康状態が運転に必要な基準を満たしていない、と判断された場合だ。”と書かれている。
私は、イギリスの運転免許証を持っており、今手元にはないのだが、確かに、70歳までの制限があって、一度取得すれば、その歳まで免許の書き換えも更新もなく、それまで維持しておれば良かったのである。
個人の人格なり誠意を信じるということであろう。
免許証をチェックされたことも提示を求められたこともなかったが、そのかわり、ヨーロッパでは、法規違反を冒すと大変だと言うことである。
私見だが、ヨーロッパより日本の方が運転のモラルはかなり悪いと思う。それにも拘わらず、法規制が弱いのは問題で、イギリスなど、飲酒運転が見つかると、即刻留置される。煽り運転や暴走族を野放し状態にして、よぼよぼ頼りない運転をしている老人を取り締まれない悲しい現実。
悲惨な交通事故が多すぎる。
私は、強制的に高齢者の自動車の運転を規制すべきだとは言えないと思ってはいるが、後期高齢者は、人生の先輩の誇りを示すためにも、自動車運転免許証を自主的に返納をする良識を持てと言いたい。
尤も、総ての後期高齢者が同じ状況で生きてるはずがなく、絶対に車がなくては生活が成り立たない人もいて、その人たちは当然運転免許証が必須で手放せないと思う。従って、誠心誠意考えて、良心に問うて、運転免許証返納を考えて欲しいと言うことである。身近な老人を見ていても、危なくて免許証を返納すべきだと思える人が結構沢山いるのである。
まず、自分自身の運転免許証の遍歴を思い出してみたい。
私は若いときに運転面免許証を持っていなかったのだが、海外生活を始めると、これがないと生活できないことに気づいた。
最初のアメリカは、フィラデルフィアでの大学院生活であったので、自動車がなくても生活できたが、ブラジルのサンパウロに赴任してビジネスを始めると、自動車が運転できなければ仕事にならなくなってしまった。
比較的運転免許証の取得の容易であった仕事先のパラグアイで取得してブラジルの免許証に切り替えた。
4年後に、日本に帰ったので日本の運転免許証に書き換えた。
その後、海外出張が多くなってきたので、国際免許を取得したが、オランダに赴任したので、オランダの運転免許証に切り替えて、再び、イギリスに移住した(永住権を取得した)ので、イギリスの運転免許証に更新した。
結局、ほぼ半世紀前に取った運転免許証が、パラグアイーブラジルー日本ーオランダーイギリスと転々と遍歴し、日本へ帰った時には、前に登録されているので簡単な手続きで日本の運転免許証に変った。
日本に帰ってからは、千葉の田舎に住んでいたので、自動車が生活必需品であり、非常に重宝した。
ところが、鎌倉に移転して生活を始めると、必要ではあったが、非常に運転しづらく、運転することが殆どなくなり、意識して自動車の運転を止めた。
70歳になってから、一度ゴールドから3年更新を行ったが、後期高齢者になった時点で、自動車運転免許証を自主返納した。
別に身体に異常があるわけではなく、通常通りに運転できると思ったが、確率的に事故フリーであるとは思えなかったのでスッパリと思い切ったのである。
ブラジルでは、繁華で交通事情が良くないサンパウロは勿論、高速でリオデジャネイロやサントスなど遠くへ足を伸ばし、東西南北田舎へも出かけたし、存分にラテン気質ムンムンの雰囲気を、車があったればこそ味わうことが出来た。ブラジルでノックダウンのフォードのマベリックで、結構故障はするし、ブラジルのガソリンは質が悪いので、街中の急坂で絶えずエンストを起こすし、保険会社にお世話になりっぱなしであったが、大きな事故がなかったのは奇蹟だと思うことがある。
ヨーロッパは、都合8年居たので、アムステルダムを起点にして、アウディの大型車で、東はウィーン、北はコペンハーゲン、南はブレンナー峠越えでイタリアへ、当然、その間のドイツ、オーストリア、スイス、ベルギーなどは、あっちこっちを移動した。真ん中に位置するドイツには、速度無制限のアウトバーンがあるので、短時間に国境を越えてかなり遠くまで走れるのである。
フランスは、やはりラテン系なので、装甲車のようなボルボや大型のベンツのレンターカーを借りて移動した。流石に、スペインやポルトガルは、運転を諦めて安いタクシーを使った。グラナダからコルドバまでタクシーで走っても料金は知れているのである。
イギリス国内は、日頃通勤に使っていた小型のベンツで、イングランド、スコットランド、ウェールズに、くまなく足を運んだが、アイルランドでは、車で走る機会がなかった。
ヨーロッパの移動では、結構、飛行機やTEE高速鉄道を使ったが、車だと自由にどんな田舎へでも足を伸ばして隠れたヨーロッパの姿が見られるるので、随分貴重な体験をした。絵はがきや旅行記では味わえない本当のヨーロッパが垣間見えると感動する。
地図の読めない女の典型のような家内のナビゲーターで、唯一の便りはミシュランの地図とガイドブックで、勿論、カーナビなどのない時代であったが、若気の至りと言うことであろうか、よく知らないヨーロッパを、よくも無謀に走ったものだと、今になって冷や汗をかいている。
今でも良くやったと思うのは、最初はアムステルダムにいて、後半はロンドンに移転して、オランダとイギリスの仕事を掛け持ちしていて頻繁に往復していたのだが、右側通行と左側通行と代わるので、運転席が左右に違う車に乗り換えて、それに、国毎に交通法規がかなり違うところを器用に乗り切れたと言うことである。交差点ではなくサークルの多いヨーロッパだが、侵入の優先が英蘭では真逆だし、ドイツやスイス、オーストリア、デンマークでは又違うし、言語の違う法規が違う交通標識を理解して走るのも、また大変であった。
さて、本題に戻るが、これだけ、自動車の運転に経験を積んで傘寿を超えた私が言うのだから、いくら、運転に自信があっても、後期高齢者ともなれば、体のどこかのピンが外れていて、必ず、自動車事故を起こす筈だと思っても間違いないと思うので、勇を鼓して、自動車運転免許証を、自主返納して欲しい。
Mew Sphereの記事「運転を年齢制限すべき? 97歳フィリップ殿下の事故で、英国で議論」で、
”イギリスでは、運転免許に年齢の上限はなく、70歳を超えると3年ごとに更新することになっている。ただし、運転テストを再び受ける必要はない。視力も、20メートル先のナンバープレートが読めるなどの、最低基準を満たせばよいとされている。運転免許を返納するケースは、医師から運転をやめるように指示された場合、または健康状態が運転に必要な基準を満たしていない、と判断された場合だ。”と書かれている。
私は、イギリスの運転免許証を持っており、今手元にはないのだが、確かに、70歳までの制限があって、一度取得すれば、その歳まで免許の書き換えも更新もなく、それまで維持しておれば良かったのである。
個人の人格なり誠意を信じるということであろう。
免許証をチェックされたことも提示を求められたこともなかったが、そのかわり、ヨーロッパでは、法規違反を冒すと大変だと言うことである。
私見だが、ヨーロッパより日本の方が運転のモラルはかなり悪いと思う。それにも拘わらず、法規制が弱いのは問題で、イギリスなど、飲酒運転が見つかると、即刻留置される。煽り運転や暴走族を野放し状態にして、よぼよぼ頼りない運転をしている老人を取り締まれない悲しい現実。
悲惨な交通事故が多すぎる。